今回は、2008年7月に発売されたHG 1/144 GNX-603T GN-X(ジンクス)のレビューをご紹介します!
HG GN-X(ジンクス)は、『機動戦士ガンダム00』に登場するMS『GN-X(ジンクス)』の1/144スケールモデルキットです。肩部や腰部のクラビカルアンテナ、四眼の頭部といった特徴的な機体形状を新規造形で再現。GNドライヴ[Τ]を有する特徴的な胸部形状の他、GNビームライフルやGNシールドといった標準武装が付属するキットになっています。価格は1,320円(税込み)です。
アレハンドロ・コーナーがヴェーダから盗み出した情報を基に開発させた、国連軍の擬似太陽炉搭載型モビルスーツ『GN-X(ジンクス)』がHGでキット化。擬似太陽炉を持つ特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色はホワイトやライトグレー、グレーを織り交ぜた無彩色系で比較的地味なカラーリング。
シールは頭部やGNドライヴ[Τ]、膝や足首関節などに使用し、まずまずの量。貼らなくてもそれなりに色分けされていますが、少し物足りない感じになるかもです。
ABSやKPSは不使用。全てPS素材で構成されています。
ポリキャップはPC-123プラスを各部に使用し、関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかる装備はなく、自立は安定しています。
GNビームライフル、GNビームライフル用ロングバレル、GNシールド、GNビームサーベル(ビーム刃、柄)×2、平手(左)が付属。
頭部。額の楕円状サブ・コントロール・システムや四眼カメラなど、ジンクス特有のスタイルで造形されています。額のサブコントロールシステムはパープルのシールを貼り、その上からクリアパーツを被せての再現。四眼はモールドにシールを貼って色分けです。
メット部は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。消す場合は後ハメ加工が必要。左右の円形モールドはグレーのシールでの色分けです。
胸部には特徴的なクラビカルアンテナを装備。
クラビカルアンテナにはモールド入りの裏打ちパーツが造形されています。
クラビカルアンテナを外した状態で。胸部中央には擬似太陽炉(GNドライヴ[Τ])が造形。GNドライヴ[Τ]はパープルシールの上からドーム状のクリアパーツを被せての再現となっています。
背部にはコーン型の擬似太陽炉(GNドライヴ[Τ])が確認できます。コーンと接続基部の4箇所モールドはそれぞれグレーのシールを貼っての色分け。
腰部にもロングサイズのクラビカルアンテナを装備。
こちらも裏打ちパーツが造形されています。
リアアーマーは下部にバーニアが別パーツ造形。スラスターカバーも縦長のものが造形されるなど幅のあるデザインになっています。
リアアーマー裏にモールドはなく簡易的な作り。
腕部。細身で派手さはないながらも、近未来的且つ個性的なデザインになっています。
二の腕はモナカ割で中央に合わせ目ができます。単体化するので合わせ目を消すのはラク。二の腕以下も左右の組み合わせで中央に合わせ目ができますが、肘から分離するので合わせ目を消すのはラクかと。
前腕のゲートは曲状部分でカットしにくいので、切り出す際にはパーツを切り欠いたりしないように注意が必要です。それと、手首にポリキャップを挟むため、合わせ目が開きやすいので注意です。前腕の左右丸モールドや手甲のモールドはグレーのシールを貼っての色分け。
ショルダーアーマー。特徴的な形状ながら、パーツ分割がしっかりとしています。円形状の装甲などもパーツによる色分けが再現されています。
脚部。こちらも細身ですが、近未来的かつ侍のような古風を感じさせる、独特のデザインで造形されています。大腿部のシャープな装甲も印象的。
大腿部は大柄な装甲の組み合わせで合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラク。大腿部の装甲はグレーの丸モールドが露出するようになっています。膝から下もゲートが曲状部分にあるので、誤ってパーツを削ってしまわないように注意です。
後部の装甲は展開可能。内部フレームは左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。こちらも単体化できるので合わせ目を消すのはラクかと。脚甲も単体で可動。中央の丸モールドはシールを貼っての色分けです。
ソールも薄型ながら独特。脚甲は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。単体化するので合わせ目消しはラク。足裏は一部小型バーニアが造形されていますが、全体がほぼ肉抜き穴です。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。HGとしてはやや大型。クラビカルアンテナにも存在感があり、ルプスレクスと同じくらいの大きさになっています。ジンクスの全高は19.0m。
劇中で戦闘を繰り広げたHGガンダムエクシア、HGガンダムデュナメスと並べて。ソレスタルビーイング所属機よりも頭一つ分ほど大型です。
HGアドヴァンスドジンクスと並べて。アドヴァンスドジンクスのほうが幅のあるデザインになっています。
頭部はわずかに上下する程度。襟と顎が干渉するため、左右へのスイングも僅かです。
腕は45度程度までしか上がらず、肘も90度曲がらないくらいです。ショルダーアーマーと胸部クラビカルアンテナが干渉しやすいので注意が必要。
肩は広めに前後させることができます。
腕と腰のクラビカルアンテナが干渉しやすいですが、腰は360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、リアアーマーのカバーパーツを外し、3.0mm穴に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
大腿部とフロントアーマー、リアアーマーと大腿部アーマーが干渉するため、前後開脚は45度程度に制限されます。
膝は後部の装甲を展開することでV字程度まで広く曲げることができます。
足首の可動は、前後へはまずまず可動しますが、左右へはあまり広く可動しません。左右は内側に少し広めに可動します。
股間部がボールジョイント接続で、左右への開脚は僅かに広がる程度です。
内股は大腿部と股間部が干渉するため僅かですが、がに股は水平以上に広く展開させることができます。
立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。
可動域の総括としては、比較的近年のガンプラの中でも可動域はかなり狭め。派手なポーズや柔軟なポーズを取らせるのは少し難しいようです。ただ、腰や膝などは広めに可動するので、その辺りを使ってうまくポージングさせたいところです。
GNビームライフル。ジンクスの手兵装で、ガンダムが装備しているものと同等のビーム兵器です。パワー切れを考慮し、内部にGNコンデンサーが内蔵されているとのこと。側面の一部をグレーに塗り分ける必要があります。
本体部分は左右の組み合わせで一部に合わせ目ができます。
センサーはパープルのシールを貼っての色分け。フォアグリップは少し引き出すことで左右に可動します。銃口は細いダボ接続で別パーツ化されています。力を加えると根元のダボを折ってしまう場合があるので注意です。後部のハードポイントもボールジョイント接続でフレキシブルに可動。
先端にGNロングバレルを組み付けることで、GNロングバレルビームライフルとして使用可能。
ロングバレルはモナカ割で一部に合わせ目ができます。
銃口下部のセンサーはパープルのシールでの色分け。ロングバレルはグリップを側面に配置して組付けます。
GNシールド。高い強度を持つEカーボン素材のシールドになります。シールド中央にはディフェンスロッドが造形。特に展開して回転させるなどのギミックはありません。中心の丸モールドは黒いシールを貼っての色分けです。
裏面は肉抜き穴っぽい簡易的な作りですが、一応モールドが造形されています。中央のジョイントはロール可能。
一通り武装して。
GNビームライフルはグリップをハンドパーツに差し込み、後部のハードポイントを前腕に接続して保持させます。どちらも固定強度があまり高くないので外れやすいです。特に前腕側が外れやすいので注意が必要。
GNシールドは前腕側面にマウント。こちらはまずまずの固定強度があるので、ポージング時に外れることはなく、特に気にする必要はないようでした。
GNビームライフルにロングバレルを装着してGNロングバレルビームライフルに。GNロングバレルビームライフルにすると、ポージングに迫力が出ます。
長距離射撃で狙い撃つようなポーズが再現できるのがいいですね。両手持ちはややぎこちなさがありますが、フォアグリップが細身でハンドパーツが差し込みやすいので、それなりのポーズを取らせることは可能です。
平手が付属するのでポージングの表情付けもラク。ただ、ディスプレイ用のジョイント穴が他のキットとは違う位置にあるので、角度を変えてポージングさせる場合は少し違和感を感じるかも。
可動域は広くないですが、独特の容姿で簡単なポーズでも十分にかっこよく映ります。特に背部のGNドライヴやクラビカルアンテナ、リアアーマーが刺々しく、造形美が感じられるデザインになっています。
GNビームサーベルはビーム刃がクリアピンク成型色の円筒型。機体色が地味だからか、GNビームサーベルが鮮やかに映りますし、振り回す姿も様になりますね。こちらもグリップとハンドパーツとの間に隙間ができるので、スルッと抜けやすいので注意が必要です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。GNドライヴ[Τ]やクラビカルアンテナを持つ特徴的な機体形状で、敵機ながらも独特のかっこよさがあっていいですね。特に背部から見る姿には造形美さえ感じられますし、簡単な素立ちでも十分に様になります。もちろんポージングさせても十分にカッコよかったです。
気になる点は、干渉などによってどうしても可動が制限され、ポージング時にぎこちなさを感じるところがあります。思ったようなポージングが出来なかったり、GNビームライフルやGNビームサーベルなどの武器保持でちょっとした煩わしさを感じることがあるかも。
ただ、どの欠点もストレスを感じるほどではないですし、GNビームライフルのバレル組み換えなど楽しめる部分は多いです。ただのやられメカではない上質な量産機として、複数機揃えて部隊を演出するのも良さそうですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら