今回は、1/144 A級ヘビーメタルセット レビュー1(グルーン、アシュラ・テンプル編)のレビューをご紹介します!
前回に引き続き、1/144 A級ヘビーメタルセット レビューです。
1984年頃に発売されたA級ヘビーメタルの1/144キットセット。今回はその中でグルーンとアシュラ・テンプルをレビューしていきます。各キットとも組み立てには接着剤を使用します。関節が可動するようになっているので、可動部まで接着してしまわないように注意が必要です。
大きいパーツの裏面にはナンバーが印字されています。キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー
オージェとバッシュのレビューがご覧になりたい場合は以下のリンクから1/144 A級ヘビーメタルセット レビューを御覧くださいm(_ _)m
⇒1/144 A級ヘビーメタルセット レビュー1(オージェ、バッシュ編)
個別にレビューをご覧になりたい場合は下記のリンクからどうぞ。
主にリィリィ・ハッシーやギャブレット・ギャブレーが搭乗したポセイダル軍所属のA級ヘビーメタル『グルーン』。頭部に放電機能を持つ長い2本の角を持つなど、個性的な機体形状が再現されています。
成型色はライトブルーとダークアースの2色。胸部や腕部、脚部装甲の一部などを塗装する必要があります。シールは付属せず、ポリキャップも不使用です。膝裏とバックパックからリアアーマーにかけてのエネルギーケーブルが赤いビニールチューブで再現されています。
各部位とも左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができる単純な造りですが、関節各部が可動し、プロポーションも整っています。組み合わせ強度も高めで、全体的にまずまずなクォリティで造形されています。
大きな背負いものもなく自立は安定。各キットともPS素材で構成され、ABSは使用されていません。
ロングスピアが付属。
頭部。左右に伸びる長い2本の角や三角形のメット部など、全体的に闘牛のようなフォルムになっています。メット部は前後挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。額がライトブルーですが、周りはブルーに塗り分けが必要です。
首は胴体固定の1軸接続。
胴体部は前後挟み込みタイプの簡易的な造り。側面に合わせ目ができます。固定式なので腰の回転ギミックはなし。腰部にはエネルギーゲートが造形されていますが、開口はされていません。胸部中央はブルーに、左右の装甲はオレンジイエローに塗り分けが必要です。
背部は薄型のバックパックからリアアーマーに伸びるエネルギーケーブルが印象的。エネルギーケーブルは赤いビニールパイプでの造形です。角度によってはクネッと曲がってしまうので、気になる場合は指定されている長さよりも少しだけ短くしても良いのかも。ただ、リアアーマーを動かすと抜けやすいので注意が必要です。接着してしまってもいいかもですね。バックパックは接着してしまうので脱着はできません。
股間部は簡易的な構造。リアアーマーは少し展開が可能です。裏にはスラスターが造形。
腕部。肩に闘牛の角をイメージしたような湾曲した装甲を装備するなど、特徴的な形状になっています。
二の腕、前腕ともに前後挟み込みタイプで合わせ目ができます。前腕内側にはセイバー柄を装備。接着してしまうので脱着はできません。前腕の装甲はブルーに塗り分けが必要。
肘はロール可動します。手首は反らせることが可能。右のハンドパーツは平手ですが、左はロングスピア保持用に少し握った形になっています。
ショルダーアーマー。大柄で存在感のある装備になっています。上部の装甲は中央に合わせ目あり。前後の段々装甲はブルーに塗り分けが必要です。側面から見ると中身が筒抜けになっています。
上部の装甲は上下に可動します。
脚部。角型で重量感あるデザインになっています。大腿部に接続しているサイドアーマーや膝から下の装甲はブルーに塗り分けが必要です。
膝裏には動力パイプが造形。赤いビニールチューブでの再現となっています。大腿部、膝から下ともに左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。膝から分離しないので、消す場合は後ハメなど複雑な工程が必要。
サイドアーマーは脱着が可能です。
ソール部は三又で造形。三又の爪先はブルーに塗り分けが必要です。ソール部の脱着は不可。
後部はメカニカルな造りになっています。脚裏は全体が肉抜き穴の単純な造り。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを確認。頭頂高はルプスレクスと同じくらいの大きさ。アンテナが縦に長いので、その分全高は大きめです。グルーンの頭頂高20.7m、全高26.0mです。
HGエルガイムと並べて比較。各部に合わせ目ができる以外は、造形、プロポーション共に申し分ないですね。塗装すればHGエルガイムと並べても違和感はなさそう。背部の動力パイプだけ少しリアルさに欠けるので、市販のものと組み換えても良いかも。
HGアトールとも並べて。大きめのアトールと並べても差はほとんどありません。
頭部は上下への可動はなく、左右にのみ可動します。特に干渉もなくスムーズ。
腕は水平程度まで上げることができます。肘は少し曲がる程度ですが、逆向きに曲げることもできます。
肩は適度に前後スイングさせることができます。
脚部は幅広く前後開脚が可能。
アクションベースはスタンドへのディスプレイは考慮されておらず、コの字パーツも股間部に通すことはできないようです。軽く乗せることは可能。膝は少し曲がる程度です。
足首は前後左右ともまずまず可動させることができます。
左右への開脚もハの字程度まで展開が可能。内股、ガニ股などの動きはできません。
可動域の総括としては、古いキットで可動域が制限される箇所がありますが、全体的に強度があって取り扱いやすいです。広く可動する部分もあるので、ある程度のポージング表現はできそうですね。
ロングスピア。細身でシャープに造形されています。
ダークアース成型色のみなので、シルバーやブルーなどに塗り分けが必要です。
バッシュと同じく手首が回転しないので、少しポーズに不自然さがあるかも。ただ、肘がロール可動するのでその分はフォローできそうではありますね。
片足立ちも簡単にできるくらい、関節には強度があり、遊びやヘタレもないので取り扱いやすいです。
ロングスピアは片手保持が難しいですが、ハンドパーツに接着するようにはなっていません。うまく角度を調整して保持させる、もしくは難しいなら接着してしまうなど対処が必要そうです。
両手だとそれなりに持たせることは可能です。
以上、グルーンのレビューでした。続いてアシュラ・テンプルのレビューです。
主にギャブレット・ギャブレーやバーン・ガニア・キラーズが搭乗したポセイダル軍所属A級ヘビーメタル『アシュラ・テンプル』。マシーンらしいデザインで、背部にはパラボラアンテナのような盾(サーカスバインダー)を持つキットになっています。
成型色はサーモンピンクとダークグレーの2色。大まかに色分けされているだけなので、胴体部や肩部、脚部、後部サーカスバインダーなどを塗装する必要があります。シールは付属せず、ポリキャップも不使用です。肘や膝裏のエネルギーケーブルが緑のビニールチューブで再現されています。
各部位とも左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができますが、メカニカルな部分もあり、プロポーションもまずまずです。接着時、パーツの内側にダボピンとダボ穴がないパーツがあるので、かみ合わせがきれいになるように注意して接着する必要があります。
足首の角度がつきにくいので、股を広げると外側が浮き気味になります。ですが自立に影響はなく、ソールが3又なので安定しています。背部のサーカスバインダーも影響はなし。
パワーランチャー☓2、サーカスバインダー保持用のハンドパーツ(左右)、パワーランチャー連結用のエネルギーケーブル(ビニールチューブ)が付属。
頭部。マシーンっぽさが表現されたデザインになっています。どことなくFSSの機体につながるようなところも。額をダークブルーに、左右の丸型モールドをダークグレーに塗り分けが必要です。フェイスパーツが別パーツ化されていますが、こちらも一部をサーモンピンクに色分けが必要です。
メット部は左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。
首には細いリード線による動力パイプが造形。首は単純な角型軸接続です。
胴体部。適度に丸モールドが造形されていますが、基本的にはシンプル。腰部中央にはエネルギーゲートが造形、開口されています。胸部中央の曲型装甲や腰部の左右フロントアーマーはワインレッドに塗り分けが必要です。
胸部はリバースボマー射出用のカバーパーツが造形され、支柱パーツと組み合わせることで展開状態を再現することができます。お好みで閉じた状態とチョイスできますが、接着してしまうので完全選択式となっています。
背部は上下に細長く伸びるバインダーを持つバックパックを装備。塗装は必要ありません。背部に接着するため、脱着はできないようになっています。
股間部は簡易的な造りですが、股間軸が左右で分割されているので少し上下にスイングさせることができます。
腕部。主に角型でマシーンっぽいデザインになっています。肘にはグリーンのビニールチューブによるエネルギーパイプが造形。
二の腕と肘関節は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目ができます。前腕は前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。平手が標準。前腕の一部装甲はワインレッドに塗り分けが必要です。
二の腕の付け根がロール可動します。回転強度が高めなので、二の腕の接着が不十分だと回転で分解されてしまうかも。
前腕は内側が空洞になっていて、前腕内部のフレームが可動するようになっています。内部にはセイバー柄を装備。接着固定するため、脱着はできません。保持させたい場合は接着をせずにおくと良いかと。
ショルダーアーマーは曲状で大柄。適度にモールドも造形されています。側面のスラスター?は別パーツ化(接着固定)されています。挟み込みタイプで全体的に合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどが必要。全体をワインレッドに、前後の角型モールドをオレンジに塗り分けが必要です。
サーカスバインダーのアームは2箇所で角度変更が可能。伸ばし切ることも可能です。
先端は竜手のようにデザインされています。
サーカスバインダーは前後パーツで色分けされています。パワーランチャーの砲身も別パーツ化。表面をモールドに沿ってワインレッドとダークグレーに塗り分ける必要があります。
脚部。スラッと縦に伸びる裾広がりのデザインですが、膝の突起が特徴的。この突起はある程度強度がありますが、引っ掛けて折ったりゲートと間違えてカットしてしまわないように注意が必要です。ランダムスレートの展開ギミックはありません。膝周りや裾はワインレッドに塗り分けが必要です。
大腿部、膝下共に左右挟み込みタイプ。肘から分離しないので、合わせ目を消す場合は後ハメなど複雑な作業が必要です。膝左右には緑ビニールチューブの動力パイプが造形。
ソール部。他のキットと同じく3又造形。足裏はほぼ肉抜き穴です。3又や中央パーツなど各部が接着固定。後部の2又は位置が合わないと自立時にカタカタするので、接地が安定するように接着する必要があります。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。アシュラ・テンプルはひときわ大型。この4体セットのなかで一番頭頂高のあるキットです。
HGエルガイムと並べて比較。アシュラ・テンプルは無機質なマシーン感が強いデザインになっています。
HGアトールとも並べて。アトールと同じくらいの大きさになります。
頭部はわずかに上下可動するのみ。左右へも装甲が干渉したりするのでわずかです。
腕は水平近くまで上げることができます。肘は少し曲がる程度ですが、逆側にも曲げることができます。手首もロール可動します。
肩はわずかに前後スイングが可能。
前後開脚はハの字程度まで展開が可能です。
膝はわずかに曲がる程度。左右への開脚はハの字よりやや狭め。
可動域の総括としては、首、肘、膝ともに可動域は狭く、関節を生かしてのポージングは望めないようです。ただ、背部のサーカスバインダーやパワーランチャーなど武装類はあるので、武装したり造形的なものを楽しんだりすると良いかと。
パワーランチャー。最中割りの簡易的な造り。全体をダークグレーに塗り分ける必要があります。
パワーランチャーは付属のビニールチューブで腰部エネルギーゲートに連結します。
大柄なのでそのままでも十分な存在感がありますね。
片足立ちも可能。膝は片側に強度があり、片側に緩さがありました。個体差があると思いますが、何度も曲げているとヘタレてくるかも。肘や膝が曲がらないので、どうしても表情付けは難しいところがあります。
サーカスバインダーは付属のハンドパーツに組み換えることで、両腕で保持させることができます。
個性的な武装で一味違った攻撃態勢を取ることができます。
パワーランチャーは前腕の接続穴(赤◯)が浅いためダボ固定はできず、前腕に接着するようになっています。一度接着すると脱着は難しくなるので、予めパワーランチャーのありなしをチョイスすることになりそうです。
パワーランチャーを装備して。チューブは強度があるので垂れ下がった状態にはなりませんが、長さがあるので突っ張ることはなく、適度なポーズは可能です。
この1/144 A級ヘビーメタルセットのパーツとHGアトール(別売り)を組み合わせてアトールV・マクトミンビルドを再現。A級ヘビーメタルセットのパーツには塗装が必要ですが、そこまで不自然さは感じません。そのまま組み合わせてもキマイラっぽくていいですね。
バスターランチャーを装備して。各部に合わせ目が出来ますが、処理したり塗装したりすることでより完成度の高いアトールVが再現できそうです。アトールV・マクトミンビルドの各部詳細については、以下のリンクからHGアトールのレビューをご参考くださいm(_ _)m
適当に何枚かどうぞ。
以上です。グルーンは関節に強度があって遊びもなく、ポロリもないので取り扱いやすかったです。アンテナが長いので引っ掛けて折ってしまわないように注意する以外、特に気にする箇所もなく、ポージングもしやすいですね。ロングスピアが保持しにくいので、構えたい場合は接着するなど対処は必要です。あと、リアアーマーを動かすと後部の動力パイプが抜けやすいので、その点は注意が必要です。
一方のアシュラ・テンプルは、可動域も狭く、造形的にも無機質感が強いので、そのままだとあまりポーズに表情が付けにくいところがあります。ですがサーカスバインダーやパワーランチャーといった武装によって迫力のあるポーズを再現することができますし、ポロリもなく、取り扱いにも不満はないですね。
それぞれの装備とHGアトールを組み合わせることでアトールV・マクトミンビルドが再現できるなど、お得さもあるキットセットになっています。古いキットながらも各種それぞれに良さがあって侮れないですし、ポセイダル軍の主要機体が網羅できる、ボリューム感あるキットになっているのがいいですね。
⇒1/144 A級ヘビーメタルセット レビュー1(オージェ、バッシュ編)
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2 件のコメントがあります。
匿名
on 2021年3月18日 at 22:25 -
サークルバインダーでなくて
サーカスバインダーですよー
nori
on 2021年3月19日 at 00:09 -
コメントありがとうございます!
失礼しました;修正しておきました・・