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HG シャア専用ザクII(オリジン) レビュー

今回は、2015年4月に発売されたHG 1/144 MS-06S シャア専用ザクII(オリジン)のレビューをご紹介します!

HG シャア専用ザクII(オリジン)は、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場するMS『MS-06S シャア専用ザクII』の1/144スケールキットです。HG THE ORIGINシリーズの最新フォーマットで立体化。頭部や腰部、肩部といったさまざまな可動ギミックにより、躍動感のあるアクションポーズが再現可能なキットになっています。対艦ライフルやバズーカ、ヒートホークといった武装類が付属。価格は1,870円(税込み)です。

各部スラスターのリミッターを解除することで機体の限界性能を引き出し、ルウム戦役にてマゼラン級を撃沈するなど多大なる戦果を上げたシャア・アズナブル搭乗MS『MS-06S シャア専用ザクII』がHG THE ORIGINシリーズでキット化。

オリジン版独自のプロポーションや全身各所に施されたモールドが印象的に造形。MS用対艦ライフルやMS用バズーカA2型、ヒート・ホーク(展開型・収納型)といった特徴的な武装が新規造形で再現されています。

成型色はくすみのあるレッド(サーモンピンク)とワインレッドを基調としたシャア専用機特有のカラーリング。その他、胸部や膝部、ソール部などが青みのあるダークグレー、関節や内部パーツ、武装類は茶色味のあるダークグレー成型色での再現となっています。

シールはモノアイと武器センサーを補うのみでわずか。肩部やバックパック、脚部などのアポジ(スラスター)を塗り分ける必要がありますが、大部分がパーツで細かく色分けされているので組み立てるだけで十分な仕上がりになります。

ダークグレー成型色の内部・関節パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。

ポリキャップはPC-001を肩部、胴体部、脚の付け根、足首など全身各部に使用します。肘・膝はKPSパーツの組み合わせで関節強度はまずまず高め。特に負荷のかかるような装備はなく、足底も平らでしっかりと接地できるため、自立は安定しています。

MS用対艦ライフル、MS用バズーカA2型、ヒート・ホーク(展開型・収納型)、バズーカA2型用予備マガジン✕2、バズーカA2型用ジョイントパーツ、武器持ち手(右)、平手(左)、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。

余剰パーツがいくつか付属。後に発売されたHG高機動型ザクIIやHGザクII C型/C-5型などに使用するパーツになります。

専用のマーキングシールが付属します。

頭部。比較的薄い平型ながらも、ザク特有の動力パイプやオリジン版ならではの頭頂部2ラインモールドが印象的に造形。全身の機体形状に合わせたまとまりのあるデザインになっています。額にはブレードアンテナが造形。口内はパーツ分割されているため、塗り分ける場合も楽そうです。

下部のレバーを動かすことで、モノアイを左右に振ることができます。モノアイは内部(モノアイレール)パーツにシールを貼っての再現で、特にモールドなどは造形されていません。

メット部は上下の組み合わせで合わせ目は後頭部に少しできるくらいです。

胸部、腹部。中央と左右で装甲が分割されたザク特有のデザインですが、左右装甲の上部には丸型のバルカン砲がモールド造形されています。バルカン砲は主に小型戦闘機や車両などに使用され、対モビルスーツ戦では牽制として効果を発揮するとのこと。

肩はポリキャップが前方に引き出せます。首は2個パーツ構成で前後などに幅広く可動。

左右の装甲は内外にスイング可能。肩が広く可動するほか、より自然な動きを表現することができます。

腹部の動力パイプはバックパックに連結されています。動力パイプはPS素材ですが若干柔らかめ。一部に切り欠きがあるのは気になりますが、うまく曲げるなどしてよく見せたいところです。

腰部。背広をイメージしたような曲状の装甲が造形されています。

サイドアーマーはボールジョイント型のポリキャップ接続で後方に少しスライド可能。フロントアーマーは水平程度に展開します。特に中央をカットするタイプではなく、左右で個別に可動するのも特徴的でいいですね。

腰アーマー裏は各面ともモールドや段差などは殆どなくフラットな状態。裏打ちパーツやスジボリなど、手を加えやすい作りになっています。

股間部は前後にスライド可能。脚部の可動域を広げることができます。

右腕部。肩にはザク特有のL字型シールドを装備。上腕以下も細身ながらもザクらしい丸みのある装甲が造形されています。

腕部は簡単な内部フレームが造形。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は前面に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメが必要。同シリーズの比較的新しいキットはここが段落ちモールド化されているものもあります。後面は細かいパーツの組み合わせで合わせ目はありません。

L字型シールド。ポリキャップとジョイントパーツを挟んでの2枚パーツ構成ですが、表面にはバズーカ予備マガジン用のジョイント穴、裏面にはデザイン性の高いモールドが造形。裏面はチラ見しやすいので、塗り分けたりすると印象が変わりそうですね。

左肩部のスパイクアーマー。HGUCはモールドのないプレーンなスパイクが多いですが、オリジン版ザクはスパイクに2重のモールドが入っています。スパイクアーマー自体は前後の組み合わせで上部から側面にかけて合わせ目ができます。上腕以下は右腕と同じ。

右肩のL字シールドはボールジョイント接続。左肩のスパイクアーマーはアームで接続されているため、広く展開させることができます。ただし肩から外す場合は分解する必要があります。

脚部は程よく肉厚で丸みのある装甲が造形。大腿部表面にはオリジン版特有のメカニカルなモールドが造形されるなど個性的な作りになっています。

脚部も全体にメカニカルな内部フレームが造形。大腿部は簡単なフレーム状ですが、膝から下は動力パイプのモールドも入っていて見ごたえは十分。外装で隠れますが、見えない箇所にもこだわりを感じますね。

大腿部は前後の組み合わせですが側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下も前後の組み合わせですが、側面にガッツリ合わせ目ができます。膝から分離などしないので、合わせ目を消す場合は後ハメなど細かく手を加える必要があります。

脚の付け根は別パーツ化されているため、ロールやポリキャップによる上下などフレキシブルに可動します。大腿部からふくらはぎにかけて動力パイプが造形。こちらは切り欠きなどはなし。膝を曲げるとやや干渉しますが、十分に深くまで曲げられるので問題はないかと。

ソール部はザク特有の楕円型。派手さはないですが、足裏には細かなモールドが造形されるなど肉抜き穴のないしっかりとした作りになっています。足首のパーツは上下に可動。

足首を上げることでかかとも少し浮かすことができるようですね。

バックパックはボックスタイプ。表面のアポジはグレーに塗り分けが必要です。アポジはあっさりとしているので、メタルパーツを埋め込むなどするとグッとディテールが良くなりそうです。

下部のスラスターはボールジョイント型ポリキャップで少し上下などにスイング可能。バックパック下部にはベルト給弾式マシンガン用のマガジンマウント穴が造形されています。C型/C-5型などから拝借して装備させても良さそうですね。

バックパックは簡単な2ダボ接続ですが、動力パイプと接続されているため、脱着などは不可。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。大きさは陸ジムと同サイズ程度ですが、カラーリングの関係か少し小柄に見えます。シャア専用ザクⅡの全高は17.5m。

HGザクII C型/C-5型と並べて。成型色が異なる他、アンテナと胸部形状が違っています。設定では性能が違っているようですが、キットの異なる箇所は少なめ。

HGUCシャア専用ザク(032)HGUCシャア専用ザクII(234)と並べて。オリジン版のザクはスタイリッシュに造形され、独自のモールドが各所にデザインされています。その他、成型色もかなりくすみのあるカラーリングになっています。

首が2箇所で可動するため、頭部は適度に上下させることができます。左右へも干渉なくスムーズにスイング可能。

左右でショルダーアーマーが異なりますが、干渉を避けるように配置することで腕を水平程度まで上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。

肩はボールジョイント接続で幅広く前後させることができます。特に前方へは胸部の可動とポリキャップの引き出しによってより広く展開します。

腹部のボールジョイントにより、上半身を適度に前後させることができます。

腰アーマーが少し干渉しますが、腰は360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、股間部に付属のジョイントパーツを組み付けてのディスプレイです。

前後開脚は、前方へはフロントアーマーが可動するので水平程度まで展開可能。後方はリアアーマーが可動しないので干渉で少し制限されますが、それでも広めに展開します。

膝は動力パイプが干渉しますがくの字程度まで曲げることができます。

足首は前後左右とも適度に可動。

左右への開脚は水平までは行きませんが広めに展開可能。開きすぎるとサイドアーマーが外れる場合があるので注意です。

脚の付け根がロールするので、内股、ガニ股共干渉なく幅広く可動します。

立膝もきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、極限に動くわけではないですが、程よい肉付きでありながら各部が広く可動するように考慮されていていいですね。可動箇所が多いぶん自然な動きが表現できますし、股間部や足の付根、腹部などが幅広く可動するので、躍動感あるポーズも適度に再現できそうです。

