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HG ゼイドラ レビュー

今回は、2012年2月に発売されたHG 1/144 xvm-zgc ゼイドラのレビューをご紹介します!

HG ゼイドラは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場するMS『ゼイドラ』の1/144スケールモデルキットです。「火星の赤」を意識した真紅の機体色を成型色で再現。ドラゴン型と人型を組み合わせた、ヴェイガン所属機らしい機体形状が再現されたキットになっています。ゼイドラガンやゼイドラソードといった武装が付属。価格は1,430円(税込み)です。

ゼダス系の流れを汲みつつ、ドラドの設計も積極的に採用され開発されたゼハート・ガレット専用機『xvm-zgc ゼイドラ』がHGでキット化。HGガフランやHGドラドといったキットからの流用はなく、完全新規造形で再現されたキットになっています。

成型色はレッドを大部分に使用し、部分的にオレンジやイエローを配色。胸部や背部ウイングの先端にはクリアーグリーンを配色するなど、ゼハート専用機らしい存在感のあるカラーリングになっています。

シールは頭部や武器のセンサーとクリアーグリーンパーツの下地、ウイングの一部装甲に使用するくらいで少なめ。塗装箇所もほとんどなく、素組みで十分な色分けが再現されています。

内部や関節パーツにはダークグレーのPS素材で、ABSやKPSは使用されていません。

ポリキャップはPC-001を関節の大部分に使用し、関節強度は高め。脚底は広くはないですが、バックパックが軽量なので比重はかからず、自立は安定しています。倒れそうになっても背部のゼイドラソードが支えになります。

キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー

ゼイドラガン、平手(左右)、武器持ち手(右)が付属。

頭部。額のアンテナやセンサースリット、後部の黄色装甲など、部分的にヴェイガン系ドラゴン型MSの名残を残しつつ、人型のようにコンパクトにまとめられています。

センサースリットはグリーンのシールでの色分け。メット部は合わせ目が出来ないパーツ構成になっています。アンテナに手が当たるとポロリしやすいので注意が必要。

胸部、腹部。ドラゴンの衣をイメージしたような羽状の装甲が各部に造形。インテークや各部装甲がオレンジやイエローなどこまめに色分けされています。胸部中央のビームバスターはシルバーシールの上からクリアーグリーンパーツを被せての色分けです。

腰部。こちらも前後共にドラゴンの衣のような羽根形状で、フロントアーマーなどがパーツで細かく色分けされています。リアアーマー中央には尻尾のようにゼイドラソードを装備しています。

腰部本体は左右の組み合わせて中央に合わせ目ができます。

ゼイドラソードはポリキャップを挟んでの上下2個パーツ構成で側面に合わせ目ができますが、角にくるのであまり分かりません。

ジョイントパーツを噛ませてリアアーマーにマウント。

基部のポリキャップが可動するので、ゼイドラソードを少しスイングさせることができます。

腰アーマー裏にモールドは全くなくシンプルなデザインになっています。股間部はボールジョイント接続。フロント、リアアーマーともに基部がボールジョイント型ポリキャップ接続なので、適度に可動させることができます。

腕部。多少の獣感を残しつつも、シンプルな人型のシルエットに造形。

二の腕、前腕共に左右の組み合わせで前後に合わせ目が出来ます。前腕側は肘から分離しますが、二の腕は後ハメ加工が必要。ハンドパーツは他のヴェイガン機と同じく鳥や獣のような形状になっています。手のひらはグレーに塗り分けが必要。

ショルダーアーマーも比較的軽装。シンプルながらも適度にパーツで色分けされています。挟み込みタイプで上部に合わせ目ができます。

脚部も部分的に獣の雰囲気を残しつつ、細身の人型タイプに造形されています。

大腿部、膝から下共に前後挟み込みタイプですが、膝から下は分離するので合わせ目消しがラク。大腿部はグレーのパーツを挟むので、後ハメ、もしくはマスキング塗装で手間がかかりそうです。

