今回は、2003年4月に発売されたHG 1/144 ブリッツガンダムのレビューをご紹介します!
HG 1/144 ブリッツガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED』に登場するMS『ブリッツガンダム』の1/144スケールモデルキットです。右腕に大型武器の「トリケロス」、左腕には2パターンのツメが装備可能なトリプルクロー兵器「グレイプニール」を装備。ガンダムタイプながらも黒いカラーリングが特徴的なキットになっています。価格は1,296円(税込み)です。
ザフト軍クルーゼ隊メンバーの一人、『ニコル・アマルフィ』の搭乗機がHGでキット化。トリケロスやグレイプニールを装備した特徴的な機体形状が再現されています。
設定画や塗装済みキットでは黒を基調としたカラーリングになっていますが、成型色はダークブルーがメイン。部分的に赤や黄色の成型色パーツで色分けされていますが、シールで補う箇所も適度にあります。ブルーグレー成型色の部分も塗装見本ではパープルになっています。※2011年に発売されたリニューアル(リマスター)版はブラックとパープル成型色に変更されています。
HGエールストライクガンダムやHGデュエルガンダムアサルトシュラウドなどと同じフォーマットで、各部強度は高め。大きな背負い物もなく、自立も安定しています。使用ポリキャップはPC-123プラス。
腕部に装備しているトリケロスとグレイプニールを外して各部を見ていきます。まずは頭部。大型アンテナを装備したシャープな造形になっています。額のセンサーはシールによる色分け。頭部は前後での組み合わせなので、上部から側面に合わせ目ができます。
胸部から腰部。胸部は肩やエアインテークが赤いパーツで色分けされていますが、全体的にはダークブルーパーツでの構成。胸部とグレー成型色の腹部は前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。胸部中央の赤い横ラインは赤いシールでの色分けで、その下の三角モールドもシールでの色分けです。腰部も単色でシンプル。
腰アーマー裏にモールド造形はなし。サイドアーマーは先端が赤いシールでの色分けです。
腕部。武器を外した状態だと比較的軽装でシンプル。
二の腕は筒型パーツで、前腕は左右挟み込みタイプなので前後に合わせ目ができますが、一部は段落ちモールドっぽくなっています。
左前腕は装備する武器が異なるため、若干側面のパーツ形状が異なり、ポリキャップが内蔵されています。
ショルダーアーマー。シャープな造形で、側面は赤いパーツでの色分けです。前後挟み込みタイプなので上部に合わせ目ができます。前側の赤とグレーのライン状モールドはシールでの色分け。
脚部。HGエールストライクガンダムやHGデュエルガンダムアサルトシュラウドなどと同じような構造ですが、より細かい外装パーツで色分けされています。アンクルガードは赤いラインシールでの色分けです。
左右挟み込み箇所が多いので、大腿部や脚部裏には合わせ目ができますが、膝から分離できるので合わせめ消しはしやすいです。
足首から下の部分。つま先とかかとが分割され、足首兼土踏まずの部分も別パーツで色分けされています。土踏まずはモナカ割なので合わせ目ができます。足裏もモールドの入った別パーツなので肉抜き穴はありません。
バックパック。薄型ですが、複数パーツの組み合わせで色分けされ、特徴的な造形が再現されています。背中に複数パーツを取り付けることで構成されているので、バックパック単独での脱着はできません。
攻盾システムの『トリケロス』。特徴的な造形の武装です。表面の赤と黄色い部分はシールでの色分けで、赤とダークブルーの境目ラインは白く塗り分ける必要があります。
センサーやビームサーベル柄は別パーツでの色分けですが、センサーのレンズは塗り分けが必要です。ビーム・サーベル柄は固定式で脱着はできません。
3連装高速運動体貫徹弾『ランサーダート』は一番上の1本だけ抜き差しが可能です。ランサーダートの後部は塗り分けが必要。
有線式ロケットアンカーのピアサーロック『グレイプニール』。複数パーツの組み合わせで特徴的な造形、色分けが再現されています。後部の3基バーニアはシンプルな造形。
右腕部に装備するトリケロスは、グリップを保持して前腕側面にダボを固定させますが、ダボ固定が弱めで外れやすいので注意です。左腕部に装備するグレイプニールは前腕のポリキャップに差し込むだけで装備可能。保持強度は高めです。
HG陸戦型ジムやHGルプスレクスと並べて。陸ジムと同じくらいの大きさになります。ブリッツの全高は18.63m。
