今回は、HG 1/144 ギラ・ズール(キュアロン機)のレビューをご紹介します!
HG ギラ・ズール(キュアロン機)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS「AMS-129 ギラ・ズール(キュアロン機)」の1/144スケールモデルキットです。キュアロン機の特徴的な装備を新規パーツを交えて再現。ビームスナイパー・ライフル、シュツルム・ファウストといった特徴的な武装が再現されたキットになっています。フル・フロンタル隊のマーキングシールも付属。価格は2,200円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
フル・フロンタル親衛隊に所属するギラ・ズールで、劇中ではキュアロン・マスカが搭乗。アンジェロと共にユニコーンガンダムと交戦し、連携攻撃で追い詰めるも不意打ちを受けて撃墜された機体「AMS-129 ギラ・ズール(キュアロン機)」がHGUCでキット化。
2011年3月に発売されたHGUCギラ・ズール(親衛隊仕様)をベースに、ビームスナイパー・ライフルやシュツルム・ファウスト付きのシールドが新規造形で再現されています。
成形色は他のギラ・ズール系と同じ。グリーンを基調に、胴体部や左肩部、ソール部などにダークグリーン、頭部や腹部、膝部などにダークイエローを配色。その他、内部や関節、武装類がダークグレー成形色での再現となっています。
多数のホイルシールが付属し、頭部モノアイや各部エングレービング、丸モールド、バックパックの一部などを補います。各部を細かく色分けするため、シールを貼らないと少し大味で物足りない感じになりそうです。(一部使用しないシールがあります。)
KPS、ABS共に不使用。ポリキャップ以外は全てPS素材で塗装に対応しています。
ポリキャップはPC-132ABCを使用し、全身各部に組み込みます。肘、膝共にPSとポリキャップ構成で関節強度はまずまず高め。背部に大きめのバックパックを装備していますが、後方への負荷は少なく、自立は安定しています。
ビームスナイパー・ライフル、シュツルム・ファウストS付きのシールド、ビーム・ホーク、武器ラック、武器持ち手(右)、平手(左)が付属。
HGUCギラ・ズール、HGUCギラ・ズール親衛隊仕様用の余剰パーツが多数付属。シュツルム・ファウスト、ビーム・マシンガン、ハンドグレネード、武器ラックなどが付属するので、色々装備して仕様を変えてみても良さそうですね。
■各部形状
形状の異なる部分だけ手持ちのHGUCギラ・ズール(以下、ギラ・ズール)と比較しながら各部を見ていきます。
■頭部
頭部は通常のギラ・ズールや親衛隊仕様と同じ。フリッツヘルムの意匠を持つメット部、ガスマスクを思わせる口部などが特徴的に造形されています。アンテナのない一般兵仕様。頬の動力パイプはダークイエローパーツでの色分けです。
メット部は合わせ目ができないパーツ構成。ギザギザのモノアイスリットも特徴的で泥臭い感じがして良いですね。側面の親衛隊エンブレムはホイルシールでの色分けです。
裏面のレバーを動かすことで、モノアイが左右に可動。表情を変化させることができます。モノアイはモールドにピンクのシールでの色分け。
■胴体部
胸部・腹部をギラ・ズールと比較して。大部分の形状は同じですが、襟や腹部は親衛隊仕様のパーツが使用され、より華美なエングレービングがデザインされたものになっています。
シールを貼らない状態で。
首は前後にスイング可能。肩はポリキャップを交えた構造で前方にスイングさせることができます。
腰部をギラ・ズールと並べて。形状自体は同じですが、キュアロン機はフロントアーマーのふちをホイルシールで白く色分けするようになっています。前後丸モールドも白いシールでの色分け。
腰アーマー裏は各面ともモールドや裏打ちパーツはありません。フラットなのでディテールアップはしやすいかと思います。
■腕部
右腕部はギラ・ズールと同形状。ジオン系の機体らしい丸みのあるフォルムと動力パイプ、そして前腕部には袖付き所属機特有のエングレービングがデザインされています。肩にはL字シールドを装備。
上腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は上下の組み合わせですが、側面の合わせ目は段差モールド化されています。
丸モールドとエングレービングはモールドの上からシールを貼っての色分け。
L字シールドはポリキャップを埋め込んでの2枚パーツ構成。ザク系によく見られるデザインで裏面はフレーム状のモールドが造形されています。肩部とはボールジョイント接続である程度柔軟に可動します。
L字シールドにはジョイントパーツを介してシュツルム・ファウストSがマウント可能。シュツルム・ファウストSは新規造形での再現で、末端部を外してハンドパーツで保持させることもできます。弾頭部分は赤く塗り分けが必要。内側には肉抜き穴があります。
左肩部をギラ・ズールと比較して。キュアロン機は親衛隊仕様。なので左肩には特徴的なスパイクアーマーを装備。側面にはダークグリーンの厚みのある増加装甲も装備しています。
スパイクアーマーは前後の組み合わせで中央に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどの加工が必要。側面のスパイクアーマーは別パーツ化されているので、お好みで塗り分けても良さそうです。
増加装甲はポリキャップによる1ダボ接続で少し上下に可動します。
■脚部
脚部をギラ・ズールと並べて。大部分の形状は同じですが、親衛隊仕様なので大腿部側面には厚みのあるスラスターカバーを装備。白いラインもシールで色分けされるなど、胸部や腕部と同様、華美さが表現されています。膝のアポジは表面を白いシールで色分けしますが、別パーツ化されているので塗り分けはしやすいかと。
大腿部は前後の組み合わせですが、内側の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下も左右の組み合わせで各部に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラクそう。
大腿部のスラスターカバー内部にはギラ・ズールと同型のスラスターが造形。一部装甲パーツがないので、ギラ・ズールと同じ仕様にはできません。
ソール部は原型機のギラ・ドーガを思わせる厚みのある装甲が造形。合わせ目ができないパーツ構成です。
足裏も裏打ちパーツで蓋がされているため、肉抜き穴などはありません。4基スラスターなどがデザイン良く造形されています。
■バックパック
背部には親衛隊仕様と同じ、プロペラントタンクと推進機が増設された大型バックパックを装備。後部には多数のバーニアが増設されています。バーニアは各部とも別パーツ化されているため、塗り分けるのもラクです。
左右のタンク部分はグリーンのシールで色分けします。上下センサーのピンクもシールでの色分け。基部は前後の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
背部は太めの2ダボ接続。一般的なHGUCや水星の魔女、SEED FREEDOMなどとは形状が異なるため、組み替えることはできません。
ギラ・ズール系のバックパックは装備可能です。
HGUCギラ・ドーガのバックパックと殆ど形状が同じなので、ギラ・ドーガのバックパックも装備可能でした。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。機動戦士ガンダムUCは大型機体が多い時期なので、ギラ・ズールもνガンダムに匹敵するくらい大型です。ギラ・ズールの全高は20.0m。
ベース機であるHGUCギラ・ズールと並べて比較。キュアロン機は親衛隊仕様なので、通常のギラ・ズールに比べると各部が細かく違っていますし、エングレービングによって華やかさが増しています。
劇中で交戦したHGUCユニコーンガンダム デストロイモードと並べて。大きさは同じくらい。
原型機であるHGUC ギラ・ドーガとも並べて。原型機ということもあって似た箇所は多いです。フォーマットも似ていますし、色味もそのまま反映されています。
■各部可動域
各部可動域をギラ・ズールと比較して。頭部はバックパックが干渉するため、若干ですが見上げる動きが制限されます。腕はL字シールドを交わすことで水平以上に上げることが可能。肘は1重関節でL字程度まで曲げることができます。
腰は干渉なく360度回転可能。膝は2重関節ですが、曲げる角度は90度程度までとなります。立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
股間部がボールジョイントなので、左右への開脚はハの字程度まで。大腿部装甲が異なりますが可動に影響はありません。足首はあまり深くまでは曲がらないようでした。
ギラ・ズールとフォーマットが同じなので可動域もほぼ同じ。ただし部分的な装甲の変化により、少し可動が制限される箇所があります。
■武装類
ビームスナイパー・ライフル。長距離からの狙撃支援に特化した携行式ビーム砲です。ビーム・マシンガンを改造した武装で、上部にはビーム・マシンガン用の大型センサーを装備。長い銃身が特徴的な武装になっています。
本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。
銃口とセンサーのみ別パーツ化。センサーは2個パーツで合わせ目ができないパーツ構成。一部はピンクのシールでの色分けです。
シュツルム・ファウストS付きのシールド。ギラ・ドーガ用のシールドをベースに、軽量化などの改良が加えられています。
シールド中央部は角度変更が可能。内側のシュツルム・ファウストSはL字シールドと同じもので脱着が可能です。ジョイントパーツはロール可能。2箇所にダボがありますが、1箇所はゆるゆるで補強が必要でした。(個体差があるかも)シュツルム・ファウストSはハンドパーツで握らせ、武器として使用することもできます。
HGUCギラ・ドーガのシールドと並べて。表面にネオ・ジオンモールド、上部にスモークディスチャージャーが造形されていたり、シュツルム・ファウスト弾頭が赤いパーツで色分けされていたりでギラ・ドーガのほうが造りは良いですね。
ビーム・ホーク。接近戦用の武装になります。ギラ・ズール各種が装備しているものと同じ。2種類のエミッター内蔵により、斬撃用の「ホーク」、刺突用の「パイル」、貫通力の強い「ピック」の3種を状況によって使い分けることができます。
リアアーマーのカバーパーツを外し、付属の武器ラックを組み付けることで、腰部後方にビームホーク柄をマウントできます。
■ポージング
一通り武装して。
ビームスナイパー・ライフルは付属の武器持ち手で保持します。手のひらにダボ固定できるので、ふらつくことなくしっかりとした保持が可能。
後部ストックも長くはないので前腕との干渉はありません。脇に構えても腕を伸ばしてでも構えやすいです。平手が付属するので、ライフル銃身下部に手を添えるなど表情付けも可能。
シールドはジョイントパーツを前腕に組み付けて装備します。ダボではなく引っ掛けるように組み付けるため、少し固定が甘いのではずれないように注意します。ジョイントパーツのダボを組み替えることでシールドの角度変更も可能です。
モノアイが可動するので表情がつきやすいですし、ミリタリー調のグリーンカラーで戦場の泥臭い雰囲気が十二分に感じられるようになっています。シールドがどうしても干渉で外れやすいので、落として破損させないように注意。
ジョイント部分がロールするので、劇中で見せたシュツルム・ファウストSを射出するようなポーズも再現可能。
多少干渉はしますが、ポーズもストレスが無い程度に表現できますし、動きのある攻撃的なポーズも十分に再現できるようになっています。両腕部シールドにシュツルム・ファウストSを多数装備しているため、そのままポーズを取らせるだけでも重厚感が出て格好良いです。
ビームホークはダボ固定ではなく、ハンドパーツでグリップを挟んで保持します。固定はされないですが、特に上下に移動したりクルッと角度が変わったりすることも殆どなく安定した保持が可能です。
ビームホーク刃は蛍光クリアグリーン成形色での再現で、ブラックライト(IVライト)で照らすと鮮やかに発光します。
同時発売のHGUCギラ・ズール(ギルボア・サント機)と並べて。ガランシェール隊とフル・フロンタル隊でデザインが違っているのと、装備品なども異なるため、各部が細かく違っています。
■カスタマイズ
余剰パーツの武装を各部に装備して、重武装仕様のキュアロン機に。ちょっと背部がゴチャ付きますが、一応一通り装備させることができます。
キュアロンが生き残り、指揮官として活躍するというイメージで楽しんでみても良いですね。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ベースは親衛隊仕様ですが、両肩のシュツルム・ファウストSやギラ・ドーガ用のシールドなど、ワンランク上の親衛隊を楽しむことができます。両肩に装備するため、重厚感があって格好良いですし、ビームスナイパー・ライフルも造りは簡易的ですが、他のギラ・ズールにはない攻撃スタイルが楽しめるようになっています。
気になる点はそんなに無いですが、シールドジョイントパーツの固定強度が甘いので、組付け位置によってはクルッと回転しやすいかと。それと前腕に組み付けても干渉で外れやすいので、できれば前腕にカチッと挟み込むタイプではなく、ダボを差し込む仕様だと良かったですね。
余剰でギラ・ズール用の武装が多数付属するので、おまけ的に重武装親衛隊仕様も再現できますし、それによってポージングバリエーションがかなり増えます。劇中ではあまり活躍シーンが少なく、ユニコーンガンダムに撃破されてしまったのが残念ですが、アンジェロ機やユニコーンガンダムデストロイモードを引き立たせるためのサポートアイテムとして、キュアロン機単体として、特殊なギラ・ズールが楽しめるのが良いですね。
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