今回は、HG 1/144 ゾゴック(ジャブロー攻略戦仕様)のレビューをご紹介します!
HG ゾゴック(ジャブロー攻略戦仕様)は、『機動戦士ガンダムMSV』より、MS「MSM-08 ゾゴック(ジャブロー攻略戦仕様)」の1/144スケールモデルキットです。ライトブルーとグリーンで配色されたMSV設定カラーを再現。ロッドアームやブーメランカッターといった特徴的な武装が徹底再現されたキットになっています。価格は2,090円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
一年戦争時にジオン公国軍が開発した水陸両用機ズゴックの発展型MSで、設定ではジャブロー攻略戦にて、本機を含む特務機が投入されるはずだったが、公式な資料では出撃は確認されていないとされる機体「MSM-08 ゾゴック(ジャブロー攻略戦仕様)」がHGUCでキット化。
013年9月に発売されたHGUC ゾゴック(ユニコーンver.)のカラバリで、ジャブロー攻略戦仕様特有のカラーリングが成形色で再現されています。MSV特有のマーキングシールも新規で付属。
成形色はライトブルーとダークグリーンを基調に、腹部周りにブルー、頭頂部のブーメランカッター、ハンドパーツなどにライトグレーを配色。その他、バックパックはダークグレー、内部や関節、背部動力パイプやタンクなどはグレー成形色での再現となっています。
ホイルシールが付属し、頭部モノアイと前腕の一部、シュツルム・ファウストの一部を補いますが多くはありません。背部バーニアやヒートサーベル刃、シュツルム・ファウストなどを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。1番のシールは使用せず。
ABSやKPSは不使用。ほぼPSパーツで構成されているため、塗装やスミ入れをする場合もほとんど破損を気にせず、安心して取り組めそうです。
ポリキャップはPC-132とボールジョイント型のPC-7を各部に使用します。肘や膝関節はポリキャップとPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。特に負荷のかかるような装備はなく、足底の接地面も広いので自立は安定します。
■付属品
シュツルム・ファウスト、シュツルム・ファウスト用ジョイントパーツ、武器持ち手(左右)、ヒート・ソード、ヒート・ソード刃(赤熱化仕様)、アーム・パンチ用のアームユニットパーツ✕2が付属。
専用のマーキングシールが付属します。
■各部形状
HGUC ゾゴック(ジャブロー攻略戦仕様)の各部を見ていきます。
■頭部
ズゴックと同じ水陸両用機なので、頭部と胴体部は一体型仕様。中央にはモノノ怪のような1つ目センサー、上部には10本(片側5本)のブーメラン・カッターを装備するなど独特のデザインで造形されています。ユニコーン版とは異なるライトブルー成形色で、クールな印象が感じられますね。
肩はボールジョイント型ポリキャップ接続で柔軟に可動。胴体側に可動ギミックはありません。
センサー表面のクリアパーツは取り外しが可能。クリアパーツの上側を押し込むことで簡単に取り外すことができます。
カバーパーツを外すことでモノアイを可動させることができます。モノアイはボールジョイントとポリキャップ接続で上下左右に柔軟に可動します。モノアイはユニコーン版はレッドでしたがこちらはピンクでの再現。
モノアイ周りにはメカニカルなモールドが造形されています。メタリック調に塗り分けると印象が変わりそうですね。
上部中央のモノアイレールはクリアパーツでの再現ですが、モノアイを後方に移動させることはできません。(ややクリアパーツの組み付けが甘いですね;)
頭部上部のブーメランカッターはすべて取り外しが可能。
ブーメランカッターは簡単な1個パーツ構成です。特に塗り分けは必要ないですが、こちらもメタリック調などに塗り分けると印象が変わってきそうです。
腰部。こちらもズゴックと似た逆三角形のデザインで造りもシンプル。ただし背部にはバックパックに連結した動力パイプが造形されるなどメカニカルさも感じられるようになっています。腰部装甲は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。後部バーニアは内部をイエローに塗り分けが必要。
股間部は1軸接続で特に可動ギミックはありません。小暗部のスラスターは内部をイエローに塗り分けが必要。取り外すことでポリキャップ穴が露出し、アクションベースやスタンドの3.0mm軸を差し込むことで浮かせてディスプレイできるようになっています。
胴体内部には簡単なフレームが造形されています。
■腕部
腕部。水陸両用機らしい円筒状の各部装甲、蛇腹状の関節が特徴的に造形されています。他の機体はマニピュレーターがクロー状になっていますが、このゾゴックは武装保持用のマニピュレーターになっています。
肩や上腕は筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。前腕は上下から2枚のパーツを組み合わせますが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。前腕のライトブルーの内側ラインはシールでの色分け。
腕部は節がボールジョイントや1軸とポリキャップなどで接続されているため、かなり柔軟に可動します。節ごとにパーツ分割されているので合わせ目などの処理もラク。
ハンドパーツは穴なしのものが付属。複数パーツ構成でディテールが細かいですが、親指の片面には肉抜き穴があります。一部に合わせ目ができますが、分解できるので合わせ目消しはラクそうです。
■脚部
脚部。大腿部は上腕と同じ蛇腹装甲ですが、膝から下は特徴的なスカートアーマーが造形。ユニコーン版よりも色分けはシンプルですが、水陸両用機の中でも比較的オシャレなデザインになっています。
足の付根、大腿部はともに2個パーツを組み合わせる構造で合わせ目ができます。膝から下は左右の組み合わせですが、前面中央の合わせ目は段落ちモールド化。
各部ともポリキャップや1軸などの接続で分解が可能。合わせ目処理もラクに施せます。
ソール部はゴツゴツとした重厚な装甲になっています。ダークグリーン一色でモールドも少なめ。ソールは左右の脚で形状が少し違っているので間違えないように注意します。
足裏にはラインとリベット、ファンのモールドが造形されています。別パーツ化されていると塗り分けがラクだったと思いますが、さすがにそこまでは・・・・。足首はポリキャップを交えた構造で柔軟に可動。
■バックパック
バックパックはコンパクトですが、左右にはタンク、後部には排気パイプのような筒型の4気筒ユニットが造形。左右のタンクや下部バーニアは別パーツ化されているので塗り分けがラク。
下部バーニア内部はイエローに塗り分けが必要です。内部が塞がった状態なので少しディテールアップをしても良いかも。
背部は2ダボ接続ですが、ゾゴック独自の組み合わせ構造、ダボ幅なため、他キットと組み替えたりすることはできないようでした。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。RX-78-2よりは大きく、νガンダムよりも小さめでHGとしては中間サイズ。ですが中肉装甲で割とボリューム感があります。ゾゴックの全高は18.8m。
ベース機であるHG(量産型)ズゴック(1999年11月発売)と並べて。造形は異なりますが、ベース機ということもあってシルエットはかなり似ています。発売日に10年以上の差があるため、やや造形には差がありますが、並べてもそこまで不自然では無いかなという感じ。(ゾゴックは2013年10月発送)
HGUC ゾゴック(ユニコーンver.)と並べて。カラバリなので形状、付属品は全く同じです。ですが配色などがかなり違っているため、見たときの印象も違いますね。
同じ水陸両用機であるHGUCジュアッグ(MSV)、HGUCゴッグと並べて。どれも水圧抵抗軽減などの観点から、丸みを持った機体形状が特徴的にデザインされています。ゾゴックは中でも一番スリム。水泳部もだいぶ部員が増えてきましたね(笑)
■各部可動域
腕は水平程度まで上げることが可能。肘は45度程度しか曲がりませんが、上腕の可動部も使えばもう少し広めに可動します。膝は90度程度に曲げることが可能。腰はボールジョイント接続ですが、背部が動力パイプで繋がっているため、上半身は微妙に前後したりロールしたりする程度です。
左右への開脚は水平まで幅広く展開可能。足首は少し角度変更が可能です。
細かな可動域は以下のリンクから、HGUC ゾゴック(ユニコーンver.)のレビューをご参考ください。
■武装類
ヒートソード。刀身部を赤熱化させることで敵装甲の溶断を可能とする近接携行兵装です。グフの装備の流用という設定ですが、キットからの流用ではありません。こちらは赤熱化前の携行状態で、全体がダークグレー成形色での再現となっています。
