今回は、Figure-rise Standard ミオリネ・レンブランのレビューをご紹介します!
Figure-rise Standard ミオリネ・レンブランは、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』に登場するキャラクター『ミオリネ・レンブラン』のFigure-rise Standardキットです。タンポ印刷と水転写式デカールにより、ミオリネのクールな表情を再現、パーツ構成を考慮した髪型の立体成形に加え、パーツ分割による制服の色分け、付属シールによる肩や胸元の装飾などが再現されたキットになっています。靴を脱いだ状態の足パーツやジョウロとシャベルといったアイテムも付属。価格は3,520円(税込み)です。
アスティカシア高等専門学園経営戦略科の2年生で、学園理事長でもあるベネリットグループの総裁『デリング・レンブラン』の一人娘『ミオリネ・レンブラン』がFigure-rise Standardシリーズでキット化。印象的な白髪やアスティカシア高等専門学園のグリーンの制服、特徴的な網タイツといった容姿で立体化されています。
成型色は髪がホワイト(淡いブルー)、肌がベージュ、制服がくすみのあるグリーンやブラック、レッド、脚部網タイツがタン(ブラウン系)成型色での再現。その他、シャベルやジョウロといった小物はダークグレー成型色、付属のディスプレイスタンドはクリア成型色での再現となっています。
マーキングシールが付属し、口内や制服のマークや肩などを補います。特別多くはなく、細部を色分けするくらい。大部分がパーツで色分けされているので、素組みでも十分な仕上がりになります。
ホワイトやベージュ、ブラック、くすみのあるグリーン、タイツのブラウンなど、殆どパーツにはマットな質感のKPSが使用されています。付属のディスプレイスタンドはクリア成型色のABS。
ポリキャップは不使用。関節は全てパーツで構成されています。他のFigure-rise Standardシリーズと同様、細身で脚底が小さいため、自立させるのが難しいところがあります。ですが関節強度がまずまずあるので、バランスを調整すれば自立は可能です。
ジョウロ、シャベル、小物持ち手(左右)、握り手(左右)、水転写デカール対応のフェイスパーツ2種、脚部パーツ(左右)、クリア成型色のディスプレイスタンド、ディスプレイ用パーツ(ジョイントパーツ2種、アームパーツ)が付属。
ディスプレイスタンド用の支柱パーツが余剰で付属します。説明書に記載はないですが、付属のディスプレイスタンドと組み合わせることで支柱の延長が可能。
瞳や眉、胸のアスティカシア高等専門学園マークなどを補う水転写デカールが付属。表情のホイルシールが付属しないので、表情をデザインする場合はこの水転写デカールを使用します。笑顔や困った表情など、多くの表情を再現できる目デカールが付属しているのはいいですね。
頭部。透き通ったような肌色と白いロングヘアが特徴的。ミオリネらしいキリッとした瞳も印象的にデザインされています。先月発売されたFigure-rise Standardスレッタ・マーキュリー(以下、スレッタ)とは対照的で、気の強さや意志の強さといったミオリネの性格が感じられるようなクールな表情での再現となっています。
白い髪は前髪や上部のはねっ毛などが複数パーツで細かく造形されています。特に前髪の流れなどは自然に表現されていてリアル。
後頭部のロングヘアも毛先が細かく造形されています。
ロングヘアは付け根がボールジョイント接続で前後、左右などフレキシブルに可動。
通常のフェイスに加え、水転写デカールを貼ることで表情付けができる2種類のフェイスパーツが付属。組み替えることでミオリネの表情を変化させることができます。フェイスパーツはどちらも口内はホワイト(淡いブルー)パーツでの再現。
一部のヘアパーツを分解して組み付けます。
通常のフェイスはタンポ印刷で、全く段差などはなく、フィギュアレベルの仕上がり。
通常のフェイスの他にいろんな表情を楽しみたい場合は、2種類のフェイスパーツに水転写デカールを貼り付けます。少しずれるぶんには問題ないですが、あまりずれすぎると不自然な表情になる場合があるのでバランスよく貼り付けます。
今回は説明書には従わず、流し目と驚きの表情を作ってみました。どちらもタンポ印刷レベルに仕上げるため、ガイアノーツのEx-10 Ex-フラットクリアー プレミアム(つや消し)を吹いています。
スレッタでは浮きやすかった口内シール(ホイルシール)ですが、ミオリネでは笑顔、困り顔ともに浮きにくいマーキングシールを貼るようになっています。お陰でスレッタよりもだいぶ自然な感じに表現できています。
胴体部はくすみのあるグリーンとブラック、肩周りがレッドと、アスティカシア高等専門学園の制服姿での再現です。肩から胸元、上着の裾などもパーツによって細かく色分けされています。制服中央の黒いラインまでもパーツで色分けされているのがスゴいですね。背部のシワや体型なども絶妙に造形されています。
