HG カバカーリー レビュー

今回は、2008年1月に発売されたHG 1/144 VGMM-Git01 カバカーリーのレビューをご紹介します!

HG カバカーリーは、『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場するMS「VGMM-Git01 カバカーリー」の1/144スケールモデルキットです。カバカーリーの特徴的な機体形状を再現。ビーム・リングやショットガンといった武装により、劇中の印象的なアクションポーズが再現可能となっています。価格は2,420円(税込)です。

ジット・ラボラトリィがフラッグシップ機として開発したG系統のMSで、劇中ではキャピタル・アーミィのマスク(ルイン・リー)が搭乗。ユグドラシルやジャスティマなどと出撃し、多数のMSや戦艦を撃破した他、最終決戦ではベルリのG-セルフと激しい戦闘を繰り広げた機体「VGMM-Git01 カバカーリー」がHGでキット化。

G系統の特徴的なデザインながらも、ダークグレー基調のカラーリングや両肩シールド、脚部装甲、ビーム・リングといった武装、ラスボス感の強い機体形状が新規造形で再現されています。

成形色はダークグレー(ダークブルー)を基調に、頭部や胸部、肩部などにクリアホワイト、全身各部やビーム・リングにレッドを配色。その他、背部ビーム・リング・コンテナやビームショットガン、マガジンがグレー、内部や関節、外装の一部がパープルグレー成型色での再現となっています。

ホイルシールが付属しますが、頭部ツインアイやモールドを補うくらいでわずか。指先やダクト内部など細部を塗り分ける必要がありますが、塗装が必要ないくらい、素組みで十分なくらいの色分けが再現されています。

パープルグレーの内部、関節などのパーツはKPS素材となっています。ABSは不使用。なので破損やひび割れなどを気に必要がなく、比較的安全に塗装をすることができます。

ポリキャップはPC-002を使用し、全身各部に組み込みます。肘や膝などの各部関節はポリキャップとKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。両肩にシールド、背部にビームリングコンテナを装備していますが、特に負荷はかからず、自立は安定しています。

■付属品

ビーム・ショットガン、武器持ち手(右)、膝のカバーパーツ✕2、ビームリング用のエフェクト✕6とリード戦✕2、ビームリング用のスタンド✕2が付属。

余剰パーツが付属します。

■各部形状

HG カバカーリーの各部を見ていきます。

■頭部

頭部。ガンダムタイプに似たデザインながら、鶏冠のような後部アンテナや額の円筒状センサー、横筒型の顎装飾などが特徴的に造形。ダークグレーを基調としたヒール味のある頭部になっています。額センサーの中央や頬のモールドはクリアホワイトパーツ、左右モールドはシルバーのシールでの色分けです。

メット部は左右の組み合わせで後頭部の裾に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。とさかの✕モールドは赤いシールでの色分けです。ツインアイはクリアホワイトパーツの上からシールを貼っての再現。モールドが造形されているので、塗装で塗り分けても良いですね。

■胴体部

胴体部。ガンダムタイプのようなエアインテークを持ちつつも、締まったウエストなどが特徴的に造形。こちらもややヒール味を感じさせるデザインになっています。胸元のフォトン・レーザー砲はパープルグレーパーツ、エアインテークはクリアホワイトパーツできっちりと色分けされています。

胴体内部構造。

首、肩共にポリキャップ接続ですが、首はダブルボールジョイントで柔軟に可動。プラパーツによるカバーを被せる仕様で見栄えにも配慮がされています。肩ポリキャップは前方に展開可能。

腰部は各面に幅のある装甲が造形。腹部が細身なだけに、腰部の幅の広さが際立っています。中央下部の赤いダクトパーツは一旦組み付けると抜きにくいので、仮組みなどでは注意が必要。

サイドアーマーやリアアーマーの下部スラスターは赤いパーツでの色分け。サイドアーマー表面にはビームショットガン用のマガジンを装備しています。

腰アーマー裏はリアアーマーにのみ、簡単なモールドが造形。各部とも造りはシンプルで裏打ちパーツなどはありません。深みがあるので、技術があれば裏打ちパーツを自作しても良さそう。

■腕部

腕部。上腕以下は細身ですが、肩からは腕を覆うような幅のあるシールドを装備。これによってカバカーリーを全体的にボリューム感あるシルエットに押し上げています。

腕部内部構造。肩と上腕にのみ、簡単なフレームが造形されています。ハンドパーツは平手が標準で、手のひらにはビームリング用のジョイント穴が造形。指先は赤く塗り分けが必要です。

上腕は前後の組み合わせで側面に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要。前腕も前後の組み合わせで側面に合わせ目ができますが、肘から分離するので合わせ目消しはラクそう。

ハンドパーツはやや固定強度が弱め。前腕が2枚パーツ構成でハンドパーツ穴が開きやすいのが難点ではありますね。

ショルダーアーマーは前後の組み合わせで上部の一部に合わせ目ができます。側面のシールドを挟むので、合わせ目を消す場合は後ハメなどの加工が必要そう。前後モールドやアポジは赤とクリアホワイトパーツでの色分け。一度組み込むと外しにくいので、こちらも仮組みする場合は注意が必要です。

シールドは赤い裏打ちパーツがきっちりと造形されていて見栄えがしますし、スリットダクトもクリアホワイトパーツで丁寧に色分けされています。表面の小型スラスターは赤いパーツでの色分け。

裾のダクトは別パーツ化されているので塗り分けても良さそう。

側面シールドは展開可能。ミノフスキーフライト状態が再現できます。

■脚部

脚部。大腿部から膝下まで丸みのある装甲がスタイリッシュに造形。前面には腰部から足元近くまでを覆う大型の脚部装甲を備え、独特の重厚感あるシルエットを形成しています。膝下は後部や側面スラスターがパーツできっちりと色分けされています。

脚部内部構造。大腿部にのみ簡単な内部フレームが造形されています。

前面の脚部装甲は取り外しが可能。付属のカバーパーツを組み付けることで、膝のジョイント穴を隠すことができます。個体差かもですが、脚を弄るなどして衝撃を与えるとカバーパーツが外れやすいので注意。頻繁にポロリするようなら、ある程度補強しておいたほうが良いかもですね。

大腿部、膝から下ともに左右の組み合わせて前後に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラクそうですが、膝下の色分け部分は後ハメなどの加工が必要かもです。足の付け根はロールや上下などフレキシブルに可動します。

脚部装甲は3個パーツ構成の中折式。上部装甲の角度変更が可能です。装甲裏はしっかりとしたモールドが造形。チラ見してもチープさが出ない造りになっています。

ソール部。山型の装甲が特徴的に造形。赤い爪のような尖ったつま先など、各所にヒール味を感じさせる禍々しいデザインになっています。特に可動ギミックはなく、足首のパープルグレー装甲はモナカ割で中央に合わせ目ができます。

足底はモールド入りのパーツで蓋がされているため、肉抜き穴などはなくチープな感じは全くありません。

■バックパック

背部には2基のビーム・リング・コンテナを装備。コンテナは左右2枚パーツ構成ですが、中央の合わせ目は凹凸型の段落ちモールドなどで見栄え良く造形されています。

側面は内外にモールドがデザインされています。向きがあるので組み間違えないように注意。外側のスラスターが下側にくるように組み付けます。

ビーム・リング・コンテナ内部にはビーム・リングが格納されていて取り出しが可能。コンテナは簡単にバラせ、簡単に取り出すことができます。内部にまで緻密なモールドが入っているのが制作側のこだわりが感じられて良いですね。リングは赤成形色での再現で、ふちには付属のビーム刃が組み付け可能。

ビームリングコンテナは背部へは1ダボ接続。なので背部にはHGBCなどのオプションセットなどの3.0mm軸ジョイントが組み付け可能です。ただし若干穴が大きいのか、固定強度があまり高くないので補強が必要かも。

コンテナはロール可能。適度に表情を付けることができます。

■他キットとの比較

HGUC RX-78-2ガンダム(リバイブ版)、HGUCνガンダム(ファンネルなし)と並べて大きさを確認。全高はRX-78-2よりも若干大きいくらい。ただし肩シールドの影響で肩幅があるため、素立ちで飾る場合はHG2体分ほどのスペースが必要です。

同シリーズの手持ちキットとして、HG ガンダム G-セルフ(大気圏用パック装備型)HG ガンダムG-アルケインと並べて。どれも造形的なクォリティは高いです。このシリーズはフルドレスなど、まだキット化されていないものが多々あるので期待したいですね。

■各部可動域

頭部は適度に上下します。左右へは干渉なくスムーズにスイング可能。

肩部アーマーやシールド、ボールジョイント軸部分などが柔軟に可動するため、腕は高くまで上げることができます。肘も2重関節でV字程度まで角度変更が可能。

肩はボールジョイント軸が長いため、少し引き抜くことで広く前後させることができます。前方へはポリキャップの展開ギミックによってさらに広く可動します。

腹部や腰部ボールジョイントによって上半身は適度に前後します。

腰は干渉なく360度回転可能。浮かせてディスプレイさせる場合は一般的なHGと同様、股間部に3.0mm軸を差し込みます。アクションベースや他社製のスタンドにも対応。

前後開脚は、前方へは水平まで展開可能。意外にも脚部装甲が干渉することなく展開できます。後方はリアアーマーが干渉するのでやや制限されます。

膝は2重関節ですが、外装が干渉するため、くの字程度までしか曲げられず。膝装甲内側はパーツで覆われているため中が見えることはなく、スカスカ感もありません。

足首は前後左右とも適度に可動。

左右への開脚は水平程度まで幅広く展開させることができます。

脚部装甲を外すことで内股、ガニ股共に幅広く可動することができます。脚部装甲を装備している場合は可動が制限されます。

やや浅めですが、立膝はまずまずな姿勢で再現することができました。

可動域の総括としては、肩部や腰部(足の付け根)など、広く可動する箇所はあるものの、全体的に可動域はそれなり。ですが意外にも大柄な肩部や脚部装甲はそんなに干渉しないので、動く範囲でですが適度にポーズは取らせられますね。

■武装類

ビーム・ショットガン。専用の射撃兵装です。専用のマガジンと弾丸を使用する事で拡散ビームを発射可能とのこと。銃身下部にスライド式のフォアエンドが造形されるなど、ポンプアクション式を思わせるデザインで造形されています。

本体部分は簡単なモナカ割で上下に合わせ目ができます。下部のマガジンは脱着が可能。マガジンもモナカ割で合わせ目ができます。マガジンは腰部の予備との組み替えは出来ません。

銃口部分はしっかりと開口されています。銃口下部の円筒部分は別パーツ化されているので、塗り分けるなどしても良さそう。

■ポージング

ビーム・ショットガンを装備して。

ビーム・ショットガンは付属の武器持ち手で保持します。指がやや伸びた状態ではありますが、トリガーに指を添える形でより自然な状態での保持が表現されています。特にダボ固定ではないですが、グリップが太く持ち手に隙間なく収まるので安定した保持が可能です。

平手が標準なので、銃身を支えるポーズも自然な姿勢で再現することができます。ただ、肘の可動がそれなりで射撃ポーズが浅くなってしまうので、できればもう少し肘が曲がるとより良いポーズが出来てよかったかなと。

それと腕を伸ばして射撃するポーズを取らせると、どうしてもシールドの重量で肩が垂れてしまうので、きれいな片手射撃ポーズを取らせたい場合は肩ボールジョイントや手首の補強必須です。

あまり派手なポーズを取らせなくても、両肩のシールドが良いアクセントになるので少し胸を反らすだけでも十分ポーズが様になります。

両肩のシールドを展開したり、脚部装甲で攻撃を防ぐようなポーズを再現したりと、武器が多くなくてもいろんなポーズを再現できますね。

ビーム・リングはエフェクトパーツを組み付け、リード線を介して手のひらに接続します。これでビームリング射出状態が再現可能。

付属のスタンドを使用することで、ビームリングを単体でディスプレイさせることができます。ただし底の部分が小さい(狭い)ため、リード線の突っ張り次第で倒れたり引っ張られたりしやすいので注意です。底面に両面テープを貼るなどして固定すると一気に取り扱いがラクになります。

エフェクトは一応ブラックライトに反応するようですが、鮮やかに発光するほどではないようです。照らすと白く発光します。

スタンドはビームリングの組み付け部分(スタンド最上部)がボールジョイント接続で柔軟に可動。リングの向きを適度に変化させることができます。

両肩のシールドを展開することで、ミノフスキーフライト状態が再現可能。ダークグレーとレッドのカラーリング、両肩シールドにより、どことなくマントを広げた悪魔のような雰囲気が感じられるのが良いですね。

脚部装甲を外した状態で。やや膝を曲げる角度が制限されますが、被弾して脚部装甲が破壊されるシーンも一応再現できます。

足首があまり深くまで曲がらないので、接地状態でのポーズはそれほど得意ではありません。画像のようなシンプルな射撃ポーズだと問題なく自立できますが、股を大きく開いてポーズを取らせたい場合はスタンドなどで支えたほうが良いかもです。

ビームリングはリード線を接続せず、単体でディスプレイさせることで、劇中のような素手で投げるポーズも再現可能。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。ラスボスらしくヒール感が強く、ダークグレーとレッドのカラーリング、特殊な各部形状によって禍々しさが非常によく感じられるキットになっています。両肩シールドや脚部装甲などが良いインパクトを与えてくれますし、展開することでダイナミックさや迫力が強く感じられるのが良いですね。

気になる点は、肩ボールジョイントの可動は広く柔軟でよいのですが、肩部シールドの重量に耐えるほどの強度はないため、片手でショットガンを構えるようなポーズだと腕が垂れやすいです。なのであらかじめ補強しておいたほうが、ポーズは取らせやすいかと。

武装類が少ないのは淋しいですが、ビームリングはリード線による射出状態やスタンドを使ったディスプレイなど表現力が高いですし、脚部装甲もありなしで雰囲気がかなり変わってきます。できればビーム・セイバーも付属していると良かったですが、それなしでも十分に遊びがいのある、ラスボスらしい風格を持ったキットなのが良いですね。

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執筆者:nori
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