今回は、2010年1月に発売されたHGUC 1/144 RGZ-95 リゼルのレビューをご紹介します!
HGUC リゼルは、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS『RGZ-95 リゼル』の1/144スケールモデルキットです。Z系可変量産機の特徴的な機体形状を新規造形で実現。一部パーツの差し替えにより、WR形態への変形が可能なキットになっています。ビーム・ライフルやシールド、ビームサーベルといった武装類が付属。価格は税込み2,200円です。
リ・ガズィと同じRGZ系の地球連邦所属MSで、リディ・マーセナスらが搭乗し、ネェル・アーガマに複数機配備された量産型可変MS『RGZ-95 リゼル』がHGUCでキット化。メタスやΖII系の流れを汲む特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。機体名の『ReZEL』は「Refine Zeta Gundam Escort Leader」の略称。
成型色はインディブルーをベースに、胸部やソールなどにダークブルーを配色。その他、全身各部にホワイト、腹部にライトブルーなど、量産機らしい落ち着きのあるミリタリー風のカラーリングになっています。関節や内部パーツはダークグレー成型色パーツでの再現。
シールは頭部や胸部、肩部などのセンサー類を補うくらいで少なめ。ですが赤いシールなのでインパクトがあります。一部ダクト内部をグレーに塗り分ける必要がありますが、素組みで十分な色分けが再現されています。
腕部内部や足首、股間部、WR形態用のジョイントパーツなど、強度が必要な箇所のパーツにはABSが使用されています。KPSは不使用。
ポリキャップはPC-001を各部に使用します。肘はパーツによる構造ですが、肩や膝、足首などその他の関節はポリキャップ仕様で関節強度はまずまず高め。背部に可変機らしい機首型のバックパックユニットを装備していますが、特に負荷はかからず、自立は安定しています。
ビーム・ライフル、シールド、ビームサーベル(ビーム刃、柄)、武器持ち手(右)、ウェイブライダー形態への組み換え用パーツ3種が付属。サーベル柄は1本余剰です。
連邦やロンド・ベルなどのエンブレムが入ったマーキングシールが付属します。
背部のバックパックユニットを外した状態で。
頭部。額の白い装甲は印象的ですが、ジムやジェガン系を思わせる軽装スタイルになっています。とさか前後のセンサーは赤いシールでの色分け。表面のゴーグルは赤いシールの上からクリアピンクのパーツを被せての再現です。クリアピンクのパーツはブラックライトで照らしても発光はせず。
メット部は左右の組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちモールド化。左右のダクトはグレーに塗り分けが必要です。60mmバルカンも2重モールドで細かく造形。
胸部。エアインテークはないですが、エッジの効いた装甲がメカニカルに造形されています。パーツによる色分けも緻密。肩左右のセンサーは赤いシールでの色分けです。
肩は胴体側がボールジョイントで固定式。肩側がポリキャップで適度に可動します。胴体側に可動ギミックはありません。
腰部もエッジの効いた装甲がシャープに造形。フロントアーマー裾のダクトは白く塗り分ける必要があります。中央のV字はモールドに黄色いシールを貼っての再現。
中央にはメタスの名残を感じさせる突き出た装甲が印象的に造形。根元をグレーに塗り分ける必要があります。
リアアーマーは角型のシンプルなスラスタータイプ。下部のスリットダクトは裏打ちパーツとの兼ね合いで色分けされています。
腰アーマー裏にモールドはありません。リアアーマーの裏打ちパーツにもモールドがなくプレーンな状態。
腕部。派手さはないですが、程よくメカニカルな作り。ショルダーアーマーや細身の上腕などにメタスの名残を感じますね。
上腕は筒型で合わせ目はなし。肘関節パーツとの組み合わせが硬いので分解する場合は注意が必要です。前腕は前後の組み合わせですが、合わせ目はモールド化。白い装甲もパーツで色分けされています。
前腕のグレネード・ランチャーはハッチのみが造形され、開閉ギミックはなく組み換えパーツなども付属していません。
ショルダーアーマーは前後の組み合わせで丈夫に合わせ目ができます。前面はメタスを思わせるセンサーが特徴的に造形。センサー各部は赤いシールでの色分けです。白いパーツで色分けされた側面ダクトは内部を黒く塗り分けが必要。
脚部は裾広がりのスタイリッシュなデザイン。起伏のある装甲でメカニカルに造形されています。各部ダクトや膝の装甲も白いパーツによる細かい色分けを再現。ダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。
大腿部は左右の組み合わせですが、前後の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は前面と左右の組み合わせですが、背部の動力パイプパーツとの兼ね合いで合わせ目はありません。後面も動力パイプなどにメタスらしさが残ってますね。
赤◯の白いパーツはきれいに組み付けないと外装の青いパーツにズレが出てくるので注意です。
サイドアーマーは脚の付け根に組み付ける仕様。ボールジョイント型ポリキャップでフレキシブルに可動します。裏面にモールドはなくプレーン。
ソール部はシャープなハイヒールタイプ。グレーの基部パーツは左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化されています。
足裏も適度にモールドが造形。肉抜き穴などはありません。
ウェイブライダー形態への変形用につま先を深くまで伸ばすことができます。
背部には中央に戦闘機を思わせる長い機首、左右にスラスターを持つバックパックユニットを装備。派手なカラーリングでは無いですが、パーツによってメカニカルにデザインされています。
バックパックユニットはグレーのジョイントパーツでリゼル背部に接続。各装備とも3.0mmダボのポリキャップ接続なので簡単に脱着させることができます。
ジョイントパーツは取り外しが可能。丸ダボと各ダボ固定なので、他キットのバックパックと交換したりということはできないようです。
機首部分は上下の組み合わせで側面に合わせ目ができます。成型色が統一されているので、そのまま合わせ目を消せば良さそう。上部の装甲は白いパーツで、側面のセンサーは赤いシールでの色分けです。白いパーツの一部はグレーに塗り分けが必要。
後部のバーニアは別パーツ化されているので、シルバーやアイアン系に塗り分けても良さそうですね。
左右のスラスター部分も凝った作りではないですが、表面は側面のモールドなどはパーツでしっかりと色分けされています。中央のバーニアはボールジョイント型ポリキャップでフレキシブルに可動。固定強度が弱めでバーニアの向きが変わりやすいので注意です。(個体差かも。)
上部のグリップは展開させることができますが特に用途はないようです。設定ではMSが搭乗させられる・・・?
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。UC登場機は比較的大柄なものが多く、リゼルもその中の一つ。なので陸ジムよりも頭2つ分ほど大柄になっています。ルプスレクスよりも大きめ。リゼルの全高は20.5mです。
HGUCメタスと並べて。部分的に似ていて系譜を感じますが、リゼルの方はかなりスタイリッシュさが増していてかっこよく見えますね。
同シリーズのHGUCユニコーンガンダム、HGUCシナンジュと並べて。ユニコーンガンダムやシナンジュよりは小柄になります。
頭部は適度に上下させることができます。左右へも干渉なくスムーズにスイング可能。
腕は水平程度まで上げることができます。肘は1重関節で、曲げる角度は90度程度まで。
肩はショルダーアーマー側のポリキャップで少しだけスイングします。
腰がボールジョイント接続ですが、干渉するので僅かに前後するくらい。
腰の回転も、干渉するので少し撚る程度です。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイです。
前方への開脚は、フロントアーマーは広く可動するものの干渉しやすく、干渉を避けるようにすれば水平程度まで展開することができます。後方はリアアーマーが可動しないので制限されます。
膝は2重関節でコの字型に曲げるようになりますが、深くまで曲げることができます。小型の膝装甲裏に裏打ちパーツなどはなし。膝関節中央の合わせ目は段落ちモールド化されています。
足首は適度に前後します。左右も少し干渉しますが適度にスイング可能。
左右への開脚はハの字程度まで。
脚の付け根が可動するので、内股、ガニ股ともに幅広く可動させることができます。
立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、腰回りの可動はやや制限されますが、それ以外の頭部や肘部、膝部など各部はまずまず動くので、ある程度のアクションポーズは問題なく再現できそうです。腰が可動しないぶん躍動感あるポーズは取れませんが、劇中でもそんなに激しいポーズはなかったようなので十分かと。
ビーム・ライフル。連邦軍の代表的なMS用兵装で、ゼータガンダムのものと同様、長い銃身を持つビーム・ライフルになっています。上部動力パイプは白く塗り分けが必要。銃身部の伸縮ギミックはありません。
全体が左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。各部に細かな起伏があるので、合わせ目消しは丁寧な処理が必要。
銃口は適度に開口。
ウェイブライダー形態で装着するため、グリップを収納することができます。
シールド。専用の多目的防御装備になります。裏面にはシンプルながらも裏打ちパーツが造形。左右の肉抜き穴が少し気になるところです。
先端部に3点バースト方式のビームキャノンを装備。ウェイブライダー形態時はメインウェポンとして機能します。
後端部にはブレードが造形されていて、近接戦闘時に打突兵器として使用することができます。
ウェイブライダー形態への組み換え用ジョイントパーツ。胴体部を補うボディパーツと脚部の一部を補うフレームパーツで構成されています。
一通り武装して。
ビーム・ライフルは手のひらのダボをグリップに差し込んで固定。しっかりと固定されるので、ポロリやふらつきなどもなく保持が安定しています。
ライフルの後部が長いので若干上腕あたりと干渉しますが、脇に抱えるようにすれば問題なく構えたり銃口を向けたりすることも可能。突っ張る感じもないのでポージングがラクですね。
劇中のようにビーム・ライフルの先端にサーベル刃を組み付けることはできないようでした。
シールドは前腕にしっかりとダボ固定されるため、安定して保持させることができます。上下どちらの向きにでも組み付けることが可能。
ビーム・キャノン射撃体勢でポージング。劇中でもクシャトリヤなどに何度か使用していましたが、このように機能性の高い武装を装備しているとポージングに幅が出ていいですね。
ビームサーベルは柄がハンドパーツにダボ固定できず、隙間もあるのでスルッと抜け落ちたり角度が変わったりし易いです。ポーズを付ける場合はある程度態勢を整えてから持たせたほうが良さそうです。リアルな表情を付けるためにも、平手などがあるともっと良かったかも。
四肢は広めに可動しますし、全体的に動きが柔らかい感じなので、腰が回らなくても十分に様になるポーズを取らせることができます。
ウェイブライダー形態への変形は、下半身を外し、上半身から胸部装甲と背部バックパックユニットを取り外します。
そしてウェイブライダー形態への変形用ボディパーツに胸部装甲とシールド、ビーム・ライフルを組付け。
下半身は腰部と股間部パーツ、脚部、サイドアーマーを分解。
分解した腰部はボディパーツの後部に組付け。
脚部はつま先を伸ばして膝をコの字型にしてコンパクトにします。
脚部を固定するため、付属のジョイントパーツを組み付け、上からバックパックユニットのパーツを組み付けます。
脚部をボディパーツの左右から組み付け、上から機種部分を組み付けたらウェイブライダー形態への変形完了です。
ウェイブライダー形態。各部のスラスターを一方向に収束することで航宙戦闘機として高い機動性を得ることができ、更にその余剰出力を活かして、ジェガンタイプのSFS(サブフライトシステム)としても運用されるとのこと。
ウェイブライダー形態を色んな角度から。機種や脚部は2箇所のダボで固定しますし、脚部も付属のジョイントパーツで固定されるため、形状が崩れることなく安定したディスプレイが可能です。
シールドやビーム・ライフルなどもしっかりと組み付いているので全くポロリなどもありません。
ウェイブライダー形態で浮かせてディスプレイさせる場合は、股間部に3.0mm軸を差し込んで固定させます。ダボが奥(赤◯)にあるため、アクションベースなどに付属している少し長めのジョイントパーツを使用したほうが良さそうです。
メタス系譜の重厚感あるシルエットが印象的でかっこいいですね。機首やシールドの造形によるシャープさもかっこよさを強調させる要因になっています。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。メタスの系譜とゼータ系の機体形状が印象的。プロポーションが良くスタイリッシュなので、つま先を伸ばすなどすればポージングがシャープでかっこよく決まります。関節は適度にヌルっとしているので動かしやすいですし、適度に姿勢を維持してくれるのでポージングでのストレスなどもないですね。
気になる点は、MS形態時に背部のバックパックユニット内側が抜けた状態なので、見える箇所くらいは何かしらカバーパーツなどあると良かったかと。それとサーベル柄の保持がゆるいので、ダボ固定などで保持が安定していると良かったですね。
組み換え式ですがウェイブライダー形態への変形もしやすく、各部がしっかりと固定されるようになっていて取り扱いやすいですし、重厚感あるシルエットで飛行シーンもかっこよく演出できます。劇中ではやられるシーンが多かったですが、キットは十分に主役機を張れそうなくらいのかっこよさを感じさせてくれるのがいいですね。
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