今回は、HGUC 1/144 ARX-014 シルヴァ・バレト(ガエル・チャン専用機)のレビューをご紹介します!
HGUC シルヴァ・バレト(ガエル・チャン専用機)は、『機動戦士ガンダムUC』に登場するMS「ARX-014 シルヴァ・バレト(ガエル・チャン専用機)」の1/144スケールモデルキットです。ガエル・チャン専用機の特徴的なカラーリングと各部形状を再現。クリアブルーのビーム・サーベルや専用スタンド、リード線が付属し、前腕部射出シーンが再現可能となっています。価格は3,080円(税込)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
地球連邦軍がドーベン・ウルフをもとに改修したシルヴァ・バレトの準サイコミュ兵装テスト用で、劇中ではビスト財団の保有機としてガエル・チャンが搭乗。メガラニカ内部でネオ・ジオングと交戦し、大破した機体「ARX-014 シルヴァ・バレト(ガエル・チャン専用機)」がHGUCでキット化。
2014年1月に発売されたHGUC シルヴァ・バレト※(以下、通常版)をベースに、ガエルチャン専用機特有のカラーリングが成型色で、特徴的な頭部や腕部バーニア、脚部裾形状が新規造形で再現されています。※大元はHGUC ドーベン・ウルフ(2014年2月発売)。
成型色はライトグレーとグレーを基調に、胸部やソール部、武装類などにダークグレーを配色。その他、頭部や肩部、前腕部のバーニア、脚部裾などがホワイト、頭部や腹部の一部、背部バインダーやシールドのミサイルなどがグリーン、内部や関節、専用スタンドなどがパープルグレー成型色での再現となっています。
ホイルシールが付属し、頭部やビーム・ライフルのセンサー、各部モールド、ダクト内外などを補います。シール量はそこそこ多めで貼り付けに時間がかかりますが、貼るとその分各部が緻密に仕上がります。
KPSやABSは不使用。殆どの内外パーツはPS素材となっています。
ポリキャップはPC-132ABCを使用し、全身各部に組み込みます。肘や膝などの各部関節はポリキャップとPSパーツ構成で関節強度はまずまずといったところ。脚底が広く、バックパックの重量による負荷もないので自立は安定します。
■付属品
シールド、ビーム・ライフル、ビーム・サーベル(柄×2、サーベル刃×2)、対艦ミサイル(本体×2、ジョイント×2)、隠し腕×2、平手(左右)、武器持ち手(右)、有線式ハンド用パーツ(ワイヤーパーツ×2、ディスプレイ用スタンド×2)、ジム・ヘッドが付属。
通常版用の余剰パーツが付属。通常版のパーツが一通り付属するので、各部を組み替えることで通常版のカラバリが再現できます。
■各部形状
通常版(HGUC シルヴァ・バレト)他と比較しながら各部を見ていきます。
■頭部
頭部はガエルチャン専用機用に新造。ガンダムタイプフェイス(ガンダム・ヘッド)で、やや丸型のシルエットと角度のついたひさし、4本アンテナなどが特徴的に造形されています。ツインアイが少し上に配されているからか、どこか仮面を付けているような、クセのある見た目になっていますね。額のセンサーは黒いシールでの色分け。
メット部は左右の組み合わせで頭頂部や後頭部に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はフェイスパーツなどの後ハメが必要。とさか前後のセンサーは黄色いシールでの色分けです。
ツインアイは白いパーツにシールを貼っての色分け。特に別パーツ化されていないので、塗装で塗り分ける場合の難易度はやや高めです。
頭部は付属のジム・ヘッドと交換が可能。メット部は通常版と同形状ですが、フェイスがジムやジェガン風のバイザータイプになっています。また、額の装甲やアンテナもガンダムヘッドに比べるとやや細身に。アンテナは細身なので、組立時に折ってしまわないように注意です。
ジムヘッドのメット部も左右の組み合わせで頭頂部や後頭部に合わせ目ができます。通常版ではとさか前後がシールで色分けされていましたが、このキットではシールが付属しないので塗装が必要です。
ジムヘッドのバイザーはクリアブルー成型色での再現。内部には1つ目センサーのモールドが細かく造形されています。シルバーやメタリック系で塗り分けるとよりメカっぽくなって良いかも。
ガンダム・ヘッド、ジム・ヘッド、通常版、ドーベン・ウルフの頭部を並べて比較。シルヴァ・バレトはどれも人型を意識したデザインですが、アンテナの配置などはドーベン・ウルフの流れを汲んでいます。
■胴体部
胴体部を通常版と並べて比較。形状自体は同じですが、全体的に配色が違っています。胸部装甲がダークグレーに配色されたことで締まった雰囲気が出ていますし、腹部装甲もグリーンでオシャレに配色されています。
腹部のグリーンの角型パーツは一旦組むと外しにくいので、塗装などで仮組みする場合は注意が必要。腹部中央の白い部分はシールでの色分けです。
首はボールジョイント付きのパーツ構成で前後に可動。肩はポリキャップとPSパーツ構成で少し前方と上方に可動します。
腰部は通常版と全くの同形状。違っているのはカラーリングと背部中央モールドの色分けの有無くらいです。左右の曲状装甲は大腿部側にマウントされています。側面バーニアは別パーツでの色分けで、ラインモールドはシールでの色分け。
アーマー裏は各部とも簡易的でモールドはリアアーマーに少しあるくらい。股間部は前後にスイングします。
■腕部
腕部を通常版と比較して。大部分の形状は同じですが、ショルダーアーマーがガエル・チャン機用に新造。側面の角型スラスターがパーツ分割され、白いパーツで色分けされています。
前腕前面のダクトは通常版と形状は同じですが、ホワイト成型色パーツが新造。ダクト内部は通常版が面ごとに細かくシールを貼って色分けするのに対し、こちらは1枚のシールを貼る仕様で作業がラクになりました。
上腕は筒型で合わせ目はなし。肩内部と前腕部は左右の組み合わせで前後に合わせ目ができます。前腕の合わせ目を消す場合は一部パーツの後ハメが必要。
前腕のスラスター内部にはアポジモールドが造形されていますが、シールを貼ると隠れて見えなくなります。ですがシールを貼らず、塗装によってアポジモールドを活かすことも可能です。
前腕と肘は脱着が可能。
前腕側には付属の隠し腕を組み付けることができます。隠し腕はクローや動力パイプなどがメカニカルに造形。フレーム状の無骨なデザインになっています。隠し腕は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。クローは2股側が少し上下可能。
付属のワイヤーパーツを組み付けることで、有線式ハンドを再現することができます。リード線の組み付けがやや浅めで抜けやすいので注意。
優先ハンドは付属のスタンドを使ってのディスプレイとなります。
ショルダーアーマーは前後の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化。側面のダクト内部はシールでの色分けです。
■脚部
脚部は通常版と同形状。ドーベン・ウルフとも同形状で、エッジの効いた装甲や膝部スラスターによって重厚かつスタイリッシュに造形されています。膝周りのモールド、後部スラスター口など各部はシールでの色分け。
脚部内部構造。
大腿部は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。膝から下は前後など複数パーツ構成ですが、合わせ目は各部ともモールド化されています。足の付け根はポリキャップを交えた構造でロールや上下に可動。
後部スラスターカバーは適度に展開可能。下部バーニアは別パーツ化されており、内部は簡単なスリットモールドが造形されています。側面スラスター口は内外をシールで細かく色分け。膝や脛の装甲も少し可動します。
ソール部は3股状の前後に幅のあるタイプ。パープルグレーの基部は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。踵内側の肉抜き穴も少し気になるところ。
足裏はつま先、踵共にデザイン性の高いモールドが造形。つま先は適度に角度変更が可能です。
■バックパック
背部には通常版やドーベン・ウルフと同型のバックパックを装備。バックパックはバインダー、ビーム・キャノン、12連装ミサイル・ランチャー、インコムを持つ複合ユニットになっています。
バックパックの最外に装備するバインダー。先端部のビーム・キャノン、中央の12連装ミサイル・ランチャー、後部スラスターやスタビライザーで構成されています。基部は左右の組み合わせですが、合わせ目は各部ともモールド化されています。
ビーム・キャノン口は1個パーツ構成。一応開口されていますが、造り自体は簡易的で少し隙間があります。内側には動力パイプのモールドが造形されていて見栄えがしますね。