肩や中央のファスナーなどもパーツによる色分け。肩先や中央のファスナー先は黒、胸のアスティカシア高等専門学園マークは赤いマーキングシールで色分けします。首はボールジョイント接続で適度に可動し、左右へもスイングさせることができます。
胸部はボールジョイント接続で適度に前後させることができます。
腰部はスレッタと同様、上着下の見えない箇所がリアルに造形されています。心なしか、スレッタよりも若干細身に見えます。
後部もシワなどが細かく造形。股間部はスレッタではボールジョイント接続でしたが、ミオリネは軸接続になっています。
腕部。構造はスレッタとほぼ同じ。ですが袖の長さなどは違っています。手首の赤いラインはマーキングシールでの色分け。ハンドパーツは自然な表情の平手になります。
裾広がりの袖や手首周りも別パーツによる細かい可動、色分けが再現されています。
肩のシワなども細かく造形。ハンドパーツは首を上下にスイングさせることができます。ハンドパーツはゴム素材を混ぜたような、少し柔らかめの軟質素材。
手首は軸接続で握り手と交換可能です。
脚部はミオリネ特有のショートパンツと網タイツが造形。細身の女性らしいシルエットで再現されています。ショートパンツのシワや網タイツのラインモールドも作りが細かいですね。
ショートパンツは前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。単体化できるので合わせ目消しはラクそう。網タイツ部分は筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。
ブーツはハイヒール型で、スネや脚甲にひし形模様が入った特徴的なデザイン。脚甲側のひし形模様は小さいパーツなので紛失に注意が必要です。ブーツの筒状部分は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は段落ちモールドっぽく造形。ハイヒールは上下でパーツ分割されているので塗り分けてみても面白そうですね。
脚裏に滑り止めのようなモールドはなくフラットな状態。
脚部はショートパンツと網タイツ、ブーツそれぞれのつなぎ目をロールさせることができます。足首も前後にスイングが可能。各部が柔軟に可動するので、より自然な動きが再現できそうでいいですね。
ブーツを脱いだ状態の脚部パーツが付属し、組み替えることで網タイツ姿の素足を再現することができます。ミオリネの奔放な性格が垣間見えるようなスタイルのパーツで、組み替えることでポージング、ディスプレイの幅が広がります。こちらもスネ部分は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。
足首はブーツ型と同様、フレキシブルに可動します。
HG陸戦型ジムと並べてサイズを比較。陸ジムよりも頭一つ分大きいくらいで細身。1/144スケールのガンプラ程度のスペースがあれば問題なくディスプレイできそうです。
同シリーズのFigure-rise Standard スレッタ・マーキュリーと並べて。劇中では少し身長差のある二人ですが、フィギュアでもその差がある程度反映されています。劇中ではもう少し身長差がありそうですね。
近年発売されたFigure-rise Standardシリーズ(Figure-rise Standard ホシノ・フミナ、Figure-rise Standard ラクス・クライン)と並べて。スレッタがこれら2体よりも小さいキットでしたが、ミオリネは更に小柄なのでその分、より手にフィットしやすくなっています。
HGガンダムエアリアルと並べて。ガンダムエアリアルとは殆ど差がありません。スレッタ、ガンダムエアリアルと組み合わせてキービジュアルを再現してみるのも面白そうですね。
頭部は少し上下する程度。顎引きはやや深めに可動します。左右へはロングヘアが干渉することもなく、真横にまでスムーズにスイングさせることができます。
腕は水平よりも少し上まで上げることが可能。肘は90度程度曲げることができます。
肩はボールジョイント接続で少し前後にスイングします。
上半身は適度に前後スイングが可能。
胸部下が可動し、360度回転させることができます。腰も少しひねることが可能。ただしボールジョイント接続部が浮きやすく、外れやすくなるので注意が必要です。アクションベースやスタンドへは、背部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は前後とも干渉なく、水平程度までスムーズに展開可能。
膝は90度程度まで曲げることができます。
足首はかなり広く前後させることができます。左右へはロールと前後可動で、少しひねるように角度変更することができます。はじめは動きを把握するのが難しいですが、慣れるとうまく再現できると思います。ソールが少し抜けやすいので注意。
