今回は、2008年6月に発売されたMG 1/100 真武者頑駄無のレビューをご紹介します!
MG 真武者頑駄無は、ゲーム『ガンダム無双』に登場するMS『真武者頑駄無』の1/100スケールモデルキットです。戦国武将をイメージした特徴的な機体形状を新規パーツを交えて再現。左腰に装備可能な刀「日輪丸」の他、背部に装備可能な槍「散光丸」、薙刀「電光丸」、火砲「種子島」が付属するキットになっています。価格は5,500円(税込み)です。
PS2・PS3向けゲーム「ガンダム無双」、カードダス「ガンダムトライエイジ」などに登場し、カトキハジメ氏によってデザインされたMS『真武者頑駄無』がMGでキット化。2005年3月に発売されたMG RX-78-2ガンダムVer.ONE YEAR WAR 0079(大元は2000年6月に発売されたMG RX-78-2ガンダムVer.1.5)のパーツを一部に使用し、鎧外装を纏う特徴的な機体形状が新規造形で再現されています。
成型色は朱色感のあるレッドやブラック、ゴールド、ホワイトをメインに、武士鎧をイメージした特徴的なカラーリングを再現。
頭部や武装類の一部をシールで色分けしますが、胴体や四肢は細かいパーツ構成で素組みでも高い色分けが再現されています。
脚部にはMG RX-78-2ガンダムVer.1.5などで使用されている内部フレームパーツを流用し、柔軟な可動を再現。
ポリキャップはPC-126を各部に使用。関節強度はまずまず高めで、一方に負荷がかかるような装備はなく自立は安定しています。
刀『日輪丸』(刀、鞘)、槍『散光丸』、薙刀『電光丸』、火砲『種子島』、日輪丸用ジョイントパーツ、散光丸用ジョイントパーツが付属。
余剰パーツがいくつか付属します。
マーキングシール、擦って転写するガンダムデカールが付属。
頭部。ガンダムの頭部に、左右後部それぞれにしころや吹返(ふきかえし)といった兜特有の装甲パーツを組み付けるようになっています。アンテナパーツのみアンダーゲート仕様。
ガンダム頭部のメット部は前後挟み込みタイプで頭頂部から側面にかけて合わせ目ができます。とさか前後のセンサーは白いパーツにオレンジのシールを貼っての色分け。
ツインアイや額のセンサーはクリアーパーツにシールを貼っての再現。
胴体部。肩の動力パイプやエアインテーク、中央の家紋など、ガンダムの造形と武士鎧の甲冑をうまく組み合わせたようなデザインになっています。腰部中央のV字もパーツによる色分けを再現。コックピットの開閉ギミックなどはありません。
胴体内部フレーム。内部フレームは胴体、四肢、バックパック各部ともMG RX-78-2ガンダムVer.ONE YEAR WAR 0079と同じ構造です。
フロントアーマーは草摺(くさずり)の節目のような細かいパーツ構成になっていてしなやかに反らせることができます。ただし構造が複雑なところがあるので、無理に曲げて破損させないように注意が必要です。
サイドアーマーに裏打ちパーツはなく簡易的な造形になっています。リアアーマーも簡易的な裏打ちパーツが造形されているのみ。股間部は前後にスライドし、脚部の可動域を広げることができます。
リアアーマーも鎧の草摺のように造形されていますが、1個パーツ構成なのでフロントアーマーのように反らすことはできません。ただし基部を少し展開させることができます。
腕部。前腕には鎧小手のような厚みのある装甲、肩には鎧の大袖のような大柄なアーマーを装備。
腕部内部フレーム。
二の腕は左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段落ちモールド化。前腕も筒型パーツの組み合わせで合わせ目はありません。ハンドパーツは親指、人差し指、残り3指がそれぞれ可動するタイプ。
前腕の装甲はゴールドの装甲や動力パイプ、白いフックなどが細かく造形。
前腕とのヒンジ接続部が少し可動し、装甲を前後にスイングさせることができます。
ショルダーアーマーもゴールドの動力パイプなどによってメカニカルに造形。赤い装甲は挟み込みタイプで中央の合わせ目は一部が段落ちモールド化されています。
肩装甲との接続部は複数パーツの組み合わせによるフレキシブルアームが造形。アームは各部が展開し、柔軟に可動します。
肩装甲もゴールドの動力パイプや白いフックが造形されています。裏面にはスリット入りの裏打ちパーツも造形。特に可動ギミックはありません。
肩装甲はアームによって上下可動や前後スイングが可能。ただしアームの構造がややデリケートなので、無理に動かして破損させないように注意が必要です。
脚部。高貴な武士鎧の脛当(すねあて)をイメージしてか、家紋や結びといった華やかな装飾がデザインされています。
脚部内部フレーム。基部にはアドバンスド・MS・ジョイントの前身のような一体フレームが整形されています。膝関節の装甲は左右から組み合わせてビス止めするようになっています。
大腿部は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目はモールドっぽく造形。膝から下は細かいパーツ構成で合わせ目はありません。
ソール部。脚底は薄底タイプでシンプルながら、アンクルアーマーは武士味があって印象的。足裏はシンプルなガンダムタイプで、モールド入りの裏打ちパーツが造形されています。つま先が少し肉抜き穴っぽくなっています。
つま先は角度変更が可能。
バックパックはMG RX-78-2ガンダムVer.ONE YEAR WAR 0079に似たデザインになっていますが、左右のホルダーや4基のバーニアなど各部が新造されています。
バックパックは2ダボ接続。
ホルダーはボールジョイント接続で適度に上下スイングが可能。回転させることも可能です。
バーニアは上下にスイングします。
HGUC陸戦型ジム、MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムVer.Kaと並べてサイズを比較。MGとしては中間サイズになります。特別大きくもなく小さくもなくといった感じ。一応全高は60尺(約18.18m)という設定になっています。