柄の部分が別パーツ化されているため、一部が合わせ目っぽくなっています。
赤熱化仕様のヒートソード刃。こちらはクリア成形色での再現で、全体を赤(オレンジ)に塗り分ける必要があります。
シュツルム・ファウスト。携行式の使い捨ての対MS用大型ロケット弾です。ブラウン成形色での再現で、全体をダークグレーに塗り分ける必要があります。白いラインはシールで色分け。
弾頭部分は簡易的な2個パーツ構成で側面に合わせ目ができます。
付属のジョイントパーツを使用することで、2基のシュツルム・ファウストをリアアーマーにマウントすることができます。
一通り武装して。
ヒートサーベルは付属の穴開きハンドパーツでグリップを握らせて保持します。特にダボ固定などではないですが、グリップが隙間なく挟めるので角度が変わったりすることなく保持できます。ハンドパーツは穴なしと同じく多数パーツ構成で親指が肉抜き穴。
足首がそこまで深くは曲がらないため、やや接地状態でのポージングは不安定なところがあります。足裏が接地する程度股幅を縮めてポーズを取らせるか、スタンドで支えるようにしたほうがポーズが付けやすくて良いかと。
腕が蛇腹状で可動が柔軟なため、反らしたりして柔軟にポーズを付けることができます。強度もまずまずあるので特に垂れたりストレスを感じるようなことはないですね。多少肩と上腕のボールジョイントが抜けやすいかなという程度。
クリアの赤熱化ヒートサーベル刃に組み替えて。クリアもクリスタル刃っぽくて良い雰囲気がありますが、できればクリアレッドやクリアオレンジで塗装して赤熱発光している状態を再現したいところ。
モノアイはカバーパーツをサクッと取り外してサクッと向きを変えることができるので、ザクなどのように頭部を外して下部レバーを動かしたり、メット部を外すなどの手間がありません。ラクに表情を変化させることができます。
シュツルム・ファウストを装備して。グリップ部分は太さが足りずスルッと移動したりしますが、太い部分まで差し込めば固定されるため、しっかりと保持できます。
特に弾頭の発射ギミックはないので、ゾゴック本体で動きを付けてみました。やや攻撃的な表現力に乏しいのがシュツルム・ファウストの欠点といえば欠点かと;
ブーメランカッターは中央に3.0mm穴があるので、単体で浮かせてディスプレイさせることが可能。射出シーンを再現することができます。
付属の持ち手で握らせることも可能。細身でハンドパーツから抜けやすいので、うまく差し込んで抜けないようにします。独特の武装で面白みがあって良いですね。
アーム・パンチの延長パーツが付属。手首をバラして組み替えることで腕部を延長することができます。ユニットパーツはポリキャップを挟んでの2枚パーツ構成で側面に合わせ目ができます。
腕部を延長するとゴーレムのようなパワフルな表現ができて良いですね。
ちなみに今回は再現していませんが、2本を連結させればより長さのあるアームパンチを再現することができます。
他の水泳部と組み合わせて、叶わなかったジャブロー攻略戦のシーンを再現。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ライトブルーとダークグリーンがレトロな雰囲気を醸し出していますし、ゾゴック特有のゲテモノ感が表現されたクセの強いキットになっています。この渋さや奇抜さ、独特の個性を持つ機体形状、カラーリングがなんとも愛おしくて良いですね。ベースが比較的新しいキットなので、造形もしっかりとしていて完成度が高いですし、ギョロリと動くモノアイも印象的。
気になる点は、多少合わせ目ができるのと、ボールジョイント接続による関節が多いため、経年でヘタれると自立が難しくなったり垂れたりしそうではありますね。それとKPSが使用されておらず、部分的に内部フレームが造形されているため、他のキットに比べて少し重量感があります。欠点ではないですが、浮かせてディスプレイさせる場合は少しだけ注意が必要かなと。
付属品はユニコーン版と全く同じで新鮮味はあまりないですが、武器が一通り付属しているのでジャブロー攻略シーンも再現しやすいですし、他の古い水陸両用機と並べても特に違和感はありません。ぜひアッグガイ、アッグともHG化してもらいたいですし、このゾゴックと組み合わせてバリエーション豊かなジオン水泳部を楽しみたいですね。
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