今回は、HG 1/144 ガンダムTR-6[ウーンドウォート]サイコブレードカスタム (A.O.Z RE-BOOT版)のレビューをご紹介します!
HG ガンダムTR-6[ウーンドウォート]サイコブレードカスタム (A.O.Z RE-BOOT版)は、『A.O.Z RE-BOOT ガンダム・インレ-くろうさぎのみた夢-』より、MS『ガンダムTR-6[ウーンドウォート]サイコブレードカスタム 』の1/144スケールモデルキットです。レジオンが運用するウーンドウォートの特徴的なカラーリングや機体形状を新規パーツを用いて再現。レジオン仕様の機体形状に合わせて頭部・脚部パーツがアップデートされている他、TR-6[ウーンドウォート]ブラックヘアーズ・レジオン仕様も再現可能なキットになっています。価格は2,640円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
クインリィのコアMSであり、火星のジオン残党軍『レジオン』所有機『ガンダムTR-6[ウーンドウォート]サイコブレードカスタム』がHGでキット化。2018年6月に発売されたHGUCガンダムTR-6[ウーンドウォート]をベースに、レジオン仕様の黒い機体色に加え、女神を象ったサイコブレードアンテナや頭部、MA形態用の接続パーツが新規造形で再現されています。
このキットは組立時にサイコブレードカスタムとブラックヘアーズ・レジオン仕様のどちらかを選択するようになっています。完成後でも頭部と大腿部を分解することで組み替えは可能ですが、組み替える場合は破損に注意が必要です。ブラックヘアーズ・レジオン仕様のレビューは記事の後半にあります。以下のリンクからどうぞ。
ちなみにサイコブレードカスタムは女神型サイコブレードアンテナを含む頭部が新造され、大腿部の内部フレームがアップデートされています。このため、MA形態への変形はオミットされています。一方のブラックヘアーズ・レジオン仕様はほぼ通常版ウーンドウォートのカラバリでMA形態への変形が可能です。
成型色はブラックをベースに、胴体部や大腿部、腰部ドラムフレームなどにホワイトを配色。その他、頭部サイコブレードは深みのあるゴールド、関節や内部パーツはパープルグレー成型色での再現となっています。
シールは頭部や肩部フィン、腰部、ブーストポッドのセンサー、コンポジット・シールド・ブースターのブレードなどを補いますが特別多くはありません。指先など一部を塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分な色分けが再現されています。
パープルグレー成型色のパーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。細かいパーツが多いので紛失に注意しながら組み立てます。
ポリキャップはPC-001を腰部や大腿部などに使用しますが多くはありません。関節強度があまり高くなく、脚底も細身なため不安定さがありますが、ランディングギアをしっかりと展開させることで自立は可能です。
コンポジット・シールド・ブースター、平手(左右)、ランナーレスのスタンド✕2、クローモード用の組み替えパーツ✕2、MA形態用の接続パーツ、MA形態用のウイングパーツ☓2、拡張用のジョイントパーツ(左右)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、リード線が付属。
ブラックヘアーズ・レジオン仕様用の組み替えパーツ(頭部、脚部内部パーツ)が付属。
HGUCウーンドウォート用の余剰パーツがいくつか付属。
レジオンのエンブレムが収録されたマーキングシールが付属します。
一部にエコプラが使用されているようです。
HGUCガンダムTR-6[ウーンドウォート](以下、通常版)と形状が異なる箇所だけ比較しながら各部を見ていきます。
頭部はサイコブレードカスタム用に新造。額の女神型サイコブレードアンテナやメカニカルな頭部形状が印象的に造形されています。
額と後頭部センサーはグリーンのシールでの色分け。こめかみのバルカンもパーツで細かく色分けされています。合わせ目のできないパーツ構成で緻密。
女神ブレードアンテナを外した状態で通常版の頭部と並べて比較。形状が全く別物のように変化しています。
HGハイゼンスレイ・ラーⅡの頭部と並べてサイコブレードアンテナを比較。設定画的に形状が違っているのかもしれませんが、サイコブレードカスタムのものはかなり細かく造形されています。
成型色も深みのあるゴールドに。ちなみに接続部の形状が違っているので、無改造で交換することはできないようです。
胴体部は通常版と同じ。外装はブラックに代わり、通常版ではイエローだったダクトなどもホワイト成型色でクールな印象になっています。肩のフィン先端は白いシールでの色分け。
腰部も通常版と同じ。独特の形状でサブアームユニット、ドラムフレーム、ブーストポッドで構成されています。
前面には特徴的なサブアームユニットを装備。前面のダクトは白パーツでの色分けで、V字はモールドの上からシールを貼っての色分けです。
下部のサブアームユニットは展開可能。ユニット基部も変形用に展開させることができます。
ドラムフレームは中央と左右でパーツによる色分けを再現。背面は通常版ではパーツで色分けされていた一部装甲を白いシールで色分けするようになっています。ブーストポッドの接続基部は上下可動します。
ブーストポッドは小型スラスターがパーツでのいろわけ。左右のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
腕部も通常版と同じ。細身で特徴的な形状をしています。各部ともパーツで細かく造形されていてメカニカル。合わせ目はありません。
変形用の可動が独特。手首に可動ギミックがあり、スナップを効かせることができます。
脚部を通常版と並べて比較。一見すると全く同じに見えます。
ですが内部フレームの新造によって接続部(赤◯)が少し奥に配置されるなど、バーザムなどと組み合わせても固定強度やプロポーションの向上など拡張性が高まるようなアップデートが施されています。
更に内部の形状(赤◯)が異なるため、接続部の曲がる角度も制限されるようになっています。ヘタレが軽減されるのでそのぶん、ポージング時のストレスも軽減されます。
その他の形状は通常版と同じ。大腿部前面の装甲は白いパーツで、側面のセンサーはグリーンのシールでの色分けです。
膝から下は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。消す場合は後ハメが必要。
後部ランディングギアは収納可能です。
HGUCウーンドウォートと並べて。頭部以外の形状は殆ど同じ。大腿部も内部フレームがアップデートされているだけなので見た目は同じです。サイコブレードカスタムの成型色は真逆なので渋みがありますね。通常版のウーンドウォートはヘタれて自立が難しくなっています。
HG バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)、HG バーザム レジオン鹵獲仕様 (A.O.Z RE-BOOT版) と並べて。その他のA.O.Z RE-BOOT版キットも続くといいですね。
頭部は若干上下の可動域が広くなっている気がしますが気のせいかも。左右へは肩のフィンを避けることで問題なく水平までスイングが可能です。
腕の可動域は通常版と同じ。水平まで上げることができ、肘は90度程度まで曲がります。
肩は適度に前後スイングが可能。
腰は少しひねる程度です。ちょっと分かりにくいですが、膝は深くまで曲げることが可能。完全に収納することもできますが、可動の一部にロックがかかるので一応途中で止まります。
左右への開脚も広く展開することができます。
可動域の総括としては、一部可動が特殊ですが、全体的に柔軟に可動します。なのでポージングの自由度は高め。関節強度があまり高くないので、その点で少し難しさを感じることはありそうです。
コンポジット・シールド・ブースター。ウーンドウォートの主兵装になります。通常版に付属しているものと同じで、細かいパーツ構成でメカニカルに造形されています。
センサーはグリーンのシールでの色分け。
裏面にはグリップや蛇腹アームが造形されています。蛇腹アームの一部に合わせ目ができます。
蛇腹アームは脱着可能。
アームや背部のフィンは展開可能です。
ブレードは上下をグレーのシールで色分けします。
浮かせてディスプレイさせる場合は股間部にジョイントパーツを組み付けます。組み付ける向きに注意。
ランナーレス台座。ブラック成型色で、HGのキットでよく見られる簡易的なスタンドになります。ガッチリとした構造なので、ふらつくことなく安定してディスプレイさせることができます。
コンポジット・シールド・ブースターを装備して。
コンポジット・シールド・ブースターはグリップをハンドパーツで挟んで保持させます。経年でヘタれる場合もありますが、組み立て直後だとしっかりと固定されるのでラクに保持させることができます。
平手が付属するので、指揮官機として指揮を取るポーズなど、表情豊かに演出することができます。
浮かせてディスプレイさせる場合はランディングギアを閉じておきます。女性らしい機体形状は通常版から変わらずですが、黒いカラーリングや新造された額のゴールド女神アンテナ、頭部形状によってどことなく風格というか品格が感じられますね。
コンポジット・シールド・ブースターのクローモードへの変形は、まず蛇腹アームを外して肩部に装着。
コンポジット・シールド・ブースター本体部は付属の脚部パーツに組み替え、ブレードの基部パーツを下面に配置します。
そして蛇腹アームとコンポジット・シールド・ブースターをリード線で接続したらクローモードへの変形完了です。クローモードは下部の3.0mm穴を使用することで単体でディスプレイさせることが可能。
コンポジット・シールド・ブースターが生物的な容姿に変化。敵機に襲いかかるようなシーンを演出することができます。支柱にしっかりと固定されているのでディスプレイはラク。
リード線の固定強度も適度にありますが、短いのでやや突っ張る感じがあります。うまく配置しつつ格好良いポーズを演出したいですね。
HG バーザム レジオン鹵獲仕様 (A.O.Z RE-BOOT版)などと組み合わせる場合は、付属の拡張用ボールジョイント型ジョイントパーツを使用します。
まずは腕をコンパクトに折りたたんでから後部にジョイントパーツを組み付けます。
脚部は折りたたんでジョイント部分を露出。HG バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)の腕部と脚部を組み付けます。
HG バーザム レジオン鹵獲仕様 (A.O.Z RE-BOOT版)の四肢を組み付けて。ウーンドウォート本体は多少弱さを感じる部分もありますが、バーザムの四肢を組み付けても割りとかっちりとしていて取り扱いやすくなっています。
バーザムの腕、脚共にしっかりと固定できているので、弄っていても特にポロリするようなことはありませんでした。プロポーションもいいですね。ウーンドウォートの股間部強度があまり高くないので、ヘタれると脚部の重量で垂れる場合があるので注意です。
今回は試していませんが、マラサイの脚部を取り付けるなど、他のキットとの組み合わせを色々と試してみても良さそうです。
ついでにHG バーザム(A.O.Z RE-BOOT版)の四肢も組み付けて。
続いてブラックヘアーズ・レジオン仕様のレビューです。
ブラックヘアーズ・レジオン仕様。ティターンズ特殊チームの一つ『ブラックヘアーズ』で運用されたガンダムTR-6[ウーンドウォート]になります。ティターンズカラーよりも濃い漆黒のカラーリングが特徴の機体。
形状は通常のHGUCガンダムTR-6[ウーンドウォート]と全く同じ。成型色のみ変更されています。
頭部。通常のウーンドウォートと同じ形状ですが、漆黒のカラーリングにはなかなかのインパクトがあります。額ととさかのセンサーはブラックヘアーズ・レジオン仕様用のシールも付属しています。
完成後のサイコブレードカスタムからブラックヘアーズ仕様に組み替える場合は分解して赤いツインアイパーツのみ組み替えます。サイコブレードカスタムのマスクパーツは少しシャープに造形されています。
脚部も通常のウーンドウォートと同じ。
脚部は細かく分解してフレーム部分と後部装甲を組み替えます。
コンポジット・シールド・ブースターを装備して。
サイコブレードカスタムとはまた違った雰囲気のウーンドウォートを楽しむことができます。
関節強度は高くないですが、可動箇所が多く、各部とも柔軟に可動するので十分に躍動感あるポーズを取らせることができます。
MA形態への変形は、各部を細かく分解した後、脚部はコンパクトに降り立たんでウイングパーツを組み付けます。(下半身パーツ)
胴体部はMA形態用の接続パーツに肩部フィンと折りたたんだ腕部を組付け。
新規造形の接続パーツを通常版のものと並べて。新造されたものは左右の軸が少し長めに造形されています。
腕部を組み付けたパーツは腰部のブーストポッド裏に組付け。サブアームユニットなどもコンパクトに折りたたみます。(上半身パーツ)
下半身パーツの脚部を左右に開いてから上半身パーツと組み合わせることでMA形態への変形完了です。
MA形態をいろんな角度から。
通常版ウーンドウォートのMA形態と並べて。形状は殆ど同じですが、接続パーツが新造されたことで、ブーストポッド下の三角型翼がある状態でMA形態を形成することができています。
浮かせてディスプレイさせる場合はMS形態と同じジョイントパーツを組み付けます。
特に各部がロックされているわけではないですが、ハッチを展開したりするような箇所もないので、シンプルにディスプレイさせるだけであれば形状が崩れることはないかと。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。通常のウーンドウォートからそれほど大きく変化したわけではないですが、ゴールド成型色のサイコ・ブレードアンテナ、頭部形状を含め黒成型色のウーンドウォートにはレジオン所属機らしい品が感じられますし、白いウーンドウォートとはまた違った魅力が感じられていいですね。ブレードアンテナの女神造形も細かくしっかりとしていますし、頭部形状もメカニカルで黒いウーンドウォートによく合うデザインになっています。
気になる点は、可動箇所が多いこともあって全体的に強度の弱さを感じます。組んだ直後だとそんなに気にはならないですが、ヘタれて来ると脚が垂れたり武器保持が難しくなってくるので注意が必要です。
拡張パーツや脚部内部がアップデートされたことでバーザムなどと組み合わせてもプロポーションの違和感がなくなっていますし、通常のウーンドウォートと比べると組み合わせ強度も高まっています。MA形態も新規接続パーツでより良く仕上がっていますし、小柄で取り扱いもラク。なので複数機入手して部隊編成を組んでみるのも面白そうですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら