今回は、2012年3月に発売されたMG 1/100 AGE-1T ガンダムAGE-1 タイタスのレビューをご紹介します!
MG ガンダムAGE-1 タイタスは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場する主人公機『ガンダムAGE-1 タイタス』の1/100スケールモデルキットです。タイタスウェアに換装した形態の肉厚で特徴的な四肢を新規パーツを用いて再現。「魅せるための内部構造」をコンセプトに、メカニカルな内部フレームが再現されたキットになっています。前腕や肩、膝用の特徴的なエフェクトパーツが付属。価格は3,850円(税込み)です。
ガンダムAGE-1が格闘戦に特化したウェア『タイタスウェア』に換装した形態『ガンダムAGE-1 タイタス』がMGでキット化。2012年2月に発売されたMGガンダムAGE-1ノーマル(以下、AGE-1ノーマル)の頭部や胴体の一部を流用しつつ、タイタス特有の肉厚な四肢、腰部装甲、エフェクトパーツが新規造形で再現されています。
成型色は頭部と胴体部がブルー、レッド、イエロー、ホワイトの定番ガンダムカラー。タイタスウェアである四肢は印象的なレッドとホワイト成型色での再現となっています。その他、関節や内部フレームはダークグレー、頭部や胸の『A』センサーはクリアーグリーン、エフェクトパーツはクリアピンク成型色での再現です。
シールは頭部センサーを補うホイルシールと、頭部と胸の『A』発光イメージを再現するためのシルバーシールが付属。シルバーシールはクリアパーツの裏側に貼り付けます。塗装は一部モールドをグレーに塗り分けるくらいでごくわずか。素組みで十分な色分けが再現されています。
ABSは不使用。ハンドパーツにKPSっぽいパーツが使用されていますが、それ以外はほぼPS素材で構成されています。
ポリキャップはPC-207を各部に使用し、殆どを使い切ります。関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかる装備はなく、自立は安定しています。
エフェクトパーツ(前腕用✕2、肩と膝用✕12)、構え手指パーツ(左右)、平手指パーツ(左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、フリット・アスノフィギュアが付属。
フリット・アスノフィギュア2種が余剰となっています。
タイタス用のガンダムデカールとマーキングシールが付属。
まずは内部フレームを全身から。内部フレームもガンダムAGE-1タイタスの肉厚なシルエットで造形。
頭部と胴体の内部フレームはAGE-1ノーマルと殆ど同じ。腰部アーマーの裏打ちパーツのみ新造されています。首はボールジョイントなどで前後やロールなどフレキシブルに可動します。
腕部内部フレームは球状の肩部や角型の前腕部など、タイタス用の厚みある内部フレームが造形。前腕は手首側が外装パーツとの兼ね合いで構成されています。
脚部は程よい厚みの直線的な内部フレームが造形。表面にはメカニカルなモールドも入っています。
頭部はAGE-1ノーマルと同じ。シャープなひさしや『A』をイメージした額センサー、V字のアンテナなどが特徴的に造形されています。額センサーやツインアイはグリーンのホイルシールを貼っていますが、付属のシルバーシールを裏面に貼ってクリアパーツを活かす(発光イメージを演出する)ことも可能です。
各部とも合わせ目が出来ないパーツ構成。後頭部センサーにクリアパーツは使用されておらず、グレーのパーツにグリーンのシールを貼って色分けします。
胸部はAGE-1ノーマルとほぼ同じでガンダムタイプ特有のエアインテークが造形。中央の『A』マークはクリアグリーンパーツによる色分けが再現されています。今回は『A』のクリアパーツ裏にシルバーシールを貼って発光イメージを演出したのでキラリと輝く感じになっています。
中央の白い装甲を展開することで内部のコックピットが露出。上部のモニター部分も展開可能です。細かい部分にもこだわりが感じられます。
コックピット内部にはパイロットスーツ姿のフリット・アスノフィギュアが格納されています。コックピット周りもメカニカルに造形。展開したハッチには付属のフリット・アスノフィギュアを立たせることも可能。細かな配慮がされているのは嬉しいですね。
余剰を含め、付属のフィギュアを一通り並べて。画像左がタイタス用でパイロットスーツ姿のフリット・アスノになっています。他はAGE-1ノーマル用の私服姿。
肩部はポリキャップとパーツによる組み合わせで適度に展開することができます。ただし肩部に厚みがあって可動が制限されるため、AGE-1ノーマルに比べると少し可動にぎこちなさも。
腰部をAGE-1ノーマルと並べて比較。ベースの形状やイエローのヘリウムコアなどは同じですが、フロントアーマーが省かれ、リアアーマーとサイドアーマーがタイタス用に新造されています。
腰アーマー裏は各部とも裏打ちパーツが造形。
リアアーマーのヘリウムコアと赤い装甲は分離が可能。ただしAGE-1ノーマルと同様、赤い装甲がプラプラしてしまうのでそのまま固定させておいたほうが良さそうです。股間部には可動ギミックがあり、脚部の可動域を広げることができますが、可動が硬いので回す場合は破損に注意します。
腕部は赤と白のタイタスウェアで構成され、球状の肩部や厚みのある前腕装甲によってマッシブ感ある仕上がりに。
二の腕、前腕共に筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。
腕部はAGE-1ノーマルと同様、節目ごとに分割されたブロック構造で組み立てやすくなっています。
手首は上下にスイングさせることが可能。ハンドパーツもAGE-1ノーマルと同じく、親指のみが可動し、残り4指を組み替えるタイプ。ですがタイタス用に二周りほど大きめのハンドパーツになっています。
ショルダーアーマーはタイタス特有の球状シルエット。細かなパーツの組み合わせで、ビームスパイクの発生器もグレーのパーツで色分けされています。
外側の装甲は引き出し可能。内部にはメカニカルなモールドも造形されています。
腕の上下可動に合わせてショルダーアーマーが可動します。可動が固めなので、他の箇所に負荷がかかって破損させないように注意。
脚部。こちらもタイタスウェアで構成され、大腿部、膝から下ともに程よい肉付きでマッシブ感のあるデザインで造形されています。
大腿部は内部フレームに前後から、膝から下は左右から装甲を被せる構造で側面や前後の合わせ目は各部とも段落ちモールド化。
脚部も大腿部や膝下などが分割されたブロック構造で組み立てやすくなっています。
膝を曲げることで膝周りに余裕ができ、装甲を上下に可動させられるようになります。
ソール部もマッシブ感のあるデザインで、2重のアンクルアーマーなどが装甲の肉厚さを感じさせます。白いアンクルアーマーは上下に可動。赤いアンクルアーマーにふらつきがあるのは気になるところです。
足裏はメカニカルな裏打ちパーツが造形。中央のスラスターが別パーツ化されて塗り分けしやすくなっているのはいいですね。つま先とかかとはわずかですが反らすこともできます。
背部はAGE-1ノーマルと同形状でウイング状のブロードアンテナを持つバックパックが造形されています。各部ともパーツによって設定通りの色分けが再現されています。
下部のバーニアはボールジョイント接続で少し表情を変化させることができます。
MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。比較的小柄でジム・コマンドと同サイズ程度の大きさになります。ガンダムAGE-1タイタスの全高は17.6m。
MGガンダムAGE-1ノーマルと並べて。AGE-1ノーマルは通常のガンダムタイプで万能ですが、タイタスはタイタスウェアを纏っているため肉厚。パワーや重量、重装甲を活かした肉弾戦仕様の機体らしいフォルムになっています。
HGガンダムAGE-1タイタスとサイズを合わせて比較。MGはリアアーマーが小さいですが、全体的なプロポーションはHGとあまり違いはありません。MGのほうが若干スタイリシュなくらい。
頭部の可動はAGE-1ノーマルと同じ。顎引きは深くまで可動し、見上げる動きはそれなりです。左右ヘは干渉なくスムーズにスイングします。
腕は水平程度まで上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。
肩は前後とも同幅程度にスイングが可能。
腹部2箇所のボールジョイントによって上半身を少し前後させることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。アクションベースやスタンドへは、付属のジョイントパーツを股間部に組み付けてのディスプレイとなります。
腰アーマーが可動するので、前後開脚は前後とも水平程度まで展開可能。ただし重量で少し垂れるので注意です。