デュエルやバスターと並べて。大きさはどれも同じくらい。3機並べることで、劇中強奪時の再現が可能です。(色がディアクティブじゃないけど;)
頭部の可動は、顎引きは殆どできませんが、適度に見上げる動きは可能です。左右へは肩部が干渉するので顎が浮いたようになります。真横にまでは回さないほうが自然なポーズができそうです。
腕は水平程度にまで上げることができ、肘は90度まで折り曲げることができます。肩は胸部からの固定軸なので、前後スイング可動はありません。
胸部や腹部に可動箇所はないですが、腰部の付け根(腹部下部)のポリキャップが可動するので、上半身を少し浮かせることで前後にスイングが可能です。
腰はフロント、リアーアーマーが干渉するので、45度程度までの回転となります。股間部にアクションベース接続穴がないので、アクションベースに付属のコの字パーツを使ってのディスプレイとなります。リニューアル(リマスター)版にはアクションベースディスプレイ用のジョイントパーツが付属しています。
フロントアーマーが広く展開するので、前側には水平にまで開脚が可能。後方へもリアアーマーを交わすようにすれば水平にまで上げることができます。
膝はくの字程度まで曲げることができます。膝内部パーツは1個パーツなので合わせ目はありません。膝裏には裏打ちパーツが造形されています。
つま先はあまり伸ばすことができませんが、スネのガードが可動するのでつま先を上げる動きは広く可動します。左右への可動はそれなり。
つま先は適度に上下可動しますし、回転可動もします。
股間部にコの字パーツを取り付けている時はわずかにハの字程度開脚。
コの字パーツを挟まない状態だとより広く開脚させることができます。
股間部がボールジョイントなので、内股、ガニ股は45度程度までの可動となります。
立膝はまずまずな形でこなしてくれます。
可動域の総括としては、HG SEEDのフォーマットなのでそこまで可動域が広いわけでもなく、ポージングの表現には少し物足りないところはあるようです。ですが同じフォーマットでも、つま先の可動が柔軟だったり、前後開脚が広くできたりと、造形や追加可動部などによって割と動かしやすいようになっているのではないかと思います。
グレイプニール用の爪パーツ×3、アンカー用のパーツ2種、リード線が付属。
リード線とジョイントパーツを組み換え、
爪を組み換えることで射出形態が再現可能です。
グレイプニール用の台座が付属。2個パーツの簡単な作りです。
トリケロス、グレイプニール共に前腕に固定されているので、ポージングで特別不満、ストレスなどを感じるところはありません。ラクにポージングが可能です。ただ、経年劣化のせいか、胸部の赤いシールなどが剥がれやすかったので、その点はやや気になりました。
ランサーダートが1本脱着可能なので、射出するシーンが再現可能です。
3爪を取り付けると迫力が増します。
リード線と付属のパーツを使って射出形態を再現。
以上です。HG SEEDのフォーマットの流れを受けて、各部関節強度も高めで取り扱いやすいキットになっていると思います。特徴的な造形や、隠密行動機らしい独特のカラーリングなどが楽しめるかと。
気になる点としては、経年劣化のせいか、胸部やトリケロスの一部シールが剥がれやすかったり、前腕のダボ固定が甘かったりするので、その点は少し残念。それと、先発のバスターガンダムのように、大腿部付け根が回転可動しないのももったいない気がします。
ワイヤギミックの特徴的な武器を装備している分、他キットとは違った楽しみがありますし、ガンダムSEED初期の強奪機の一つとしては欠かせない一機なので、デュエルやバスター、イージスなどと合わせてSEEDの世界観を楽しむのもいいですね。
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2 件のコメントがあります。
774
on 2019年3月7日 at 07:00 -
レビューお疲れ様です。HGブリッツは足首のクリアランスが良好で、
当時のキットとしては開脚してのポージングが結構決まった印象があります。
あとホイルシールの粘着力は、確かに経年で多少落ちますね。
nori
on 2019年3月8日 at 02:16 -
コメントありがとうございます!
バスターは大腿部関節が新造されているので、なかなかの良キットだと思います。
ブリッツはエールストライクやデュエルに似たところがあるので、どうしてもその印象を引きずりがち。
ですが仰る通り、股間部の可動が広がっているようなので、ある程度ポージングの質が高まっているようです。
ホイルシールは時間が経つと駄目ですね~;