HG ガンダムザガン レビュー

今回は、HG 1/144 ASW-G-61 ガンダムザガンのレビューをご紹介します!

HG ガンダムザガンは、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント』に登場するMS「ASW-G-61 ガンダムザガン」の1/144スケールモデルキットです。シールドプライヤーユニットを持つ特徴的な機体形状を再現。肩アーマーの可動域強化や腕部の可動域確保により、ダイナミックなアクションポーズが可能となっています。価格は3,080円(税込み)です。

厄祭戦末期に開発された72機のガンダム・フレーム採用機の1機で、劇中ではロンド・ブロンが搭乗。イシュー家所属グレイズや端白星、モンキーロディなどと激しい戦闘を繰り広げた機体「ASW-G-61 ガンダムザガン」がHGでキット化。

一部にHGガンダムバルバトス第6形態HG端白星などに使われているガンダム・フレーム4を流用しつつ、左右に大型装備「シールドプライヤーユニット」を持つ重厚な機体形状が新規パーツを用いて再現されています。

手持ち用の武装は付属せず。他のガンダム・フレーム採用機と同様、簡単な内部フレームに厚みのある外装パーツを被せる構造になっています。

成形色はダークブルーを基調に、腰部や肩部、脚部などにライトグレー、胸部や腰部にレッドを配色。その他、頭部のアンテナ類がホワイト、シールドプライヤーユニットの先端部希少金属部分がイエロー、内部や関節、シールドプライヤーユニットのアームなどがダークブラウン成形色での再現となっています。

ホイルシールが付属しますが、頭部モノアイや額のモールド、胸部用のイシュー家家紋を補うくらいで少なめ。一部塗装が必要ですが、大部分がパーツで色分けされているため、素組みでも十分なくらいに仕上がります。

ダークブラウンの内部や関節、アームパーツなどにはKPS素材が使用されています。ABSは不使用。他もPS素材なため、塗装時の破損などはあまり気にせずに済みそうです。

ポリキャップも不使用。肘や膝関節はPSとKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。全体的にボリュームがあり、左右にも大柄なシールドプライヤーユニットを装備していますが、バランスよく配置すれば問題なく自立が可能です。

■付属品

平手(左右)が付属。

HG 1/144 ガンダム・フレーム4のパーツが余剰でいくつか付属します。

■内部フレーム

全身各部には他のHGのガンダム・フレーム採用機と同様、メカニカルな内部フレームが再現されています。素材は大部分がKPSで軽量。

胴体内部フレームを端白星のものと並べて比較。胸部と腹部の形状は殆ど同じですが、胴体部は全体がザガン用に新造されています。

過去のものは背骨部分が前後2枚パーツ構成でしたが、このキットでは可動部が1軸のジョイントに変更されて強度が確保されています。

更にポリキャップも埋め込める構造になっているため、過去キットのアップデートにも使えるようになっています。できればアップデート版のフレームだけ欲しいですね;

腕部内部フレームを端白星と比較。肘周りの動力パイプなどは流用ですが大部分がザガン用に新造。部分的に動力パイプが露出したメカニカルなフレームになっています。肩はフレームパーツが継ぎ足された形で腕部が延長されています。

脚部内部フレームをを端白星と比較して。膝から上は流用パーツで構成されていますが、膝から下はザガン用に肉厚なフレームが新造されています。(足首を除く)スネの外装パーツを組み付けないと足首のポリキャップが固定できない仕様。

■各部形状

HG ガンダムザガン(フレームに外装を組み付けた状態)の各部を見ていきます。

■頭部

頭部。フェイスはガンダムタイプらしいデザインながら、額や左右、頬周りには白いアンテナや爪のような装甲が造形。幅が広くワイルドな頭部形状になっています。首周りも厚みのある襟装甲で覆われていて重厚。

メット部はドーム状の装甲で合わせ目はできないパーツ構成。

ツインアイはモールドの上からシールを貼っての色分け。額のモールドもシールで色分けしますが、1枚のシールでまとめて補う方法と、モールドごとに2枚のシールを貼る方法が選択できます。今回はモールドごとに分けました。

■胴体部

胸部・腹部。エッジの効いた装甲が多数折り重なる形で造形。メカニカルさと重厚感を併せ持つデザインになっています。中央の赤い装甲はパーツできっちりと色分けされています。赤い装甲にはイシュー家の家紋シールを貼るようになっていますが今回は貼っていません。