膝は2重関節で深くまで曲げることができます。
足首の可動は、前後は特別可動域は広くはないですが、2箇所のボールジョイント部で幅広く前後します。左右へは広めにスイングさせることが可能。
左右への開脚も水平程度まで幅広く展開させることができます。重量で少し垂れる場合があるので注意。
股間部可動軸の位置にもよりますが、股間部と大腿部が干渉するので内股がに股はわずかにスイングする程度。
立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、腰部周りや肩部など多少可動にぎこちないところはありますが、肘膝などはかなり深く可動しますし、腰も幅広く回転させることができるのでポージングの自由度は高そうです。格闘系の打撃ポーズもラクに再現できそうですね。
肩の接続部が細いので肩を動かすのが少し怖い感じがありますが、意外と破損はしにくいようでラクにポーズを取らせることができます。
重量のあるキットなので、細身支柱のスタンドでディスプレイさせる場合は垂れやすいので注意です。
足首が深くまで曲げられるので、自立した状態でのポーズも再現しやすいです。スタンドを使うほうが逆に難しいくらい。
各部をグリグリ動かしても耐えてくれるので柔軟なポーズを再現することが可能。ポージングは割りとサクサクこなすことができますし、1/100でサイズ感があるので、ポーズを取らせると迫りくるような迫力が感じられるのがいいですね。
構え手と平手用の指パーツが付属。構え手はグワッと開いた状態で力強さを感じさせる作りになっています。構え手、平手共に内側の肉抜き穴は少し気になるかも。
構え手や平手にすることで、掴みかかる、チョップのように断つ、薙ぎ払うなどの印象的なポーズが付けられるのがいいですね。
ビームラリアット用のエフェクトパーツ。リング状のエフェクトパーツで表裏の2枚パーツ構成。クリアピンク成型色での再現となっています。
エフェクトパーツの組付けは、前腕を分割してから組み合わせます。
前腕にガッチリと組み合わさっているのでポージング時に不安などはありません。ラリアットに向かうようなポーズも自然な形で再現することができます。
ビームショルダータックルやビームニーキック用のエフェクトパーツ。1個パーツ構成のスパイク状エフェクトパーツになっています。こちらもクリアピンク成型色での再現。
肩部や膝部に組み付け、肩部は装甲を展開。接続部に角度が付いているので、組付け時は向きに注意します。
エフェクトパーツ用のランナーにはスパイク状のエフェクトパーツが収納できるパーツが付属しているので、組み付けておくことで紛失を防ぐことができます。
エフェクトパーツは適度に固定強度があるので外れることも少なく、ストレスを感じることはなかったです。ブラックライトで照らしても発光はせず。
膝がしっかりと曲がりますし、大腿部もしっかりと上げられるので、ビームニーキックも自然な表情で再現することができました。
ビームエフェクトパーツを全身各部に組み付けて。丸みのある格闘系から荒々しいスタイルに変化。より攻撃性の高い演出をすることができます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。タイタスウェア特有のマッチョなスタイルは印象的ですし、各部ともしっかりと作り込まれていて完成度が高いです。簡単なポーズを取らせるだけで重厚な雰囲気になるなど存在感もスゴいですね。可動箇所が多い分、自然でかっこいい動きが再現できますし、この1/100サイズのキットならではの迫力が感じられます。
気になる点は、多少関節強度の高い箇所と弱い箇所があるため、可動がぎこちなかったり勝手に動いたりするところがあります。ポージング形状はある程度維持してくれますが、遊びがあるため少しずつポーズが変わったりすることもあるので注意です。それとAGE-1ノーマルと同様、腰部の基部軸が折れやすく、折れると腰アーマーがごっそり外れてしまうようになるので取り扱いに少し注意が必要です。
エフェクトパーツを組み付けると迫力が増してポージングもより攻撃的に変化。ビームショルダータックルやビームニーキックは荒々しい表情になって攻撃性が高まります。ビームラリアットも前腕に組み付けることでビーム発生状態がリアルに演出できますし、格闘系に特化した機体らしい演出が十二分に楽しめるのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら