今回は、2007年12月に発売されたHG 1/144 GN-005 ガンダムヴァーチェのレビューをご紹介します!
HG ガンダムヴァーチェは、『機動戦士ガンダム00』に登場するMS『ガンダムヴァーチェ』の1/144スケールモデルキットです。重厚感ある特徴的な機体形状を新規造形で再現。GNキャノンが付属し、砲身が伸縮可能。劇中のような発射ポーズが再現可能なキットになっています。グリップ組み換え式のGNバズーカも付属。価格は1,650円(税込み)です。
ソレスタルビーイングが開発し、火力と防御力を重視した太陽炉搭載型MS『ガンダムヴァーチェ』がHGでキット化。背部に装備するGNキャノン、GNフィールドが展開可能な脚部ユニットなど、幅広いギミックを持つキットになっています。
成型色はホワイトとダークグレーをベースに、部分的にレッドやイエローを配色。全体的に少し落ち着きのあるカラーリングになっています。各部GNケーブルやユニット類のダクトなどをシールで補いますが、塗装が必要な箇所もいくつかあります。
設定では外装をパージすることで『ガンダムナドレ』として運用することができますが、このHGではパージ機能は再現されていません。肉厚な装甲を纏った状態のみが再現されています。
ポリキャップはPC-123プラスと、ボールジョイント型のPC-7を使用。脚部が肉厚で脚底も広く、前後に比重がかかる装備もないので自立は安定しています。ただ、脚を広げすぎると外側が浮くので、少し自立が不安定になるようです。
頭部。頬や後部の装甲によって肉厚さが表現された作りになっています。側面のGNコンデンサーはグレーシールの上からクリアーパーツを被せることで再現。とさか前後のセンサーはシールでの色分けです。
とさか左右の段差モールドはグレーに塗り分けが必要です。メット部は左右挟み込みタイプですが、後頭部にできる合わせ目は段落ちモールド化されています。
胴体部。こちらも比較的肉厚なフォルムに造形されています。胸部エアインテークはイエローのパーツでの色分け。この部分は少し抜けやすいので注意です。
肩のアンテナは開閉が可能。胸部中央の装甲が上下に可動し、中央のGNドライヴを露出させることができます。GNドライヴもグレーシールを貼り、その上からドーム状のクリアーパーツを被せる仕様です。
サイドアーマーはパーツによる色分けが再現されています。リアアーマーからの軸固定で上下に可動。腰アーマー裏にモールドは造形されていません。股間部はボールジョイント接続。
リアアーマーはGNスラスターがイエローパーツでの色分けですが、中央部分やサイドアーマーの付け根などはシールでの色分けです。
腕部。他のソレスタルビーイング所属機と比べて肉厚ですが、モールドは少なめで形状自体はシンプル。
二の腕は筒型で合わせ目はありません。前腕は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。前腕のGNコンデンサーはシールの上からクリアーパーツを被せる仕様。
肘裏のGNケーブルは白いパーツにライトパープルシールを貼っての色分け。HGガンダムデュナメスやHGガンダムキュリオスではゴム質素材パーツが使用されていましたが、ヴァーチェではパーツによる再現となっています。
ショルダーアーマー。挟み込みタイプで上部と側面に合わせ目ができます。肩内部パーツを挟み込む仕様なので、合わせ目を消す場合は後ハメ加工などが必要そうです。前後のラインモールドや側面の小型スラスターはグレーに塗り分けが必要です。
脚部。重モビルスーツらしい肉厚な形状が再現されています。膝やスネの凹みモールドはグレーのシールでの色分け。
大腿部は左右挟み込みタイプですが、合わせ目は端にくるようになっています。膝から分離しないので、後ハメ加工は手間そう。膝から下は前後挟み込みタイプ。合わせ目はモールド化されているので消す必要がありません。大腿部前面のGNケーブルはシールでの色分けです。
側面のユニットは表面の装甲を展開することで、GNフィールド発生装置が露出します。発生装置は内部をイエローに塗り分ける必要があります。
ボールジョイント接続でスライド展開しますが、個体差によって開いても閉じやすい場合があるので注意です。表面はグレーのシールでの色分け。
ソール部は比較的シンプルな作り。足裏にはモールドが造形されています。
背部ユニット。左右のGNキャノンはアームで接続され、中央のバックパックはシンプルな形状になっています。
バックパックは脱着可能で、ヴァーチェの背中にはGNドライヴが造形されています。
左右のアームはフレキシブルに可動。GNキャノンの付け根はポリキャップ式のボールジョイント接続です。
GNキャノン。ボックスタイプの武装になります。合わせ目のできないパーツ構成で再現。表面の装甲や側面の凹みモールドはグレーのシールでの色分けです。
砲口は伸縮が可能。内側のレバーによってスライドさせます。裏面のグリップも可動式。
表面の装甲は展開が可能。こちらもボールジョイント接続ですが、スライド箇所がゆるく閉じやすい場合があるので注意です。
アームが柔軟に可動するため、GNキャノンを前方に向けたりすることも可能です。付け根のボールジョイント接続がゆるく、GNキャノンがふらついたりする場合があるので、気になるなら予め補強しておくのも手かと。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて大きさを比較。HGの中ではそんなに大きい方ではなさそうです。ガンダムヴァーチェの全高は18.4m。
他のソレスタルビーイング所属機と並べて。他とは異なる重厚感がいいですね。カラーリングもそれぞれ異なり、バリエーションが豊か。その中でもヴァーチェは比較的オーソドックスなカラーリングですが、実機感が強い感じがあります。
頭部は少し見上げる動きが可能です。左右へは、肩のアンテナ基部が干渉するので45度程度までとなります。
腕は水平よりも少し上まで上げることができます。肘は1重関節で、90度程度まで。
胸部は可動式。
なので、腕を前方に少しスイングさせることができます。
胴体部に可動箇所がなく、腰も軸接続なので、上半身の前後スイングは殆どできません。画像も省きました。
腰は360度回転が可能です。アクションベースやスタンドへは、股間部のパーツを外し、3.0mm軸を差し込んでディスプレイさせます。股間部は少し回転させることが可能。
大柄な脚部が干渉するので、前後への開脚はあまり展開することができません。
膝は90度程度まで曲げることが可能。膝裏は肉抜き穴っぽいつくりですが、GNサーベル柄が収納可能です。
足首の可動。前後へは、少しつま先を伸ばすくらい動かせます。左右へも、足首のボールジョイントなりの可動となります。
左右への開脚はハの字程度まで展開が可能。
股間部と脚部が干渉するため、内股は殆どできません。がに股は45度程度まで展開が可能です。
立膝は、一応膝をつくことができますが、姿勢は崩れた形になります。
可動域の総括としては、脚部が肉厚なため、どうしても周りは干渉しやすく、可動も不十分なところがあります。ですがある程度角度はつけられるみたいなので、全く表現できないというわけではなさそうですね。上半身は腕周りに少し柔軟性があるので、銃器を構える演出はある程度楽しめるのではないでしょうか。
GNバズーカ、GNビームサーベル(ビーム刃、柄)×2が付属。
GNバズーカ。 主武装の大型ビーム砲になります。
多数のパーツによる組み合わせで、完成度の高い武装になっています。合わせ目は各部ともモールド化されるなど見栄えもいいです。
砲身下部の白い装甲は斜め下に引き出すことができます。砲口の黄色い部分は上下とも前方に引き出しが可能。内側はグレーに塗り分けが必要です。
内部のビーム発射口も造形されています。
センサーはグリーンのシールでの色分けで、上部のフックや左右のグリップ基部は上下に展開が可能です。
グリップの付け根は可動式。
側面、下部ともに基部から脱着させることも可能です。
グリップ基部は前後にスライドさせることもできます。各部が可動するなど、ギミックが豊富な武装になっています。
GNバズーカを構えるだけでも迫力が出ます。手首強度が弱いため、GNバズーカを保持したときに垂れる場合があるので注意です。
グリップが展開可動するので、GNバズーカの両手持ちはかなりラクに再現可能です。
GNバズーカのグリップを組み換えて両手持ち。後部はヴァーチェ胸元のGNドライヴと重ね合わせます。そして射撃体勢を取ることで、人革連高機動ステーション時の迎撃体制を取ることができます。
上部のフックを持たせることで、移動中を表現させることも可能です。
サーベル柄はハンドパーツに差し込んで保持させますが、スルッと抜けやすいので注意です。ポージング時は落下しないように角度調整したりする必要がありそうです。
各部装甲のハッチを展開し、GNフィールド展開状態に。
GNキャノンはグリップを展開することで、手持ち火器として使用することもできます。ただこの場合、背部のダボがそのまま露出してしまうのが欠点かも。
GNバズーカなどとはまた違った演出ができるのがいいですね。向きを変えたりするときに手甲パーツが外れやすいので注意です。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。重厚なMSはプロポーションバランスに違和感のあるものもありますが、このヴァーチェはプロポーションバランスが良く仕上がっていてかっこいいですね。関節強度も高く、重量のある武器を保持しても問題なくポーズが取れるのでストレスもありません。
欠点としては、背部GNキャノンの基部ボールジョイントがゆるいのでふらつきやすいのと、手首が弱めなので、GNバズーカを保持したときに下がりやすいです。その他、GNフィールド発生装置の装甲が展開しても閉じやすい場合があるので、場合によっては少し補強が必要かも。
GNバズーカやGNキャノンも保持の仕方が変えられますし、それらの武装を使っての演出力は高いです。何気にフットワークの軽そうなポーズが取れるなど、予想以上に完成度が高く仕上がっているのが嬉しいですね。
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3 件のコメントがあります。
逆シャア好きだけど(以下略)
on 2020年5月19日 at 16:55 -
ホイルシールとか使ってるけどなんだかんだいってOOの第三世代ガンダムの中で1番の出来だと思う。(あくまで個人の感想です)
ガンプラではないのですが質問です。BANDAIさんが出している30MMシリーズのプラモのレビューとかは書きませんか?
ブログ名が『ガンダムブログはじめました』なので流石にしないかな〜とも思ったのですが何気にニッパーのレビューなども書いてくださっているのでちょっとしたお願いです。金銭的問題もあると思うので無理にというわけではないです。
緊急事態宣言が解除されましたがまだまだ油断せずに過ごしていきましょう。苦しい事や辛い事は口に出したり、電話やLINEで話したりと我慢せずに吐き出してもいいと思います。
それでは、また。
nori
on 2020年6月3日 at 05:16 -
コメントありがとうございます!
後出なだけあって、第3世代の中ではヴァーチェが一番作りがいいですね。
「より質の高いものを」という意志が感じられるのがまた嬉しいところです♪
30MMシリーズは個人的に気になっていてレビューしてみたいとは思っているんですけど、やっぱり金銭面が大きいですかね;
コロナ禍で新作ガンプラの購入もちょっと厳しい状態なので、景気が戻らないと何とも…^^;
こんな中、ありがたいお言葉を頂き感謝ですm(_ _)m
逆シャア好きだけど(以下略)さんも体調等にお気をつけてお過ごしくださいまし^_^
逆シャア好きだけど(以下略)
on 2020年6月3日 at 17:37 -
返信感謝します。クロスボーンと合わせて返信します。
先に言いますが、無駄話が長くなります。すいません。
noriさんの投げ銭協力の呼びかけを見て改めて多くの人が大変な目にあっているということを実感します。わたくしも学生という身分(高校)もあり金銭的協力がとても苦しい状態であまり協力できない事がとても申し訳ないです。
早くおさまって欲しいですね。
明るくプラモの話に変えましょうか。ラフレシアくらいは一般販売で、と思いましたが一緒に飾るであろうビギナ・ギナはRE/100で出てしまっているので恐らくHGUCではでない。
F91、ビギナ・ギナともに出ている1/100でラフレシアとなると価格、大きさ共にとんでもないことになると思うのでよくてHGプレバンかな〜という感じに着地しました。
30MMは作りやすくカスタマイズ自由というのがとてもいいですね。オプションパーツたくさん出てますしね。あと、エフェクト系も出ていてガンプラでも利用できそうかな〜と思っています。ちなみに30分で作れることから30MMとなったらしいですがゲート処理含めてわたくしは軽く2時間使います(^_^)
今月(6月)6日に発売するHGRX-78ガンダムの商品画像を見て思ったのですが少しアレンジが強いかな〜と思ったのですが私だけですかね?
最後に、皆様気を緩めず引き続き体調管理や感染予防を怠らないようにしていきましょう。ではではまたの機会に。