今回は、HG 1/144 イフリート(ダグ・シュナイド機)のレビューをご紹介します!
HGイフリート(ダグ・シュナイド機)は、『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク』に登場するMS「MS-08TX イフリート(ダグ・シュナイド機)」の1/144スケールモデルキットです。パープルを基調としたパーソナルカラーを成形色で再現。ダグ・シュナイド機の特徴であるヒート・ランサーや前腕部などのパーツを新造し、設定に合わせたスタイリングが忠実に再現されたキットになっています。価格は2,640円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
マルコシアス隊の隊長「ダグ・シュナイド」が搭乗した専用イフリートで、シュナイドのパーソナルカラーである紫に塗装。イフリートの5号機に当たり、左肩にはマルコシアス隊の部隊章が描かれた機体「MS-08TX イフリート(ダグ・シュナイド機)」がHGUCでキット化。
2018年7月に発売されたHGUCイフリート※をベースに、特徴的な紫のカラーリング、印象的なヒート・ランサーや前腕の3連装35mmガトリング砲といった武装類が新規造形で再現されています。※大元はHGUCイフリート・シュナイド。
成型色はパープルやワインレッドをベースに、各部にホワイトやオレンジ、グレーを配色。後のイフリート・シュナイドにも引き継がれるカラーリングになっています。その他、内部や関節、武装類はダークグレー成形色での再現です。
各部ダクトが内外で配色が異なるなど、パーツで完全に色分けするには細かすぎるため、頭部モノアイや首元や腰部ダクト、肘のマルイチモールド、脚部裾の白い装甲部分や脚甲ダクトなどはホイルシールで補うようになっています。頭部バルカンやバックパックのバーニア内部など、一部塗装が必要な箇所もあります。
内部や関節、武装類に使用されているダークグレー成形色パーツはKPS素材が使用されています。ABSは不使用。なので塗装する場合もあまり破損を気にすることなく取り組めそうです。
一般発売のHGUCイフリート・シュナイドから続くイフリート系のフォーマットで、肩、肘、膝以外の部分にはポリキャップ(PC-002)を使用するタイプ。関節強度が高めで自立も安定しています。肩のスライドギミックなどにより、幅広い可動を実現したキットになっています。
■付属品
ショットガン、ショットガン用ジョイントパーツ、ショットガン組み換え用ストック、ヒート・ランサー、武器持ち手(右)、平手(左)が付属。
イフリート系の余剰パーツが多数付属。ノーマルの左手首パーツ(画像右下)は左手用のみなので、無改造で右前腕に3連装35mmガトリング砲を装備することはできないようです。ですが内側を削るだけで簡単に簡単に調整できそうではありますね。
■各部形状
HGUCイフリート(ダグ・シュナイド機)の各部を見ていきます。
■頭部
頭部。イフリート系の中では比較的まとまりのあるシンプルなデザイン。口はスリット入りパーツでの色分けで、動力パイプもオレンジパーツで細かく色分けされています。額のバルカンはグレーに塗り分けが必要。モノアイは表面をピンクのシールで色分けします。
上部のパーツを外すことでモノアイ可動用のレバーが露出。左右に移動させることでモノアイが可動します。めんどくさかったら上部パーツを外さず、モノアイを爪楊枝などで弄るだけも動かせそうです。
■胴体部
胴体部はジオン系を思わせる特徴的なデザイン。胸板のグレーやエアインテーク、腹部、フロントアーマー中央のグレーやダクト(オレンジ枠と内部グレー)など、シールで色分けする箇所は多めです。
肩はイフリート系フォーマットにより、引き出し可能なギミックが内蔵されています。更に手前にも引き出せ、上部にも向けることができるなどフレキシブルに可動します。ポリキャップは不使用。KPSパーツのみで構成されています。
腰アーマー裏にモールドは造形されていません。
■腕部
腕部。他のイフリート系に比べるとシンプルですが、ショルダーアーマーには3本、前腕には2本のスパイクが造形されるなど特徴的なデザインになっています。
上腕は筒型で合わせ目はありません。前腕は左右の組み合わせで前面に合わせ目ができます。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメ加工などが必要そう。肘のマルイチモールドはグレーのシールでの色分けです。
左前腕には新規造形の3連装35mmガトリング砲を装備。前腕装甲はガトリング砲装備用の丸ダボが追加されたものが新造されています。
3連装35mmガトリング砲。部分的に合わせ目はありますが、各部が細かく造形されていてメカニカル。
側面のセンサーはピンクのシールでの色分けで上下に可動。
HGUCグフカスタムに付属の3連装35mmガトリング砲(画像右)と並べて。部分的な形状が少し違っているのと、グフカスタムのものは側面の装甲(画像上赤◯)が可動するようになっています。裏面の接続形状も丸ダボと角ダボ(画像下赤◯)で異なるので、改造なしで組み換えることはできないようです。
ショルダーアーマーは3本のスパイクが造形。ふちはホワイト成型色パーツで色分けされていますが、上部から側面にかけて合わせ目ができます。左のアーマーにはマルコシアス隊の部隊マークシールを貼るようになっています。
■脚部
脚部。ベースのHGUCイフリートやHGUCイフリート・シュナイドからほとんど変化はありません。部分的に成型色が異なるくらいです。裾は前側がパーツで、後ろ側が白いシールでの色分けです。
大腿部は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化。膝から下は左右挟み込みタイプで、後部の合わせ目は段落ちモールドっぽくなっているようです。膝から下は側面の合わせ目も段落ちモールド化。
ソール部。ボリュームはありますが、モールドは少なく、比較的シンプルなデザインで造形されています。脚甲のオレンジのダクトはシールでの色分けです。
足裏は1個パーツ構成でつま先などに肉抜き穴があります。脚部内部はパーツで覆われていて見えないような形になっているのはチープさが軽減されるので良いですね。
■バックパック
バックパック。比較的レトロ感のある作り。中央のダクトはふちをグレーのシールで色分けします。少し形状が複雑なのでシールをきれいに貼るのは少し難しいかも。腹部の動力パイプと連結しているため、バックパックを脱着することはできません。
下部のバーニア内部はオレンジに塗り分けが必要です。
■他キットとの比較
ベースのHGUCイフリートと並べて。カラーリングは真逆なくらいに差がありますが、形状の違いは前腕に3連装35mmガトリング砲を装備しているくらいです。
HGUCイフリート・シュナイド(画像右)と並べて。各部の形状が大きく異なるのと、成型色もライトパープルが若干異なるようです。ダグ・シュナイド機のほうが微妙に明るめ。
その他イフリート系各種を並べて。イフリートの生産数は8機のみ。ガンプラとしては画像のもの以外にもHGUCイフリート・イェーガーがキット化されています。どれも個性的で形状が細かく違っていてバリエーションが豊か。
各部可動域についてはHGUCイフリートとほぼ同じなので、そちらのレビューをご参考くださいm(_ _)m
■武装類
ヒート・ランサー。長斧状の格闘武装になります。KPSによるサイズ感のある武装で、このイフリート(ダグ・シュナイド機)で新造。特に折りたたみ収納のギミックはありません。
グリップは1個パーツ構成。どの箇所も掴みやすそうな棒型です。
刃の部分は左右の組み合わせで背の部分に合わせ目が出来ます。刃はオレンジグラデーションでの塗装が必要。動力パイプも赤く塗り分けが必要です。
ショットガン。ポンプアクション方式で、ケンプファーと同型の多目的自動ショットガンになります。HGUCイフリートに付属しているものと同じです。成型色も同じ。
本体部分は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。
付属のジョイントパーツを組み付けることでリアアーマーにマウント可能。固定強度はあまり高くなく若干ふらつきますが、外れるほどではなさそうです。
ストック付きのグリップパーツが付属し、後部を組み換えることで形態を変化させることができます。
■ポージング
一通り武装して。
動力パイプが連結されていて腰をひねることができないのでその点はもったいないかも。ですがヒート・ランサーが大きく、武器としての存在感があるのでポーズに迫力が出ます。
突く動きなどヒート・ランサーだけで色んなポーズがとれますし、どれも様になるのでいいですね。
腕を上げればヒート・ランサーをぶん回すような演出も可能。ヒート・ランサーをは軽量ですし、関節強度も高いので片手で保持しても腕が垂れるようなことはありません。
武装類が適度にあるので色んなポーズを試してみたくなります。どれもかっこよくポージングできますし、イフリート系は可動も柔軟で融通性が高いのがいいですね。
手首が反った形になっているので、ショットガンをストック付きに変更してもラクに保持できます。ハンドパーツは固定強度が高めなので、分解してしまうこともありません。
ショットガンは取り扱いがラクなのでポージングに集中できます。なので軽快なポーズもサクッと演出することができました。
適当に何枚かどうぞ。
ピクシー(フレッド・リーバー機)と合わせてミッシングリンク劇中のようなシーンを演出。
以上です。形状自体はHGUCイフリートと同じながらも、ダグ・シュナイド機特有のカラーリングは個性があっていいですね。新規造形のヒート・ランサーを組み合わせることで、破壊力があるような攻撃姿勢が取れるのも魅力的です。
欠点的には、肩や前腕など部分的に合わせ目ができるのと、後ハメや細部の塗装などが必要なので、きれいに塗装して完成させたい場合はハードな作業となりそうです。それと、マルコシアス隊のエンブレムがシールなのは、塗装派としては痛いところかと。
腰以外はよく動くフォーマットで武装類も種類が多く、軽快なポーズから迫力のあるポーズまで自由度は高いです。ピクシー(フレッド・リーバー機)もキット化されたので、思う存分劇中のようなシーン演出も楽しめますね。
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3 件のコメントがあります。
774
on 2020年3月20日 at 23:37 -
ヒートランサーが要塗装なのは想定内ですが
エンブレムがホイルシールなのはいただけないですね…
プレバンは割引無くて高いのに変な所で手を抜く印象があります
ガンプラオタク
on 2020年3月29日 at 14:22 -
股が弱いのは個体差?
nori
on 2020年4月1日 at 16:45 -
コメントありがとうございます!
若干弱いのもあるかもですね。
自分のも少し弱かったですけど、気になるほどではなかったかなぁと。