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MG スタークジェガン レビュー

今回は、MG 1/100 スタークジェガンのレビューをご紹介します!

MG スタークジェガンは、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS『スタークジェガン』の1/100スケールモデルキットです。ジェガン特務隊使用機の特徴的な増加装甲を新規造形で再現。ジムⅢの運用構想を反映させた3連装ミサイル・ポッドの他、ハッチが開閉可能な前腕部ウェポンラック、3つのスタビライザーを持つ背部スラスターといった武装が再現されたキットになっています。価格は7,480円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。

ジェガンD型の強化仕様機であり、劇中ではクラップ級巡洋艦「キャロット」に所属し、MS小隊長機としてクシャトリヤと交戦した機体『スタークジェガン』がMGでキット化。2019年5月に発売されたMGジェガンD型をベースに、頭部マスクや胸部、肩部、腰部、脚部の増加装甲、背部スラスター、肩部3連装ミサイル・ポッド、ハイパー・バズーカ、ビームライフルなどが新規造形で再現されています。※大元は2018年7月に一般発売されたMGジェガン

成型色は淡いグリーンとダークブラウンをベースに、各部ダクトやバーニア内部などにイエローを配色。その他、頭部バイザーはクリアブルー、3連装ミサイル・ポッドの弾頭や腰部はレッド、関節や内部などはダークグレー成型色パーツでの再現となっています。ダークブラウン以外はジェガンD型と全く同じ。

シールはホイルシールとプラスチックシールが付属。ホイルシールはハイパー・バズーカ用のみで、プラスチックシールは背部スラスターやビームライフルのセンサーを補います。

内部フレームのダークグレーパーツや増加装甲などのダークブラウンパーツにはKPSが使用されています。なかなかの重武装ですが、KPSが多く使用してあるので意外と軽量。取り扱いやすいキットになっています。

ポリキャップは不使用。関節は各部ともKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高めです。背部に3又のスラスターを装備していますが、後方への負荷は少なく、自立は安定しています。

ハイパー・バズーカ、ビームライフル、ビームサーベル刃✕2、指パーツ(平手用:左右、握り手用:左右、武器持ち手用:右2種)、グレネード・ランチャー✕4、ディスプレイ用ジョイントパーツが付属。

MGジェガンD型用の余剰パーツが多数付属。武装類は付属しませんが、組み替えることでMGジェガンD型本体として組むことができます。スタークジェガンのパーツと織り交ぜればジェガン(高機動仕様)も再現可能。

専用の水転写デカールが付属します。

内部フレームはKPSパーツ構成で軽量。大部分がMGジェガン、MGジェガンD型と同じですが、肩やソールの一部がスタークジェガン用に新造されています。

頭部内部フレーム。1個パーツ構成の簡単な作りですが、表面(バイザー内部)にはメカニカルなモールドが造形されています。とさか前後のセンサーはクリアブルー成型色パーツでの再現。

胴体部も全体に簡単な内部フレームが造形。胸部は外装で隠れるにも関わらず緻密に造形されていてこだわりが感じられますね。

腕部内部フレーム。ショルダーアーマーの内部フレームはスタークジェガン用に新造。D型とは微妙な違いですが一部形状が異なります。二の腕以下はノーマルジェガン、D型各種と全く同じ。

脚部はジェガン脚部のシルエットに沿った内部フレームが造形。シリンダーシャフトが造形されるなどかなり細かく再現されています。

ソールも内部フレームが造形。つま先や足裏のパーツがスタークジェガン用に新造されています。

続いてスタークジェガンの各部をMGジェガンD型(以下、D型)と比較しながら見ていきます。

頭部は大部分がD型と同じですが、マスクの新造に合わせて頬のパーツも新造されています。

内部フレームに外装を細かく被せていく構造で完成度は高め。右側の装甲や左側のバルカン・ポッド・システムなどもパーツで忠実に造形、色分けされています。

胸部前面の装甲はスタークジェガン用に新造。エアインテークや左右にあるダミー弾発射口も別パーツできっちりと色分けされています。ダミー弾発射口パーツは小さいので紛失に注意です。

肩部は細かいパーツの組み合わせで、前方や上部などフレキシブルに可動します。首も2箇所の可動部で幅広く上下させることができます。

胸部コックピットハッチは上下に開閉可能。

コックピットは全天周型で、内部には連邦軍のパイロットフィギュアが格納されています。3連装ミサイル・ポッドをパージする際に使用していた操作レバーも再現されていると面白かったかも。

腰部前側は一部にD型のパーツを流用しつつ、縦長のフロントアーマーなどが新造。中央のV字もパーツできっちりと色分けされています。

リアアーマーはすべて新規造形。下部のダクトも内外ともにパーツで細かく色分けされています。

サイドアーマー。D型では右がサーベルホルダー、左がハンドグレネードでしたが、スタークジェガンでは左右ともビームライフル用の3基マガジンが新造されています。特にマガジンの分離ギミックはなく簡単な2個パーツ構成。

腰アーマーは各部とも幅広く展開させることができます。

腰アーマー裏は前後ともメカニカルなモールドの入った裏打ちパーツが造形されています。かなり細かくリアルなので、裏打ちパーツ自作の参考にもなりそうですね。

他のジェガンと同様、股間部には脚部の可動域を広げるためのスライドギミックがあります。

腕部をジェガンD型と並べて比較。腕部自体はD型と殆ど同じですが、肩の3連装ミサイル・ポッドや前腕ウェポンラックによって重厚感あるシルエットに変化しています。

二の腕は筒型で合わせ目はなし。前腕は上下の組み合わせですが、側面の合わせ目はモールド化されています。ウェポンラックも合わせ目が出来ない構造。

ウェポンラックは前腕部から簡単に取り外しが可能。裏面には細かなモールドが造形されるなどこちらも作りが細かいです。

先端のハッチは左右で個別に展開可能。内部にスライドギミックがあり、ハッチの展開に合わせてスライド。サーベル柄が少し露出することで取り出しやすくなっています。なので劇中で見せたラックから取り出すようなシーンも再現可能。

サーベル柄はウェポンラックに2本収納されています。左側が新造されたもの(2個パーツ構成)、右側がD型などと同じもの(1個パーツ構成)で、若干大きさが違っています。

別途グレネードランチャーが付属。サーベル柄に変えてウェポンラック内部に収納することができます。KPSパーツで軽量。特に抜けやすいなどの不満点はありませんでした。

ショルダーアーマーも一部にD型のパーツを流用しつつ、スタークジェガン用に増加装甲やマウントラッチ付きのものが新造されています。側面のダクトはパーツで細かく色分けされていてリアル。

前後からジョイントパーツを組み付けることで、ショルダーアーマー上部に3連装ミサイル・ポッドをマウントさせることができます。角型ダボでしっかりと固定できるので簡単には外れません。

3連装ミサイル・ポッド。長距離支援用の追加装備になります。ユニットに組み込まれたセンサーにより、高い命中精度を誇るとのこと。弾頭のストッパーやセンサー周りもパーツできっちりと色分けされています。

本体部分は上下の組み合わせですが、側面の合わせ目は段落ちなどでモールド化。作りに落ち度はありません。

上部センサーはプラスチックシールでの色分け。プラスチックシールはイエローとレッドがチョイス可能です。今回はイエローのシールを貼っています。プラスチックシールは貼るだけでクリアパーツを使用したようなリアルな仕上がりになるのがいいですね。

脚部をD型と並べて比較。大部分がD型そのままで、膝から下の部分にのみ増加装甲が追加されています。(スタークジェガンのバーニア内部パーツは分解できるよう、浅めに組み付けています。D型はバーニア内部の黄色いパーツを組み付けていません。)

脚部本体はD型と全く同じ。大腿部、膝から下ともに合わせ目が出来ないパーツ構成です。増加装甲もパーツを細かく組み合わせるので合わせ目はありません。ダクトなどもきっちりと別パーツ化されています。各部のバーニアはボールジョイント接続でフレキシブルに可動。

脚部増加装甲にも筒型のフレームパーツが造形。上から被せて組み付けます。

増加装甲は内側にも細かなモールドが造形されています。外側より内側のほうがモールドが多いというのが面白いですね。

ソールも一部にD型のパーツを使用しつつ、スタークジェガン用に増加装甲を組み付けたような一回りほど大きい作りになっています。

裏面のモールドも若干異なるかたちに。つま先は反らすことができます。

背部には3本のスタビライザーを持つスラスターを装備。全体がダークブラウン成型色でまとめられています。

スラスター基部も新造。下部のバーニアのみD型からの流用になります。バーニアはボールジョイント接続でフレキシブルに可動。背部へのジョイント形状が同じなので他のジェガンにも装備可能です。

上部のスタビライザーは上下の組み合わせで側面の合わせ目は段落ちモールド化。下部の台形状センサーはイエローのプラスチックシールを貼っての色分けです。

スタビライザー先端のダクトは内外ともにパーツで細かく色分けされています。殆どわからない(見えない)内部まで色分けされているのはなかなかスゴいですね。

下部のスラビザイザーも構造は同じで上下の組み合わせ。側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。

こちらも先端のダクトは内外ともにパーツで色分けされています。

上部スタビライザーは適度に上下します。

下部のスタビライザーは上下に可動する他、基部がボールジョイント接続で左右やロールも可能となっています。

MGジェガンD型と並べて。各部に増加装甲を纏ったことで重量感あるD型に変化。ダークグレー成型色なのでミリタリー感も強くなっています。

その他のMGジェガン系(MGジェガンMGジェガンD型 先行配備機)とも並べて。MGのバリエ機はHGUCほど多くないのでまだこれからといったところかと。MGのジェガン系は作りがしっかりとしているのでどれも取り扱いやすくていいですね。

HGUCスタークジェガンとサイズを合わせて比較。意外とプロポーションはそんなに変わらないようですね。成型色が違っているぶん違った雰囲気がありますが、MGはバーニアやダクトなどが細かく色分けされているので映えます。

各部可動域をD型と比較しながら簡単に見ていきます。

首が2箇所で可動するので、頭部は幅広く上下させることができます。左右へは両肩の3連装ミサイル・ポッドが干渉するので制限されますが、ある程度幅広く可動します。

肩の3連装ミサイル・ポッドが干渉するため、腕の上げる角度は水平までと制限されます。ただし3連装ミサイル・ポッドをパージすればD型と同様にY字程度まで上げることが可能。肘はD型と同様、深くまで曲げることができます。

肩はD型と同様、前方に広くスイングさせることができます。3連装ミサイル・ポッドを装備していても可動域は同じ。

腰は干渉なく360度回転可能。膝は増加装甲の一部が干渉しますが、それでも深くまで曲げることができます。なので立膝もきれいな姿勢で再現可能。

左右への開脚もD型と同じ。水平まで幅広く展開させることができます。

可動域の総括としては、頭部や腕は3連装ミサイル・ポッドが干渉するため少し制限されますが、下半身は殆どD型と変わらず幅広く可動させることができます。腕も3連装ミサイル・ポッドを外した状態であれば幅広く可動するので、ポージングでの不自由さはあまり感じなそうですね。

ハイパー・バズーカ。スタークジェガン用に設計された大型携行武器になります。380mm通常弾の他、散弾にも対応しているとのこと。新規造形での再現です。

砲身部分は筒型で合わせ目はなし。側面のスコープや後部マガジンなどもすべて別パーツ化されています。砲口周りだけグレーのホイルシールでの色分けですが、別にシールがなくても良かったかも。

下部のグリップは前後にスイングさせることができます。

ビームライフルはMGジムⅡなどに付属しているものと同型ですが、スタークジェガン用に新造。KPSパーツ構成で構造が異なり、表面モールドもごく僅かに違っています。

本体部分は左右の組み合わせ。MGジムⅡのものは上下に合わせ目ができましたが、こちらは上下の合わせ目が段落ちモールド化されています。

センサーはイエローのプラスチックシールで色分けするようになっていますが、クリアブルーパーツで再現されているのでシールを貼らずそのままにしても良さそうです。フォアグリップは左右に可動。スタークジェガンは腰部にラッチがないので、ビームライフルやハイパー・バズーカのマウントは出来ないようでした。

ジェガンD型に付属しているビームライフルと並べて。かなり大きさに差がありますね。

ハイパー・バズーカを装備して。

ハイパー・バズーカはグリップに指パーツを組み付けるだけで保持が可能。固定強度が高いのでしっかりと保持させることができます。

武器持ち手用の指パーツ(右)は2種類付属。画像左の指が短いものがハイパー・バズーカ用、右がビームライフル用になります。

浮かせてディスプレイさせる場合は股間部に付属のジョイントパーツを組み付けます。ジョイントパーツはカチッとロックがかかって外れることがなく、キットも落下することがないので安心してディスプレイさせることができます。

見た目によらず軽量なので、浮かせてディスプレイさせてもあまりスタンドに負荷はかかりません。パーツのポロリも通常の握り手パーツくらいなので取り扱いがラク。

ウェポンラックからのグレネードランチャー射出シーンや3連装ミサイル・ポッド射出シーンなど、新造された装備によって様々なポーズを演出することができます。よく動くMGジェガンフォーマットなので自然で柔軟なポーズを付けることができるのもいいですね。

ビームライフルも小型なので取り扱いがラク。腕を上げた射撃ポーズだと肩の3連装ミサイル・ポッドや増加装甲が干渉してぎこちない感じはありますが、両手持ちは肩が幅広くスイングするのでゆったりとしています。

肩の3連装ミサイル・ポッドを外せば腕を幅広く可動させることができます。なので劇中の印象的なポーズも再現しやすいです。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。3連装ミサイル・ポッド、前腕のウェポンラック、背部スラスターなど、増加装甲など、各部ともかなり作りがいいですし、プラスチックシールを使用するなど細部のディテールもしっかりとしています。色分け再現度も高く、細部までパーツできっちりと色分けされていて見栄えがします。このクォリティなら今後展開されるであろうジェガンのバリエーション機も安心して楽しむことができそうですね。

気になる点も殆どなく、通常の握り手用指パーツがポロリしやすいくらい。ポーズによっては多少肩の3連装ミサイル・ポッド干渉してぎこちない感じはありますがそれほど気にはなりません。

増加装甲を纏った姿には重厚感がありますし、それによってポーズにダイナミックさが出てきます。それでいて可動域も広く、より自然で柔軟なポーズが再現可能。大型キットでありながら軽量で取り扱いやすいなど、落ち度を感じさせない完成度の高いキットになっているのがいいですね。

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