左右への開脚は水平程度まで展開可能。
ショートパンツと網タイツ、ブーツとのつなぎ目がロールするので、内股、がに股は幅広く展開させることができます。
立膝もきれいな姿勢で再現することができます。
可動域の総括としては、各部ともスレッタと同様、まずまず広めに可動するのでポージングの自由度は高めです。激しいアクションシーンの再現には向かないですが、女性らしい柔らかな動きを表現するには十分ですね。
ジョウロ。劇中では使用していないようですが、家庭菜園でトマトなどを栽培する際に使用するガーデニング道具になります。このミオリネ・レンブランのポージングの幅を広げてくれるオプションアイテム。
左右のモナカ割ですが、手に持たせる際に分解するようになっていて簡単に半分にすることができます。特に塗装の必要はありません。
ガーデニング道具を保持するための持ち手は手首を上下にスイングさせることが可能。ジョウロで水をやるようなシーンも自然な形で再現することができます。
シャベル。こちらも家庭菜園用のガーデニング道具。簡単な1個パーツ構成ですが、近未来的なデザインでオシャレに造形されています。
シンプルに持ち手に差し込むだけで保持が可能。特に滑り落ちたりすることもありません。安定した保持が可能です。
クリア成型色のディスプレイスタンド。先日アクションベース6として発売されたものと同じですが、アクションベース6が2セットあるのに対し、こちらは1セットだけ付属しています。主にFigure-rise系や30MSなどに対応したスタンドで、小型の底板で比較的小スペースでのディスプレイが可能となっています。
支柱の可動部は鉤型ダボ接続。ビス接続ではないので、組み立てにドライバーなどは不要です。固定強度が高いので、フィギュアをディスプレイするくらいだと簡単に角度が変わったりすることはありません。
底板には4箇所のジョイント穴があり、支柱の配置を変更することができます。ジョイント穴は3.0mmよりも大きめ。いつも使っているグッスマのTHE シンプルスタンドの支柱も接続可能です。
ジョイントパーツやアームパーツが付属し、組み付けることでアームを使ってのディスプレイが可能。3.0mm穴がないフィギュアなどを浮かせてディスプレイさせることができます。
太めのジョイントパーツが付属するので、組み替えることで支柱をアクションベースの台座にも設置することができます。
通常のフェイスパーツですが、どこか寂しげな表情をしているようにも見えますね。ジョウロはスルッと移動したりすることはなく、特に保持に不自由さはありません。小物なので取り扱いもラク。
シャベルも同様。家庭菜園をするシーンもなんとなくですが表現することができます。
ガーデニング道具の持ち手でHGガンダムエアリアルなどの武装類を保持させることも可能。
ブーツを履いていない状態の脚部パーツに組み替えて。室内でくつろぐようなシーンを演出することができます。シルエットも自然に造形されていて、脚の柔らかさを感じることができます。
流し目のフェイスパーツに組み替えて。
かなり小悪魔的な表情になり、性格もだいぶ違っているように見えます。こういったアニメキャラもいるので、型にはまることなく、自由な表情を作ってみるのも良さそうです。
驚きの表情のフェイスパーツに組み替えて。
よほど深刻なことがあったような、インパクトある表情になるのが面白いですね。劇中では見たことがない表情でこれからもそういったシーンは無いといいですが、組み合わせ次第で様々な表情を作り上げることができます。
膝をつかせると絶望感に苛まれるミオリネに(笑)
適当に何枚かどうぞ。
キービジュアルっぽくディスプレイ。
以上です。ミオリネ特有の小柄な容姿がうまく再現されていますし、アスティカシア高等専門学園制服もデザインがパーツ分割でリアルに再現されています。フェイスもミオリネのクールさや実直さ、芯の強さ、寂しさみたいなものがうまく表情に落とし込まれているようでいいですね。髪も細かなパーツ構成で特徴がよく表現されていると思います。
気になる点はスレッタと同じですが、関節やパーツの組み合わせ箇所がやや弱めなので、肩や足首が外れやすいです。経年でより外れやすくなってきそうなので、徐々に補強などして調整していくと良さそうです。
どの水転写デカールを貼ってもそれらしく仕上がりますし、組み合わせ次第で性格をガラッと変えるような表情に変化させることも可能。ガーデニング道具やブーツなしの脚部パーツが付属するなどポージングの自由度も高いです。様々なアイテムによってミオリネらしさが十二分に味わえるキットになっているのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。薄刃ですが強度が高く、長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら