HG フルアーマーガンダム サンダーボルト版 レビュー

今回は、2016年4月に発売されたHG 1/144 FA-78 フルアーマーガンダム サンダーボルト版のレビューをご紹介します!

HG フルアーマーガンダム サンダーボルト版は、『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場する主人公機『FA-78 フルアーマーガンダム』の1/144スケールモデルキットです。アニメ版をイメージした成型色と、シールによる新カラーバージョンで再現。サブアームによるシールド展開のほか、頭部やランドセル、シーリングといった各部が緻密なディテールで再現されたキットになっています。価格は2,970円(税込み)です。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の世界観に合わせてリデザインされ、リビング・デッド師団のスナイパー部隊やサイコ・ザクと戦闘を繰り広げたイオ・フレミング搭乗機『FA-78 フルアーマーガンダム』がHGでキット化。2013年12月に発売されたHGフルアーマーガンダム(ガンダムサンダーボルト版)と同形状ですが、アニメの設定に合わせて成形色やホイルシールのカラーリング、パッケージなどが刷新されています。

成型色はダークブルー、ホワイト、ワインレッドが点在するミリタリーカラー。その他、シーリングの関節や内部、大型ビーム砲、サブアームなどはグレー、2連装ビーム・ライフルや6連装ミサイル・ポッドなどはブラック成型色パーツでの再現となっています。※シーリング・・・・関節や一部の装甲をデブリやホコリから保護するためのカバー。

シールは頭部センサーや脚部、バックパックの小型スラスター、シールド表面などを補いまずまずの量。各部がパーツで適度に色分けされているため、シールを貼らなくても違和感のない程度に仕上がります。

全身各部の増加装甲、肩部やふくらはぎのスラスター、背部のボリューム感あるランドセルなど、フルアーマーガンダムらしい重武装感が楽しめるキットになっています。ABSやKPSは不使用。

ポリキャップはPC-001を全身各部に使用します。関節強度はまずまず高め。背部にボリューミーなランドセルを装備しているため、やや後方に負荷がかかって倒れやすいですが、少し前傾姿勢にすることで自立は可能です。

シールド✕4、シールド用グリップパーツ✕2、シールド用ジョイントパーツ✕2、2連装ビーム・ライフル、5連装ロケット・ランチャー、ビームサーベル刃✕2、サブアーム(左右)、武器持ち手(左右)、専用台座が付属。

連邦のマークが収録されたマーキングシールが付属します。

背部のランドセルを外した状態で。

頭部は一見するとシンプルなガンダムタイプですが、頬にモールドが造形されるなど、通常のRX-78-2に比べると少しだけクセのあるデザインになっています。とさか側面の小型アンテナやゴールドのツインアイも印象的。小型アンテナは細身なので折ってしまわないように注意が必要です。

メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側面にかけて合わせ目ができます。消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。とさか前後のセンサーはグリーンのシールで色分けします。

胸部。厚みのある肩部増加装甲や網状のエアインテークが印象的に造形。腹部のアーマーなど各部にフルアーマーらしさが感じられるデザインになっています。両肩のスリットモールドは黒いシールでの色分け。増加装甲のミサイルハッチ開閉ギミックはありません。

腰部はヘリウムコアなどのガンダムタイプが持つオーソドックスなデザインですが、全体的に少しだけ厚みが持たせてあります。アーマー上部の白い装甲部分は白いシールでの色分け。中央のV字は黄色く塗り分けが必要です。

腰アーマー裏は各部とも簡易的で裏打ちパーツなどはなし。ヘリウムコアを組み付けるダボ穴があるため凹凸しています。サイドアーマーはボールジョイント型ポリキャップ接続。

腕部は程よく厚みのある作りで、肩部や肘部にはサンダーボルト版MSの特徴であるシーリングカバーがデザインされています。

上腕は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。ただし組み合わせによって少し隙間ができやすいのが気にはなりますね。前腕も左右の組み合わせで前後中央に合わせ目ができます。肘から分離するので合わせ目消しはラク。

ショルダーアーマーは四方に配置された角型スラスターが特徴的。ダークブルーの装甲部分は前後の組み合わせで上部に合わせ目ができます。シーリングの肩内部パーツを挟むので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの処理が必要です。

脚部も程よく厚みがありますが、ふくらはぎの小型アポジや角型スラスターなど機動性の高さを感じさせる作りになっています。膝のダクトはワインレッドのシールでの色分け。膝のミサイルハッチ開閉ギミックはありません。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝関節は左右、膝から下の部分は前面と左右の組み合わせで合わせ目ができます。膝から下が分離するので合わせ目消しはラクかと。

下部の角型スラスターは内部スリットモールドがメカニカルに造形。ふくらはぎの小型アポジはシールで色分けしますが、内外パーツで簡単に色分けされています。

ソール部。エッジの効いた装甲がシンプルに造形されていますが、つま先から足裏の凸凹装甲など随所にフルアーマーらしさが感じられます。足首もシーリングが印象的に造形。足首は左右のモナカ割で中央に合わせ目ができます。

アンクルアーマーは可動式。足裏は凹凸状の装甲で蓋をするため、肉抜き穴などはありません。

バックパック(ランドセル)。上部に大型ビーム砲と6連装ミサイル・ポッド、中央にはエネルギーパックやサブアーム、左右には小型アポジやスラスター、サーベル柄、後部に2基のプロペラントタンクを持つ複合武装の大型のランドセルになっています。

バックパックは3ダボ接続。ダボが浅めですが、固定強度がまずまずあるので簡単には外れません。

バックパック(ランドセル)本体は特殊な形状のボックスタイプで、左右には小型アポジやスラスター、サーベルホルダーなどが造形。後部には4口のスラスターを装備しています。部分的にモールドでシーリングも再現。左右のシーリング部分には合わせ目ができます。中央下部の装甲はグレーに塗り分けが必要。

側面の小型アポジはモールドにシールを貼っての再現。全くパーツ分けされていないので、塗装する場合は細かな塗り分けが必要です。サーベル柄は脱着可能。

上部には3個の大型ビーム砲用(筒型)と6基の2連装ビームライフル用(角型)エネルギーパックを装備。一応取り外しはできますが、交換などのギミックはありません。

後部には2基のプロペラントタンクを装備。白いタンク部分はモナカ割で側面に合わせ目ができます。後部のアポジやスラスターは別パーツによる色分け。ランドセルへの接続部は固定式で可動ギミックなどはありません。

右上部の大型ビーム砲。キャノン砲のように前方に展開する武装で、大型のデブリを貫く高い威力を持つとのこと。エネルギーパック式で、円形の予備パックが大型ランドセルに3個搭載されています。側面のモールド類はグレーのシールでの色分け。

グレーの砲身部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。砲口も細かなモールドが造形。

左上部の6連装ミサイル・ポッド。通常のミサイルの他、多数の小型ミサイルが搭載可能なミサイルポッドになります。使用ポリキャップを挟んでの簡単な2個パーツ構成で上下に合わせ目ができます。ハッチの開閉ギミックはありませんが、適度に存在感のある武装になっています。

大型ビーム砲と6連装ミサイル・ポッドはポリキャップ接続で上下にスイングが可能。左右へのロール可動がないのはちょっと残念ですね。

前面には2基のサブアームを装備。収納状態のサブアームパーツはシンプルなモナカ割ですが、コンパクトに折りたたまれた状態のモールドがそれらしく再現されています。

付属のサブアームに組み替えることで展開状態が再現可能。

展開状態のサブアームは上下に可動できますし、基部をロールさせることもできます。収納状態だと固定。

サブアームは簡単な2個パーツ構成で裏面は肉抜き穴。見えやすいので埋める場合はきれいに処理したいところです。左右対称ですが形状は同じ。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。フルアーマーガンダム本体は陸ジムよりも少し大きい程度ですが、背部ランドセルがかなり大柄なため、キットの全体的な高さはだいぶ大きくなっています。サンボル版フルアーマーガンダムの全高は未定。

劇中で戦闘を繰り広げたHGサイコ・ザクと並べて。

頭部は広めに上下させることができます。左右へも少し顎が干渉するくらいでスムーズにスイングさせることが可能。

腕は水平程度まで上げることが可能。肘は2重関節で深めに曲げることができます。

肩はボールジョイント接続で適度に前後させることが可能。前方へは肩が引き出せるのでその分広く可動します。

腹部がボールジョイント接続ですが、上半身は少し前後する程度。

腰は干渉なく360度回転させることができます。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。

フロントアーマーが広めに展開するので、前方への開脚は水平程度まで展開可能。後方はリアアーマーが可動しないので干渉して制限されます。

膝は2重関節ですが、外装が干渉するので曲げる角度はくの字程度まで。膝装甲裏は簡易的で裏打ちパーツなどはありません。

足首は前後左右とも適度に可動します。

左右への開脚は水平程度まで幅広く展開させることができます。サイドアーマーは干渉で外れやすいので後方に向けています。

脚の付け根がロールするので、内股、がに股共に幅広く可動させることができます。

大腿部と膝から下の長さがバランスよく造形されているため、立膝もきれいな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、全体的な可動域はまずまず。ですが頭部や腰部、股間部などがしっかりと動いてくれるのでポーズは取らせやすそうです。劇中ではダイナミックなポーズを披露していましたが、そのようなポーズも問題なく再現できそうですね。

2連装ビーム・ライフル。右腕部に装備するビーム兵器で、強い威力を持つほか、装備箇所の関係上、射界が広いのも特徴。エネルギーパック式で後端部にも取り付けられるとのことです。劇中では大型のデブリを一撃で破壊していました。

グリップ部分はポリキャップ接続で脱着が可能。グリップ部分は上部のフックなどがメカニカルに造形。基部は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

5連装ロケット・ランチャー。左腕のシールド裏に装備する大型の実体弾兵器になります。威力が強く、艦艇サイズの障害物でも移動させるほどの推進力を有するとのこと。グレーのラインモールドはシールでの色分けです。

シールドはシンプルな連邦仕様。表面はのぞき窓が別パーツによる色分け。その他連邦のマーキングが入ったシールで色分けします。

裏面は簡単な作りですが適度なモールドが造形。グレーでの塗り分けが必要です。

一通り武装して。

付属の台座はグレー成型色パーツの簡単な作りながら、上部ジョイントが組み換え式でキットのディスプレイ角度を調整することができます。

バランス良く接地できているので、キットをディスプレイさせると安定します。

ただし底面があまり広くないため、前方に傾け過ぎると倒れてしまうので注意です。

2連装ビーム・ライフルの装備は、まずグリップを武器持ち手で保持します。ハンドパーツはバラけやすいですが、グリップが手のひらにダボ固定でき、前腕にも簡単にですが固定できるので保持が安定します。

そして砲身部を組み付け、最外に付属のシールドを組み付けます。

2連装ビーム・ライフルはグリップ、砲身部、シールドといった複数の装備が組み合わさっているため、適度な重量がありますが、関節強度が高いので重量で腕が垂れたりということはありません。

5連装ロケット・ランチャーもグリップは取り外しが可能。2連装ビーム・ライフルと保持方法は同じで、武器持ち手でグリップをダボ固定させます。

そしてロケット・ランチャーを組付け、最外にシールドを組み付けます。ロケット・ランチャーは前腕にも固定できるため、しっかりとした保持が可能です。

グリップを握らせなくても前腕に固定させることができます。なので重武装状態でビームサーベルを保持したりすることも可能。

こちらも特に取り扱いにくさなどはありません。

見た目によらず干渉が少ないのでポーズが取らせやすいです。多少サイドアーマーが外れやすいですが、それ以外は特に不自由さはないですね。

大型ビーム砲や6連装ミサイル・ポッドは上下に可動するので適度に表情を付けることができます。

シールドは通常のジョイントパーツを使用することで、単体で前腕部に装備可能。組み替えることで配置を変更することもできます。

両腕の武装を外して前腕に直にシールドを組み付けるため、ハンドパーツは自由に使えるようになりますが、この場合、干渉して肩の角型スラスターが外れることがあるので注意です。

白いグリップパーツを使用すればハンドパーツで直接握らせることもできます。ただししっかりと固定されるわけではないため、角度によってはクルッと向きが変わるので注意です。詰め物をするなどしてうまく構えさせたいところです。

白いグリップパーツを組み付けることで、サブアームにシールドを保持させることも可能。サブアームにはサーベル柄を持たせることはできないようでした。

4枚のシールドを装備させることで更に重武装感が増し、より迫力のあるダイナミックなポージングを再現することができます。

サブアームにシールドを保持させると多少キットの取り扱いが難しくはなりますが、サブアームが上下に可動したり、シールドがロールしたりできるので腕との干渉は避けられます。

シールドを前方に向ければ、広い範囲を覆い隠すようなディフェンスシーンも再現可能。サブアームでしっかりと保持できるので、特にシールドの向きが変わったりということもなかったです。

ビームサーベルは柄が細身なのでハンドパーツから抜けやすいです。角度が変わると落としてしまうこともあるので注意が必要。ビーム刃はクリアピンク成型色での再現で、ブラックライトで照らしても発光はせず。MG用なのでちょっと長いのが気にはなりますね。

武装した状態でMSD版のHGフルアーマーガンダムと並べて。同じフルアーマーガンダムなので部分的に似た雰囲気はありますが、サンボル版のフルアーマーガンダムは更に重装備仕様で別物感が強いです。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。このゴテゴテした超重武装、重装甲がたまらないですね。どの角度から見てもかっこよく見えますし、MSVフルアーマーガンダムに通じる部分があってフルアーマーガンダムらしさも十分に表現されています。ポリキャップを多く使用した構造で強度が高く、取り扱いもラク。重武装ですが干渉が少なく、自由にポーズが取らせられるのもいいですね。

気になる点は、細かいことですが、サイドアーマーがポロリし易いのと、ハンドパーツがバラけやすいので注意です。それとサーベル柄が細身でハンドパーツから抜けやすいのと、サーベル刃がMG用で長いのは少し気になりますね。

サブアームの展開やシールドの保持バリエーションの豊富さなど細かいギミックも再現されていますし、4枚シールドや2連装ビーム・ライフル、5連装ロケット・ランチャーといった重武装によるポージングは圧巻。フルアーマーガンダムの醍醐味とも言える魅力が詰まったキットになっているのがいいですね。

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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く、長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら

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