今回は、HG 1/144 RTX-65 ガンタンク初期型のレビューをご紹介します!
HG ガンタンク初期型は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場する戦闘車両「RTX-65 ガンタンク初期型」の1/144スケールモデルキットです。4連装機関砲や3連装機銃など、細部までこだわりのある精密なディテールを再現。大口径砲や履帯ユニットといった武装と各部の可動により、躍動感のあるアクションポーズが再現可能なキットなっています。価格は2,090円(税込み)です。
各コロニーに治安維持の名目で配備されている地球連邦軍開発の戦闘車両で、劇中ではキャスバルやアルテイシア、地球連邦の一般兵などが搭乗。キャスバル、アルテイシア逃亡の際に使用し、連邦軍側のガンタンク初期型とも激しく交戦した「RTX-65 ガンタンク初期型」がHGでキット化。
1stのガンタンクとは作品が異なるため、仕様がかなり違っていますが、MSと戦車が一体になった車両のような、特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成形色は大部分がグレーで、両肩の大口径砲や無限軌道、背部タンクがダークグレー、両腕付け根のシーリングがブラウン成形色での再現となっています。
ホイルシールは付属せず。頭部センサーなど一部を塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。
パーツはほぼPS素材で構成されています。
ABSは不使用なので、塗装やスミ入れをする場合も破損を気にする必要はなさそうです。
ポリキャップはPC-132Cを使用し、関節など各部に組み込みます。
肘はPSとポリキャップ構造で関節強度はまずまず高め。
無限軌道による接地で接地面が広く、全高も低いため、転倒などの不安はありません。
■付属品
背部タンク(排煙ダクト)が余剰で付属。武装類やジョイントパーツといった類の付属品はありません。
専用のマーキングシールが付属。連邦のマーキングや複数機用の機体番号も収録されています。
■各部形状
各部をHGUCガンタンクと比較しながら各部を見ていきます。
■頭部
頭部をHGUCガンタンクと並べて。それらしい感じはありますが、形状はかなり別物。
オリジン版はロボット顔のようなデザインになっていますが、HGUCは未来的ながらも簡易車両っぽい雰囲気が強いです。
オリジン版はモールドが多くメカニカル。
バイザーはクリアグリーン成形色での再現。
バイザー内部は特にコックピットなどのモールドなどはなくフラットな状態です。
とさかセンサーは赤く塗り分けが必要。モールドが造形されているので筆塗りなどはしやすそうですね。
■胴体部
胸部・腹部をHGUCガンタンクと並べて。HGUCがエアインテークを持つなどヒロイックなデザインなのに対し、オリジン版は牽引フックや厚みのある装甲など重機的な雰囲気が強いです。
首はボールジョイント軸で特に可動ギミックはありません。
肩はポリキャップによる1軸穴。こちらも可動ギミックはありません。
側面にはスモークディスチャージャーを装備。こちらも可動ギミックはなく固定式。
胸部・腹部は各部が分割構造で特殊。組み合わせが硬めなので破損に注意します。
■大口径砲
大口径砲をHGUCガンタンクのものと並べて比較。
HGUCは簡易的な筒型砲塔なのに対し、オリジン版のものはシリンダーシャフトなどで細かく造形されていてメカニカル。
大口径砲はガンタンク初期型の主武装で、長砲身からの支援射撃などに使用されます。
威力が大きいため、機体が受ける反動も凄まじく、背部中央の排煙ダクトによって砲撃時の熱や煙を排出するとのこと。
細身ながらも重厚な砲身になっています。
基部は左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は段落ちなどでモールド化。
砲身部分も筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。砲口もきっちりと開口。
砲身部分は45度ほど角度変更が可能。
可動部はシリンダーシャフトとポリキャップを交えた構造で見ごたえがありますね。
上部フックは一応前後に可動。カチカチッと各部でロックがかかるようになっています。
胴体部とはポリキャップと1軸接続。なので大口径砲を少し左右にスイングさせることができます。
■車体部
車体部分は厚みのある装甲が造形。
前面右の3連装機銃や左右の運転席ハッチなども別パーツ化されているため、塗り分けがしやすいかと。
車体前後の装甲も別パーツ化されており、牽引用のフックやフレームのようなものも造形されていてリアルです。
運転席のハッチは展開可能。ハッチ内側も細かなモールドが造形されています。造りが細かい・・・。
底面には2口のスラスターファン?が造形。飛んでいるような描写はなかったので排熱用ですかね;
車体内部の造りは簡易的。
腰はボールジョイントとポリキャップ構造で柔軟に可動します。
無限軌道は他の箇所と同様、PS素材での再現。軟質素材ではないので曲げたりして表情を変えることはできません。
表面にはそれらしいモールドが造形されています。
無限軌道と車体とはアームによるポリキャップとボールジョイント接続で柔軟に可動。
アームも展開するなどかなり幅広く可動するようになっています。
無限軌道も2つの角型ダボで胴体部に固定可能。
内側は車輪が細かく別パーツ化。残念ながらロール可動ギミックなどはありません。
HGUCガンダンクの無限軌道と並べて比較。どことなく似た感じはありますが、オリジン版は少し車輪が素朴な感じがします。このあたりは初期型で試作機らしさを出しているのかも。
HGUCもPS素材でロールギミックなどもありません。
■腕部
腕部をHGUCガンタンクと並べて比較。どちらも円筒状ではありますが、HGUCがやや太めなのに対し、オリジン版は細身で肘関節もひ弱な雰囲気。ですが付け根にはシーリング処理が施されていますし、パーツによる色分けなども細かいです。
肘関節と前腕の組み合わせ以外は各部ともポリキャップ接続による後ハメ構造。
上腕、前腕ともに筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。
肘関節は内側が少し簡易的なところがあります。
先端にはハンドパーツではなく、4連装機関砲が造形。銃口部分はパーツできっちりと色分けされています。
基部が1軸接続でロール可能。上下にも可動します。
肩のシーリング部分は前後の組み合わせで一部に合わせ目ができます。
分解できるので合わせ目消しはラクそう。肩の色分けパーツがパッチワークっぽくて面白いですね。
■バックパック
背部をHGUCガンタンクと並べて比較。HGUCは2本の排熱ユニットになっていますが、オリジン版は1筒の排煙ダクトを装備しています。
排煙ダクトは筒型パーツ構成で合わせ目は段落ちモールド化。
ガンタンク背部とはポリキャップによる1軸接続。適度に上下可動させることができます。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)と並べて大きさを確認。
RX-78-2の2/3程度の高さになります。ちょうどSDくらいの大きさ。
ですが前後や左右にはHGの2体分ほどの幅があり、それなりのディスプレイエリアの確保が必要です。
HGオリジンシリーズ01番のHGシャア専用ザクⅡ、11番であるHGガンキャノン最初期型と並べて。
オリジン版は全体的に造形的なクォリティが高いですね。
ガンキャノン最初期型とはプロトタイプ的な色味や雰囲気がよく似ています。
オリジン版のHG RX-78-2ガンダム、ククルス・ドアン版ではありますが、HGガンキャノンと並べて比較。
ガンタンクも通常版がキット化されると良いですね。
HGUCガンタンクと並べて比較。オリジン版は重心が低く、車両的な要素が強いですが、重厚感がありますし、頭部以外の箇所はリアリティが強い感じがします。
■各部可動域
頭部は少し上下します。左右へは干渉なくスムーズにスイング可能。
肩にキャノンがある機体はだいたい首振りが難しいですが、そういった干渉が全くないのが良いですね。
腕は水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節でV字程度まで曲げることができます。
胴体部はボールジョイント接続で少し前後します。
腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースへのディスプレイは考慮されておらず、ディスプレイ用の3.0mm穴などもありません。
無限軌道は展開することで360度ロール可能。うまくバランスを取れば、二足歩行状態も再現できるかも・・・。
ハの字にも展開することができます。
■ポージング
頭部や腰部などがボールジョイント接続で柔軟に可動するため、MSのように表情がつけやすいのが良いですね。
腕も可動箇所が多いので、真横を向いての射撃ポーズなども問題なく再現することができます。
無限軌道も展開できるため、足回りに表情がつけられるのも魅力的。
ただの車両機に収まらない、独特のアクションポーズが楽しめるキットになっています。
エフェクトパーツと組み合わせれば、走行しているシーンも演出可能。
劇中では街を破壊しつつ突っ切るシーンが多かったので、手持ちであれば都市や車模型などと組み合わせてディスプレイしても良いかと。
ただ、割と値段がはるのと、入手も少し難しいため、HGUCガンタンクのように気軽に元旦に組むというわけにはいかなそうなのが難点かも;
適当に何枚かどうぞ。
以上です。HGUCとは違って各部がかなりしっかりとした造りになっていてディテールも細かいです。パーツ数も程よくあり、組み立てに少し手間はかかりますが、その分オリジン版ならではの完成度の高いガンタンクに仕上がるのが良いですね。可動箇所が柔軟で表情がつけやすいのもメリット。
気になるところは特にないですが、無限軌道がロールしても良かったかなという気がします。
ただ、この形状で可動させるとなるとふらふらになってしまいそうな気もするので難しいですね。
無限軌道部分はアームによって脚部のように展開できるため、それだけでも動きとしては十分。
アオリ視点からだと巨大兵器のような表情も楽しめますし、MSと車両の良さを取り込んだ、面白みのあるキットになっているのが良いですね。
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