首はポリキャップのダブルボールジョイントで柔軟に可動。肩は2箇所がボールジョイント軸になっていて、それぞれ引き出すことで柔軟に可動します。

腹部は他のガンダムフレーム採用機と同様、フレームが剥き出しの状態。大型機体なだけに相当な負荷がかかってそうですが、可動の柔軟さも感じさせるデザインになっています。部分的にゴールドやシルバーで塗り分けても雰囲気が出て良さそう。

腰部は縦長で幅の広い装甲が造形。エッジが効いていますし、細かな丸モールドで重機的な雰囲気も感じられるデザインになっています。中央の赤い装甲もワンポイントのアクセントになっていて印象的。

腰アーマー裏は前後ともモールドが入った裏打ちパーツで蓋がされています。HGには珍しく造りが良いですし、塗り分けるともっと良くなりそうですね。リアアーマーは側面にマウントされていて上下や左右など柔軟に可動。

■腕部

腕部は程よい肉付きのフレームに装甲を被せたような構造。エッジの効いた装甲が組み合わさることで、強度とマッシブさを感じさせるシルエットになっています。モールドもきめ細かく荒い雰囲気。前腕の一部装甲はパーツできっちりと色分けされています。

上腕、前腕共に多数パーツを組み合わせる構造で合わせ目はモールド化。ハンドパーツは穴無しのものが付属し、指造形もよく見栄えのする仕上がりになっています。手甲裏が見えるのが少しだけもったいないかも。外装の先端部分は尖った装甲で打突に優れた仕様。

ショルダーアーマーもフレームに装甲を被せる仕様で合わせ目などはありません。一部丸モールドはダークブラウンに塗り分けが必要。

前面の装甲もモールド入りの裏打ちパーツが造形。簡単なヒンジ接続ですが適度に可動し、表情を変化させることができます。

■脚部

脚部。こちらもゴツゴツとしたシャープな装甲が造形。重厚というよりは、程よいボリュームで動きやすさと強度を両立したような造りになっています。青みのあるライトグレーが基調でデザイン性も高いです。

大腿部は前後、膝から下は多数のパーツを組み合わせる構造で、合わせ目は各部とも段落ちなどでモールド化。側面のハードポイントらしき丸モールドはパーツできっちりと色分けされています。脚部外装まで裏打ちパーツがきっちりと造形。

ソール部はハイヒール型で軽装。ですが尖ったつま先と踵で鋭さや荒い雰囲気を感じさせる造りになっています。

足裏はフレームパーツとの兼ね合いで色分け、モールド造形を両立。ディテールがしっかりと表現されています。つま先は適度に角度変更が可能。

■バックパック

背部はコンパクトなバックパックと装甲のみ。ただし腰背部には左右シールドプライヤーユニットと連結するための筒型のジョイントアームが造形されています。

バックパックは他のHG鉄血のオルフェンズシリーズと同幅の2ダボ接続。なので他のキットと交換することができます。ただし腰背部のユニットが干渉するため、物によっては組み合わせが制限されます。

チラ見しそうな外装パーツには、内面モールドがきっちりと造形されているのも良いですね。

アームの基部は太めのジョイントパーツによってロールや上下などフレキシブルに可動。

アーム本体も各部が上下に幅広く可動するようになっています。ロールは基部とシールドプライヤーユニットの接続部のみ。ですが、アームの各部可動ギミックによってシールドプライヤーユニットを幅広く可動させることができます。各部とも左右の組み合わせですが合わせ目は段落ちなどでモールド化。

シールドプライヤーユニット。背部に2基装備される攻防一体型のユニットです。可動式のシールドとして機能する他、展開することで大型サブアームとしても使用可能。攻撃対象を捻り潰す攻撃の要にもなるとのこと。表面には丸モールドが多数造形されるなど、重厚感あるデザインで造形されています。各部丸モールドはダークブラウンに塗り分けが必要。

各部とも左右の組み合わせですが、合わせ目は端で段差モールド化。

各部装甲は半分に折りたたまれており、黄色い希少金属側の装甲は幅広く展開可能。希少金属部分は黄色いパーツでの色分けです。

先端部分はクロー状で内側のクローを展開することができます。クロー内側は牙のようなトゲモールドが造形。掴み強度と破壊力の高さを感じさせる造りになっています。別パーツ化されているので塗り分けもラク。

■他キットとの比較

HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。特別全高が高いわけではないですが、外装にボリュームがあってシールドプライヤーユニットも装備しているため、横幅と厚みがあります。

劇中で戦闘を繰り広げたHGガンダム端白星 第2形態と並べて比較。端白星に比べてカラーリング的にもデザイン的にもヒール感が強いですし、大型なのでラスボス感も強いですね。

