今回は、HG 1/144 ガンダム6号機(マドロック)のレビューをご紹介します!
HGガンダム6号機(マドロック)は、PS2用ゲームソフト『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』に登場するMS『ガンダム6号機(マドロック)』の1/144スケールモデルキットです。背部の300mmキャノン砲や脚部可変スラスターなど、砲撃仕様に設計された特徴的な機体外装、カラーリングを新規造形で再現。組み換え式で「未完成版」形態も再現可能です。価格は2,200円(税込み)。プレミアムバンダイ限定の商品です。
ジオン軍のジャブロー侵攻時、フェンリル隊と交戦したガンダム『ガンダム6号機(マドロック)』がキット化。完全新規造形のフォーマットにより、造形、可動域共に高い完成度を持ったキットになっています。組立時に『完成版』と『未完成版』をチョイスして組み立てるようになりますが、完成後でも組み換えることができます。
成型色はホワイトをベースに、ダークブルーやイエロー、グレーなどで構成。部分的に散りばめられたイエローは各部ともパーツで細かく色分けされています。シールは頭部や腰部など一部のみ。小型スラスターやバックパックスラスターなど一部塗り分けが必要です。
ポリキャップはPC-002Aを使用。すべて使い切りますが、膝や肘はKPSパーツによる組み合わせ。関節強度も高く、自立は安定しています。背部に装備する300mmキャノン砲やバックパックの影響はありません。
俯瞰。
頭部。マスクにへの字スリットのない端正な顔立ちのイケメンフェイス。前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。頬のダクトは塗り分けが必要。
とさか前後のセンサーはシールでの色分けです。
ツインアイはゲーム仕様の赤とデザイン画仕様の緑が付属し、お好みでチョイス可能です。
胴体部。エアインテークや腹部コックピットハッチ、フロントアーマーのヘリウムコアなど、各部イエロー部分はパーツで細かく色分けされています。腰中央のV字はシールでの色分け。胸部は肩は段差、脇は段落ちで合わせ目はモールド化されています。
胸部内部。割とシンプルな構造。
サイドアーマーの小型スラスターやフロントアーマーダクト、リアアーマーの一部装甲、中央下部のスリット入りスラスター口などは黄色やグレーに塗り分けが必要です。腰アーマー裏はシンプルな造形でモールドなどはありません。
腕部。角型のかっちりとしたデザイン。ダクトや前腕の装甲、手首などはパーツで色分けされています。
二の腕は筒型、前腕は左右の組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化されています。
腕部は簡単な内部フレームに外装を被せていくタイプ。内部の細いフレームと手首側のポリキャップによって前腕のロール可動を実現しています。
前腕装甲パーツの内側には肉抜き穴がありますが、ハンドパーツで隠れるのでそこまで気にはならなそうです。
ショルダーアーマー。挟み込みタイプですが、上部にできる合わせ目はモールド化されています。前後、側面のダクトなども別パーツでの色分け。丸型のスラスター内部はグレーに塗り分けが必要です。
側面の装甲は可動式。
脚部。カラーリングはシンプルですが、メカニカルな造形が再現された味のあるデザイン。
大腿部は筒型で合わせ目はありません。膝から下は複数パーツの組み合わせで、合わせ目はモールド化されています。膝やふくらはぎ周りにある小型スラスターは黄色く塗り分けが必要です。
脚部内部構造。
脚部可変スラスター側のふくらはぎはモールドや小型スラスターのないシンプルな造形。スラスター裏側も特にモールドなどは造形されていません。
脚部可変スラスターは干渉なく自由に回転させることができます。
ソール部は特徴的なイエロー成型色ですが、形状自体はシンプル。アンクルガードは左右挟み込みタイプで、中央にできる合わせ目は段落ちモールド化されています。足裏はモールド入りの脚底パーツによる造形。
バックパック。本体部分も300mmキャノン砲も複数パーツの組み合わせになっています。後部のスラスターやバーニア内部などは黄色く塗り分けが必要です。成型色が濃いので下地塗装などが必要かも。
バックパックは2ダボ接続で、陸戦型ジムなどのバックパックも取り付けることができました。
300mmキャノン砲。グレーの砲身はモナカ割で上下に合わせ目ができます。本体部分は上部はモールド化、下部は合わせ目ができる構造。サーベル柄は脱着が可能です。
砲口はあまり気にならない程度に抜けています。
キャノンの砲口は、前方へは向けることができますが、後方へは干渉するので上に向けられる程度になります。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。特別大きいこともないですね。マドロックの頭頂高は18.0m。(全高はわかりませんでした。)
HG MS-09ドムと並べて。多少精密さに差があるかも。
頭部はポリキャップ接続。特別広いわけではないですが、適度に上下左右可動が可能です。
ショルダーアーマーが干渉しやすいので、腕は水平程度まで上げるようになります。肘はロールさせて前腕の干渉を避けるようにすれば、深くまで曲げることができます。
肩は前方にポリキャップが引き出せ、やや広めにスイングさせることができます。
腹部と腰がボールジョイント(ポリキャップ)接続ですが、可動しやすいのは腰部のみ。なので上半身は、腰の可動によって適度に反らせる程度になります。
腰は少し浮かせることで360度回転が可能。バックパックを背負っても同じです。アクションベースへは、通常通り股間部にジョイントパーツを差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は、フロントアーマーが広く可動するので水平程度まで上げることができますが、フロントアーマーを交わせばさらに上にまで上げることが出来ます。後方へはリアアーマーが干渉するのでそれなり。
膝はかなり深くまでまげることができます。膝関節パーツの合わせ目は段落ちモールド化されています。膝装甲裏は特に裏打ちパーツはありません。
足首の可動は、前後は広めに、左右へはそれなり。
サイドアーマーを後方に交わすようにすれば、左右への開脚は水平程度まで展開が可能です。
内股はわずかですが、がに股は水平以上に展開させることができます。
造形や関節位置のバランスが良く、立膝はかなりきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、あまり動くイメージはないですが、下半身などはなかなか広い可動域を持ったキットになっていると思います。全体的に強度が高くかっちりとしていますが、それでいて柔軟なので遊びやすさが感じられるのではないでしょうか。
シールド、ビーム・サーベル刃×2、ビームライフル、武器持ち手(右)が付属。
未完成版組み換え用のショルダーアーマー、ふくらはぎパーツが付属。
連邦や6号機マークの入ったマーキングシールが付属します。
シールド。3個パーツの簡単な作りです。ジムコマンドやA.O.Zシリーズキットに付属しているものと同系統のタイプ。裏面は一部塗り分けが必要。グリップは可動しません。
HGUCジム・カスタムのシールドと並べて。パーツ分割などは異なりますが、造形的にかなり似ています。サイズも同じ。裏面のモールド造形が少し違っているくらいかと。
ビームライフル。特徴的な形状になっています。本体部分は左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。
センサーは塗り分けが必要です。
ビームライフルとシールドを装備して。
ビームライフルは武器持ち手で保持します。ダボ固定ではないですが、わずかに遊びがある程度でポージングに影響はありません。持たせやすいです。
シールドはジョイントパーツを前腕の装甲に挟んで装備します。こちらもやや遊びがありますが、外れて落ちたりすることはなさそうです。
組み換えることで配置変更が可能です。
シールド、ビームライフルともに取り扱いに不自由さがなく、ポージングもしやすいです。
300mmキャノン砲を装備した姿が良く、ポージングも映えます。かっこいですね。
ビーム・サーベルはサーベル刃が緩めで抜けやすそうなので注意です。(個体差があるかも。)それと、前腕の装甲があるので、サーベル柄を保持したときに干渉しやすいですね。ある程度前腕の角度が制限されたりするので少し不自由さがあるかも。グリップも細身でハンドパーツから抜けやすいので注意です。
組み換えて未完成版に。完成版とは少し違ったスタイル。
未完成版を色んな角度から。
俯瞰。
未完成版のショルダーアーマー。わずか3個パーツのシンプルな組み合わせですが、合わせ目は端でモールド化されています。
完成版のショルダーアーマーは内部(腕部の付け根)がポリキャップ接続ですが、未完成版のショルダーアーマーはKPSパーツによる接続となっています。共に接続強度はあまり変わりませんが、場合によってはどちらかが経年劣化による影響を受けるかも。
未完成版のショルダーアーマーでも腕上げの角度は通常版と同じく水平程度まで。
あと、肘曲げの角度ですが、前腕の向きによって可動が制限されるので注意です。(完成版も同じです。)
未完成版のふくらはぎはシンプルな形状で、簡単にモールドが造形されたものになります。
通常版に比べて細身なため、若干の頼りなさはありますが、プロトタイプっぽいノーマルな造形が楽しめます。
適当に何枚かどうぞ。
以上です。このカスタム機らしさとヒロイックさを併せ持つシックでスタイリッシュなガンダムになっているのが良いですね。デザイン性も高く、への字スリットのないマスクも印象的。パーツによる色分けも細かく、再現性は高いと思います。
欠点といえば小型スラスターがなど細部が色分けされていないのと、キャノン砲身に合わせ目ができるというくらいでしょうか。部分的な塗り分けなどは必要ですが、ゲート跡も目立たず、一見すると分からないくらい、合わせ目もできるだけモールド化されるなど配慮してあるようです。
組み立て後でも簡単に未完成版に組み換えられますし、プロポーションもよく仕上がっています。そして何より、ゲームや設定画の中だけではないリアルなキットとして、身近に置けるというのがありがたいですね。
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3 件のコメントがあります。
774
on 2019年11月21日 at 09:41 -
このホイルシールの少なさ・黄色箇所のパーツ色分けは凄いですね
オリジンHGシリーズ並みに凝っている気がします
こういう頑張っている物はプレバンではなく一般で出して欲しかった…
たけし
on 2019年11月28日 at 00:17 -
これは一般販売で販売するべきだった。
バンダイはわかっていないな・・・。
匿名
on 2019年12月1日 at 22:58 -
二次生産で頼んだのが悔やまれるくらいかっこいいです。
まぁ、プレバンなのは仕方ないですね。
昔みたいに出せば売れるみたいな時代ではないですし
できれば4号機や5号機も出して欲しいところです。