今回は、2010年11月に発売されたRG 1/144 MS-06S シャア専用ザクのレビューをご紹介します!
RG MS-06S シャア専用ザクは、 『機動戦士ガンダム』に登場するMS『シャア専用ザク』の1/144スケールモデルキットです。ガンプラ30周年を記念した新ブランド『RG』第2弾として、アドヴァンスドMSジョイントを用いたリアルな構造を再現。シャア専用ザクの驚異的な動きが再現可能なキットになっています。塗装では再現しにくい「金属の輝き」を再現したリアリスティックデカールも付属。価格は2,750円(税込み)です。
V作戦機の偵察・破壊命令を受け、これの追撃任務に用いられたシャア・アズナブル専用機『MS-06Sシャア専用ザク(MS-06Sシャア専用ザクⅡ)』がRGでキット化。RG特有のリアルな構造、プロポーション、可動域が新規造形で再現されています。
成型色はシャア専用機特有の赤で表現。外装の淡いピンクが2色、バックパックを含めた胴体部は赤が3色、関節・内部構造はグレーやダークグレーと、細部まで色分割されるなど、拘りが感じられる配色構造となっています。
内部にはアドバンスド・MS・ジョイントを用いた内部フレームが造形。関節強度はあまり高くないですがその分柔軟。ガンプラ仕様最大級の可動域が確保されています。特に大型な背負いものもなく、自立は可能。ただ、脚底が分割構造になり、その分接地が不安定な部分もあるので注意が必要です。
半身を内部フレーム構造で。アドバンスド・MS・ジョイントを基礎として、各部に内部パーツを組み合わせることで内部フレームが再現されています。
頭部。ザク特有の動力パイプが造形されるなど、全体的にバランスの良いデザインになっています。バイザーはクリアーパーツによる再現で、指揮官機用のアンテナも造形。口のダクト内部はスリット入りのパーツで色分けされ、口元は淡いピンクになっています。
動力パイプはMGなどと同じくパイプごとに分割された構造になっていて、付け根が外れるとバラバラに散ってしまうことがあるので注意です。頭部内部はモノアイが別パーツ化されたギア構造。
なので首を左右に曲げることでモノアイも左右に振れるようになっています。モノアイはクリアーパーツにピンクのシールを貼っての色分けです。
胴体部。胸や腰フロントアーマーの角型モールドなどがパーツによって細かく色分けされています。腹部動力パイプはこちらもパイプが個別分割され、プラ素材軸にパイプを通しての再現となっています。動力パイプは腹部からバックパック側面に連結。胸の角型モールドパーツはポロリ頻度が高いですし、小さいパーツで組み付けも難しいので、紛失などしないように注意が必要です。
頭部から胴体部までの内部フレーム。胸部フレームが特徴的に造形され、バックパックも内部フレームが造形されるなど密度感のある構造になっています。
コックピットハッチは左胸のみ開閉が可能。内部には簡単なパイロットシートが造形されています。腰アーマー裏はアドバンスド・MS・フレームや内部フレーム、パーツなどによって裏打ちパーツやモールドが造形されるなど、リアルな作りになっています。
腕部。右肩にL字シールド、左肩にスパイクアーマーを装備。腕部も各部がパーツによって細かく色分割されるなど、リアルな作りになっています。複数パーツを組み合わせるようになっているので、合わせ目はありません。
腕部内部フレーム。大部分がアドバンスド・MS・ジョイントで細身。
肘を曲げることで、二の腕裏の外装がスライド展開するようになっています。L字シールドはアームによって肩に接続し、フレキシブルに展開させることができます。
右肩のL字シールドは3枚パーツの組み合わせ。表面のモールドは少なめですが、裏面は別パーツによって色分けされるなど、細かい作りになっています。
左肩のスパイクアーマーも複数パーツの組み合わせによって細かい色分けを再現。スパイクも別パーツ化されています。肩への接続アームはL字シールドのアームと同じです。
脚部も外装パーツが継ぎ接ぎ状に細かく色分けされています。大腿部からふくらはぎ側面に接続されている動力パイプは内部にスプリングが使用され、脚部の曲げ伸ばしを妨げないような構造になっています。パイプは個別化されていますが、比較的バラけにくい組み合わせにはなっているようです。
脚部内部フレーム。大腿部やふくらはぎがパーツによって太めに造形されています。
外装が細かくパーツ分割され、合わせ目はそれぞれモールド化されています。背部には3基のバーニアが造形されるなど、MS-06S特有の形状になっています。ちなみに量産型ザク(MS-06FザクⅡ)は後部のバーニアが2基。
脚部は膝を曲げることで大腿部の装甲がスライド展開します。
ソール部も脚甲までパーツ分割によって細かく色分けされています。足裏もつま先、中間、かかとがそれぞれ別パーツ化。
各部が可動することで、わずかながら脚底を反らすことが可能です。
バックパックは各部の中で一番赤い成型色パーツで色分けされています。各部モールドも別パーツによって細かい色分けを再現。
下部のバーニアは上下に可動します。リアアーマーもパーツによって細かい色分けを実現。
HGUC陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを確認。RGでも特にサイズ的な変更はなく、設定通り忠実に再現されているようです。シャア専用ザクの頭頂高は17.5m。
HGシャア専用ザクⅡ(THE ORIGIN版)と並べて。RGは成型色などが淡めな他、全体的にスリムなプロポーションに造形されています。
RGのザク系(RGジョニー・ライデン専用ザクⅡ、RG黒い三連星専用ザクⅡ)とも並べて。高機動型ザクもいいですが、シャアザクには特別な風格を感じます。
頭部の上下可動はあまり広くないですが、適度に見上げることができます。モノアイと連動しているため、左右へは45度程度の可動となります。
腕は水平程度まで上げることができます。肩がL字シールドとスパイクアーマーで形状が異なりますが、腕の可動域は同じです。肘は深くまで曲げることができます。
肩は後方へはほとんどスイングしませんが、前方へは幅広い展開が可能です。
上半身はわずかに反らせる程度。
腰は干渉しやすいですが、90度程度まで曲げることができます。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部にはめ込んでのディスプレイとなります。かっちりとはまり込むので、キットを斜めにしても落下したりすることはなさそうです。
前後開脚は、フロントアーマーが広く展開するので前方へは幅広く開脚させることができます。リアアーマーが少し可動する程度ですが、後方へもそれなりに展開が可能です。
膝は完全に曲げることができます。
足首は前後左右とも特別広くはないですが、それなりに可動します。
左右への開脚は水平まではいきませんがある程度広く展開させることができます。RX-78-2を蹴り飛ばすシーンもある程度は再現できそうです。
股間部と大腿部が干渉するため、内股はわずかですが、がに股は幅広く展開が可能です。
立膝もある程度自然な形で再現することができました。もっと深くまできれいな姿勢でこなすこともできますが、腰回りの装甲パーツが外れやすいので注意が必要です。
可動域の総括としては、各部とも広範囲に可動するようになっています。アドバンスド・MS・ジョイント構造や細部にわたるパーツ分割の恩恵を受けているようですね。ただ、その分パーツが外れやすかったりもするのでその分より注意する必要はありますね。
ザクバズーカ、ザクマシンガン、ヒートホーク、可動式ハンドパーツ(左右)、シャア・アズナブルフィギュア、スタンドディスプレイ用のジョイントパーツが付属。
専用のリアリスティックデカールが付属します。
シャア・アズナブルフィギュア。かなり小さいですが、メットやマントなどが特徴的に造形されています。赤成型色なので塗装は下地塗装などが必要そう。
ザクバズーカ。ザクⅡ定番の武装になります。
砲身部分は筒型で合わせ目はありませんが、グリップやセンサーの基部は左右挟み込みタイプなので上下に合わせ目ができます。
センサーやグリップは可動式。グリップにもハンドパーツへの接続用の引き起こしリブが造形されています。センサーはクリアーパーツを取り付けるようになっていますが、外しにくいので取り付けていません。
リアアーマー中央の装甲を展開することで、ザクバズーカを懸架することができます。固定強度があまり高くないので、ポージング時は手が当たってはずれたりしないように注意が必要です。
ザクマシンガン。こちらもザクⅡ定番の武装。グリップ周りの基部が左右挟み込みタイプで一部に合わせ目ができます。
センサーやグリップは可動式。グリップにもハンドパーツへの接続用引き起こしリブが造形されています。センサーはクリアーパーツでの再現です。
ドラムマガジン内部には弾頭型モールドが造形。ザクマシンガンから脱着が可能で、サイドアーマーやリアアーマーにマウント可能です。
ヒートホークも定番。刃の部分が塗装しやすいように別パーツ化されています。ハンドパーツに固定しやすいよう、グリップにはダボが造形されています。
ヒートホークはジョイントパーツを使うことでサイドアーマーやリアアーマーにマウント可能です。
可動域が広いので、立膝やしゃがんでのコロニーハッチ開閉シーンなどのポーズが再現可能です。
ザクマシンガン、ザクバズーカともに引き起こしリブでハンドパーツに固定できるので、一度保持させると外れたりすることは少ないですね。ただ、リブ動くためハンドパーツに指しにくかったりするので、保持させるときに少し難しさを感じるかと。
肩のスイング幅がかなり広いので、ザクマシンガンの両手持ちは難なく可能でした。
ザクバズーカはグリップこそ可動しませんが、腕が各部とも幅広く可動するので、脇に抱えたり肩に担いだりするポーズも容易でした。両手持ちも余裕。
ヒートホークもダボ固定でしっかりと保持できます。ただ左手だとダボが逆向きになって固定できません。可動手で握らせるだけになるので不安定さが出てきます。
劇中の蹴りシーンも再現性が高く、躍動感のあるポーズを再現することができます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。RGらしくとてもリアルで完成度の高い作りになっていますし、各部がかなり柔軟に動くのでポージングの自由度も高いですね。成型色も各部がパーツによって細かく色分けされているので、メカニカルな印象が前面に出ていて、開発や修理シーンを想起させるものになっています。
気になる点としては、股間部が柔軟に可動する分、干渉によって腰回りの装甲が外れやすいので、その点は少しストレスを感じますね。特にサイドアーマーが外れると脚部を外して取り付けたりする必要があるので少し手間を感じました。胸の角型モールドパーツもポロリしやすいので、予め補強しておいたほうが安心です。
このフォーマットは高機動型ザクなど何体もキット化されているため、種類が豊富ですし長所や短所も多くのファンが認識済みですが、それらも踏まえ、シャアザク特有の風格や存在感が味わえるキットとして楽しめそうですね。
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2 件のコメントがあります。
匿名
on 2020年7月29日 at 10:26 -
顔の動力パイプが波打っているのは左右でパーツが逆だからではないですか?
nori
on 2020年7月29日 at 12:04 -
コメントありがとうございます!
ご指摘感謝ですm(_ _)m
一部の画像を修正しておきました^^;