今回は、2017年3月に発売されたSDガンダム EXスタンダード ガンダムデスサイズヘルEWのレビューをご紹介します!
SDEX ガンダムデスサイズヘルEWは、『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場するMS『ガンダムデスサイズヘル』のSDキットです。海外で展開されていたSDEXシリーズが日本に上陸。洗練されたスタイリッシュなプロポーションを再現。従来のSDから可動域が大幅に向上し、様々なポージングに対応可能なキットになっています。価格は660円(税込み)です。
カトキハジメ氏がOVA『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』用にデザインのリファインをおこなった機体で、劇中ではデュオ・マックスウェルが搭乗。劇中にてマリーメイア軍のサーペント相手に不殺の戦いをしたMS『ガンダムデスサイズヘル』がSDEXでキット化。
背部にはコウモリの羽をイメージしたアクティブクローク、鎌のようなビームシザースを装備するなど、死神を思わせる特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はダークグレーとパープルグレーを基調としたダークなカラーリング。その他、頭部アンテナがイエロー、フェイスや肩部装甲がホワイト成型色での再現となっています。
シールは頭部センサーや頬のダクト、胸部エアインテーク、膝、脚甲、ビームシザース刃などを細かく色分けするようになっています。こめかみのバルカンやアクティブクロークの一部などと塗装する必要がありますが、シールを貼るだけでも十分に設定に近い色分けが再現されます。
ABSやKPSは不使用。ほとんどのパーツはPS素材で構成されています。他のSDEXキットと同様、組み立てにニッパーは不要。パーツはランナーから手で切り離せます。多少ゲートが太めな箇所もあるので、サポートとしてニッパーを用意しておいたほうが良いかも。
ポリキャップはPC-303-Cを関節各部に使用し、すべて使い切ります。関節強度はまずまず高め。背部にアクティブクロークを装備しているため、少し後方に負荷がかかりますが、うまくバランスを取ることで問題なく自立させることができます。
ビームシザースが付属。
シールを貼らない状態で。各部の赤やビームシザースのグリーンがなどが足りず少し寂しい感じがありますが、全体的に黒く派手さもないのでそのままでもありといえばありかなと。
背部アクティブクロークを外した状態で。
頭部。ヒロイックでまとまりがありますが、屈折したアンテナや頬のスリットダクトが少し禍々しい雰囲気を感じさせるデザインになっています。顎や頬のスリットダクトは赤いシールでの色分け。個体差かもですが、シールの粘着力が弱く、顎のシールが少し浮きやすかったです。
頬のスリッドダクトは凸凹モールドにシールを貼るため、うまく形状に合わせる必要があります。メット部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。後頭部センサーはグリーンに、こめかみのバルカンは黄色に塗り分けが必要です。
胴体部。派手ではないですが、エッジの効いた装甲でまとまりのあるデザインになっています。胸部エアインテークや腹部、腰部フロントアーマーの白い装甲や中央のセンサーなど各部をシールで細かく色分けします。肩のマシンキャノンは砲口を白く塗り分けが必要。
首はボールジョイント型ポリキャップでフレキシブルに可動。肩もボールジョイント型ポリキャップ接続で前方に広めにスイングします。
腰アーマー裏の作りは簡易的。股中央には穴があり、アクションベースやスタンドの3.0mm軸を差し込むことで浮かせた状態でのディスプレイが可能となっています。
腕部。各部とも棘感のある装甲が造形。前腕の小型シールドは上下のふちを白いシールで色分けします。
上腕の内側やハンドパーツの裏面には肉抜き穴があります。特に合わせ目などはありません。
肘関節はポリキャップとパーツの組み合わせで90度ほど曲げることが可能。この可動によって武器保持の自由度が高まります。
ショルダーアーマーはダークグレーとホワイトの簡単な2個パーツ構成。白いパーツは裏面がガッツリ肉抜き穴なので、埋める場合は上手に成形する必要がありそうです。
カスタマイズ用の3.0mm穴も造形されているので、3.0mm軸がある武装であれば組み付けてカスタマイズを楽しむこともできます。
脚部。膝の装甲は白いシールで色分けしますが、1個パーツ構成なので全体的には大味な作り。裏面はガッツリ肉抜き穴なので、こちらも埋める場合は設定画などを確認しつつ、自分でデザインする必要があります。大腿部は上部にC面がある箇所が外側に来るので、左右で組み間違えないように注意します。
ソール部。簡単な1個パーツ構成ですが、デスサイズヘルの特徴であるつま先の尖った装甲が印象的に造形されています。脚甲はパープルのシールでの色分け。
足裏はつま先側がほぼ肉抜き穴で、中央には3.0mm穴も造形。3.0mm穴は特に用途は記載されていませんが、カスタマイズなどに使用することができます。足首はボールジョイント型ポリキャップ接続で幅広く展開させることができます。
背部アクティブクローク。ガンダムデスサイズヘルの特徴である、コウモリの羽をイメージした追加装甲になります。デスサイズで胸部にあったリブジャマーもこちらに統合されているとのこと。設定では内側に折りたたんで全身を覆うようになっていますが、このキットは開いたまま固定されているため、折り畳みギミックはありません。
簡単な3個パーツ構成で、左右のクロークは1ダボ接続。
左右のクロークは表面に簡単にですが小さなモールドが造形されています。裏面中央のラインモールドはパープルグレーに塗り分けが必要。上部の赤い装甲は表面はシールで色分けしますが、裏面は塗り分けが必要です。
1ダボ接続のクロークはロール可能。角度を変えることで表情を変化させることができます。
アクティブクロークは2ダボ接続ですが、背部には3つのダボ穴があります。なので2ダボ、1ダボを使用することで様々なオプション武装を組み付けることができます。画像ではHGBC スカイハイウイングスを装備してみましたが、アクティブクロークと似た形状なのでよく似合っています。天使の羽というのがまたいいですね。
肩の3.0mm穴も利用すれば、より幅のあるカスタマイズを楽しむことができます。
HG陸戦型ジムと並べて大きさを比較。1/144サイズHGの半分よりも少し大きいかなという程度。他のSDEXよりもアンテナが少し小さいこともあって小柄に見えますね。ただそのぶん、アクティブクロークが大きいので左右に幅があります。
同じSDEXシリーズのRX-78-2ガンダムと並べて。RX-78-2とは頭身が少し違っているようで、デスサイズヘルのほうが脚がなく、少しスタイリッシュなプロポーションで造形されているようです。
HGACでEW版はまだキット化されていないので、TV版のHGACガンダムデスサイズヘルと並べて。似た箇所はありますが、カラーリング含め異なる箇所は多いです。HGACでもEW版がキット化されると良いですね。
頭部は少し引き抜くことで広めに上下させることができます。左右へも干渉なくスムーズにスイング可能。
腕は水平に近いくらいに上げることができます。肘はSDEXの可動ギミックによって90度程度曲げることが可能。
肩の前後スイングは、ボールジョイントだけでも適度にスイングしますが、前方へは肩の可動ギミックによってより幅広くスイングさせることができます。
腰部ボールジョイントによって上半身を少し前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転させることができます。アクティブクロークを装備していても同じ。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
前後開脚は、特別広くはないですが、脚部が細身ということもあってある程度前後させることができます。
足首の可動は、つま先はかなり広く伸ばすことができます。左右へも45度程度の角度変更が可能。
左右への開脚はハの字程度まで。
脚の付け根ボールジョイントにより、内股、がに股は幅広く可動させることができます。
可動域の総括としては、全体的に他のSDEXと大きく変わらず。肩や肘などに可動ギミックがあるのでそのぶんポーズにも表情が付きます。見た目によらず干渉も少ないので、ポージングにおけるストレスは少なそうですね。
ビームシザース。簡単なダークグレー成型色の1個パーツ構成ですが、棘状のビーム刃や大型鎌のようなデザインで見た目良く造形されています。
刃の後部側面や柄の中段にはジョイント用の3.0mm軸が造形。他のアイテムと組み合わせてカスタマイズすることもできます。
刃の部分左右にはグリーンのシールを貼って色分けします。
ビームシザースは説明書には特にマウントさせるような記載はないですが、肩裏にマウントするとしっくりくるような気がします。
ビームシザースを装備して。
ビームシザースは柄をハンドパーツに差し込むだけで保持が可能。柄とハンドパーツ穴の大きさが合っているため、上下にスルッと移動することはありません。ですが少し弄ると偶にクルッと反転するようになるので注意です。
両手持ちも突っ張る感じもなくラクに保持させることができます。少し肩と背部アクティブクロークが干渉しますが、腕を動かしづらいほどではないですね。
肩にスイングギミックがあり、肘も適度に曲がるので、ビームシザースを自然な形で両手持ちできるのが良いですね。
ビームシザースの左右にクロークを組み付けてオリジナル武器Aに。
厚みのある大型鎌や大型ハンマーのようなデザインで面白みがありますね。かなり強力な斬撃や打突攻撃が繰り出せそうです。ビームシザース刃の重量が増すため、ハンドパーツで保持させるとクルッと反転しやすいので注意。
1/144サイズのキットに装備させることも可能。装備品としてはちょうどよい大きさですね。
アクティブクロークとアンテナを本体から取り外して組み合わせることで、オリジナル武器Bを再現することができます。
おそらく鎌型の武装だと思いますが、見た目は明らかに雨傘。デスサイズヘルに持たせるとどうしても雨風を凌ぐシーンに見えてしまいます(笑)
大柄な武装になるため、デスサイズヘルに持たせるのはちょっと難しいところがありますね。重量で肩が垂れやすくなりますし、アクティブクロークが干渉しやすく、ポーズを付けるのが少し難しいようでした。
1/144サイズのキットだとうまく持たせることができます。ポーズも様になりますね。こちらもオリジナル武器Aと同様に個性的な形状をしていますが、こういったSDEXならではの合体ギミックは独特の面白さがあって良いですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。SDですがデスサイズ特有の死神らしさがうまく表現されていますし、背部アクティブクロークに存在感があって良いですね。プロポーションもスタイリッシュに造形されていて、ポージングでの四肢の動きがはっきりとしています。低頭身な割に可動がスムーズで、ビームシザースを構えても干渉しにくくポージングしやすいのもグッド。
気になる点は、個体差かもですが、シールの粘着力があまり高くないので、キットを弄っているとシールが浮いたり、指で触った部分がズレたり剥がれたりすることがあります。気がついたら剥がれてなくなっていたということもありそうなので注意です。それと個体差かもですが、アクティブクロークの左右の羽が基部から抜けやすかったので、気になる場合は補強しておいたほうが良いかと。
オリジナル武器は独特の形態になりますし、意識したかどうかはわかりませんが、傘のようなデザインになって面白みがあります。オリジナル武装Bの取り扱いが少し難しいものの、HG1/144サイズのキットに保持させるとなかなか良い味を醸し出してくれますね。デスサイズならではの格好良さはもちろん、クセや面白さも併せ持つ、なかなか楽しみの多いキットなのが良いですね。
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