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HGUC ジムII デザートカラーVer. レビュー

今回は、HG 1/144 RMS-179 ジムII デザートカラーVer.のレビューをご紹介します!

HGUC ジムII デザートカラーVer.は、『機動戦士ガンダムUC』より、MS「RMS-179 ジムII デザートカラーVer.」の1/144スケールモデルキットです。劇中イメージのデザートカラーを成形色で再現。自由度の高い可動域で、射撃ポーズなど動きのあるポーズが再現可能なキットになっています。ビームライフルやシールドといった武装類が付属。価格は1,540円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

トリントン基地に配備されていたジム改と同様のデザートカラーのジムⅡで、OVA版のep4にて、最初に設定画が公開されたものの劇中には登場せず。小説版でのみ登場した機体「RMS-179 ジムII デザートカラーVer.」がHGUCでキット化。

2011年10月に発売されたHGUC ジムIIと形状、付属品ともに全く同じですが、戦場のリアルさを感じさせるデザート仕様のカラーリングが再現されています。襟パーツのみ、カラバリ用に新規パーツとして付属しています。

成形色はサンドカラー(クリームホワイト)を基調に、頬部やソール部などにダークブルーを配色。その他、頭部バイザーがクリアグリーン、頬部エアインテークとシールドの十字がイエロー、バックパックや内部・関節、ビームライフルがグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールは頭部など各部センサー、胴体周りを補いますが多くはありません。特に公式ページ、説明書などに塗装見本はないですが、部分的に塗装したほうが完成度としては高まると思います。

KPSやABSは不使用。ほぼすべてのパーツがPS素材となっています。ABSが使用されていないので、さほど破損を気にすることなく塗装、スミ入れができそうです。

ポリキャップはPC-001Aを使用し、全身各部に組み込みます。肘や膝はポリキャップとPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。特別負荷のかかるような装備はなく、足底も広めでしっかりと接地できるため、自立は極めて安定しています。

■付属品

シールド、ビーム・ライフル、ビームサーベル刃が付属。撮影し忘れていますが武器持ち手(右)も付属します。

ビームサーベル刃、襟パーツが余剰で付属。

マーキングシールが付属。エゥーゴやティターンズ、連邦、トリントン基地のエンブレム、ナンバーなどが収録された使い勝手の良いシールになっています。

■各部形状

■頭部

頭部。素朴なジムⅡのデザインですが、こめかみのバルカンや左右の丸型装甲などがやや細かく造形されています。メット部は前後の組み合わせで頭頂部から側面にかけて合わせ目ができますが、特に挟むパーツもないので合わせ目消しはラクそう。

とさか前後のセンサーはパーツにグリーンのシールを貼っての色分け。シールが小さいので、貼付け時の紛失に注意します。ピンセットを使って慎重に貼り付けると良いですね。バイザー内部にはメカニカルなモールドが造形。いかにもロボットらしい雰囲気を醸し出しています。

■胴体部

胴体部。こちらもシンプルなデザインですが、肩にセンサー、胸にエアインテークが造形されるなど連邦機らしいヒロイックさがあります。襟はカラバリ用の新規パーツ。首のグレーと腹部コックピットハッチの赤、左肩の緑センサーはシールでの色分けです。

首はボールジョイント型ポリキャップですが、胴体部にしっかりと埋め込むため、可動ギミックはなし。肩はポリキャップが前方に引き出せるギミックがあります。(画像は省いています。)

腰部もジムらしく無駄のないフラットな装甲が造形。

腰アーマー裏は全くモールドなどはなく、表面に沿ったフラットな状態。フチがはっきりしているので裏打ちパーツの自作などもし易いかと。

■腕部

腕部。エッジの効いた装甲で重機的な雰囲気を持ちつつ、量産機らしい無駄のないデザインで造形。

上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は左右の組み合わせで前後中央に合わせ目ができます。肘が分離するので合わせ目消しはラクそう。肘のマルイチモールドが前腕装甲にくっついているのは賛否両論ありそうですね。

ショルダーアーマーも前後の簡単な組み合わせで上部と側面に合わせ目ができます。ポリキャップを挟むだけなので合わせ目消しはラクかと。側面のダクトは塗り分けたりスリットプラ板を埋め込んだりすると見栄えが良くなりそうです。

■脚部

脚部。シンプルな人体らしいデザインですが、どことなく渋く苦労人らしい雰囲気も。適度にエッジが効いた重機的な雰囲気も併せ持っています。ふくらはぎ後部のダクトは塗り分けると良さそう。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。そのままでも良さそうですし段落ちモールド化するのもありかと。膝から下は前面と左右の組み合わせで後部の裾の部分に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラクかと。

ソール部はスリッパ型。こちらも素朴ですが味のあるデザインになっています。アンクルアーマーは上下に可動。合わせ目は端にくるようになっています。足裏はモールド入りのパーツで蓋がされているため、肉抜き穴などはありません。

■バックパック

バックパックは連邦系特有のメカニカルなデザイン。右上のセンサーが印象的に造形されています。センサーはグリーンのシールでの色分け。

ジム系なので左にのみサーベルホルダーが用意されています。柄は取り外してビームサーベルとして使用可能。株のバーニアは別パーツ化されているので、塗り分けるとメカニカルさが増しそうですね。

バックパックは縦型の1軸接続ですが、左右にも縦穴があるのでジムⅢやHGUCガンダムMk-Ⅱ(旧版)(画像はHGUCスーパーガンダムのものです。)のバックパックを装備させることができます。(組み付け画像はHGUCジムⅡ。)

■他キットとの比較

通常のHGUCジムⅡと並べて。デザート仕様のカラーリングになっているため、泥臭い雰囲気がありますね。それと少し落ち着いた雰囲気も感じられるようになっています。

HGUCジムHGUCジムⅢと並べて。この3体を並べるとジムの進化がよくわかりますね。ジムがよりシンプルで素朴なデザインなのに対し、ジムⅢは重厚でメカニカルな雰囲気が強いです。ジムⅡではプロポーションもよりスタイリッシュに進化しています。

HGUCジム・コマンドHGUCジム改とも並べて。何気にカラーリングの近いジムが多数存在しています。ジム・コマンドはコロニー戦仕様ですが、基本的にこのカラーリングは地上戦や砂漠戦闘を想定したものになるかと。

■各部可動域

可動域はHGUCジムⅡと全く同じ。頭部はわずかに上下する程度で、腕は水平程度まで上げることができます。肘は2重関節で深くまで曲げることが可能。上半身は少ししか反らせません。

腰は若干干渉しますが360度回転させることができます。膝は1重関節で曲げる角度は90度程度まで。立膝は少し不自然ですが、それなりには可能です。

左右への開脚は広めに展開させることが可能。足首はあまり曲がりません。そんなに派手に可動するタイプではないですが、ある程度は様になるポーズが再現できるかなと思います。

可動域の詳細は以下のリンクからHGUCジムⅡのレビューをご参考くださいm(_ _)m

⇒HGUC ジムⅡ レビュー

■武装類

ビーム・ライフル。ジムのビーム・スプレーガンを更新した専用の兵装になります。エネルギー供給は従来どおり本体から受けている為、継戦能力に課題を残しているとのこと。表面にはメカニカルなモールドがデザインされていてチープさはありません。

本体部分は簡単な左右の組み合わせで上下などに合わせ目ができます。

フォアグリップは左右にスイング可能。センサーは特にシールでの色分けはないので、グリーンなどに塗り分けたりすると良さそう。

シールド。実体弾などに対して有効な防御用実態盾になります。表面に十字マークがデザインされた連邦定番の武装になっています。

ガンダム用を踏襲した量産品で、ほぼ同等の防御力を維持しつつ、大幅なコストダウンを達成しているとのこと。裏面にはしっかりとしたモールドが造形されています。

ジョイント部分は少し上下にスイング可能。ポリキャップ接続でロールさせることもできます。

HGUCジムⅡのシールドと並べて被アック。ほぼ対称的なカラーリングですが、イエローの十字は存在感が際立っています。

■ポージング

一通り武装して。

ビームライフルは付属の武器持ち手で保持。トリガーに指を添えるタイプで、より自然な見た目での保持が可能となっています。手のひらにダボ固定するため、しっかりと保持することができます。

シールドはジョイントパーツを介して前腕に組み付けます。ポリキャップ穴に差し込むため、しっかりと固定されるので不安は全くありません。組み替えることで位置変更も可能。上下にスイングするので干渉も少ないですし表情が付けやすいです。

ポリキャップを交えた構造で関節に適度な強度があるため、うまくバランスを調整すれば片足立ちも可能です。可動域もそれなりにあるので、躍動感あるポーズもまずまず再現することができますね。

肩がそれほど広く可動するわけではないですが、ビームライフルの両手持ちは割とゆったりとした感じで再現することができました。なので両手持ちした状態で腕を上下させることも可能でした。少し手首が抜けやすいかなという程度。

ビームサーベルを装備して。サーベル刃はクリアピンク成形色での再現。ブラックライトで照らしても反応はしません。柄が少し細身でスルッと抜けやすいので、保持角度をうまく調整しつつ構える必要がありそうです。

OVA版の劇中に登場していないのが残念。イフリート・シュナイドと対戦したセミストライカーがこの機体の立ち位置だったのかもしれませんが、セミストライカーも良い機体だけに・・・・;

適当に何枚かどうぞ。

以上です。オーソドックスではありますが、しっかりとした強度とプロポーションの良さ、造形的なバランスの良さを併せ持ったキットになっています。デザートカラーの泥臭い感じもうまく表現されていますし、ミリタリー的な雰囲気もあって格好良いですね。

気になる点は部分的に合わせ目ができることくらい。胸部周りにシールで色分けする箇所がありますが、ただのカラバリで劇中にも登場していないため、そこまでコストをかける必要もないと思いますし、キット化されただけでもありがたいのかなと思います。

どうせ劇中に登場していないならバズーカなどの武器を付属しても良かったのかなと思いますが、手持ちの武器を持たせて激しい戦闘シーンを再現しても良いですし、汚して戦場の臨場感を演出してみても良さそうです。いずれにせよ、デザートカラーの渋いジムⅡを手元で楽しめるのは嬉しいですね。

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