HGUC ジムIII (ユニコーンデザートカラーVer.) レビュー

今回は、HG 1/144 RGM-86R ジムIII (ユニコーンデザートカラーVer.)のレビューをご紹介します!

HGUC ジムIII (ユニコーンデザートカラーVer.)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS「RGM-86R ジムIII (ユニコーンデザートカラーVer.)」の1/144スケールモデルキットです。劇中登場時の形状とカラーリングを完全再現。自由度の高い可動域により、動きのある射撃ポーズが可能となっています。肩部ミサイルポッドや腰部大型ミサイル・ランチャーも付属。価格は1,980円(税込)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

ジムIIの後継機として「ジムIII計画」に則り開発されたジムⅢのトリントン基地配備機で、劇中では連邦の一般兵が搭乗。ジオン残党軍と交戦したとされる機体「RGM-86R ジムIII (ユニコーンデザートカラーVer.)」がHGUCでキット化。

2011年7月に発売されたHGUC ジムⅢ(以下、通常版)をベースに、ユニコーンデザートカラーVer.特有のライトブラウンを基調としたカラーリング、リアアーマーや膝部装甲、足首部、シールドといった各部形状が新規造形で再現されています。

成形色はオリーブドラブとライトブラウンを基調に、襟や胸部エアインテークにくすみのあるイエローを配色。その他、内部や関節、バックパック、ビーム・ライフルなどがグレー成型色での再現で、その名の通り、砂漠戦を想定したデザート仕様のカラーリングになっています。

ホイルシールが付属し、首周りや腹部装甲、肩部センサー、脚部スラスター内部などを補います。手甲や肩部、膝部ダクト、背部バックパックのバーニアなど細部を塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

一部オレンジのシールは貼り付け指示がありませんが、膝部ダクト内部に貼ってみても良さそうです。通常のHGUCジムⅢも一部シールが予備でした。

パーツは各種ともPS素材でABSやKPSは不使用。塗装による破損、ひび割れなどはほぼない素材なので安心して塗装出来そうです。

ポリキャップはPC-001を使用し、全身各部に組み込みます。肘、膝ともにポリキャップとPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。特に負荷のかかるような装備はなく、バックパックも比較的軽装なため、自立は安定します。

■付属品

シールド(ジョイントパーツ付き)、ビームライフル、ビームサーベル刃✕2、ミサイルポッドの発射口✕2、平手(左右)、握り手(左右)、武器持ち手(右)が付属。

余剰パーツがいくつか付属。通常版のパーツが一通り付属するので、各部を組み替えて通常版と同形状のカラバリを再現してみても面白そうですね。

通常版と同じマーキングシールが付属。ロンド・ベルや連邦軍、カラバのマーキングやナンバーが収録されています。

■軽装状態

肩のミサイルポッドと腰の大型ミサイル・ランチャーを外すことで軽装状態を再現することができます。軽装状態はシンプルなシルエットで、よりジムらしさが感じられるスタイルになっています。

■各部形状

形状の異なる部分や配色の異なる部分のみ、通常のHGUC ジムⅢ(通常版)と比較しながら各部を見ていきます。

■頭部

頭部。ジム系のバイザータイプを踏襲しつつ、左右にはジムⅢ特有の2本のアンテナを装備。シンプルながらも独特の存在感を放っています。こめかみのバルカンはグレーに塗り分けが必要です。

メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側頭部にかけて合わせ目ができます。他の箇所が後ハメなので、合わせ目を消すのはラクそう。

後頭部センサーはオレンジのシールでの色分けです。バイザーは蛍光クリアオレンジ成形色での再現で、ブラックライトで照らすと適度に発光します。一旦組み付けると外しにくいので仮組み時は注意が必要。

バイザー内部はメカニカルなモールドが造形されています。

■胴体部

胴体部を通常版と比較して。大部分の形状は同じですが、リアアーマーがユニコーンVer.用に新造。中央下部が欠けた状態で全体的に少し厚みが増しています。また、カラーリングについては通常版がやや明るめのヒロイックなカラーリングなのに対し、ユニコーンデザートカラーVer.は落ち着きのあるオリーブドラブとイエローでミリタリー感が強まっています。

通常版との違いは多少配色が異なる程度。首周りと腹部中央はダークパープル、肩部センサーはオレンジのシールでの色分けです。

首はダブルボールジョイント型ポリキャップ式で、首の装甲内部で少し可動。肩はポリキャップの受け口を前方に展開することができます。

腰部サイドアーマーには大型ミサイル・ランチャーを装備。2連装の大型ミサイル・ランチャー・ユニットで、自体の機動性を向上させた大型高性能ミサイルが発射可能とのこと。1軸接続でロール可能です。ユニット内部のミサイル弾体はグレーに塗り分けが必要。

ライトブラウン部は簡単なモナカ割ですが、側面の合わせ目は殆ど目立ちません。

上部パーツを外すと弾頭先端部が露出。特に弾体の脱着ギミックはなく、射出後のシーンを再現することはできません。

腰アーマー裏は各部ともフラットでモールドなどはありません。裏打ちパーツの自作はしやすそうです。

■腕部

腕部を通常版と比較して。形状は全く同じですが、上腕装甲がカラバリでライトブラウンに変更。他箇所と同色になったことで統一感が高まっています。手甲はライトブラウンに塗り分けが必要です。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで後面に合わせ目ができます。肘から分離するので、合わせ目消しはラクそう。ハンドパーツは穴無しのものが付属。指パーツを細かく組み合わせる仕様で完成度が高いです。全てのキットにこの仕様ハンドパーツが付属すれば良いのに・・・。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせで上部や側面の一部に合わせ目ができます。ダクト周りにできるため、丁寧に処理したい場合は手間がかかりそう。ダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。

肩にマウントするミサイルポッドも合わせ目が内側にくるため、殆ど目立ちません。簡単なパーツ構成ですがクォリティは高いです。

先端部分はパーツを組み替えることでハッチの開閉が再現可能。展開状態のものは弾頭4基が露出した状態で、発射直前のリアルなシーン演出が可能です。右上のセンサーはグリーンに塗り分けるなどすると見栄えが良くなりそうですね。

■脚部

脚部を通常版と比較して。形状は殆ど同じですが、後部アキレス付近の装甲がユニコーンデザートカラーVer.用に新造。通常版がグレーで可動ギミックが備わっているのに対し、ユニコーンデザートカラーVer.は固定で外装と同じライトブラウンの配色となっています。後部角型ダクト内部はイエローに塗り分けが必要。

また、膝装甲の配色も外装と同じで統一感があり、モールドのシールでの色分け箇所も変更されています。

脛モールドも通常版はグレーのシールで色分けされていますが、ユニコーンデザートカラーVer.は特に色分けされていません。脹脛側面スラスターのふちはイエローシールでの色分けとなっています。内部スリットダクトはグレーに塗り分けが必要。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下は左右の組み合わせで脛や後部に少し合わせ目ができます。こちらも膝が分離するので、合わせ目を消すのはラクそう。足の付け根はポリキャップを交えた造りで柔軟に可動します。

ソール部は脚底が薄くつま先が浮き上がったスリッパ型。ジム系のシンプルな装甲とは異なり、機動性の向上を感じさせる作りになっています。アンクルアーマーは左右の組み合わせで上下に可動。前面の端に合わせ目ができます。足首は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。

脚底はモールド入りのパーツで蓋がされているため、肉抜き穴などはありません。

■バックパック

背部にはガンダムMk-Ⅱの物の量産モデルとされる、上部左右にフレキシブルスラスターバインダーを持つ特徴的なバックパックを装備。バックパック本体は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。

下部の4口バーニアは別パーツ化されているので、シルバーなどメタリック系で塗り分けてリアルさを演出してみてもよいかと。内部もスリットが丁寧に造形されていて見栄えがします。内部はイエローに塗り分けが必要。

上部フレキシブルスラスターバインダーはボールジョイント接続で柔軟に可動。サーベル柄は取り外して武器として使えます。

ジムⅢ本体とは3縦ダボ接続でしっかりと固定されます。HGUCガンダムMk-Ⅱ(旧版)と同形状なので組み替えが可能です。

■他キットとの比較

HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。ほぼRX-78-2と同じ高さですが、肩部ミサイルポッドや腰部大型ミサイル・ランチャーを装備しているため、ややボリューム感があります。ジムⅢの全高は18.6m。

通常版であるHGUC ジムⅢと並べて。通常版もやや渋めのカラーリングになっていますが、ユニコーンデザートカラーVer.は更にミリタリー感が強く表現されていて渋みがあります。一部配色が異なることで、少し違った雰囲気も感じられますね。

HGUCジム、HGUCジムⅡ(デザートカラーVer.)と並べて。ジムⅢは直属の後継機ですが、ジムやジムⅡにはない重厚感があり、3機の中で最も存在感があります。

軽装状態でも並べて比較。装備を外したことで近しいシルエットに変わりましたが、それでも多少の重厚感は残されていますね。

その他のジムバリエーション機(HGUCジム・カスタムHGUCジム・スナイパーⅡ)と並べて。どれも似たような箇所が殆どなくバリエーション豊か。

■各部可動域

各部可動域は通常版と全く同じ。頭部は適度に上下しますし、腕は水平程度まで上げることができます。肩部ミサイルポッドはあってもなくても可動域はさほど変わりません。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。腰部はボールジョイント接続ですが、あまり広くは反らせません。

腰は干渉なく360度回転可能。膝は2重関節である程度深くまで曲げられます。立膝もまずまずな姿勢で再現することはできました。

左右への開脚は水平程度まで幅広く展開可能。こちらも腰部ミサイル・ランチャーがあってもさほど可動域は変わりません。足首の可動はそれなりです。

■武装類

シールド。実体弾などに対して有効な防御装備です。表面装甲はユニコーンデザートカラーVer.用に新造。シンプルなシールドになっています。背部には程よくモールドが造形されていてチープな感じはありません。ジョイントはポリキャップ接続でロール可能です。

通常版(HGUCジムⅢ)のシールドと並べて比較。通常版は表面に十字があってヒロイック。一方のユニコーンデザートカラーVer.のものは十字がなく、無骨で硬派な感じになっています。

ビーム・ライフル。ジムⅢの主兵装です。ジムIIが標準装備していたものと生産コストや形状は同じだが、約50%の出力アップが図られているとのこと。HGUCジムⅡなどに付属しているものともデザインはほぼ同じでした。

本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

フォアグリップは左右にスイング可能。センサーの色分けなどはありません。塗装で塗り分けると良さそう。

■ポージング

一通り武装して。

ビーム・ライフルは付属の武器持ち手で保持します。グリップのダボを手のひらに組み付けるため、安定した保持が可能。トリガーに指を添えるタイプで見栄えも上々です。

肩や肘などの可動がそこそこ柔軟なので、両手持ちは比較的ラクに再現することができます。フォアグリップもハンドパーツ穴に差し込むだけで良いので保持がラク。

シールドは付属のジョイントパーツを前腕に組み付けて装備します。固定強度はまずまず高め。ジョイントパーツを組み替えることで側面と後面に配置が可能です。

ただ、ジョイントパーツとの兼ね合いでやや可動が制限されるため、肩のミサイルポッドと干渉しやすいです。ジョイント部をロールさせるなどして干渉を避けるように構えるとラクです。

それと肩のミサイルポッドが背部フレキシブルスラスターバインダーと干渉しやすいので注意。スラスターがボールジョイントで可動するので、干渉を避けるようにしてポーズを取らせます。

重厚な機体形状がよく、シンプルに格好良いですね。ジムもここまで来たかという感じ。浮かせてディスプレイさせる場合は、通常のHGと同様、股間部にアクションベースやスタンドの3.0mm軸を差し込みます。

ポリキャップ仕様あるあるですが、手首ボールジョイントの強度が弱く、ハンドパーツがややふらついたり抜けやすかったりするので注意です。

肩部ミサイルポッドのパーツを組み替えてハッチ展開状態にし、腰部大型ミサイル・ランチャーのカバーを外してミサイル射出時のシーンを演出。

軽装状態で武装して。

重荷が取れたことでかなり取り扱いやすくなりました。可動域自体はそんなに変わらないですが、装備がないぶん煩わしさがないため、キットの取り扱いやポージングがラクになります。

ビームサーベルはバックパックからサーベル柄を外してビーム刃を組み付け、ハンドパーツ穴に差し込んで保持します。特にダボ固定ではないですが、柄に適度な太さがあるので抜け落ちることなく保持できます。ビームサーベル刃はクリアピンク成形色での再現。

平手も付属し、表情豊かに演出できます。劇中では一瞬出ただけらしく、特に活躍シーンも見られなかったようなので、キットで存分にポージングを楽しむのも良さそうですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。通常版と同様に重厚さがありますし、何気に造形美も意識されているのか、肩部ミサイルポッドや腰部ミサイル・ランチャーによってポーズが格好良く決まります。デザートカラーというミリタリー調のカラーリングがまた渋く、モデラーやミリタリーファンの心をくすぐってくるのが良いですね。

気になる点は、装備が重厚なため、どうしても干渉しやすく、ポーズを取らせるのが難しいところがあります。それと手首や腰部ミサイル・ランチャーのカバーパーツが外れやすく、ポロリが少し多いので若干ストレスを感じるかも。あらかじめ強度を上げておくか、ポロリしないようにポーズを取らせる必要がありそうです。

装備の脱着によって軽装スタイルも楽しめますし、武装類が一通り揃っているのでポージングバリエーションも程よく演出できます。古株ならではの魅力が詰まった機体で、「こういうのが良いんだよ・・・」と思わせてくれる、古参ファンの胸をグッと熱くさせてくれるキットなのが良いですね。

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執筆者:nori
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