今回は、HG 1/144 リック・ディアス(クワトロ・バジーナ機)のレビューをご紹介します!
HG リック・ディアス(クワトロ・バジーナ機)は、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS『リック・ディアス』のクワトロ・バジーナ機仕様1/144スケールモデルキットです。赤い装甲部分など、大部分の外装パーツを設定画に合わせた新規パーツでリニューアル。各部関節に多重関節パーツを採用し、広い可動域を実現したキットになっています。価格は2,090円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
反地球連邦組織「エゥーゴ」の量産機『リック・ディアス』の赤いクワトロ・バジーナ専用機カラーがHGでキット化。2002年8月に発売されたHGUC リックディアス(クワトロ・バジーナカラー)(以下、旧キット)をベースに、HGBD ビルドガンマガンダムの関節や外装パーツを使用してアップデートされたキットです。
成型色は、外装のレッドとダークブラウンは旧キットとあまり変わりはないですが、内部、関節、ソール部パーツのブルーグレーが少し濃いめになっています。シールは付属せず。各部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要です。
ポリキャップはPC-111を使用。使用箇所も旧キットとあまり変わらずで関節強度はまずまず。旧キットに比べ、膝関節や足首の可動が広がったことで、自立がより安定するようになっています。関節や内部パーツなど一部にKPSが使用されています。
旧キットと比較しつつ各部を見ていきます。
頭部を旧キットと並べて。上部の赤い装甲が少し小型になっています。それ以外の形状は同じ。上部や後頭部に合わせ目ができます。側面にはコックピットハッチのモールドが造形されています。
上部のハッチを展開すると2門のバルカン砲(バルカンファランクス)が露出します。バルカン砲は1個パーツ構成の簡易的な作り。モノアイはブラックライトで照らすと発光します。
首はポリキャップによる縦軸接続なので、頭部の上下可動はありません。
胴体部を旧キットと並べて。胸部は部分的に新造されていますが形状は同じです。腰部はフロントアーマーがシャープ化され、中央のふんどし部分も表面の装甲が少し小型に。
腰アーマー裏はリアアーマーのみモールドの入った裏打ちパーツが造形。股間部はボールジョイントから軸接続にアップデートされています。下部にはディスプレイ用の3.0mm穴も造形。
リアアーマーは旧キットと同じです。動力パイプやバーニアは別パーツでの色分け。
腕部を旧キットと並べて。ショルダーアーマー、二の腕、前腕各部が新造されて少しスタイリッシュになっています。
二の腕は左右挟み込みタイプになり、前後に合わせ目ができる仕様に。前腕は合わせ目ができない外装パーツが新造されています。ハンドパーツは人差し指のみ可動するタイプで旧キットから変わらず。
ショルダーアーマーを旧キットと比較。共に合わせ目ができる構造ですが、前後、上部のダクトや全体的なサイズ感が違っています。ダクト内部はスリットが造形されていますが、グレーに塗り分けが必要です。側面の装甲は可動式。
ショルダーアーマーの接続構造は旧キットと同じポリキャップ式です。肩関節は動力パイプが造形。
脚部を旧キットと並べて。
大腿部が細身になり、少し延長。膝の装甲パーツの縦長なものになっています。
後部は膝の構造が変わり、配色も違っています。ポロリしやすかったカバーパーツも省かれています。大腿部は合わせ目がモールド化されていますが、膝から下の装甲はどちらも後部に合わせ目ができます。
脚の付け根は可動域が広がる構造に進化。
脚部内部の構造も途中で塞がれ、ソール部はスタイリッシュな形状になっています。
足裏は旧キットと同じです。
背部は旧キットから変わらずです。
2基のビーム・ピストルはポリキャップ軸による接続。若干ふらつきがありますが、抜け落ちることはありません。前後に可動させることができます。
下部のサーベル柄はしっかりと固定されず、左右にスルスル移動するので注意が必要です。
大型バインダーはポリキャップを挟んだ2枚パーツ構成。側面に合わせ目ができます。
少し延長されているので、アップデート版のほうが少し大きくなっています。
HGBDビルドガンマガンダムと並べて。成型色や頭部、背部バインダー形状が違っています。それ以外はアップデート版リック・ディアスと同じ形状。
機動戦士Zガンダム登場機(HGガンダムMk-Ⅱ(リバイブ)、HGディジェ)と並べて。どれも比較的新しいキットなので、それと合わせても違和感はありません。ただ、リック・ディアスは少し大柄。リック・ディアスの全高は21.6m(諸説あります。)
頭部の左右可動範囲は旧キットと変わらず。肩と干渉するため、45度程度までとなっています。
腕の上げる角度は旧キットと同じくらい。
ですが肘はより深くまで曲げられるようになっています。(画像がぶれてますね;)
肩の前後スイングは旧キットと変わらずでわずかに前後する程度です。
上半身は少し引き抜くことで多少前後にスイングできますが、画像は省きました。腰は90度程度まで回すことができます。これも旧キットと同じ。アクションベースやスタンドへのディスプレイは、旧キットではコの字パーツを股間部に挟んでのディスプレイでしたが、アップデート版では3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は旧キットから大きな変化はないようです。
膝はより深くまで曲げることができるようになり、立膝も深くまで腰を落とすことができます。
左右へも幅広い開脚が可能に。
わかりにくいかもですが、足首も少し広めに可動するようになっています。
クレイ・バズーカとビームサーベル刃が付属。
股間部のパーツが余剰で付属します。
クレイ・バズーカ。旧キットと同じもので、モナカ割で各面に合わせ目ができます。HGディジェやHG REVIVE 百式に付属しているものとは異なり、こちらはグリップが可動しないタイプです。
背部のバインダー基部にマウント可能。
クレイ・バズーカは後部が長いので、脇に抱えるように保持するようになります。グリップが可動しないので持たせにくいところもありますね。ただそれでも、旧キットよりは取り扱いがしやすくはなっているようです。
脚部が広く可動するようになったので、ポーズにもダイナミックさが出ています。柔軟でグリグリ動くので、ストレスなく自由に好みのポーズが取れるのがいいですね。
ビームピストルは旧キットから変わらず。グリップが細いので遊びが多く、すぐに向きが変わったりします。ですがポージングがしやすいのであまり気にはなりませんでした。
ビームサーベルを使ってのポーズもかなりかっこよく決まるようになっています。
ビームサーベル刃もブラックライトで照らすと発光します。
膝が深くまで曲がるので、ドダイ改にもラクに搭乗させることができました。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。旧キットは動きなどもぎこちない感じがありましたが、アップデート版は関節や外装が新造されているので動かしやすく、可動に関して全く気にすることがなくなりました。どれだけ変わったの?と思いがちですが、遊んでみるとその取り扱いやすさに驚きます。ポージングもダイナミックに表現できるようになっているのでいいですね。
気になる点としては、武装類とハンドパーツが旧キットから変わっていないので遊びや干渉があり、持たせづらいのと、ショルダーアーマーなど部分的に合わせ目ができてしまうというところでしょうか。背部のサーベル柄もスルスルと左右に移動してしまうので、修正するのが少しめんどくさいところも。
ただそれでも、重厚感あるデザインはそのままに、プロポーションがとてもバランスが取れたものになっていますし、他のリバイブ版キットと並べても違和感のないものに仕上がっていると思います。欠点が気にならなくなるくらいアップデート箇所の質が高いですし遊びやすいなど、見た目によらず?しっかりとアップデートできているキットでした。
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2 件のコメントがあります。
匿名
on 2020年8月29日 at 11:00 -
何でこれをプレバン限定にしちゃったのかなぁ…
匿名
on 2020年9月5日 at 17:11 -
いつも、購入時の参考にさせてもらってます
HGUCシュツルムディアスからパーツもってくればアップデート版シュツルムディアスすぐできそうですね(塗装は必要)