後部フィン状スラスターやアンクルアーマーも別パーツ化。

ソール部はコンパクトに造形。脚甲や脚底が別パーツ化されるなどまずまずな作りになっています。脚裏に肉抜き穴はないですが、つま先が少し肉抜き穴っぽくなっています。

背部は中央にバックパック、左右には特徴的な薄型ウイングを装備。

バックパックのつくり自体は簡易的ですが、フィン状スラスターなど各部がパーツによる色分けとなっています。

ウイングも適度にパーツで色分けされていますが、表面の黒い部分はシールでの色分けです。内側は角のセンサーがシルバーシールにクリアーグリーンパーツを被せての色分け。

ウイングは基部ポリキャップによって前後や回転などフレキシブルに可動します。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HGシリーズの中では比較的大きめなキットです。ゼイドラの全高は20.0m。

HGガフランHGゼダスと並べて比較。進化の過程が分かるかのようなデザインになっています。

HGガンダムAGE-2ノーマルHGバクトとも並べて。AGE-2ノーマルよりもゼイドラのほうが大きめ。

後頭部と襟が干渉しやすいですが、うまく干渉を避けることで幅広く上下させることができます。左右へも顎の干渉を避けることで水平までスイングさせることができます。

腕は水平程度まで上げることが可能。肘は二重関節ですが、やや干渉してV字程度までとなっています。

肩はあまり広く前後せず。前方に少し広めにスイングするようです。

胸部と腰部が可動するので、上半身を適度に反らせることができます。前かがみは装甲が干渉するのでやや狭め。

腰は干渉なく360度回転が可能。アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外してポリキャップ穴を露出。3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。

腰アーマーが適度に可動するので、前後開脚は水平程度まで展開が可能。

膝は二重関節でかなり深くまで曲げることができます。膝関節は左右の組み合わせで合わせ目が出来ますが、膝装甲裏は裏打ちパーツが造形されるなどしっかりとした作りになっています。

足首は前後へは広めに可動しますが、左右へはあまり広く可動せず。

股間部がボールジョイント接続で、左右への開脚はハの字程度まで。

大腿部と股間部が干渉するため、内股はわずか。ガニ股は45度程度まで展開が可能です。

立膝はまずまずきれいな姿勢で再現することができます。

可動域の総括としては、全体的に特別広くはないですが、平均的な可動域ではあるのである程度のポージングは再現できそうです。特別可動範囲が狭い箇所も見られないので、劇中シーンの再現もラクそうですね。

ゼイドラガン。ヴェイガン製MSとしては初の携行武装であるビームライフルです。装甲表面には適度なラインモールドが入っています。

本体部分はモナカ割で上下に合わせ目ができます。

銃口は別パーツ化。銃口とセンサーはグリーンのシールでの色分けです。

ゼイドラガンを装備して。付属の武器持ち手で保持させます。

ゼイドラガンはグリップとハンドパーツがかっちりと組み合うので、遊びもふらつきも全くありません。ポージング時も気にすることなく取り扱うことができます。

ビームサーベルの展開ギミックはなし。他キットのビームサーベルを組み付けることもできません。劇中では主要武装だっただけにちょっと残念。

両手持ちできるようにはなっていないですが、それなりに肩が前後スイングするので、劇中のような左手を添えるようなポーズもある程度は再現可能です。

ゼイドラソードはビームバルカンが造形された平手に組み付けて使用します。ビームバルカンはボールジョイント接続で適度に向き変更が可能。

ゼイドラソードはハンドパーツからやや抜けやすくはありますが、ポージングで不自由さを感じるほどではないようでした。

平手を使うことで、劇中でAGE-1フラットの頭部に掴みかかるようなポージングも再現することができます。

適当に何枚かどうぞ。

胸部とウイング先端のクリアーグリーンパーツはブラックライトで照らすと発光します。

以上です。特徴的な機体形状やカラーリングでインパクトのあるキットに仕上がっています。可動も柔軟でポロリもなく、安定した使いやすさがありますね。形状的に好みが分かれそうではありますが、ゼハート専用機ということで劇中での見どころも多いですし、ヴェイガン所属機の中でも存在感のある注目の一体かと。

気になる点は、HG AGEのヴェイガン系全体に言えることですが、四肢各部に合わせ目ができるので、ある程度段落ちなどで処理してあると良かったですね。それと、ゼイドラガンにビームサーベル展開ギミックがないですが、劇中では頻繁に使っていただけにちょっと残念です。

背部のウイングを可動させることでポージングに華やかさが出ますし、演出力も高め。劇中シーンの再現もしやすく、ライバル機としてAGE-2ノーマルやダブルバレットとの対決シーンを演出するとより映えやすそうなキットとして楽しめそうですね。

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