その他のガンダム・フレーム採用機であるHGガンダムアスモデウスHGガンダムグレモリーとも並べて。ザガンはガンダム・フレーム採用機の中でも特にマッシブ感が強く、大型で重厚な機体形状になっています。

■各部可動域

頭部はまずまず上下します。左右へも顎と襟を干渉することで真横にまでスイング可能。

肩部ボールジョイントなどの可動部を駆使すれば、腕はY字以上に上げることができます。肘は2重関節でV字程度まで深く曲げることができます。

肩は2箇所のボールジョイントで広めに前後させることができます。

胸部の可動ギミックや腰のボールジョイントによって上半身を程よく前後させることができます。新規フォーマットで可動強度も高め。

干渉を避けることで腰も360度回転させることができます。浮かせてディスプレイさせる場合は、一般的なHGと同様、股間部にアクションベースやスタンドの3.0mm軸を差し込みます。

腰アーマーが干渉しますが、前後開脚はある程度展開させることができます。

外装が干渉するため、膝は90度程度までの可動となります。膝裏はきっちりと裏打ちパーツが造形されていて造りが良いですね。

足首は適度に前後します。左右へは深くまで曲げることが可能。

左右への開脚は水平まで幅広く展開させることができます。

内股は干渉で制限されますが、がに股は広く展開可能。

構造の関係上、立膝をきれいな姿勢で再現するのは難しいようでした。

可動域の総括としては、外装の干渉で多少可動が制限されますが、それでもこの肉厚な機体形状でよくぞここまでといった具合に幅広く可動します。なので格闘系、打突系のポーズも十分に再現できそうです。武装類がシールドプライヤーユニットのみなので、ポーズに動きが付けられるのはありがたいですね。

■ポージング

手持ち武装が付属しないので、主にシールドプライヤーユニットを展開してポーズを取らせるようになるかと。

シールドプライヤーユニットはユニット各部やアームが幅広く可動、展開するため、様々な表情を付けることができます。

シールドプライヤーユニットはシールドとしても機能するということで、前面に展開しての防御シーンを再現。

シールドプライヤーユニットの希少金属側の装甲を展開して。展開することでよりワイルドで攻撃的なポーズを取らせることができます。

アームにしっかりとした強度があるので、ユニットは全く垂れるようなことがありません。配置するとしっかりとその位置をキープしてくれます。胸部がアップデートされていますが、シールドプライヤーユニットは腰にマウントされているので上半身への影響もないですね。

平手に組み替えて。平手は指先が深く曲がった状態で力強さを感じさせるデザインになっています。内側のモールドもきめ細かく、メカメカしい雰囲気があって良いですね。ハンドパーツは一般的なHG(バルバトスなど)よりも一回りほど大きめ。

重量があるキットなため、自立ポーズだと足の付根や足首の関節に負荷がかかってヘナっとなりやすいです。なので自立ポーズを再現する場合はシールドプライヤーユニットを支えにしたほうがポーズは取らせやすいと思います。

高回転するマニピュレーターによって、対象を殴りつける格闘武装「スクリューフィスト」を再現。劇中でもイシュー家のグレイズに攻撃を繰り出していました。

イシュー家のグレイズがキット化されていないので手持ちのグレイズ(アリアンロッド)で代用。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ザガン特有の重厚な機体形状、容姿がなんとも言えないヒール感を醸し出しています。各部装甲も裏打ちパーツがきっちりと造形されているため、チラ見しても見栄えがよく仕上げてありますし、細部まで造りが丁寧で完成度がとにかく高いです。ガンダム・フレームも重厚な機体形状に合わせてアップデートされ、よりしっかりとしたポージングが楽しめるようになっていますし、総合的にみてもケチの付け所がないですね。

・・・と言いましたが一応;気になる点は殆どないですが、上半身を掴んで浮かせると、腰部ボールジョイントの1軸部分が抜けて下半身が落下する場合があります。それと足の付根、足首のボールジョイントはガンダム・フレーム4パーツとポリキャップの組み合わせなので少し強度が緩いかなと。自立ポーズで不安定になりやすいので少し注意です。

シールドプライヤーユニットもシールドだけでなく、アームや展開ギミックによってウイングっぽさ、打突武装など幅広い表現を演出することができます。アップデートされたフレームはこれまでのHG鉄血のオルフェンズシリーズにも組み込めるのがなお嬉しいですし、様々な部分でこのシリーズキットの可能性を高めたキットになっているのが良いですね。

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