MS用対艦ライフル。MSが使用するために開発されたライフルで、主に対艦戦で使用します。艦の装甲を貫いた後に弾子を撒き散らし、内部から破壊する特殊弾などを高初速で撃ち出すとのこと。長い銃身や側面のスコープなどが印象的に造形されています。

梱包時の関係でキットによっては銃身部分が曲がってしまっているものもあるようですが、自分のものは真っ直ぐでした。

前後ともメカニカルに造形されていて作りはしっかりとしていますね。マガジンの脱着ギミックはありません。

本体と銃口部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

センサーも筒型パーツの組み合わせでメカニカルに造形。表面のレンズはピンクのシールで色分けします。

MS用バズーカA2型。MSが携行する大型ランチャーになります。後部にマガジンを持つA2型で、マガジンの装弾数は3発。主に対艦戦でその破壊力を発揮し、ルウム戦役ではシャアの戦績にも貢献しているとのことです。

こちらも劇中で登場した構造そのままに、マガジン周りなどがメカニカルに造形されています。

砲身は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

グリップは前後にスイング可能。フォアグリップも左右に可動します。センサーも上下にスイング可能。表面はピンクのシールで色分けします。

上部のマガジンは脱着が可能。予備のマガジンと同形状なので交換することができます。

予備マガジンはL字型シールドの表面にマウント可能。2個パーツのモナカ割で中央に合わせ目ができます。

付属のジョイントパーツをバックパックに組み付けることで、MS用バズーカA2型を背部にマウントさせることができます。バズーカの細身の部分をはめ込みますが、誤って太い箇所を組み付けるとジョイントパーツが破損する場合があるので注意です。

ヒート・ホーク展開型と収納型。ザクに装備される斧型の斬撃武器になります。ブレード部分が赤熱化し、高熱によって敵機の装甲を溶断。

どちらも1個パーツ構成ですが、収納型にはジョイント用のダボが造形されています。一方の展開型は柄が少し長く、ブレード部分が造形されています。ブレードはシルバーなどに塗り分けが必要。

収納型はサイドアーマーやリアアーマーにマウント可能。(説明書にリアアーマーへのマウントは記載されていませんが、上下どちらの穴にもマウントできました。)

一通り武装して。

対艦ライフルはハンドパーツでダボ固定するため、しっかりとした保持が可能です。ハンドパーツも分解し難い構造なのでストレスはありません。

ただ、対艦ライフルはかなり長く重量があるので、片手保持だとやや持っていかれ気味になります。肘関節はしっかりとしているので射撃ポーズはなんとか再現できますね。

平手が付属するので、銃身を支えるようにすれば射撃ポーズもラクに再現することができます。モノアイや首が可動するので、スコープを覗き込むようなポーズもリアルに演出可能。

平手は自然な形状で造形されているので、武器を支えたり少し表情を付けたい場合にも重宝しそうです。

バズーカA2型もグリップをダボ固定するため、しっかりとした保持が可能です。肘が深くまで曲がりますし、砲身下部に肩当てがあるので担ぐポーズも安定します。

胸部や肩部が柔軟に可動するので、フォアグリップを握らせて射撃するポーズもラクに再現することができます。足首が適度に曲がるので、腰を落とした接地状態での射撃ポーズも再現できました。

ヒートホークはダボ固定ではなく、ハンドパーツとの間に隙間があってスルッと移動しやすいですが、柄の太い部分がひっかかるのでそのぶんラクに保持できます。

武装類が豊富に付属するので、遠距離、近距離どちらのポージングも演出できるのがいいですね。オリジン版のフォーマットなので可動も柔軟。躍動感あるポーズを再現することができます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。動力パイプや背広風のアーマーなど、ザクお馴染みの機体形状を踏襲しつつも、オリジン版独自のプロポーションや各部モールドが個性的に造形されるなどアレンジが加えられていていいですね。違和感も全くないですし、モールドでメカニカルさが表現されるなどデザインセンスも感じさせてくれるキットになっています。

気になる点は、股間部に組み付けるジョイントパーツの強度が甘く、キットを斜めにしたりすると重量で外れる場合があるので注意です。軽量だと外れにくいですが、武装して重量が増すと外れやすくなります。

適度な肉厚さがありますが、可動箇所が多く可動範囲も適度にあるのでポージングが柔軟。グリグリ動くのでアクションポーズが格好良く決まります。武装類も豊富なのでポージングの幅が広がりますし、劇中でのシーン演出も忠実に再現可能。あらゆる面で柔軟に対応してくれる、新たなシリーズのフォーマットとして申し分ない出来になっているのがいいですね。

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