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HGUC ジェガン(エコーズ仕様) レビュー

今回は、 2011年4月に発売されたHGUC 1/144 RGM-89De ジェガン(エコーズ仕様)のレビューをご紹介します!

HGUC ジェガン(エコーズ仕様)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS「RGM-89De ジェガン(エコーズ仕様)」の1/144スケールモデルキットです。エコーズ仕様特有の頭部バイザー開閉ギミックを差し替えで再現。汎用バズーガやシールド、ライフルといった武装が付属し、劇中の印象的なシーンが再現が可能となっています。価格は1,760円(税込み)です。

地球連邦軍の特殊部隊「エコーズ」に配備されているジェガンD型の特別仕様機で、劇中ではラプラス史跡調査の際に護衛として登場。ガランシェール隊のネェル・アーガマ襲撃の際、防衛の任にも付いた機体「RGM-89De ジェガン(エコーズ仕様)」がHGUCでキット化。

2009年8月に発売されたHGUCジェガンをベースに、頭部や胸部、腰部、肩部、バックパックなどの各部外装、汎用バズーカなどを新造。ミリタリー感ある機体形状に加え、ダークブラウンを基調とした渋いカラーリングが再現されています。

成形色はブラウン気味のダークグレーを基調に、襟や腹部、足甲などにライトブラウンを配色。その他、内部や関節、各部バーニア、武装類などはグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールは頭部バイザーと後頭部s年さー、腰部V字部分を補うくらいでわずか。バーニア内部や脚部のダクト、バズーカのセンサーなど細部を塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

強度が必要な各部関節パーツにはABSが使用されています。なので塗装やスミ入れをする場合は破損、ひび割れなどに少し注意が必要。その他のパーツはほぼPS素材でKPSは使用されていません。

ポリキャップはPC-132Aを使用し、胴体部や腕部、脚部など各部に組み込みます。肘膝共にABSパーツとポリキャップ接続で関節強度はまずまず高め。バックパックはそれほど大柄なものではなく、背部への負荷も殆どないため、自立は安定しています。

■付属品

シールド、汎用バズーカ、ビームライフル、武器持ち手(右)、組み替え用バイザーパーツ、ビームサーベル刃(短、長)、アイテム保管用のプレートが付属。

HGUCジェガン用の余剰パーツが付属。ショルダーアーマーなどがないので通常ジェガンのカラバリとして組むことはできませんが、組み替えて一部形状を変化させることは可能です。

専用のマーキングシールが付属。収録されているのはエコーズのマークや連邦のエンブレム、ナンバーシールになります。

■各部形状

形状の異なる部分のみ、HGUCジェガン(以下、通常のジェガン、通常版など)と比較しながらHGUCジェガン(エコーズ仕様)の各部を見ていきます。

■頭部

頭部を通常のジェガンと比較して。エコーズ仕様は額の角型バイザーユニットが印象的に造形。その他メット部自体もD型仕様として上部にスリットモールド入りのものが新造されています。左側面はアンテナこそ共通ですが、バルカンポッドがオミット。

後頭部もエコーズ仕様は裾に段差があり、右側面にはグレーの装甲が配置されています。後頭部センサーはピンクのシールの色分け。

内部は簡易的ではありますが、一応1つ目のセンサーモールドが造形されています。クリアパーツに表情が付くので何もないより全然良いですね。

額のバイザーはパーツを組み替えることで使用時状態が再現可能。ゴーグル全体を覆うようにバイザーが配置されます。表面は付属シールを貼るようになっていて、センサーモールドの色分けが補えるようになっています。

■胴体部

胴体部を通常版と並べて比較。シルエットは似ていて腰部もT字でアーマー類がない軽装スタイルですが、エコーズ仕様は胸部表面に厚みのある増加装甲を装備。腰部のT字部分もフロントアーマーにマウントラッチを持つD型仕様に変更されています。それに伴って臀部側も新造。

増加装甲を外すと通常のジェガン装甲が露出。

首はPSパーツ、肩はポリキャップとABSパーツ構成でどちらも少し前後にスイング可能。肩はポリキャップによって上方にも展開することができます。

右のサイドアーマーはサーベルホルダーになっていて柄が脱着可能。取り外して付属のビーム刃を組み付ければビームサーベルとして使用することができます。

左のサイドアーマーにはハンド・グレネードを装備。カバーパーツは一応展開できますし、完全に取り外すこともできます。グレネードは3基が連結して1個パーツになっていますが、個別にダボで組み付いているので切り離すことは可能です。

腰アーマー裏は左右とも簡単な作りで裏打ちパーツなどはありません。股間部はポリキャップによる可動ギミックで前後にスイング可能。

■腕部

腕部を通常版と並べて比較。上腕以下の形状は同じですが、ショルダーアーマーはD型仕様のものが新造。よりエッジの効いたメカニカルな装甲に変化しています。

上腕は筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなし。前腕は上下の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。

ショルダーアーマーは上部にマウントラッチが造形。側面には多数のスラスターを装備するなど俊敏性の高さを感じさせる作りになっています。簡単な前後の組み合わせで上下や側面に合わせ目ができます。

側面は形状が複雑なので、合わせ目を消すのは少し手間取りそう;側面のスラスターはふちを白、内部を黒に塗り分ける必要があります。

■脚部

脚部は通常のジェガンと同形状で角型と丸みのある装甲が混在。汎用機らしいシンプルなデザインで造形されています。側面下部のスラスターは内部を白と黒に塗り分けが必要。

脚部は大腿部から膝にかけて簡単な内部フレームが造形。

大腿部は前後の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下は前面と左右の組み合わせですが、後部の合わせ目は段落ちモールド化されています。全体的に完成度は高め。

足の付根は少しロールします。後のキット(HGBDジェガンブラストマスター)ではフォーマットが変更されてより幅広く可動するようになっていますね。

ソール部はポリキャップを交えた3枚パーツ構成で作りがシンプル。ですが適度に厚みがあり、重厚な雰囲気もうまく表現されています。特につま先の可動ギミックなどはありません。

足裏はモールド入りの裏打ちパーツで蓋をするようになっていて肉抜き穴などはありません。一部モールドはグレーに塗り分けが必要。後部バーニアは内部を白く塗り分けが必要です。

■バックパック

バックパックを通常版のものと並べて比較。バックパックはシルエットこそ似ていますが、下部のバーニア以外は各部がD型用に新造。エッジと起伏の細かいバックパックに変化しています。

ジェガン本体との接続部は他のジェガンと共通なので組み替えができますし、画像のようにHGUCスタークジェガンのバックパックを装備させることもできます。

上部のフレキシブルバーニアスラスターもD型仕様として新造。可動部の動力パイプがオミットされています。スラスター口のふちは白、内部は黒に塗り分けが必要。

フレキシブルバーニアスラスターは適度に前後し、表情を変化させることができます。

バックパック下部には大小3口のバーニアを装備していて存在感があります。可動ギミックはありませんが、縦長ダボ接続で簡単に前後させることは可能。

■他キットとの比較

HGUCジェガン(通常版)と並べて比較。シルエットにそこまで大きな変化はないですが、D型仕様として各部にラッチが増設されているため機能性が高まっていますし、バイザーや増加装甲などによって直接戦闘仕様機らしさも強調されています。

コンロイ機の形状の異なる部分をアップで比較してみました。機体形状はほぼ同じですが、コンロイ機はバイザーにセンサーが造形されていたり、各部にナイフやハンドガンを装備するなど、白兵戦重視の仕様になっています。

D型をベースにした機体(HGUCジェガン エコーズ仕様 コンロイ機HGUCジェガンD型 護衛隊仕様)と並べて。カラーリング、形状共に少し異なるくらいですが、別仕様機としてそれぞれにちょっとした個性が感じられるようになっています。

その他のジェガン(HGUCスタークジェガンHGUC EWACジェガン)とも並べて。ジェガンはいろんなバリエーション機があるので、並べても面白いですし見ていて楽しいですね。

■各部可動域

各部可動域は通常のジェガンと殆ど同じ。一部形状は違っていますが特に差はありません。

首はボールジョイントと可動ギミックによって広めに上下します。肩の可動ギミックによって腕は水平よりも上まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度までしか曲がらずです。

腰はバックパックが干渉しますが、ある程度ひねることはできます。膝は2重関節でV字程度まで曲げることが可能。ただし立膝は少し崩れた姿勢ではありますね。

股間部がボールジョイントなので、左右への開脚はハの字程度までと制限されます。足首も少し角度変更ができる程度。自立時の接地性はそれほど高くはないようです。

可動域の総括としては、股間部の開脚はやや制限されますが、それ以外はそんなに動かないわけでもないですし、量産機らしいポーズは十分に再現できると思います。これまでも多数のジェガンバリエ機をレビューしていますが、ポージングは割と楽しめるので問題ないかと。

■武装類

汎用バズーカ。実弾を発射する無反動砲になります。グリップに予備弾倉を配し、複数種の弾頭に対応した実体弾携行火器。この年代の地球連邦軍MSの汎用バズーカとして開発され、ジェガンのみならず様々な機機種で運用されているとのこと。

砲身部分は左右の簡単な組み合わせで上下に合わせ目ができます。グリップ前部や後部の予備弾倉脱着ギミックなどはありません。

側面のフォアグリップは前後にスイング可能。砲口や右側面のセンサー先端は別パーツ化されているので、塗り分けたりすると少し雰囲気が違ってきそうですね。センサー内部はピンクに塗り分けが必要です。

グリップも前後にスイングします。

ビームライフル。HGUCジェガンに付属しているものと同じです。連邦MSの代表的武装とも言える、連射性に優れた専用のビーム携行火器になります。ジェガン初期型のものをそのまま流用しているが、射撃時はバイザー・ユニットとの連動で広範囲の射程距離を獲得しているとのこと。

こちらも本体部分は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。特にMGのようなマガジン脱着ギミックはありません。

シールド。機体前腕部に直接マウントする防御装備になります。耐弾性能は水準以上で、U.C.0096においては他機種にも配備されたケースがあるとのこと。こちらもHGUCジェガンに付属しているものと同じですが、エコーズ仕様の機体色に合わせた渋いカラーリングになっています。

側面の2連装ミサイルランチャーは別パーツによる色分けを再現。通常のジェガンのように赤く塗り分けても良さそうです。

Eランナーのタグはオプションパーツを組み付けておけるプレートになっていて、使用していないハンドパーツやバイザーを組み付けておくことができます。これによってパーツの紛失が防げるというありがたい仕様。

■ポージング

一通り武装して。

汎用バズーカは付属のハンドパーツで保持します。グリップを手のひらにダボ固定するため、しっかりと保持させることが可能。

グリップが可動しますし、後部マガジン部分もちょうど肩の位置で干渉が避けられるので担ぐポーズは問題なく再現することができます。残念ながら砲身を支えるような平手パーツは付属せず。コンロイ機に付属するので、もし手元にあれば使用しても良いかと。

後部のフレキシブルバーニアスラスターも柔軟に可動するので干渉が避けられます。

脇に抱えるポーズも問題なく再現可能。

浮かせてディスプレイさせる場合は通常通り、股間部にアクションベースやスタンドの3.0mm軸を差し込みます。しっかりと差し込めて強度も高いので、キットがクルッと反転したりすることはありません。

フォアグリップが前後に幅広く可動しますし、肩も特に突っ張る感じはないので、汎用バズーカの両手持ちは問題なく再現することができます。割とゆったりとしているので構えたまま上下に動かしたり、下に下ろして待機状態を再現することも可能です。

シールドはジョイントパーツの位置を組み替えることで側面や後部に配置することができます。なのでミサイルランチャーで射撃するような演出もしやすいです。

ビームライフルも汎用バズーカと同じく付属の武器持ち手で保持します。

ジェガン定番の武装なので、装備しても違和感は全くありません。軽装なので取り扱いもラクです。

やっぱりなんだかんだでジェガンは格好良いですね。素立ちの場合はやや地味に感じるかもですが、ポーズはとにかく格好良く映ります。そうなるようにうまくデザインされているのかも。

サイドアーマーの柄を外し、ビーム刃を組み付けてビームサーベルに。柄はハンドパーツに隙間なく差し込めますが、柄が短く、たまにハンドパーツから抜けることがあるので少しだけ注意です。

ビーム刃は少し長さの異なるものがあり、組み替えることでちょっとした表情の変化を楽しむことができます。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ミリタリー調の渋いカラーリングが良い味を出していますね。頭部バイザーも素朴なジェガン頭部を精鋭部隊のような特別感ある形状に変化させていますし、D型仕様の各部形状も、通常のジェガンをカスタム機らしさ、拡張性の高さを感じさせる汎用機らしい姿に変化させています。

気になる点はそんなにないですが、肩部や武装類など多少合わせ目ができます。塗装、制作する場合は少しだけ手を加える必要がありますね。それと

他のジェガン同様、ポーズを取らせると格好良いですし、武装類も汎用バズーカが追加されたことで重厚感ある攻撃態勢を表現することができます。カラーリングも渋く絶妙な成形色ですし、実機らしいリアルな雰囲気を味わせてくれる、色んな面で玄人好みのキットになっているのが良いですね。

 

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