今回は、2012年7月に発売されたRG 1/144 ZGMF-X09A ジャスティスガンダムのレビューをご紹介します!
RG ジャスティスガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED』に登場するMS『ジャスティスガンダム』の1/144スケールモデルキットです。特徴的な機体形状をRGならではの緻密な造形で再現。可動ギミックを持つファトゥム-00の他、ルプス ビームライフルやラミネートアンチビームシールドといった武装が付属するキットになっています。価格は2,750円(税込み)です。
イージスの後継機として作られたニュートロンジャマーキャンセラー搭載機であり、アスランザラの搭乗機『ジャスティスガンダム』がRGでキット化。アスランザラ搭乗機特有の赤いカラーリングと、背部にファトゥム-00を装備した特徴的な機体形状が再現されています。
成型色はピンク(2色)をベースに、各部にダークブラウンやホワイトを配色。頭部やファトゥム-00の一部にイエロー、ファトゥム-00全体にパープルを配色するなど、細かく緻密な色分けが再現されています。塗装もほぼ必要なく、素組みで十分な仕上がりになっています。
可動部など強度が必要な箇所にはABSが使用されています。
背部にファトゥム-00を装備しているため、後方に負荷がかかって自立はかなり難しいです。ですがファトゥム-00のウイングを支えにすることで自立は可能です。
■目次
・付属品
・内部フレーム
・各部詳細
・他キットとの比較
・可動域
・武装各種
・ポージング
ラミネートアンチビームシールド、MA-M20ルプス ビームライフル、RQM51バッセル ビームブーメラン用ビーム刃☓2、MA-M01ラケルタ ビームサーベル用ビーム刃☓2、ハンドパーツ(可動手:左右、平手:右、武器持ち手:右)、ファトゥム-00ディスプレイ用ジョイントパーツ2種(ジョイントと支柱)、ディスプレイ用ジョイントパーツ、アスラン・ザラフィギュアが付属。
専用のリアリスティックデカールが付属。キットはツインアイのみシールを貼っています。
内部にはアドバンスド・MS・ジョイント4を使用した内部フレームが造形。
組み立て済みインナーフレームを採用し、リアルな可動を実現しています。
ファトゥム-00を外し、ジャスティスガンダム本体のみで。ファトゥム-00を外すと問題なく自立が可能です。
頭部。ジャスティスガンダム特有の形状で縦に伸びるセンサーが印象的。センサー周りやフェイスなど各部がパーツによって細かく緻密に造形されています。ツインアイや額のセンサーはクリアパーツでの再現。
小さいパーツが多いので、組立時の紛失には注意が必要です。メット部は左右の組み合わせで上部とさか部分にのみ合わせ目ができます。
胸部も緻密なパーツ構成で、機関砲やエアインテーク内部など各部の細かい色分けが再現されています。個体差かもですが、白い装甲が少し浮きやすいようでした。
コックピットハッチは展開可能。内部は簡易的ながらシートが造形されています。パイロットフィギュアは格納されていません。
背部もメカニカルに造形。左右のスラスターは可動式です。
腰部。前後とも派手ではないですが、モールドも適度に入っていてリアルです。
サイドアーマーにはラケルタ ビームサーベル柄を格納。上部のカバーを展開することでサーベル柄を取り出すことができます。カバーで固定されるので、フリーダムガンダムのようにずれ落ちる心配がないのがいいですね。
腰アーマーは各部とも裏打ちパーツこそないですが、マルイチなど細かいモールドが造形されています。塗り分けるだけで仕上がりがよくなりそうです。
股間部にはスライドギミックがあり、脚部の可動域を広げることができます。
腕部も形状的な派手さはないですが、装甲各部がパーツで色分けされるなどリアルさが感じられる作りになっています。
アドバンスド・MS・ジョイント各部に外装を組み合わせていく構造で合わせ目はありません。
ショルダーアーマーも細かいパーツ構成で合わせ目はなし。側面にはRQM51 バッセル・ビームブーメランを装備しています。
RQM51 バッセル・ビームブーメランは脱着可能。
展開し、先端にビーム刃を組み付けることで武器として使用可能です。
脚部。細身ですが、各部にメカニカルなモールドが入っています。後部スラスターも別パーツによる色分けを再現。
腕部同様、アドバンスド・MS・ジョイントに外装パーツを被せていく構成で合わせ目はなし。
肘や膝を曲げるとそれぞれの各部外装がスライドし、内部フレームが露出します。
ソール部。シャープで緻密に造形されています。
足裏も細かく造形。中央にはファトゥム-00に搭乗させるための角穴が造形されています。つま先は深くまで曲げることが可能。
背部にはMS支援空中機動飛翔体『ファトゥム-00(ダブルオー)』を装備。ファトゥムとはラテン語で『運命』という意味。
上部にはジャスティスガンダム搭乗時のフットレストが造形。フットレストは鉄板のチェッカーズプレートのようなギザギザ型の滑り止めモールドが造形されています。下部のパネルはヒンジ接続で展開可能。個体差かもですが、外れやすく浮きやすいので注意が必要です。
裏面もかなり細かい色分けが再現されています。中央下部にはディスプレイ用ジョイントパーツがマウント可能。ジャスティスガンダムへの接続アームはフレキシブルに可動します。
左右のエンジンブロック前部はスリット入りダクトが、その内側にはGAU5フォルクリス機関砲が造形。それぞれ別パーツで色分けされています。中央はクリアパーツでの色分けを再現。各部とも作りが緻密です。
先端のMA-4Bフォルティス・ビーム砲も筒型パーツの組み合わせで合わせ目はなし。表面のモールドも細かいです。基部が上下にスイング可能。
エンジンブロックも各部がパーツで細かく色分けされています。
エンジンブロック上部先端のM9M9ケルフス旋回砲塔機関砲は左右へのスイングや上下への可動が可能。左右へのスイングが固めなので、破損させないように注意が必要です。
ウイングもパーツで細かく色分けされています。先端の黄色いパーツは手が当たるなどすると外れやすいので注意が必要。
ウイング基部はスライド可能。
後部もスラスターなどの作りが細かいです。
エンジンブロック後部のスラスターは上下の装甲が少し展開可能。バーニアはボールジョイント接続で左右などに可動させることができます。
内部にはアドバンスド・MS・ジョイントが格納され、ファトゥム-00の左右のブロックを展開させることができます。
ウイングは左右に展開し、ダボを接続固定することで展開可能。
ブロックやウイングを展開させることでファトゥム-00の形態を変化させることができます。
ジョイントパーツを使用し、単体でディスプレイ。ウイングが固定され、スライドするエンジンブロックも噛み合わせ強度がまずまずあるので自然に閉じたりすることなくラクにディスプレイさせることができます。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。特別大きくはなく、陸ジムくらいの大きさ。ジャスティスガンダムの全高は18.56mですが、ファトゥム-00を含まない数値かと。
HGCEフリーダムガンダム、HGCEインフィニットジャスティスガンダムとも並べて。RGなのでHGと並べるとだいぶ緻密さがあります。
HGCEインフィニットジャスティスガンダムと背部同士を比較。ファトゥム-00とファトゥム-01では形状がだいぶ違っています。
RGフリーダムガンダムと並べて比較。兄弟機で同じアドバンスド・MS・ジョイント4が使用されていますが、カラーリング、形状ともにかなり違っています。
頭部は適度に見上げる動きが可能。左右へは干渉なくスムーズにスイングさせることができます。
腕は多少頭部が干渉して外れやすいですが、高くまで上げることができます。肘も深くまで曲げることが可能。
肩は後方へはほとんど可動せず。前方へは幅広くスイングさせることができます。
胸部や腹部に可動ギミックはなく、腰が少し可動する程度。なので上半身の前後スイングはわずかです。
腰は干渉しやすいですが、少し浮かせることで90度程度までスイングさせることができます。ファトゥム-00を装備していても同じ。アクションベースやスタンドへは、股間部にジョイントパーツを組み付けてのディスプレイとなります。カチッとはまり込むので、簡単には外れないようになっています。
膝の装甲やリアアーマーが干渉しやすいですが、前後開脚は一応、共に水平程度まで展開可能です。
膝は深くまで曲げることが可能。
足首は前後左右ともまずまず可動します。
左右への開脚は幅広く展開しますが、サイドアーマーが干渉するので水平まではいきません。
内股は大腿部と股間部が干渉するのでわずかですが、がに股は幅広く展開させることができます。
可動が柔軟なので、立膝はある程度きれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、各部とも幅広く可動させることができるので、躍動感あるポーズを再現することができそうです。ただ、可動がヌルヌルっとしているので、固定強度が足りず姿勢が崩れてしまう心配はありますね。
ラミネートアンチビームシールド。ローラシア級戦艦の甲板技術を転用したシールドで、軽量さと硬質さを兼ね備えているとのこと。RGフリーダムガンダムに付属しているものと形状は同じです。
基部はアドバンスド・MS・ジョイントパーツで回転やスイングなどが可能。可動強度が弱く、形状が崩れやすいので注意が必要です。グリップは組み替えることで角度変更や配置変更が可能です。
MA-M20ルプス ビームライフル。フリーダムガンダムと同型のビーム・ライフルになります。形状もRGフリーダムガンダムに付属しているものと全く同じ。成型色が違っているだけです。
基部のダークグレー成型色部分が左右の組み合わせで下部に合わせ目ができます。グリップをはさみますが、同色なのでそのまま挟んで合わせ目を消せば良さそうです。
センサーはクリアパーツによる色分け。フォアグリップは左右にスイング可能です。
MA-M20ルプス ビームライフルは背部にマウント可能。固定強度がまずまずあり、簡単に外れることはありません。ファトゥム-00との干渉もなく装備できています。
アスラン・ザラフィギュア。ヘルメットを担いだような姿勢で造形されています。赤成型色でムラが出やすいので、塗装する場合は下地塗装などしたほうが良さそうです。
一通り武装して。
ビーム・ライフルは固定式のハンドパーツでしっかりとした保持が可能です。
シールドはジョイントパーツの肘への固定が甘いのと、グリップも可動手で軽く握る程度で外れやすいので注意が必要です。
シールドがとにかく外れやすいので、仕方なくシールドなしでポーズを取ることにしました。背部のファトゥム-00を展開させるとその分、ポーズに迫力が出るのがいいですね。上部に展開するだけでもそれなりに形状を維持してくれます。
バッセル ビームブーメランやラケルタ ビームサーベルといった多種の武装が付属するので、ポージングの幅が広がります。どちらも可動手で保持させるため、保持強度は弱め。ポロリしやすいですが、ハンドパーツにダボ固定できるのでその分だけ保持が可能です。
ファトゥム-00は下部にジョイントパーツを組み込むことでアームが固定され、水平位置を保つことができます。更に下部に支柱が組み付けることで、飛行形態での安定したディスプレイが再現可能。付属の支柱パーツも使えますが今回は使用していません。
ファトゥム-00はジャスティスガンダムから分離させて、単体での飛行状態も再現可能です。このとき、下部のアームは閉じておきます。
ファトゥム-00への搭乗は、フットレストのダボをジャスティスガンダムの脚裏にスライド固定できるので、キットが落下することなくしっかりと搭乗させることができます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。RGならではの緻密さが表現されていますし、プロポーションもバランスよく造形されているのでポージングも映えます。ファトゥム-00も造形や展開ギミックなども見事。個人的にも好みですし、万人に受けそうなジャスティスガンダムに仕上がっていますね。
気になる点は、外装などのパーツ構成が細かいため、膝の装甲やフロントアーマー、ファトゥム-00の黄色いパーツなどいくつかポロリ箇所があるので注意が必要です。それと可動手も武器保持が難しく、とにかくシールドが外れやすかったです。ポージングでのストレスを感じやすいので、ある程度強度アップしてからポーズを取らせるなどしたほうが良いかもですね。
欠点はありますが、武装類が豊富でポージングバリエーションは多彩ですし、ファトゥム-00を展開した飛行形態やファトゥム-00への搭乗など遊びの幅は広いです。飽きない良さが感じられるキットとして長く楽しめそうなのがいいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら