今回は、2006年8月に発売されたHGUC 1/144 RGM-79 パワード・ジムのレビューをご紹介します!
HGUC パワード・ジムは、『機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー』に登場するMS『RGM-79 パワード・ジム』の1/144スケールモデルキットです。オレンジカラーの特徴的な機体形状を新規造形で再現。極力合わせ目が目立たないパーツ構成で、見た目のスマート感が追求されたキットになっています。ブルバップ・マシンガンやシールド、ハイパーバズーカといった武装類が付属。価格は1,320円(税込み)です。
ジム改をベースに改修機で、ディック・アレンが搭乗し、デラーズフリートが強奪したガンダム試作2号機の追撃戦に参加したMS『パワードジム』がHGUCでキット化。肉厚な胴体部や脚部、バックパックなど各部が新規造形で再現されています。
成型色はオレンジとピュアなホワイトのツートンカラー。その他、胸部やバックパックのラインダクトがイエロー、バイザーがクリアグリーン、ビーム・サーベルがクリアピンク成型色での再現です。
シールは頭部センサーやアンクルアーマーのラインモールド、腹部V字、シールドの連邦マークを補いますが多くはありません。塗装も一部モールドやシールド裏を補うくらいでわずか。素組みで十分な色分けが再現されています。
関節や内部パーツにはグレー成型色のABSが使用されています。KPSは不使用。
ポリキャップはPC-123プラスを使用し、関節強度はまずまず。背部バックパックが大柄ですが、特別負荷はかからず自立は安定しています。
シールド、シールド用ジョイントパーツ、ハイパー・バズーカ、プルバップ・マシンガン、ビーム・サーベル刃、武器持ち手(右)が付属。ビーム・サーベル刃は1本余剰です。
部分的にベース機のHGUCジム改と比較しながら各部を見ていきます。
頭部はジム改と同じ形状。頬のダクトや側面の装甲、バイザー形状など、1stのジムに比べると少し近未来的なデザインで造形されています。頬のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。額のセンサーはバイザーと同じくクリアグリーン成型色パーツでの再現です。後頭部のセンサーはグリーンのシールでの色分け。
メット部は前後の組み合わせですが、上部から側面にかけて合わせ目はモールドっぽく造形。
バイザーはブラックライトで照らすと発光します。内部にはメカニカルなモールドが造形。
胸部・腹部をジム改と比較して。こちらはパワードジム用の胸部装甲が造形。全体的に肉厚で、ライン状の肩ダクトやエアインテークが印象的に造形されています。それぞれ黄色いパーツによる色分けが再現されています。
腰部をジム改と比較して。フロント、リアアーマーはヘリウムコアのような角型ユニット付きのものが造形。中央の装甲もモールドが入ったパーツが造形されています。中央のV字はモールドにシールを貼っての色分け。
サイドアーマーの形状は同じです。
腰アーマー裏は簡易的な作りでモールドはありません。シンプルな形状なので裏打ちパーツが自作しやすそうです。股間部はボールジョイント接続。臀部下部はスラスターが別パーツ化されています。
腕部はジム改と全く同じ。若干重機的なモールドは入っていますが、角型で身動きがしやすそうな、シンプルなデザインになっています。ショルダーアーマーにはフックが造形。
二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。肘から分離しないので、前腕の合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。
左は少し柔らかい表情の平手が付属。手首が別パーツ化され、上下にスイングさせることができます。握り手は付属しません。
ショルダーアーマーは前後の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化。側面のダクト脇に少しできる程度です。ダクト内部は赤などに塗り分けが必要。肩内部にも合わせ目ができますが、こちらは単体化するので消すのはラク。
脚部をジム改と比較して。大腿部形状は同じですが、膝から下がパワードジム用。ラインモールドの入ったメカニカルな膝とふくらはぎ装甲が特徴的に造形されています。
脚部の装甲内部にはメカニカルなショックアブソーバーユニットが造形。内部はダークグレーに塗り分けが必要です。ショックアブソーバーユニットは大型バックパックと共に、ジム改からパワードジム改に改修する際に追加されたユニットになります。
大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は白い装甲が前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。膝から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメが必要そう。オレンジのふくらはぎ装甲は左右の組わせですが、後部の合わせ目は段落ちモールド化されています。
ソール部をジム改と並べて。脚底はスリッパ状で同じですが、アンクルアーマー四方が覆われたものが造形。後部のラインモールドは黒いシールでの色分けです。アンクルアーマーは左右の組み合わせで端に合わせ目ができます。
脚裏の形状はジム改と同じ。
バックパックをジム改のものと比較して。パワードジム用に大型バックパックが造形。ボックスタイプでメカニカルに造形されています。ラインモールドは黄色異パーツでの色分け。表面のマルイチモールド部分はグレーに塗り分けが必要です。各部にパーツを細かく組み合わせる仕様で合わせ目はありません。
バーニアは内部にスリットモールドが入ったものが別パーツ化。左側面のサーベルホルダーは可動しません。
複数ダボの接続なので、無改造で他キットやジム改のバックパックと交換することはできず。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。大きさは陸ジムとほぼ同じで小型。パワードジムの全高は18.0mです。
ベース機であるHGUCジム改と並べて。頭部や腕部など、一部の形状が同じなので似ていますが、増加装甲部分が肉厚なので全体的にマッシブ感が強くなっています。
ガンダム試作2号機追撃の際に編成を組んだHGUCガンダム試作1号機ゼフィランサスとも並べて。実物の全高は同じ18.0mですが、キットはゼフィランサスが少しオーバースケールになっています。組み合わせると少し違和感を感じるかも。
各部の可動域はほぼジム改と同じ。頭部はわずかに見上げる程度で、腕も水平よりも少し下までです。肘は深くまで曲げることが可能。
腰は360度回転可能。膝は装甲が干渉して90度程度までですが、細身のジム改と可動域は同じ。立膝は少し不自然さはありますが、まずまずの姿勢で再現することができます。
股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度まで。足首はまずまず可動します。全体的に少しぎこちない感じですが、腰は360度回りますし、肘や膝もまずまず曲げることができます。これらの可動を活かせばある程度のポーズはこなしてくれそうですね。
可動域の詳細は以下のリンクから、HGUCジム改のレビューをご参考くださいm(_ _)m
アクションベースやスタンドへは、股間部のカバーパーツを外し、縦長ダボのジョイントパーツを組み付けてのディスプレイとなります。ジム改ではジョイントパーツが付属していましたが、こちらには付属していません。
ハイパー・バズーカ。一年戦争後のジム系列機が携行している360mmバズーカになります。おそらくジム改のものと同じですが、ジム改の説明書には360mm、パワードジムの説明書には380mmと記載されています。
グリップを挟んで左右の組み合わせで上下などに合わせ目ができます。
グリップは可動式。
砲口は開口されています。
プルバップ・マシンガン。連邦軍で幅広く普及している90mmマシンガンになります。模擬戦にて、ザクⅡF2型にペイント弾を見舞っています。こちらもジム改と同じもの。
最中割で上下に合わせ目ができます。マガジンの脱着ギミックなどはありません。
シールド。こちらも後期生産型のジム系列機が携行している、表面に十字マークがないシンプルなシールドになります。そこそこ厚みがあり、表面には連邦軍エンブレムのシールを貼るようになっています。
裏面の接続基部はグレーに塗り分けが必要。
シールド用ジョイントパーツを前腕肉見つけて装備します。組み替えることで、シールドの位置を側面と後方への配置変更が可能。
簡単に武装して。
ハイパー・バズーカはグリップがダボ固定ではないため、多少ふらつきがあります。ですがハンドパーツがバラけなければ保持に問題はなさそうです。グリップが可動するので、干渉なく肩に担がせられるのはいいですね。
それほど派手に動くわけではないですが、各部増加装甲の形状もよく重厚感がありますし、軽快なポーズも割りと決まりやすいです。平手が付属していないため、多少表情が限定されますが、バズーカにそのまま手が添えられるのはいいかも。手首が可動するのもいいですね。
シールドはこの時期のキット定番のマウント構造で配置変更ができるので、前に向けてガードするようなポーズも取りやすいですし、ポリキャップ接続で角度変更もしやすいです。
プルバップ・マシンガンを装備して。軽装なので取り扱いやすいですね。ハイパー・バズーカのときもそうですが、ハンドパーツがちょっとの衝撃でバラけるのでその点は少しストレス。予め補強しておくのもありですが、破損には注意です。
劇中の模擬戦シーンも何気にしっかりと表現してくれます。
ビーム・サーベル刃はクリアピンク成型色での再現。柄とハンドパーツとの間に少し隙間があるので、ハンドパーツの角度によってはスルッと移動してしまうので注意です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。オレンジとホワイトの装甲が特徴的ですし、新造された装甲部分が肉厚で重厚感があってかっこいですね。ポーズを取らせなくても十部にかっこよく見えますが、ポーズを取らせると割ると柔軟に動いてくれるので劇中の模擬戦でのポーズも再現しやすいです。
気になる点はハンドパーツがバラけやすく、武器が干渉すると直ぐに分解してしまいます。ストレスを感じやすいので、予め固定強度を高めるなどしておいたほうが安心してポージングを楽しむことができるかと。それと個体差かもですが、股間部のカバーパーツが外れやすかったです。
合わせ目も目立たない構造だったり段落ちモールド化されていたりと配慮がしてありますし、黄色いラインモールドもパーツで色分けされているので塗装もしやすいです。劇中に登場した武装も一通り付属しているので、劇中シーンも違和感なく再現できるのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く、長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら