今回は、2017年7月に発売されたRE/100 1/100 ハンマ・ハンマのレビューをご紹介します!
RE/100ハンマ・ハンマは、「機動戦士ガンダムZZ」に登場する改良サイコミュ搭載試作型MS『ハンマ・ハンマ』の1/100スケールモデルキットです。劇中のイメージをベースに、RE/100に合わせてディテールやプロポーションを刷新。軟質素材とリード線を使用したフレキシブルアームと専用台座により、オールレンジ攻撃が再現可能なキットになっています。ネオ・ジオンマークが再現されたメガ粒子砲付シールドも付属。価格は4,950円(税込み)です。
ネオ・ジオン軍が一般量産機にサイコミュシステムを導入するために試作した上級士官用試作機で、劇中ではマシュマー・セロ他が搭乗。ジュドー・アーシタ搭乗のゼータガンダムやダブルゼータガンダムと戦闘を繰り広げたMS『AMX-103 ハンマ・ハンマ』がRE/100でキット化。
機動性を向上させるための各所高出力バーニアに加え、肩部・腰部のスラスターバーニアアレイ、ビーム砲を内蔵した腕部など、独特のディテールや重厚感ある機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はグリーンとライトグリーンをベースに、各所バーニアやダクトなどにレッドを配色。その他、腰部や四肢の動力パイプがイエロー、内部・関節、シールド裏などがダークグレー成型色での再現となっています。
ホイルシールは頭部モノアイ、胸部センサー、腹部コックピットハッチを補うくらいでわずか。塗装もほぼ必要がなく、素組みで十分なくらいの色分けが再現されています。
ダークグレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。RE/100シリーズなので、MGのような内部フレームは再現されておらず、外装パーツと関節パーツなどで構成されています。なので持ったときの重量はMGに比べてやや軽量。
ポリキャップはPC-210を使用し、全身の殆どの関節部分に組み込みます。足が細いこともあって自立はかなり不安定。普通に立たせても突然前に倒れたりすることもあります。きれいに立たせないと自立が難しかったりするので、撮影時も少しストレスを感じるところがありました。
シールド、可動用肘関節パーツ✕2、フレキシブル・アーム2種✕2、ビーム・サーベル柄✕2、ビーム・サーベル刃✕2、クリアースタンド2種✕2、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。
リード線やクリアパーツなどが余剰で付属。
専用のマーキングシールが付属します。ジオンエンブレムやコーションマーキングが収録。
各部を簡単に見ていきます。(ゲート跡が雑ですが大目に見ていただけると幸いです;)
頭部。各部に多数のアンテナが配置された個性的なデザインで造形されています。口元にも細かなスリットモールドが造形されるなど、細部にも手が加えられています。RE/100と言えどディテールは緻密。
メット部は合わせ目が出来ないパーツ構成。アンテナはすべて細身なので、引っ掛けて折ったりしないように注意が必要です。顎の動力パイプは胸部とは連結しておらず、頭部を動かすと一緒に可動します。
モノアイはクリアピンクパーツにピンクのシールを貼っての再現。クリアパーツを活かしたい場合はシールを貼らないでおくと良さそうです。クリアパーツはブラックライトで僅かに発光する程度でした。
モノアイは左右に可動。表情に変化を加えることができます。メット部を外して上部のレバーを弄っても良いですが、隙間からピンセットなどで向きを変えても問題はないようでした。
胸部・腹部。スリムながらも各部にモールドが造形されるなどメカニカル。胸部中央のセンサーや腹部コックピットハッチは、クリアピンクパーツにピンクのシールを貼っての色分けです。モノアイと同様、シールを貼らずにクリアパーツを活かすのも可。胸部内側にはフィン状のモールドも細かく造形されています。
肩は前方に展開可能。首周りや脇のモールドもメカニカルにデザインされています。胸部から腰部にかけて多数の動力パイプが連結。動力パイプはプラ素材ですが、腰部の可動には影響しません。
バックパックは大柄なボックスタイプ。胸部装甲と一体になっているため、本体から取り外せるようにはなっていません。側面に合わせ目ができますが、そのままモールドとしておいても良さそうです。
バーニアも二重スリットで作りが細かいですし、バーニア基部も別パーツで色分けされるなど落ち度がありません。少ないパーツ構成ながらも、MGにも劣らないしっかりとしたディテールが再現されています。
腰部。全体的に幅のあるシルエットで造形されています。フロントアーマーは薄型ですが、各面には角型のスラスターバーニアアレイを装備。スラスターバーニアアレイもバックパックと同様、バーニアやバーニア基部がパーツで細かく色分けされています。
リアアーマーは縦に長い装甲が造形。
スラスターバーニアアレイは個別に展開可能。内側はほぼ肉抜き穴なので、塗装・製作する場合は裏打ちパーツなどを自作したいところです。黄色い動力パイプは簡単なモナカ割で側面に合わせ目ができます。
腕部。肩にはボリューム感のあるスラスターバーニアアレイを装備。上腕以下も動力パイプや3又のクローなど生物的なデザインで造形されています。
上腕は黄色とグレーの動力パイプで構成。すべて別パーツ化されているので、メタリック調で塗り分けると映えそうです。前腕も細かなモールドが造形され、合わせ目は段落ちなどでモールド化されています。肘や手首のマルイチ装甲も内側にスリットモールドが造形されるなど緻密。
前腕に可動用肘関節パーツを組み付けることで、肘を90度ほど曲げられるようになります。
クローの内側には3連メガ粒子砲が造形。砲口も適度に開口されています。クローの付け根は回転可能。
肩のスラスターバーニアアレイ。さほど複雑な構造ではないですが、こちらもバーニアやバーニア基部などがパーツで細かく色分けされています。多数装備されたバーニアは花を模したようにも見えますね。
肩内部も動力パイプが別パーツ化されるなど作りが細かいです。
肩のスラスターバーニアアレイはポリキャップ接続で適度に前後スイングします。
脚部。細身ですが、表面には細かなモールドが造形されていて密度感があります。簡単なパーツ構成ながらもそれを感じさせない造り。
大腿部は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。内部のフレームを挟むので、合わせ目は段落ちなどで処理したほうが良さそう。膝から下も左右の組み合わせで後部に少し合わせ目ができます。こちらも処理する場合は後ハメなどの加工が必要。
膝の可動に合わせて膝の装甲が展開し、動力パイプもスライドします。
膝裏の装甲も合わせて奥に押し込まれる構造になっています。膝装甲裏には細かなモールドの入った裏打ちパーツが造形。
ソール部。四股でやや生物的な雰囲気を感じさせるデザインになっています。つま先、かかと共にパーツで隙間が埋められているため、スカスカした感じはありません。
足裏は細かいモールドがびっちりと造形されていてかなりメカニカル。つま先、かかとともに左右に展開するため、多少接地を安定させることができます。
つま先は左右個別に可動。幅広く前後します。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。MGの中では比較的大型のダブルゼータガンダムVer.Kaよりも更に大型。ハンマ・ハンマの巨大さがよく分かります。ハンマ・ハンマの全高は24.03m。
MGゼータガンダムVer.Kaと並べて。発売時期は6年程の差がありますが、並べても違和感はないですね。どちらもモールドが適度に入っていてチープな感じは全くありません。
MGゼータガンダムVer.2.0とも並べて。Ver.2.0はモールドが少なめですが、こちらと組み合わせても問題はなさそうです。劇中に近いイメージであればこちらのほうが良いかも。
頭部はわずかに上下する程度。首が短く後頭部アンテナが干渉し易いため、左右へのスイングも45度程度までと制限されます。
腕は水平まで上げることができます。肩のスラスターバーニアアレイも特に干渉しません。肘は可動用肘関節パーツを使用することで90度以上にまで曲げることができます。
展開ギミックによって肩は前方に広めにスイングします。後方へは殆どスイングしません。
胸部は左右に少しスイングさせることができます。前後へのスイングギミックはありません。
腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部に組み付けてのディスプレイです。後部からスライドさせて組み付けます。
図体に似合わず前後開脚は幅広く展開可能。腰のスラスターバーニアアレイが広く展開し、干渉を避けることができます。
膝はくの字程度まで曲げることができます。
足首は前後左右とも少し可動する程度。
左右への開脚はハの字程度まで展開させることができます。
内股は大腿部と股間部が干渉して制限されますが、がに股は広く展開させることができます。
立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。
可動域の総括としては、見た目によらずよく動く印象。肩や腰、股間部などが適度に可動するため表情が付けやすいです。ただし大型キットで各部位にかかる負荷もかなりのものになるため、動きを付けても垂れやすい傾向にありますね。
シールド。ジェネレーターを内蔵した専用のシールドになります。表面の赤い装甲や3基のメガ粒子砲だけでなく、中央のジオンエンブレムまでパーツで細かく色分けされています。メガ粒子砲はボールジョイント接続で少し角度変更が可能。
裏面は簡単な1個パーツ構成ながら、ラインモールドが細かくデザインされています。下部フレームの肉抜き穴が少しだけ気になるかも。
裏面には2本のサーベル柄も装備。ただし保持用に用意されたものではないため、サーベル柄の内側は肉抜き状態です。
シールド下部にはスペース・マインが造形。脱着ギミックなどはないですが、マイン(爆弾)らしいモールドが細かく再現されています。
シールドを装備して。
ビーム・サーベルは3連装ビーム砲の中心にダボを差し込んで保持させます。しっかりと固定されるため、特にポージングでのストレスはありません。ビーム刃は劇中と同じクリアイエロー成型色での再現で、ブラックライトで照らしても発光はしませんでした。
シールドは前腕にダボ固定します。基部が可動しないため、角度の微調整などはできませんが、保持力がしっかりとしていて外れることはありませんでした。ローゼン・ズールっぽいポーズを取らせても様になりますね。
1軸ダボ固定で上下の向きが変えられるので、ポーズに少し変化を加えることができます。
キットが大柄なため、前方に倒すと股間部のジョイントパーツがスルッと抜けてキット落下する場合があるので注意です。パーマネントマットバーニッシュをジョイントパーツに塗って滑り止めにすると抜けることがなくなりました。
上腕と前腕の間にフレキシブル・アームパーツを組み付けることで、前腕を展開した状態でのオールレンジ攻撃を再現することができます。
黄色いパーツは少し軟質なプラ素材ですが、適度な強度があるので垂れずに姿勢を維持してくれます。左右にはリード線も配置されているため、有線式武装特有のメカニカルさが表現されていて良いですね。
前腕とクローの間にもフレキシブル・アームパーツが組み付け可能。クロー側のジョイントパーツを外して組み付けます。
こちらはリード線のみで構成されているため、垂れやすいですが、付属の支柱パーツを組み付けることで姿勢を維持することができます。支柱パーツ先端には前腕用とクロー用の2種のジョイントパーツが用意されています。
支柱パーツは軽量で浮きやすいので注意です。しっかりと接地させるためにも、台座底に両面テープを貼り付けておくのもありかもですね。
すべてのフレキシブルアームを装備することで、広範囲に展開したダイナミックなオールレンジ攻撃を再現することができます。腕を上げても意外と形状を維持してくれるので、幅のあるディスプレイが楽しめるのが良いですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。待望のキット化で、ハンマ・ハンマの特徴的な機体形状がうまくRE/100に落とし込まれていて良いですね。各部にはRE/100ならではのメカニカルなモールドが造形されていて、MGに劣らないクォリティの高さを感じさせてくれます。プロポーションバランスもよく、格好良く仕上がっています。
気になる点は、関節各部にポリキャップが使用されていますが、全体的に強度が弱いため、ポーズを取らせるとヘナっとなりやすいです。少しヘタれると自立も難しくなってくるので、うまく補強させつつのディスプレイということになりそうです。それと腰アーマーやディスプレイ用ジョイントパーツなどが外れ易いのでその点も注意です。
腕部や胸部周りなどはしっかりとしているので、取り扱いのコツを掴めば意外とサクっとポーズを取らせることができます。比較的少ないパーツ数で組み立てもラク。大型キットなのでドカッと飾っておくだけでも十分に様になりますし、アームを伸ばして少し変化を加ええればダイナミックな演出も可能です。フレキシブルアームは有線特有のメカニカルさがありますし、巨大なMSならではの存在感が十二分に楽しめるキットになっているのが良いですね。
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