今回は、2010年7月に発売されたRG 1/144 RX-78-2 ガンダムのレビューをご紹介します!
RG RX-78-2 ガンダムは、『機動戦士ガンダム』に登場する主人公機『RX-78-2 ガンダム』の1/144スケールモデルキットです。緻密なパーツ構成や質感表現を実現したリアルグレードシリーズの第1弾としてキット化。内部にはインナーフレームのアドバンスドMSジョイントを搭載するなど、ダイナミックなアクション・ギミックを実現したキットになっています。価格は2,750円(税込み)です。
地球連邦軍が開発した試作機の1機であり、主人公「アムロ・レイ」の搭乗機『RX-78-2ガンダム』がRGでキット化。ガンダムタイプの中で最もベーシックな機体デザインが、RGならではの精密感によってリアルに再現されたキットになっています。
成型色もホワイト、ブルー、レッドのトリコロールカラーが中心。エアインテークやヘリウムコアなどのイエローも定番ですが、外装のホワイトが3色、ブルーがライトブルーとの2色、レッドもピンクとの2色と、細部に違った色味が配色されています。
アンダーゲート仕様ではありませんが、各部とも細かいパーツ構成でパネル各部が色分けされるなど、全体的に情報量の多いキットになっています。各部に細かいパーツが多いので、組立時に紛失しないように注意が必要です。
内部にはアドバンスド・MS・ジョイントフレームを採用し、高可動域を実現。脚底はそこまで幅広くはないですが、組み立て直後の関節強度はまずまず高めなので自立は安定しています。
ビームライフル、ハイパーバズーカ、シールド、ビームサーベル(ビーム刃、柄)☓2、可動式ハンドパーツ(左右)、コアファイター(ランディングギア付き)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、アムロ・レイフィギュアが付属。
リアリスティックデカールが付属します。
アドバンスド・MS・ジョイントを含めた内部フレームを全身から。多重構造により、メカニカルなフレームが造形されています。
頭部。とさか左右の装甲やこめかみのバルカン、とさか前後のセンサーなど、あらゆる箇所がパーツで色分けされるなど、リアルな形状が再現されています。マスクにはへの字スリットが開口。
とさかのセンサーは前後ともそれぞれ別パーツを組み合わせて色分けされているのがすごいですね。
頭部内部フレーム。ツインアイはクリアーパーツにシールを貼っての色分けです。左右のダクト内部にもスリットが造形。
胴体部。一見オーソドックスな形状、配色に見えますが、コックピットハッチや胸部左右の装甲がライトブルーに、腹部側面のパネルがピンクに配色されていたりと、RGならではのリアルさが表現されています。
胸部内部フレーム。エアインテーク内部もスリットが造形され、腹部にはダミーのコアファイターが造形されています。
ダミーのコアファイターは脱着が可能。ダミーは腹部が可動するように作られています。
付属のコアファイター。多数のパーツで構成され、色分けも構造もかなり緻密。変形機構も完璧に再現されるなど、落ち度のない作りになっています。
3基のランディングギアによって駐機状態も再現することができます。
特に3.0mm穴などは空いていないので、コアファイター単体でアクションベースやスタンドにディスプレイする場合はアームなどで掴ませる必要があります。
コアファイターは変形させることで腹部に格納することができます。ただしこちらを格納すると腹部の可動が制限されます。
キャノピーはクリアーパーツでの再現で開閉可能。胸部中央の装甲は展開が可能ですが、コックピットハッチの開閉ギミックはありません。
腰アーマーは中央のV字もパーツで色分けされ、フロント、リアアーマーもホワイト2色での色分けとなっています。腰アーマー裏もそれぞれ裏打ちパーツが造形。
腰は前後に可動するスライドギミックがあり、股間部や脚部を柔軟に可動させることができます。
腕部。フォルム自体はスクエアでシンプルですが、モールドやパネルラインが細かく造形されるなどリアルな作りになっています。
腕部内部フレーム。
アドバンスド・MS・ジョイントフレームに多数の外装パーツを被せていくタイプで、二の腕、前腕共に合わせ目はモールド化。各部のパネルがホワイト、ライトグレー、ライトブラウンの3色で色分けされています。ライトブラウンの装甲はフレームの手首の動きに合わせて少し可動します。
肘はかなり深くまで曲げることができますが、曲げすぎると内部フレームのスライド部(上記フレーム画像の赤◯)が外れることがあるので注意が必要です。二の腕は可動に合わせて装甲がスライド。
ショルダーアーマーも細かいラインが造形され、各部がホワイトとライトグレーの2色で色分けされています。
脚部。こちらも腕部と同様、フォルムはプレーンながらも、モールドやパネルラインが細かく造形されています。パネル各種もホワイト3色のパーツによって細かく色分け。
脚部内部フレーム。
アドバンスド・MS・ジョイントフレームに外装パーツを被せていくタイプになります。膝側面のマルイチモールド内も細かい色分け、造形を再現。
膝を曲げると大腿部の装甲がスライド展開します。
ソール部。見た目はシンプルですが、多数のパーツで構成されていて可動は柔軟。足裏も3基のパーツ構成でそれぞれモールドが造形されています。
足裏は反らせることができますし、足首を伸ばせば後部の装甲やスネ、アキレスの装甲も合わせて可動します。
バックパック。モールドやパーツによる色分けなどが細かく、全体がメカニカルに造形されています。
バックパック内部フレーム。
サーベル基部はボールジョイント接続で、柄を適度に可動させることができます。
バーニアは付け根がボールジョイントですが、あまり広範囲には可動しません。スラスター上部の装甲は可動式で細かな変化を楽しむことができます。バックパックは2ダボ接続ですが、ダボ幅と太さが違うのでHGUCキットなどのバックパックを装備することはできないようでした。
HGUC RX-78-2ガンダム(REVIVE)、EG(ENTRY GRADE)RX-78-2ガンダムと並べて。RGは各部ディテールが全く異なり、圧倒的なリアルさや密度感が感じられるキットになってますね。外装のホワイトもクリーム色ではなくピュアなホワイト。
続いてHG RX-78-2ガンダム(THE ORIGIN版)、1/144 RX-78F00ガンダム(横浜ガンダム)と並べて。フォルムや情報量は近いものがありますね。
HG RX-78-2ガンダム(BEYOND GLOBAL)、HG RX-78-2ガンダム(G40)とも並べて。これらに比べるとRGはベーシックなフォルムになっています。
手持ちのものをすべて並べて。なかなか壮観な眺めですが、ちょっと怖いかも・・・;
頭部は顎引きはあまりできませんが、見上げる動きは幅広く展開が可能。左右へも干渉なくスムーズに可動します。
腕はY字程度まで。もともと左腕も外れるようになっていないので、ラストシューティングのポーズは難しそうです。無理に上げるとアドバンスド・MS・ジョイントが破損する場合があるので注意。肘は深くまで曲げることができます。
肩は前方に広めにスイングが可能。
上半身は少し前後スイングさせることができます。
干渉しやすいため、腰の回転は45度程度まで。アクションベースやスタンドへは、リアアーマーにジョイントパーツを取り付けてのディスプレイとなります。
前後開脚はかなり幅広く展開させることができますが、浮かせた状態だと付け根の強度が弱く、脚が垂れてきます。
膝は完全に曲げることができます。膝関節も合わせ目が端にくる作りに。
足首は幅広い前後スイングが可能。左右へはそれなりです。
左右への開脚はサイドアーマーが干渉しますが、ある程度広めに展開することができます。広げすぎると腰アーマー類がぽろりするので注意です。
大腿部と股間部が干渉するので内股、ガニ股の可動はわずか。
立膝は深くまで沈めることができますが、こちらも腰アーマーがぽろりしやすいので注意して再現する必要があります。
可動域の総括としては、肘や膝、股間部はかなり深くまで曲がりますが、それ以外の箇所は現代のキットに比べるとやや控えめな印象。股間部周りはぽろり頻度も高いので、ポーズを付けるときには少しストレスを感じるかもです。ですが、深く曲がる肘や膝をうまく使うことができれば、ダイナミックなポーズも再現できそうです。
シールド。表面の見た目はシンプルですが、マルイチモールドの部分がピンクに色分けされているなど少し個性が感じられます。裏面はシンプルな作り。
基部は上下にスライドし、グリップは展開が可能です。
装備は前腕に横長ダボで固定し、可動式のハンドパーツに組み換えてグリップを握らせます。前腕の固定が弱めなので、ポージング時に外れやすそうです。バックパックにもマウント可能。こちらは固定強度はまずまず高め。
ビームライフル。グリップや内部がホワイト成型色になっていてカラーリングが少し特殊。内部はメカニカルに造形され、複数パーツの組み合わせで合わせ目もありません。
フォアグリップやセンサーは左右に可動。センサーの表面は黄色いパーツでの色分けで、一旦取り付けると分解が難しくなるので注意が必要です。
ビームライフルはシールドにマウント可能でした。ただしセンサーがシールド基部と干渉するので、基部をある程度下げてやる必要があります。(左側にビームライフル、右側にサーベル柄2本をマウントするといいみたいですね;)
可動式のハンドパーツで保持し、手のひらとグリップでダボ固定できますが、指パーツがぽろりしやすく、保持させるのに手間がかかります。ですが一旦保持させると安定するので、いじらなければ問題なく保持させておくことができます。
ハイパー・バズーカ。筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなく、色分けもよくできていて完成度が高いです。
マガジン内部の弾頭も細かく造形。グリップは少し可動し、保持用の引き起こしリブも展開します。
ハイパー・バズーカはリアアーマーにマウント可能。固定強度はまずまずです。
一通り武装して。
膝が深くまで曲がるので、立膝などのポーズが決まりやすいです。
腰アーマーやシールドがぽろりしやすいですが、シールドと前腕を一緒に持って可動させたり、腰アーマーを人差し指で支えつつ脚を動かしたりすれば割とぽろりは防げ、適度なポージングは再現できるようでした。
ビームライフルを装備して。肩を上にあげると垂れやすいですが、横に展開すれば垂れることはなかったです。他の可動も柔軟なのでポージングに不自然さもないようですね。
ディスプレイ用のジョイントパーツをリアアーマーに取り付ける用になっているので、浮かせた状態でディスプレイさせる場合、ハイパー・バズーカをリアアーマーにマウントさせておくことはできないようになっています。固定強度があまり高くないので少し傾きますが、キットが落下するほどではなかったです。
両手持ちも割とソフトな感じでラクに保持させることができました。
ハイパー・バズーカはビームライフルよりも持たせやすいようでした。グリップが少しでも可動するので、脇に抱えるポーズも肩に担ぐポーズも問題なく可能。
ビームサーベルはダボ固定で保持はラクでした。とても情報量が多く、メカニカル感がスゴイです。ポージングにも説得力のあるのがいいですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。全体的なデザインがお台場に立っていたRX-78-2ガンダムに似た作り(静岡ガンダムと同じ)になっていて、多少好みが分かれるところもあるかも。ですがバックパックのスラスターカバーやサーベル柄の基部が細かく可動するなど、全体的に可動におけるちょっとした気配りがされていてRGらしい精密さが伺えるのがいいですね。
気になる点としては、腰アーマーがぽろりしやすかったり関節が全体的に緩かったり、可動式のハンドパーツでの武器保持もしにくかったりと、RG初期のキットとしての不安定さを感じる部分があります。なので派手なポーズを取りたい場合はちょっとしたストレスを感じるところもあるかも。浮かせてディスプレイさせるとバズーカがマウントできなくなるのも辛いところです。
可動箇所が多い分柔らかい表現ができるので、HGでは再現できないような自然なポーズが再現できますし、ダイナミックさも出てかっこよさが引き立ちます。各部パネルが色分けされているので情報量が多く、RG特有の精密さやメカニカル感が十分に楽しめるなど、とても魅力を感じるキットなのがいいですね。
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3 件のコメントがあります。
FigureGunplaFan
on 2020年11月2日 at 02:06 -
Honestly, as a person who bought the RG Casval’s Gundam, I have to agree that the poseable hands does not hold the weapon’s tabs well.
nori
on 2020年11月5日 at 01:08 -
Thank you very much for your comment!
The other parts are very wasteful because it’s the kit which could be improved.
FigureGunplaFan
on 2020年11月5日 at 01:39 -
It’s a good thing that Bandai released the Builders Parts HD MS hands…Even though there is no normal weapon-holding hand for the Beam Sabers.