今回は、HG 1/144 MS-06CK ザク・ハーフキャノンのレビューをご紹介します!
HG ザク・ハーフキャノンは、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD』より、MS『MS-06CK ザク・ハーフキャノン』の1/144スケールモデルキットです。ザクバリエーション機の特徴的な機体形状を新規パーツを交えて再現。マッシブなプロポーションに加え、各部関節の幅広い可動域によって躍動感あるアクションポーズが再現可能なキットになっています。価格は1,980円(税込み)です。
主に北米キャリフォルニア・ベースで局地戦用として開発され、ザクⅡC型にMS-06Kのランドセルを装備させた応急処置的な機体『MS-06CK ザク・ハーフキャノン』がHG THE ORIGINシリーズでキット化。
HGオリジン版ザクの内外パーツを流用しつつ、全身各部の動力パイプやMS-06Kのランドセル、180mmキャノン砲、ガトリング・ガン、ビッグガンといった武装類が新規造形で再現されています。一部パーツの組み換えによってC-5型とJ型仕様のザク・ハーフキャノンが再現可能。まずはC-5型で組んでいます。
成型色は胴体部がブラウン、頭部や四肢がライトブラウンで、胸部や膝部、ソール部などにダークブラウンを配色。その他、内部・関節や背部バックパック、武装類はグレー成型色での再現となっています。
ホイルシールは付属せず。ヒートホーク刃など一部を塗り分ける必要がありますが、ほぼ塗装は必要がなく、素組みするだけで十分な仕上がりになります。
内部・関節やバックパック、武装類などのグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。
ポリキャップはPC-001を全身各部やバックパックに組み込みます。肘・膝関節はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部に180mmキャノン砲やビッグガンを持つランドセルを装備していますが、さほど負荷はかからず、脚底の接地バランスも良いため自立は安定しています。
ガトリング・ガン、ヒート・ホーク(展開型、収納型)、平手(左右)、J型への組み換え用パーツ類が付属します。(ディスプレイ用のジョイントパーツも付属しています。)
その他、オリジン版ザクの余剰パーツがいくつか付属します。説明書に記載はないですが、メット部を組み替えればザク・ハーフキャノンの指揮官機が再現できますし、手持ち武装がないものの、武器持ち手も手甲パーツを組み付ければ通常通り使用することができます。
専用のマーキングシールが付属。各部のコーションや欄マーキングなどを補います。説明書では組み立て途中でランドセルにシールを貼るようになっていますが、今回は貼り付けていません。
頭部。オリジン版ザクと同形状ですが、動力パイプはグレーに色分けされるなど、これまでのオリジン版ザクとは少し違った雰囲気を持っています。排気口は特に色分けされていませんが、内部には細かなスリットモールドが入っています。
動力パイプは裏表で組み間違えやすいので注意。正しく取り付けると、画像のように上に盛り上がったような形になります。
頭部裏面にはモノアイを可動させるためのレバーがあり、左右に可動させることでモノアイが左右に可動します。
胸部・腹部。オリジン版ザク特有のメカニカルな装甲ですが、C-5型は腹部に台形状のコックピットハッチが造形され、左右の装甲も下部に小型のスラスターが造形されています。
画像では少し分かりにくいですが、胸部左右の装甲は内外に適度に可動させることができます。
胸部パーツを組み替えてJ型仕様に。こちらはコックピットハッチの造形はなく、地上型ザクらしい厚みのある装甲になっています。組み替えるのは胸部左右と中央の装甲、腹部動力パイプの中央パーツのみ。
C-5型(画像左)と比較して。どちらもそれぞれに特徴があるので、お好みでチョイス可能です。
今度はC-5型(画像左)とJ型(画像右)を全身画像で並べて比較。J型のほうが馴染みがありますし、レトロな雰囲気があって個人的には好みです。
腰部もオリジン版ザク特有の背広風なデザイン。腰部動力パイプはグレー成型色での再現です。動力パイプは通常のオリジン版ザクに比べ、ランドセルへの接続位置が異なるため、ザク・ハーフキャノン用に新造されています。
腰アーマー裏にモールドはなくフラットな状態。サイドアーマーはボールジョイント型ポリキャップ接続で、脚部が干渉しないように前後に少しスライドさせることができます。
股間部にはオリジン版ザクと共通のスライドギミックがあり、前方にスライドさせることで脚部の可動域を広げることができます。
右腕部はオリジン版ザクと全く同じ。肩には定番のL字シールドを装備しています。上腕以下もザクらしい重機的なデザイン。上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は一部が左右の組み合わせで前面に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要。上腕パーツは組み付ける向きに注意します。
L字型シールドは簡単な2枚パーツ構成ながら、裏面にはしっかりとしたモールドがデザインされています。
L字型シールドはポリキャップやボールジョイントによって柔軟に可動します。
左腕部。こちらもオリジン版ザクと同形状。左肩にはスパイクアーマーを装備しています。
スパイクアーマーは前後の組み合わせで上部や側面に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は後ハメ加工などの処理が必要。スパイクも別パーツ化されていないので、モールドを潰さないように合わせ目を消す必要がありますね。
脚部もオリジン版ザクと同じ。大腿部、膝から下共に左右の組み合わせですが、大腿部側面の合わせ目は段落ちモールド化。一方、膝から下の部分は側面に合わせ目ができます。膝が分離できるようにはなっていないので、合わせ目を消すには後ハメ加工やマスキング塗装が必要です。
ソール部もオリジン版ザクと同型ですが、成型色が異なるだけでも感じが違ってきますね。足裏は細かなモールドが入っていてリアル。つま先は少し角度変更が可能です。
ランドセルはザク・ハーフキャノン用に新造。やや複雑で特徴的な形状ですが、左側面には2連装スモークディスチャージャーを装備するなどメカニカルにデザインされています。
右側面には180mmキャノン砲を装備。下部の左右には特徴的なビッグガンを装備し、ポリキャップによる3.0mm穴で簡単に脱着させることができます。
下部に目立った装備はなし。
2連装スモークディスチャージャーも縦長のポリキャップ穴に差し込んで固定。パーツの内側には肉抜き穴があります。
180mmキャノン砲。先端は二股で、中央にはスリットモールド入りの装甲が造形されるなど重機的な雰囲気で造形されています。付け根部分は弾頭が細かくモールド化。本体部分はモナカ割で上下に合わせ目が出来ます。
180mmキャノン砲のマウント部分も縦長のポリキャップ式。180mmキャノン砲を適度に上下させることができます。
ビッグガン。ランドセルから両腰部に装備する2連装ロケット弾ポッドになります。カセットストラップセットによる着脱式とのこと。側面にはスリット状のモールドが入っていて、強度の高さを感じさせる重機的なデザインになっています。
本体部分は簡単な左右の組み合わせですが、上下の合わせ目は段落ちや段差などでモールド化されています。
砲口周りは別パーツでの再現で、砲口自体も適度に開口されています。後部にはスリット状のモールドが造形。
グリップも適度に前後します。
ビッグガンはアームによって前方、後方に幅広く展開させることができます。基部がロールするので、砲口の向きを左右に向けることも可能。
ビッグガンのアームは肉抜き穴のようなフレームの状になっています。埋めるかそのままにするかは悩みどころ。
身近なところでHGストライクフリーダムガンダム、HGルプスレクスと並べて大きさを比較。1年戦争時の機体ということもあり、キットの大きさは少し小柄な部類に入ります。ザク・ハーフキャノンの頭頂高は17.5m。
同シリーズのHGシャア専用ザクⅠ、HG ザクⅡC型/C-5型とも比較して。ザク・ハーフキャノン本体はC型/C-5型と全く同じ。ですが成型色が異なるだけでもどの配備機、どの仕様機であるかが分かりやすくて良いですね。
首は2箇所が可動しますが、短く干渉しやすいため、頭部は少し上下する程度。
口が少し干渉しますが、左右へは水平にまで広く可動します。
腕は左右とも水平程度まで上げることが可能。L字シールド、スパイクアーマー共に適度に可動するので、腕との干渉を避けることができます。
肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。
肩はボールジョイントで適度に前後します。前方へはポリキャップが引き出せるので、より幅広くスイングさせることができます。
上半身は少し前後する程度。
アクションベースやスタンドを使ってディスプレイさせる場合は、股間部に付属のジョイントパーツを組み付けます。
前後開脚は、フロントアーマーが適度に展開するため、前方へは水平程度にまで広く可動します。後方はリアアーマーが可動しないので干渉して制限されます。
膝は2重関節ですが、外装が干渉するため、90度程度までしか曲がりません。
足首は前後左右とも適度に可動。ただしそこまで広くはないので、接地した状態で大股を開いての自立ポーズは再現が難しいかも。
左右への開脚は、水平までは行きませんが、広めに展開させることができます。サイドアーマーが干渉して外れることがあるので、股間部のスライドギミックやサイドアーマーのボールジョイント型ポリキャップ前後スライドを利用して干渉を避けるようにすると良いかと。
脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股共に幅広く可動させることができます。
立膝もキレイな姿勢で再現することができました。
ガトリング・ガン(120mmガトリング砲)。180mmキャノン砲のオプションとして用意された、6砲身の対空ガトリング砲になります。
砲身部分は左右の組み合わせで中央に合わせ目が出来ます。砲口は開口していませんが、細かくモールド化されていて見栄えは良いですね。後部にもダクト型のモールドが細かく入っています。
ガトリング・ガンを装備する場合は、右のビッグガンをジョイントアームごと取り外して給弾ベルトを取り付けます。そして上部の180mmキャノン砲を外してガトリング・ガンを組み付け。給弾ベルトは軟質素材で深くまで曲げることが可能。自然なたるみを付けることもできます。
ガトリング・ガン装備状態で全身から。180mmキャノン砲とビッグガン2基装備状態とはまた違った重厚感があって格好良いですね。背部も給弾ベルトが自然な形で配置されているため、リアルで確かな存在感があります。
簡単にポーズを付けて。
平手が付属するので、キャノンやガトリングの砲身部分に手を添えるなど自然な表情を付けることができます。
ヒートホークを装備して。ヒートホークはオリジン版ザクに付属しているものと同じ。特にハンドパーツにダボ固定されるわけではなく、柄も細身。ですが柄の少し太い部分を持たせればそんなに保持にストレスはないようでした。
ディスプレイ用のジョイントパーツははじめは強度がありますが、何度も脱着していると強度が弱まってくるので注意です。
オリジン版ザクのフォーマットで可動域も広いので、割とポーズは自由に付けられます。立膝を付いた状態での射撃ポーズもラクに再現することができました。
ビッグガンの両手持ちも特に不自由なくグリップが握れますし、ビッグガンのアームやグリップが柔軟に可動するので、左右に砲口を向けたりするのも容易に再現可能。
指揮官機用のメット部を組み付けて。アンテナがあることで威厳が感じられますし、どことなく責任感のような、締まった雰囲気が感じられるようになっています。今回は使用していませんが、余剰の2連装マシンガンパーツも前腕に組み付けられます。
では適当に何枚かどうぞ。
以上です。本体自体はオリジン版ザクとほぼ同型ですが、カラーリングやランドセル、武装類によってひと味異なる、なかなか味のあるキットに仕上がっていますね。地上戦仕様の応急処置機ながら、泥臭い感じで他のザクとはまた違った魅力を感じます。オリジン版ザクのフォーマットなので可動域も適度にありますし、ポロリ箇所も少なめ。ポージングもしやすく、遊びやすいキットになっています。
立膝をしての射撃など、対地戦闘用のポーズもよく決まりますし、台座を使って浮かせた状態でも十分なポーズを演出することが可能。デザートザクを思わせるようなカラーリングが大人心をくすぐりますし、180mmキャノンからガトリングガン、J型からC-5型への組み換えなど、組み替える楽しみも持った幅のあるキットになっているのが良いですね。
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