中央部のハッチを展開することで、内部の12連装ミサイル・ランチャー弾頭が露出。弾頭周りやハッチの内側などはグレーに塗り分けると緻密さが増しそうです。
スタビライザーは合わせ目が出来ないパーツ構成。ダクト内部はシールでの色分けです。下部スラスターのバーニアは別パーツでの色分け。
上部スタビライザーは上下に幅広く可動し、表情を変化させることができます。
バインダーの内側にはインコムユニットを装備。上部にはクローのような装甲が造形されていて90度角度変更が可能です。インコムも手前に引き出すことができますが、ワイヤーパーツやリレーインコムパーツは付属しないため、インコムの射出状態を再現することはできません。
インコムは2枚パーツ構成ですが、合わせ目は端でモールド化。インコム基部も前後にスイングします。
バックパック中央部は上下スラスター口がシールでの色分けです。バインダーはボールジョイント、インコムユニットは1軸接続で上下などに可動。
これらの動きによってビーム・キャノンを前方に展開することもできます。インコムユニットのクローが頭部アンテナと干渉しやすいので注意。破損させないように交わして展開します。
クロー基部には付属の対艦ミサイルがマウント可能。対艦ミサイルは筒型パーツ構成で合わせ目はありません。
バックパックは縦型の2ダボ接続。他のドーベン・ウルフ系と同じなので組み換えが可能です。シルヴァ・バレト・サプレッサーのバックパックも同仕様なのでマウント可能。
■他キットとの比較
HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。νガンダムを超えるくらいで、HGとしては比較的大きめ。背部バインダーによって全高も増していますし、厚みのある装甲で横幅も結構あります。シルヴァ・バレトの頭頂高は22.2m。
通常版(HGUC シルヴァ・バレト)と比較して。カラーリングと頭部、肩部形状が少し違うだけなので、全体的にそこまで変化している感じはありません。簡単なカスタム機といったところ。
HGUC シルヴァ・バレト・サプレッサー、HGUC ドーベン・ウルフと並べて。同系機ということもあり、プロポーションや各部の形状など似ている箇所は多いです。一方でカラーリングや部分的な形状はかなり異なるため、並べてみるとそれぞれの違いが浮き彫りになって面白いですね。
手元に覚醒仕様がないので、通常のHGUC ユニコーンガンダム(デストロイモード、ユニコーンモード)と並べて。劇中ではあまり感じませんでしたが、並べると大きさに差があることが確認できます。
■各部可動域
各部可動域は通常版と殆ど同じ。ですが頭部は形状が異なるため、より高くまで見上げることができます。
左右へも干渉なくスムーズにスイング可能。
腕は水平程度まで上げることが可能。肘は1重関節で90度程度曲がります。
腰は干渉なく360度回転可能。膝は2重関節ですが、装甲の干渉で90度程度までしか曲がりません。フロントアーマーを交わすことで、立膝はある程度きれいな姿勢で再現できます。
左右への開脚はハの字程度までと制限されます。足首は45度程度まで角度変更可能。
全体的に可動域が広くないので、躍動感あるポーズを再現するのはやや厳しめ。ですがドーベン・ウルフ系譜の機体は特別派手に動くイメージはないので、有線式ハンドなどの付属武装で重厚なポーズを取らせるのが性に合っているかなと思います。
シールド。ドーベン・ウルフのメガ・ランチャーをショートバレル化し、ジェガン用のシールドに組み込んだ多目的装備です。通常版に付属するものと同じで、詳細の通り、銃口部分はドーベン・ウルフのメガ・ランチャー、表面はジェガンのシールドで構成されています。
銃身は伸縮が可能。銃身、本体ともに基部が2枚パーツを組み合わせる仕様で側面に合わせ目ができます。
シールドの2連装ミサイル・ランチャーはグリーン成形色パーツでの色分け。
ビーム・ライフル。ジェガン用と同等の携行式ビーム砲です。模擬戦等で取り回しの良い携行火器が必要とされる場合に使用するとのこと。こちらも詳細のとおり、ジェガン系に付属する見慣れたビーム・ライフルになっています。ただしHGUCジェガン系からの流用ではなく通常版で新造されたものになります。
本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。銃口部分は別パーツ化されていますが、マガジンの脱着ギミックなどはありません。
銃口上のセンサーはイエローのシールでの色分けです。
HGUCジェガンのビーム・ライフルと並べて比較。デザイン、シルエットはそっくりですが、シルヴァ・バレトのものは各部に細かな丸モールドがデザインされていてメカニカル。
■ポージング
浮かせてディスプレイさせる場合は、通常のHGと同様、股間部にスタンドの3.0mm軸を組み付けます。
重量感のあるキットですが、支柱の細いスタンドでもある程度支えられますし、様になるポーズも再現できます。多少関節が緩いのと、パーツ分割されている前腕や大腿部の合わせ目が開きやすいので注意。
シールドは前腕にダボを組み付けるだけで装備可能。特に基部のロールギミックなどはありません。
基部が可動しないですが、腕を伸ばして構えても肩や頭部と干渉することはなく、自然な姿勢で構えることができました。
そこそこ重量のある武装ですが、腕が垂れることもなかったです。ただ、ギリギリ耐えるくらいなので、経年でヘタれると重量に耐えられなくなる可能性はありそうですね。それと上腕が少し抜けやすいので、気になる場合はあらかじめ補強してからポーズを取らせると宜しいかと。
ビーム・ライフルは特に不自由なく構えることができます。全体的に関節が緩めなので、あらかじめ補強しておいたほうが安心してポージングを楽しめると思います。
対艦ミサイルを装備した状態でもレールガン(バインダー)は展開可能でした。ただ、アンテナと干渉しやすいので破損などに注意が必要なのと、一旦対艦ミサイルを外し、クローだけを前方に展開してから対艦ミサイルを組み付けたほうが良さそうです。
クセの強い頭部ですが、煽り視点だとガンダムフェイスであることがよく分かりますね。
対艦ミサイル射出シーンを再現。対艦ミサイルは単体でディスプレイできるようにはなっていませんが、アクションベースに付属する筒型ジョイントパーツで対応できました。
付属のワイヤーパーツに組み換え、有線式ハンド展開状態に。腕部が射出された状態で、付属のスタンドで腕部を単体でディスプレイすることで、単独で向かっていくような動きのあるポーズが演出できます。
スタンドはリード線の突っ張りなどで持っていかれやすく倒れやすいので、底に両面テープなどを貼り付けてある程度固定したほうがディスプレイさせやすいと思います。
ビームサーベルは柄とハンドパーツ穴に少し隙間があり、特にダボ固定でもないので角度が変わることがあります。柄は2個パーツ構成で抜け落ちることはないので、少し調整してやれば問題なく保持させることができます。
前腕部はポリキャップによる3.0mm接続なので、THEシンプルスタンドやアクションベースを使ってのディスプレイも可能です。
ジム・ヘッド、隠し腕に組み替えて。隠し腕はクローが可動するので、一応ビーム・ライフルなどを握らせることが可能でした。ジム・ヘッドはガンダム・ヘッドとはまた違った表情が付いて良いですね。
押し通るっっ!!!
ご当主・・・・・。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。ドーベンウルフ由来のデザインには重厚感があり、ディスプレイさせるだけでも十分に迫力が感じられるキットになっています。その中でガエル・チャン機らしいシックなカラーリング、仮面でフェイスを覆うような頭部デザインで、謎めいた雰囲気も感じられて渋格好良いですね。武装類が個性的でディスプレイ映えするのも魅力。
気になる点は、全体的に関節強度が弱めでポージングではやや心もとない感じがありますね。一応耐えられる強度ではありますが、経年でヘタレやすそうな箇所もあるので、あらかじめ補強しておく、または長期で楽しむ場合は補強したほうが良いかもです。
通常版のシルヴァ・バレトに比べ、細かく分割されていて貼るのが面倒だったダクトシールも1枚ものでスッキリ貼れるようになっていますし、ジム・ヘッド、隠し腕、有線式ハンド、ジェガンタイプのビーム・ライフルなどプレイバリューの幅も広いです。四肢が分離するため、ネオ・ジオングとの交戦シーンもリアルに演出できますし、劇中シーンを彩るにも良い、演出力の高いキットですね。
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