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HGUC ギャン・クリーガー レビュー

今回は、HGUC 1/144 MS-15KG ギャン・クリーガーのレビューをご紹介します!

HGUC ギャン・クリーガーは、ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオン独立戦争記』より、MS『MS-15KG ギャン・クリーガー』の1/144スケールモデルキットです。幻のジオン公国次期主力機とされる特徴的な機体形状や武装を新規造形で再現。ギャンとは異なる独特の各部装甲に加え、プロペラントタンクを持つバックパック、ビーム・ランス、ランチャー・シールドといった武装が再現されたキットになっています。価格は1,980円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

『機動戦士ガンダム ギレンの野望シリーズ』に登場するゲームオリジナルの機体で、高機動型ギャンをベースに、統合整備計画に基づいて再設計が施された強襲機『MS-15KG ギャン・クリーガー』がHGUCでキット化。

2016年5月に発売されたHGUCギャン(REVIVE)の内部・関節パーツを流用しつつ、頭部や胴体部、腕部、脚部、バックパックといった全身各部の外装、大型のビーム・ランス、ランチャー・シールドが新規造形で再現されています。『クリーガー』はドイツ語で『戦士』という意味。

成型色はパープルをベースに、胸部や腹部、上腕、大腿部、ソール部など各部にブラックを配色。その他、胸部エアインテークや腹部がレッド、背部プロペラントタンクがライトグレー成型色での再現となっています。ビームランスのビーム刃はクリアオレンジ成型色での再現。

シールは頭部モノアイとバックパックのセンサーを補うくらいでわずか。肩部や前腕のダクトやバーニアのふちなどを塗り分ける必要がありますが、素組みでも違和感がないくらいの色分けが再現されています。

ABSは不使用。内部・関節などのグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。

ポリキャップはPC-002Aを腰部や肩部、手首、膝部、足首などに使用し、関節強度はまずまず高め。背部にプロペラントタンク付きのバックパックを装備していますが、後方への負荷は少なく、脚底の接地も広めで自立は安定しています。

ビーム・ランス、ランチャー・シールド、手首が可動式の武器持ち手が付属。

HGUCギャン用の余剰パーツがいくつか付属します。バックパックはそのまま組めたので、組み替えて装備を変えてみても良さそうですね。

頭部。シルエットや十字のモノアイスリットなどにギャンらしさを残しつつも、表面には西洋騎士の兜のようなモールドが造形。頭頂部のアンテナも少し長めのものが新造されています。

モノアイにモールドはなく、モノアイレールの上からピンクのシールを貼っての色分け。モノアイの可動を表現したい場合はシールの位置を貼り替えます。

メット部は数個パーツの組み合わせですが、側面などにできる合わせ目は設定ではモールドになっているようです。

ギャンでは後頭部までスリットがありましたが、ギャン・クリーガーは後頭部モノアイスリットは排除されています。

胸部を並べて比較。ギャンは西洋騎士のような雰囲気が強かったですが、ギャン・クリーガーではパーツで色分けされたエアインテークが造形されるなど、MSらしい要素が強調されています。両肩のダクトはグレーに塗り分けが必要。

肩はポリキャップにカバーパーツを被せてあり、前方に展開可能。首もパーツで構成され、適度に前後させることができます。

腰部はギャンよりも縦長のスカートアーマーが新造され、表面には適度な段差やモールドが造形されるなどデザイン性の高い造りになっています。リアアーマーのモールドも未来的でメカニカル。

腰部には可動ギミックがあり、上半身を適度に反らすことができます。

フロントアーマー、リアアーマー共に少し展開可能。

フロントとサイドアーマー裏は簡易的なモールドのみ造形。リアアーマーはモールド入りの裏打ちパーツがきっちりと造形され、内側には3基のスラスターも造形されています。バーニアは別パーツ化されているので、塗り分けると感じが良くなりそうですね。

腕部をギャンと並べて比較。ギャンは球状の肩部などで比較的軽装でしたが、ギャン・クリーガーでは前腕が曲状になり、ショルダーアーマーもダクトや小型バーニア付きの存在感あるものになっています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は上下の組み合わせで側面に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要です。前腕の黒いパーツはダクト内部を赤く塗り分けが必要。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせですが、上部に装甲パーツを被せるため、合わせ目は内側に少しできるくらい。側面のダクトや小型バーニアの内側は赤く塗り分けが必要です。

脚部。ギャン特有の馴染み深いシルエットで膝の球状モールドも残されていますが、膝から下は起伏のあるシャープな装甲に変化。尖ったアンクルアーマーも増設されています。ふくらはぎ後部にもスラスターが増設。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は前面と左右の組み合わせで、前後の尖った部分に合わせ目ができます。膝から下が分離するので、合わせ目消しはラクそう。

足の付け根はポリキャップを交えた構造で上部やロールなどフレキシブルに可動します。ふくらはぎ後部のバーニアは内側を赤く塗り分けが必要。バーニアカバーは少し可動します。

ソール部を並べて比較。デザイン的にはよく似ていますが、ギャン・クリーガーのものはつま先が少し上向きになっています。

足裏はギャンとよく似たモールドが入った裏打ちパーツが造形。全く落ち度のない造りになっています。裏打ちパーツだけ塗り分けても良さそうですね。

つま先は適度に角度変更が可能。アンクルアーマーも適度に可動します。つま先の可動がヘタれると自立が少し不安定になる感じがありますね。

バックパックは全く別物で、左右にプロペラントタンクを持つバックパックを装備。

バックパック本体は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。基部がモナカ割なので合わせ目消しはラク。表面にある角型のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。

プロペラントタンクはシンプルな平型。ですが上下がパーツで色分けされるなどでチープさ全くないですね。グレーパーツの側面に合わせ目ができますが、パープルの基部を挟むので、合わせ目を消す場合は後ハメが必要。

プロペラントタンクは上下にスイングが可能。下部の角型スラスターは内部を赤に塗り分けが必要です。

バックパックはシンプルな2ダボ接続なので、HGUCやHG水星の魔女シリーズキットの同規格のバックパックと交換することができます。余剰のギャン用バックパックも組み付けてみました。同じギャン系なので合わなくはないですね。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HGのキットとしては少し大きめで、陸ジムに比べると頭一つ分ほど大きくなっています。ルプスレクスよりも大きめ。ギャン・クリーガーの全高は未定です。

ベースのHGUCギャンと並べて比較。尖った頭部や裾の広がった脚部など、ギャン特有のシルエットは健在ですが、外装が新造されたことでボリューム感が増し、ディテールがよりメカニカルに変化しています。

頭部の可動は、顎引きはわずかですが、見上げる動きは45度程度まで展開することができます。左右へも顎が干渉しやすく、浮かせて干渉を避けるようにすれば水平までスイングさせることができます。

腕はY字程度まで上げることが可能。肘は2重関節で深くまで曲げることができます。

肩はボールジョイント接続で広めに前後スイングが可能。前方へは肩が引き出せるのでそのぶん広めにスイングします。

腹部と腰部がボールジョイント接続で、上半身を適度に前後させることができます。

腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

腰アーマーはあまり広く可動しませんが、隙間を縫うように展開することで水平程度まで広く展開させることができます。

膝は2重関節で、装甲が干渉するまで深く曲げることができます。膝装甲裏に裏打ちパーツなどはなし。

足首は前後左右とも適度に可動します。

左右への開脚は水平まで幅広く展開可能。

大腿部と股間部が干渉するため、内股は僅かに可能な程度。がに股は水平程度まで広く展開させることができます。

立膝はきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、肉厚な装甲を持ちつつも各部とも比較的広めに可動するようになっていて柔軟。ランスを突くポーズやシールドで防ぐポーズなど、これだけ動けば十分様になるポーズが再現できそうです。

ビーム・ランス。大型槍状のビームを発振する近接武装になります。加速力を活かした突撃は戦艦すら一撃で屠(ほふ)る威力を誇るとのこと。HGキットとしてはかなり長さのある武器になっています。

ビーム部分はクリアオレンジ成型色パーツでの再現。モナカ割で側面に合わせ目ができます。クリアパーツは合わせ目が消えにくいので、なんとか1個パーツ構成だと良かったですが、合わせ目をきれいに埋めて塗装するのも悪くはないかと。

ビーム刃基部は合わせ目ができないパーツ構成。

グリップは一部に合わせ目ができますが、消すのはラク。特に肉抜き穴などもありません。

ランチャー・シールド。携行式の小型シールドになります。ギャンの円形状ミサイル・シールドとは異なる棘棘しいシールドで特徴的。ふちの黒はパーツできっちりと色分けされ、4連装ランチャーも細かくモールド化されています。

裏面のグリップは回転可能。シールドの角度が変えられます。2門のビーム砲もきっちりと造形されています。

ビーム・ランスとランチャー・シールドを装備して。

ビーム・ランスは付属の握り手で保持させます。ダボ固定ではないですが、しっかりと保持できてポロリなどはありません。肩が重さで負けることもなく、垂れることなく保持してくれます。

付属の握り手は手首が上下に可動する構造で、ビームランスで突くようなポーズも再現することができます。フェンシングのような手首を返すポーズにも柔軟に対応してくれるのがいいですね。

ランチャーシールドの保持はグリップをハンドパーツに差し込むだけです。一見するとクルッと反転してしまいそうですが、グリップが角型になっているためストッパーがかかり、反転することなく保持させることができます。

なのでビーム砲で射撃するようなポーズもラクに再現できますし、シールドでディフェンスするようなポーズも位置が変わることなく再現することができます。ビーム砲の砲口も適度に開口されています。

ビーム・ランスの両手持ちも問題なく再現可能。適度に可動域があるので、ランスで突くような激しいポーズや柔らかい自然なポーズなど、様になるポーズを取らせることができます。ビーム刃はブラックライトで照らしても発光はせず。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ギャンのシルエットを残しつつも、各部がメカニカルで個性的な容姿に変化。戦士らしい強度を感じさせる作りで美しくかっこよく仕上がっています。合わせ目の露出も少なく、レトロ感なども感じさせてくれる、渋く味のある機体形状なのもいいですね。可動も柔軟で自然なポーズが再現できますし、それでいて程よい固定強度があるのでポージングが決まりやすく捗ります。

気になる点は、ビーム・ランスの持ち手が徐々に分解しやすくなってくるので注意です。はじめは適度に強度があって取り扱いやすいですが、ヘタれるとバラけやすくなり、ビーム・ランスを落としやすくなります。バラけやすくなったらある程度強度を上げるなど調整したほうが良さそうです。

ビーム・ランス、ランチャー・シールド共に造りが良く、細部までしっかりと色分けされていますし、特徴的な造形でポージングにも華があります。ギャン・クリーガーがキットされたこと自体嬉しいことですが、ifルートであるその他の高機動型ギャンやギャンキャノンなどもキット化されるといいですね。

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長谷川 亮様 いつもサイトを楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください。

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菊地 俊介様 素晴らしい仕上がりに敬服しております。

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2 件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2023年5月7日 at 05:19 - 返信

    × ジオン独立戦争期
    ○ ジオン独立戦争記

    • nori

      on 2023年5月7日 at 14:59 - 返信

      コメントありがとうございます!
      ご指摘感謝ですm(_ _)m
      修正しておきました;

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