今回は、2013年11月に発売されたHGUC 1/144 ヴィクトリーガンダムのレビューをご紹介します!
HGUC ヴィクトリーガンダムは、『機動戦士Vガンダム』に登場する主人公機『ヴィクトリーガンダム』の1/144スケールモデルキットです。独自の最新フォーマットによって高い可動性を再現。特徴的なビームシールドやビームサーベル、扇型のサーベル刃に加え、単機のコアファイターも付属しています。価格は1,320円(税込み)。
2013年のHGオールガンダムプロジェクトにより、リガ・ミリティア所属MS『ヴィクトリーガンダム』がキット化。主人公ウッソ・エヴィン他が搭乗した印象的な機体です。他キットからの流用はなく、完全新規造形による再現。
成型色は劇中のカラーリングそのままに、淡いブルーやホワイト、レッドなどを配色。細部までパーツで細かく色分けされています。ダクトなど部分的にシールで補い、一部は塗り分けが必要です。
ポリキャップはPC-002をすべて使用。肘や膝はポリキャップを使用しませんが、全体的に強度も高めでプロポーションもよく、自立も安定しています。高い可動性を活かすため、変形はオミットされています。
頭部。小型でまとまりのある造形。前後挟み込みタイプですが、上部から側面にかけてできる合わせ目は段落ちモールド化されているようです。こめかみのバルカンや頬のダクトは塗り分けが必要です。
額のセンサーやツインアイは赤いパーツにシールを貼っての色分け。細かいパーツが多いので、紛失や破損には注意して組み立てる必要があります。
胸部。コックピットハッチやインテークなど、細部までパーツによって細かく色分けされています。肩のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。腰部はフロントやリアアーマーがパーツで色分けされています。腰アーマー中央のダクトは黒いシールでの色分けです。
腰アーマー裏に裏打ちパーツやモールド造形はありません。
腕部。シンプルなスクエアタイプ。肘関節はグレー成型色になっているので、白く塗り分けが必要です。
二の腕は筒型で合わせ目はありません。前腕は左右挟み込みタイプで、手首辺りや肘裏などに合わせ目ができるようになっています。前腕は肘と分離が可能なので、合わせ目消しはしやすいかと。塗装する場合、肘の赤いパーツはマスキングなどが必要そうです。
膝裏の赤い装甲は適度に可動します。引き出すのが難しかったら、肘関節裏の隙間から爪楊枝などで押し出すとラクです(赤矢印)。先端のパーツを脱着することで、ビームシールドがマウント可能。
ショルダーアーマーは3個パーツの組み合わせで、合わせ目が出来ないようになっています。側面のダクトは黒いシールでの色分け。
脚部。モールドが程よく入ったスリムな造形を再現。膝の一部ダクトはグレーに塗り分けが必要です。膝下側面の丸型ハードポイントは別パーツで造形されています。
大腿部は筒型で合わせ目はありません。膝から下は前後挟み込みタイプですが、側面の合わせ目は段落ちモールド化されています。大腿部裏は一部が開口されていて、内部の装甲が見えるようになっています。
アンクルアーマーは特に固定されるわけではなく、グレーのパーツの上に載せるだけの構造。足首を脚部パーツと組み合わせるときに挟み込むようになっています。なので、アンクルアーマーが柔軟というか、遊びができるような構造になっています。
脚部の付け根がパーツ分割され、ロールするようになっています。(画像右)
足裏はつま先側に肉抜き穴があります。
つま先は伸ばすことができます。
バックパック。内部のスラスターは別パーツで色分けされています。
バックパックは複数ダボによる接続で、固定強度はかなり高め。他キットのものを取り付けることはできないっぽいですね。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。小型キットで、HGルプスレクスともかなりの差があります。ヴィクトリーガンダムの頭頂高は15.2m。ちなみにガンダムバルバトスルプスレクスの全高は19.0mです。
同じHGオールガンダムプロジェクトのHGAWガンダムダブルエックスと並べて。そこそこのサイズ差があります。
頭部の可動は、手前に隙間があるので深くまで顎を引くことができます。見上げる動きはわずか。左右へは余裕で可動します。首はポリキャップ式。
腕は水平程度にまで可動。肘はショルダーアーマーを交わすようにすれば深くまで曲げることができます。
肩は前後ともスイング幅は広め。前方へはポリキャップが引き出せるのでさらに広めに可動します。
腹部にはボールジョイント型ポリキャップが2箇所に内蔵されていますが、上半身の前後スイングはそれなり。
腰は少し浮かせて干渉しないようにすれば、360度回転が可能です。アクションベースへは、通常通り股間部に差し込んでのディスプレイとなります。
フロントアーマーが水平程度にまで展開するので、前方へは干渉なく広く開脚します。後方はリアアーマが動かないですが、まずまず開脚できるようです。
膝はまずまず深めに曲げることができます。ただ、膝を曲げると膝内部パーツが際立ってしまうような構造になっています。膝関節部には合わせ目ができ、膝装甲に裏打ちパーツは造形されていません。
足首は前後、左右ともにやや物足りなさのある可動域となっています。
左右への開脚は、水平にまではいきませんが、ある程度広く展開させることができます。サイドアーマーの有無に関係なくこの程度まで。
内股、がに股はともに水平以上に回転させることができます。
立膝は、多少造形的な違和感はありますが、きれいな形でこなすことができました。
可動域の総括としては、秀でたところはないものの、全体的によく動くキットにはなっていると思います。特に足回りが柔軟なのはいいですね。不自由なく好きなポーズが試せそうです。
コアファイター、ビームシールド、ビーム・サーベル(扇形サーベル刃、柄?2、ビームサーベル刃☓2)ビーム・ライフルが付属。
コアファイター。各部ともパーツで色分けされています。HGCEインパルスガンダムのシルエットフライヤーやコアスプレンダーに比べるとだいぶしっかりとした作り。キャノピーや肩部ダクト、後部スラスター、頭部センサーなどは塗り分けが必要です。
コアファイターをいろんな角度から。
ディスプレイして。ジョイントパーツ差し込み穴などがないので、ディスプレイさせたい場合は工夫する必要があります。一応コの字パーツを後部スラスターに突っ込んで固定してみました;
ベーシックな戦闘機タイプで、シャープさもあってかっこいいですね。
ビーム・ライフル。モナカ割の簡単な作り。砲口部分にも合わせ目が出るようになっています。
センサーはシールでの色分け。
ビーム系各種。発振部周辺が特徴的な造形になっています。ビームシールドはよくあるシンプルな造形。ブラックライトで照らしても発光しませんでした。
ビームシールドは前腕の赤い部分に挟み込んで固定します。固定強度は高く、簡単に抜け落ちたりすることはありません。
ビーム・ライフルとビームシールドを装備して。
ビーム・ライフルはハンドパーツで挟み込んでの保持で、グリップとハンドパーツの幅が丁度いいので遊びなく保持ができます。ただ、トリガーに指をかけた武器持ち手が付属していないのがちょっともったいないかも。
腰や肩がよく動くので、ビーム・ライフルを構えるポーズも容易。
ヴィクトリーガンダム本体も動かしやすく、ポージングがよく決まります。ビームサーベルはグリップの太さがハンドパーツに比べて少し細身ですが、抜け落ちることなく保持できます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。人気のある主人公機なだけに内部構造や外装の色分けなども細かく、HGでもリアルな仕上がりになっています。プロポーションもいいですし、軽量で取り扱いやすいのもいいですね。
欠点的には、よく言われることですが、肘関節がホワイト成型色で再現されておらず塗装する必要があるというところですね。グレー成型色のままでも悪くはないですが、より忠実に再現されているともっと良かったかと。
変形こそオミットされていますが、その分可動域は広くポージングも柔軟。コアファイターが別途付属しているので、並行させるなどディスプレイの幅も広がる、安定した楽しみ方ができるキットですね。
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