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HGUC V2アサルトバスターガンダム レビュー

今回は、2015年5月に発売されたHGUC 1/144 LM314V23/24 V2アサルトバスターガンダムのレビューをご紹介します!

HGUC V2アサルトバスターガンダムは、『機動戦士Vガンダム』に登場する主人公機『LM314V23/24 V2アサルトバスターガンダム』の1/144スケールキットです。V2ガンダムの強化装備仕様である特徴的な機体形状を新規パーツを用いて再現。パーツの組み合わせにより「V2アサルトバスターガンダム」、「V2アサルトガンダム」、「V2バスターガンダム」が再現可能なキットになっています。メガビーム・ライフル、メガビーム・シールドなど多彩な武装が付属。価格は2,200円(税込み)です。

V2ガンダムが長距離支援のバスターパーツと中距離戦登用のアサルトパーツを同時に装備した形態で、主人公ウッソ・エヴィンが搭乗。エンジェル・ハイロゥ攻略戦等、ザンスカール戦争後期の戦場を駆け抜けたMS『LM314V23/24 V2アサルトバスターガンダム』がHGUCでキット化。

2014年1月に発売されたHGUC V2ガンダムをベースに、ゴールドのリアクティブアーマーやメガ・ビーム・キャノン、スプレー・ビーム・ポッド、メガ・ビーム・ライフル、メガ・ビーム・シールドといった武装が新規造形で再現されています。変形ギミックはありません。

成型色はV2ガンダムと同じホワイトとブルーをベースに、胸部や背部ミノフスキー・ドライブ・ユニットにイエロー、頭部やソール部、スプレー・ビーム・ポッドなどにレッドを配色。各部のバスターパーツ、アサルトパーツの一部はゴールド、内部・関節、ビームライフルなどはグレー成型色での再現となっています。

シールは頭部やビームライフルのセンサー、各部マイクロ・ミサイル・ポッド、メガ・ビーム・シールドなどを補いまずまずの量。V2コアファイターやメガビーム・ライフルの一部などを塗り分ける必要がありますが、素組みでも十分なくらいの色分けが再現されています。

グレー成型色パーツにはKPSが使用されています。ABSは不使用。ゴールド成型色パーツはアンダーゲート仕様なのでメッキにも対応しているようです。このキット自体は通常のゴールド成型色ですが、後にメッキ仕様のクリアカラー&メッキVer.が発売されています。

ポリキャップはPC-002Bをすべて使い切ります。肘はPSパーツ構成、膝はKPSパーツ構成で関節強度はまずまず高め。背部に大柄なメガ・ビーム・キャノンやスプレー・ビーム・ポッド、ミノフスキー・ドライブ・ユニットを装備しているため、若干後方に負荷がかかりますが、上部にバランスよく配置されるため、ふらつきもなく自立は安定します。

メガ・ビーム・ライフル、メガ・ビーム・シールド、ビーム・ライフル(連装式グレネード・ランチャー付き)、V2コアファイター、V2コアファイターディスプレイ用のジョイントパーツが付属。ビームサーベル柄2本は余剰です。

V2アサルトガンダム、V2バスターガンダム用の組み換えパーツが付属します。

組立時にV2アサルトバスターガンダム、V2アサルトガンダム、V2バスターガンダムを選んで組み立てるようになっていますが、組み立てた後でも組み換えは可能です。こちらはV2アサルトガンダム。

こちらはV2バスターガンダムです。この2体に付いては記事の後半にレビューします。

すぐにレビューをご覧になりたい場合は以下のリンクからどうぞ。

V2アサルトバスターガンダム
V2アサルトガンダム
V2バスターガンダム

■V2アサルトバスターガンダム

背部のユニットを外した状態で全身から。

頭部はV2ガンダムから変わらず。丸みのあるシルエットと額の大小V型アンテナが印象的に造形されています。左右のバルカンやダクトはグレーに塗り分けが必要。メット部は前後の組み合わせで上部から側面にかけて合わせ目ができます。合わせ目を消す場合はフェイスパーツの後ハメが必要。

後頭部のセンサーは白いパーツにグリーンのシールを貼っての色分け。ツインアイや額のセンサーは赤いパーツで色分けされているので、塗装する場合も塗り分けがしやすくなっています。

胸部・腹部もV2ガンダムと同じ。胸部装甲が上下に色分けされるなど、各部がパーツで細かく色分けされています。上部のV型装甲やエアインテーク内部もパーツでの色分けで再現度はかなり高め。

肩のポリキャップは前方に引き出し可能。首もポリキャップで適度に可動します。

腰部をV2ガンダムと並べて比較。基部形状は同じですが、前面中央にはゴールドの装甲が新造。中央のセンサー?は青いシールで色分けします。前後アーマーとも表面には青いマイクロ・ミサイル・ポッドが新造。ポッドの開閉口はグレーのシールで色分けします。

腰部側面には前方に展開可能なヴェスバーが新造。簡単な1個パーツ構成で展開ギミックもありませんが、表面には細かなモールドが入っていてメカニカル。一部をグレーに塗り分けが必要。裏面は肉抜き状態なので、埋める場合は丁寧な処理が必要です。

フロントアーマーはゴールドのリアクティブアーマーが干渉するため、殆ど上がらないようになっています。

腰アーマー裏はV2ガンダムと同様、肉抜きのような作りですが、一見するとモールドっぽいのでそのままでもそんなに不自然な感じはないのかなと思います。

腕部をV2ガンダムと並べて。肩に大柄なIフィールド発生装置が新造されたことでやや厚みが増しています。上腕以下の形状はV2ガンダムと同じ。肘関節などは設定通り白いパーツでの再現となっています。

上腕は筒型で合わせ目はなし。肘関節は左右の組み合わせで合わせ目は内側に。前腕は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。肘から分離しないので、各所の合わせ目を消すのはやや手間そう。ただしモールドが多数造形されるなどディテールは十分です。

手首は上下にスイング可能。表情が付きやすくていいですね。

前腕のビームシールド発生器が展開しますが、ビームシールドは付属していません。

ショルダーアーマーとIフィールド発生装置。ショルダーアーマー基部はV2からの流用ですが、側面に追加されたIフィールド発生装置は新規造形での再現です。基部、Iフィールド発生装置のゴールドのリアクティブアーマーは前後の組み合わせで合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどが必要。

Iフィールド発生装置は引き抜くだけで取り外せます。

基部はアーム型の接続部で広く展開させることができます。側面の白い装甲は可動式。

脚部をV2ガンダムと並べて比較。こちらも基部はV2と同じですが、膝にはゴールドのリアクティブアーマー、側面には新規造形のマイクロ・ミサイル・ポッドが追加装備されています。ゴールド装甲のセンサー?は青いシールでの色分け。

大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右の組み合わせでスネや後部に合わせ目ができます。膝から分離するので合わせ目消しはラク。脚の付け根は一部モールドがパーツで色分けされ、ロールやポリキャップの上下などフレキシブルに可動します。

膝のリアクティブアーマーとマイクロ・ミサイル・ポッドは取り外しが可能。

ソール部はV2と同じ。軽装で作りもシンプルです。足裏はつま先が肉抜き穴。つま先は角度変更が可能です。

背部をV2ガンダムと並べて比較。V2はミノフスキー・ドライブ・ユニットのみですが、アサルトバスターはメガ・ビーム・キャノン、スプレー・ビーム・ポッド、ミノフスキー・ドライブ・ユニットの複合ユニットを装備。かなり幅のあるユニットになっています。

基部は簡単な1個パーツ構成で作りは簡易的。一部が肉抜き穴です。

背部のユニットは大小2箇所の丸軸ダボでしっかりと固定されます。他のHGUCなどとは共通ではないので、無改造で組み替えたりすることはできません。V2ガンダム用のミノフスキー・ドライブユニットは装備可能。

背部右側に装備するメガ・ビーム・キャノン。ロングレンジ用のビーム砲で、小型ながらも射程や威力はグリプス戦役時のメガ・バズーカ・ランチャーやハイパー・メガ・ランチャーに匹敵。対艦隊戦などで大きな威力を発揮するとのことです。砲身部分は上下で白と青に色分けされています。

後部のミノフスキー・ドライブ・ユニットはポリキャップ接続で脱着が可能。

基部は簡単な左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。合わせ目を消す場合は後ハメなどが必要。上部の赤いモールドはシールで色分けします。

砲口は少し深めに開口されています。

背部左側に装備するスプレー・ビーム・ポッド。メガ・ビーム・キャノンの稼働を補助する中~近距離防御用の装備になります。メガ・ビーム・キャノンのカウンターウェイト兼、エネルギーチャージ用のコンデンサーとして必要不可欠なユニットになっているとのこと。

こちらも後部のミノフスキー・ドライブ・ユニットは脱着可能。本体部分は左右の簡単な組み合わせで上下に合わせ目ができます。赤モールドはシールでの色分け。

先端の拡散メガ粒子砲発射口はグレーのシールで色分けします。

ミノフスキー・ドライブ・ユニットはV2のパーツを流用しつつ、厚みのあるユニット装甲が再現されています。

新造された白い装甲は左右の組み合わせで中央に合わせ目ができます。

白い装甲はヒンジ接続で展開可能。V2ガンダムと同様、拡張エフェクトユニット“光の翼”(別売り)が組み付けられるようになっています。上部のスリットダクトは黄色いシールでの色分け。

V2のミノフスキー・ドライブ・ユニットと並べて。

ミノフスキー・ドライブ・ユニットのポリキャップ接続部は上下に幅広くスイング可能。左右へも適度にスイングします。

メガ・ビーム・キャノンやスプレー・ビーム・ポッドも基部がボールジョイント接続で広く前後させることができます。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。MSが小型化している時期の機体なので陸ジムよりもやや小柄。ですが背部ユニットが大柄なため、全体的にもそこそこ大きさがあります。頭頂高は15.5m。(設定には頭頂高のみ記載。)

HGUC V2ガンダムと並べて。V2ガンダムにバスターパーツ、アサルトパーツが組み付いただけなので基部形状はほぼ同じ。背部ユニットは羽の位置が少し変更されています。

MG V2アサルトバスターガンダムVer.Kaとサイズを合わせてプロポーションを比較。装備品のサイズが少し違っていたり、装備箇所が違っていたり、プロポーションも少し違っていたりと、全体的に少しずつ違っています。

可動をV2ガンダムと並べて比較。頭部や胴体部は同形状なので、共に幅広く上下させることができます。腕は肩に新造されたIフィールド発生装置が干渉するため、少し腕の上げる角度が制限されています。肘は同じでV字程度まで曲がります。

腰も360度回転可能。膝もくの字程度まで曲げることができます。可動は殆ど同じですが、フロントアーマーが展開しないので、前方への開脚は隙間からうまく突き出すようになります。

左右への開脚も幅広く展開可能。足首も45度まで可動するなど、バスター、アサルトパーツを装備しながらも極力V2の可動を妨げないような構造になっています。全体的に広く可動するので、ポージングも不満なく再現出来そうですね。

メガ・ビーム・ライフル。開放型のメガ粒子圧縮加速デバイスを採用した高出力ビーム砲になります。リガ・ミリティアが標準装備として量産した装備の強化型で、威力に対して比較的軽量とのこと。その通り、フレームを組み合わせたような細身のロングサイズライフルになっています。

砲身部分もレールガンのような2枚装甲板構造。簡単な1個パーツの組み合わせで合わせ目はありません。砲身の収納ギミックなどもなし。

基部は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。部分的にある肉抜き穴は気になりますが、各部に細かなモールドが入っていてメカニカル。一部を白く塗り分ける必要があります。

ビーム・ライフル(連装式グレネード・ランチャー付き)。ヴィクトリーガンダムのビーム・ライフル強化発展型になります。V2ガンダムに付属しているものと全く同じ。

本体部分は左右の組み合わせで上下に合わせ目ができます。

上部2箇所のセンサーはグリーンのシールでの色分け。銃身下部の連装式グレネード・ランチャーは脱着が可能。

メガ・ビーム・シールド。3基のバリア・ビットを展開することで、従来のビームシールドを遥かに超える広範囲の防御を可能にするビームシールドになります。ビットのポジションは任意で変更可能で、敵の攻撃に対応して有効面を即座に変えられるとのこと。ホワイトとブルーのパーツ構成で、それ以外の箇所はシールで色分けします。

ビット裏面は肉抜きっぽいですが、シールド裏はメカニカルなモールドが造形。

バリア・ビットは脱着可能。ビームシールドは付属せず、展開状態が再現できるような別売りアイテムもありません。

V2コアファイター。V2ガンダムの中軸であるコックピット内蔵ユニットになります。小型戦闘機としても運用可能。V2ガンダムに付属しているものと同じです。特に可動、変形ギミックはありませんが、各部がパーツで細かく色分けされています。キャノピーをライトブルーに、白い装甲の一部をグレーに塗り分けが必要です。

付属のジョイントパーツを後部に組み付けることで、V2コアファイターを単体でディスプレイさせることができます。

V2アサルトバスターガンダムで一通り武装して。

メガ・ビーム・ライフルはグリップを下からハンドパーツに差し込んで保持します。ダボ固定ではないですが、グリップに適度な太さがあるのでハンドパーツにしっかりと収まります。手甲パーツも分解することがなく、安定した保持が可能。

砲口の向きはある程度変えられますし、かっこいいポーズも取れますが、構えるために腕を動かすと、やや後方のユニットがショルダーアーマーやライフルと干渉し易いので注意です。

メガ・ビーム・シールドもハンドパーツにグリップを差し込んで保持します。

こちらもダボ固定ではないですが、グリップが太いのでクルッと角度が変わったりすることなく保持させることができます。ただし比較的抜けやすいので注意。

シールドは角度を変えて保持させることで前面に展開してディフェンスするポーズも再現することができます。

ヴェスバーを前面に展開したり、背部のメガ・ビーム・キャノンやスプレー・ビーム・ポッドで射撃ポーズを演出したりと、武装類が多いのでポージングバリエーションを多彩に演出することができます。

 

HGUC V2ガンダム(別売り)からビームサーベル刃やビームシールドを拝借すれば更にポージングの幅が広がります。劇中では場面に応じて武装を使い分けていたので、ビームエフェクトパーツが付属していないのはちょっと残念かも。

■V2アサルトガンダム

各部を組み替えてV2アサルトガンダムに。

強襲用オプション「アサルトパーツ」を装着した形態で、V2アサルトバスターガンダムから背部メガ・ビーム・キャノンやスプレー・ビーム・ポッド、ミノフスキー・ドライブ・ユニットの一部、マイクロ・ミサイル・ポッドをオミットしたスタイルになります。

各部にゴールドのリアクティブアーマーを装備しているのでそのぶん華やかさがありますね。

頭部・胸部はV2ガンダムと同じ。腰部は前面中央にリアクティブアーマー、側面にヴェスバーを装備した形になります。リアアーマーはV2と同じ形状。

肩部はアサルトバスターと同じくIフィールド発生装置を装備。膝部にはゴールドのリアクティブアーマーを装備しています。

背部はV2と同じ。白い装甲は別売りの光の翼組付け用に展開することができます。

V2アサルトガンダムでメガ・ビーム・ライフル、メガ・ビーム・シールドを装備して。

アサルトバスターガンダムに比べて軽装なのでポージングがラク。

アサルトバスターガンダムほどの派手さはないですが、背部ミノフスキー・ドライブ・ユニットとメガ・ビーム・ライフル、メガ・ビーム・シールドが両手にあるだけでも十分に重厚感が出ますね。

ビーム・ライフルを装備して。グリップがハンドパーツに隙間なく収まるのでしっかりと保持させることができます。ふらつきもないので射撃ポーズがラクに再現可能。

肩部や腰部、膝部をV2と同じノーマルタイプに組み替えれば、劇中でネネカ隊を一掃した際の形態も再現することができます。トラウマもののあのシーン・・・。(画像は一部装備が異なります。ご了承下さいm(_ _)m)

■V2バスターガンダム

更に各部を組み替えてV2バスターガンダムに。

砲撃用オプション「バスターパーツ」を装着した形態で、V2アサルトバスターガンダムから全身各部のリアクティブアーマーや肩部Iフィールド発生装置をオミットしたタイプになります。

ゴールドのリアクティブアーマーがなく、落ち着いた雰囲気に変化。一方、背部ユニットや各部マイクロ・ミサイル・ポッドを装備しているので重厚感はありますね。

ふくらはぎにはマイクロ・ミサイル・ポッドを装備しています。肩部はV2ガンダムと同じで軽装。

腰部はフロント、リアアーマー共にマイクロ・ミサイル・ポッドを装備。リアクティブアーマーはありません。サイドアーマーはV2と同じ、ノーマルのサイドアーマーとなります。

背部にはV2アサルトバスターガンダムと同様のユニットを装備しています。

V2バスターガンダムで簡単にポージング。背部にユニットを装備していますが、肩部が軽装なのでアサルトバスターガンダムほどの干渉はありません。

リアクティブアーマーがないぶん派手さは無くなっていますが、アサルトバスターガンダムやアサルトガンダムとは違った造形美があるのでポージングが映えますね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。アサルトバスターガンダムの重厚な容姿には存在感があっていいですね。武装のメガ・ビーム・キャノンやスプレー・ビーム・ポッド、メガ・ビーム・ライフルも個性的で迫力がありますし、幅があるため、破壊力の高さを感じさせるような造りになっています。V2アサルトガンダムやV2バスターガンダムそれぞれの良さがあり、どの仕様でも十分に楽しめるのも嬉しいところです。

気になる点は、重装備であるため干渉が多いのと、組み合わせ箇所が徐々にヘタってくるため、動かしていると肩や肘、膝、手首、手甲などがポロリし易くなってきます。簡単なポーズだとそれほど気にはならないですが、いろんなポーズを試したい場合は取り扱いに少し注意が必要です。

全身ゴールドのリアクティブアーマーはゴージャスな雰囲気も感じさせますし、背部ミノフスキー・ドライブ・ユニットも羽ものキットらしい造形美でポージングがかっこよく決まります。組み換えによって都度変わる劇中装備を忠実に再現できるなど、存分にシーンに合わせた楽しみ方ができるキットになっているのがいいですね。

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