頭部は少し上下する程度。ですが左右へは、複雑な肩形状ながらもほとんど干渉がなく、水平以上にスイングさせることができます。
腕はY字程度まで上げることが可能。肩装甲と頭部アンテナなどが干渉しやすいので注意が必要です。肘はV字程度まで曲げることができます。
肩は前方に少しスイングが可能。後方へはほぼスイングしません。
上半身は適度に前後スイングが可能。左右へもそれなりにスイングします。
腰はわずかに回転する程度。干渉するため、あまり動きをつけることはできないようです。ディスプレイ用のジョイントパーツは付属していないので、浮かせてディスプレイさせる場合は股間部にコの字パーツを挟んでのディスプレイとなります。
腰アーマーが前後とも広めに可動するため、前後開脚は幅広く展開させることができます。
膝は深くまで曲げることが可能。内部フレームのシリンダーシャフトが伸縮するようになっています。シリンダーシャフトはフレーム状態のときに可動テストをしてスムーズにスライドするようにしておかないと、膝を曲げた際にボールジョイントが外れたりするので注意が必要です。外れたらバラして組み直すようになります。
足首の可動は、前後へはまずまずスイングが可能。左右へはあまり広く可動しません。
股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度まで。
内股、がに股は共に45度程度とわずか。
立膝はきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、腰の回転や左右への開脚幅など、多少の不満箇所はあるものの、上半身は着ぶくれな割に腕や肘などがよく動きますし、下半身も深くまで膝を曲げることができます。立膝もしやすいなど、ある程度のポージングは再現できそうですね。
槍『散光丸(さんこうまる)』。ロングサイズの武装になります。長い柄と3又の刃で構成され、作りは簡易的。
刃の部分はシルバーメッキでの再現となります。
バックパック中央部にジョイントパーツを組み付けることで、散光丸をマウントさせることができます。
薙刀『電光丸(でんこうまる)』。こちらは少し構造が特殊で、柄の部分は3箇所で分割され、色分けを再現。
刃の部分は反りのある薙刀刃になります。刃の部分はこちらもシルバーメッキでの再現。
バックパックのホルダーにマウント可能です。
刀『日輪丸(にちりんまる)』。日本刀をイメージした武装になります。
鞘は左右の簡易的な組み合わせで上下に合わせ目ができます。
抜刀が可能。
刃の部分はシルバーメッキでの再現となっています。
サイドアーマーにジョイントパーツを組み付けることで、日輪丸を腰にマウント可能。
火砲『種子島(たねがしま)』。火縄銃をイメージした武装になります。
グリップ周りも特徴的に造形。装甲の一部はゴールドのシールでの色分けです。
本体部分はモナカ割で上下に合わせ目ができます。ゴールドのラインはシールでの色分け。
種子島もバックパックのホルダーにマウント可能。
一通り武装して。背部に武器類を装備するとより武将味が増しますね。背部にマウントしている薙刀『電光丸』は少しふらつきやすいので注意が必要です。
武装各種は刃がシルバーメッキ成型色で鋭利さが感じられます。その分目立ちますし、振り下ろすシーンもリアルに演出できていいですね。
刀の日輪丸はダボ固定ではなく、可動指で握っての保持となります。指パーツの強度が緩いのでふらつきやすく、ハンドパーツから外れ落ちやすいので注意が必要です。
薙刀の電光丸はグリップとダボ固定できるので少し保持がしやすくなっています。一応片手でも保持させることができました。ただ、手首をいじっていると、ポリキャップがヘタれてハンドパーツが抜けやすくなってきます。武器の保持がより難しくなってくるので、頻繁に抜けるようならある程度補強してやる必要があるかもですね。
槍の散光丸は軽量なので割と保持はラク。予めポーズを取らせた後で握らせることでそれなりにポーズを取ることができます。
片手持ちでも柄の中央辺りを持たせることでバランスが取れ、保持させることができました。
種子島はグリップがダボ固定できるので、他の武器に比べると保持がしやすいです。ただ、ダボが浅めで外れやすいので、一旦握らせたら触らず、腕を動かすなどして慎重にポーズを付けるのが良いかと。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。細かいパーツの組み合わせによってメカニカル且つリアルに造形されていますし、甲冑のような装甲によって武士らしい雰囲気がしっかりと表現されていてかっこいいですね。フロントアーマーの反りギミックや膝の模様、各部の家紋なども印象的に造形されていて表現力は高いです。
気になる点としては、股があまり開かないのと、足首があまり曲がらないので自立した状態でのポーズは少し難しく、物足りなさを感じるところがあります。なので、スタンドなどを利用してうまくかっこいいポーズを取らせたいですね。
どの武器もかなり持たせにくくストレスはありますが、武装保持にそれぞれパターンやコツがあってそれが逆に楽しかったです。うまく保持させればダイナミックなポーズを取らせることはできるので、逆に欠点を楽しむのもありかも。
ディスプレイアイテムとしてはこの上ない造形のキットなので、うまくポーズを取らせて日本古来の容姿を持つガンダムを十分に楽しみたいですね。
⇒あみあみでMG 真武者頑駄無を探す
⇒DMM.comでMG 真武者頑駄無を探す
⇒駿河屋でMG 真武者頑駄無を探す
⇒楽天でMG 真武者頑駄無を探す
⇒ヤフーショッピングでMG 真武者頑駄無を探す
キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら