今回は、2002年6月に発売されたHG メカニクス 1/550 ヴァル・ヴァロのレビューをご紹介します!
HG メカニクス ヴァル・ヴァロは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMA『ヴァル・ヴァロ』の1/550スケールモデルキットです。特徴的な曲面を持つ機体形状をリアルに再現。差替えパーツで腕部クローの伸縮状態が再現可能な他、装甲の展開ギミックによってメガ粒子砲の発射状態が再現可能なキットになっています。同スケールのGP01FbとGP02Aが付属。価格は1,100円(税込み)です。
元ジオン兵のケリィ・レズナーが搭乗し、コウ・ウラキのガンダムGP01Fbと激闘を行ったMA『ヴァル・ヴァロ』がHGメカニクスでキット化。ビグロの発展型モビルアーマーらしい、シャープで特徴的な機体形状が再現されています。
成型色は機体全体がレッドベースで、内部や関節パーツ、台座などにブルーグレーを配色したシンプルな2色構成。シールは付属していません。一部モールドや背部メインスラスターなどを塗り分ける必要がありますが、塗装箇所はあまり多くはありません。
ポリキャップはPC-123を各部に使用します。パーツの組み合わせ強度が高いので、仮組みで分解する際には注意が必要です。
大型クローアームの展開状態が再現できる組み換えパーツ✕2が付属。
1/550サイズのガンダム試作1号機フルバーニアン(GP01Fb)とガンダム試作2号機サイサリス(GP02A)が付属。共にホワイト成型色のみでの再現で、各部を細かく塗り分ける必要があります。組み立てには接着剤が必要です。
ヴァル・ヴァロ本体は専用台座を使用してのディスプレイとなります。安定したディスプレイが可能。
専用台座。棘感のあるコの字型タイプで、中央にはジオン軍のエンブレムモールドが造形されています。裏面は簡易的。
ヴァル・ヴァロ本体とはポリキャップの1ダボ接続で固定強度は高め。
機首部分。ビグロの発展機らしいシャープなシルエットで造形されています。左右のダクトはブルーグレーパーツでの色分け。その手前にある◯モールド部分は一部をグレーに塗り分けが必要です。
機首裏には大型メガ粒子砲が造形。通常はハッチが閉じられた状態です。
ハッチは左右に展開可能。内部から大型メガ粒子砲が露出します。機首先端にはスリットモールド入りの裏打ちパーツが造形。
大型メガ粒子砲は最中割の簡易的な作りです。
本体部は左右の組み合わせで下部に合わせ目ができます。110mmバルカン砲やメカニカルなモールドが露出。それぞれブルーグレーパーツで色分けされています。本体部側面には動力パイプのモールドも造形されています。こちらはブルーグレなどに塗り分けが必要。
本体上部の装甲は脱着可能。内部にはメカニカルなモールドが造形されています。
上部装甲のふちには薄いながらもモノアイのモールドが造形されています。モノアイの可動ギミックはなし。スリットを黒に、モノアイをグリーンに塗り分けが必要です。
装甲パーツを少し浮かせることで、モノアイが露出したような表情にすることも可能です。(説明書に記載はありません。)
後部には3基のプラズマ・リーダーを装備。
プラズマ・リーダーは脱着ギミックはなく、作りも最中割で簡易的。合わせ目は段差モールドになっています。もちろんプラズマ・リーダーの展開ギミックもありません。
側面の装甲も最中割の簡易的な作り。GP01Fbに何度も射撃した、先端の対空ビーム・ガン展開ギミックなどもありません。
左右の大型クローアームは基部がポリキャップとボールジョイント軸の組み合わせで展開が可能。左右へも少し広げることができます。
大型クローアーム(フレキシブルクローアーム)。蟹の爪のような独特のシルエットになっています。
ブルーグレーのアーム部分は左右の簡単な組み合わせで合わせ目ができます。
クローの基部は角度変更が可能。左右の組み合わせで合わせ目ができます。消す場合は後ハメなどが必要そう。
クローの爪もあまり広くはないですが、展開可能です。どちらの爪にも裏打ちパーツが造形されています。
長いほうの爪は少しスライド展開します。露出した内部はグレーに塗り分けが必要。
付属の大型クロー延長用のアームパーツは左右の組み合わせで合わせ目ができます。
組み替えることで大型クローアームの展開状態が再現可能。
クローはアームとのポリキャップ接続部がロールします。
後部メインスラスターには3基のバーニアが造形。バーニア内部は赤に塗り分けが必要です。バーニアの付け根もブルーグレーパーツで色分けされ、適度なモールドが造形。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。キット自体は割と小型。ちなみにヴァル・ヴァロの全長は68.0m、全高は22.5mです。同サイズであれば全高だけで陸ジムを超えます。
HGメカニクス1/550サイズのデンドロビウム、ノイエ・ジールと並べて。どれも巨大兵器なので、こんな感じに並ぶことはそうはないですね。このサイズならではの雰囲気が味わえます。ヴァル・ヴァロが一番小さいのが面白いですね。
HG GP01Fbと並べて。サイズが異なるので違和感がありますし、巨大兵器であるヴァル・ヴァロの魅力や迫力が全く感じられなくなります;
1/550のガンダム試作1号機フルバーニアン(GP01Fb)。かなり小さいですが、細部までモールドが入っていて情報量が多め。シンプルな姿勢で浮いた状態でのディスプレイとなっています。
接着剤で固定するため、可動させることはできません。ですが肩などは接着しなくてもそれなりに固定されますし、接着しない場合は上下にスイングさせることができます。ただしいじるとポロリしやすいので接着したほうが無難ではありますね。
白成型色のみで構成(支柱を除く)されているので、各部を細かく塗装する必要があります。
1/550のガンダム試作2号機サイサリス(GP02A)。こちらも細部までモールドが入っていて緻密です。浮いた状態ですが、アトミックバズーカを展開し、コンペイトウに核を放つ前のようなポーズになっています。
こちらは肩のバーニアや脚部が2個パーツ構成なので、各部を接着しないとかなりバラけやすいです。
ホワイト成型色パーツのみで構成(支柱を除く)されているので、各部を細かく塗り分ける必要があります。
下部にポリキャップ穴があるので、アクションベースやスタンドなどの3.0m軸を差し込むことで、通常通り浮かせてのディスプレイが可能です。キットに重量があるので、細い支柱だとヘナっと曲がる場合があるので注意が必要です。
機首下部の装甲を展開し、大型メガ粒子砲発射態勢に。正面から見るとよりビグロ感が強く感じられます。
付属のGP01Fbと組み合わせて劇中シーンっぽく再現することもできます。組み合わせることでヴァル・ヴァロの巨大感が引き立つのがいいですね。FP01Fbは浮かせてディスプレイできるようになっていないので、コの字パーツを使うなどしてうまくセッティングする必要があります。
大型クローアームを展開し、GP01Fbを掴むようなシーンを再現。裏面のポリキャップ穴がやや緩めなので、3.0mm軸を差し込み、画像のようにひっくり返す場合は落下に注意が必要です。
左右両方の大型クローを展開することで、劇中にはなかったダイナミックなポージングも楽しむことができます。大型クローは固定強度がまずまずあるので、特にクルッと回転したりといった不安定さはなく、安定したディスプレイが可能です。
一応1/550のGP02A単体でのディスプレイも。
各部が可動せず、全体が白成型色なのでやや表現力に乏しいですが、GP01Fbと組み合わせることで、コウ・ウラキとガトーとの対決シーンも簡単に再現することができます。
適当に何枚かどうぞ。
できるだけバトルの決着シーンに近づくようにディスプレイしてみました;
以上です。部分的に合わせ目は出るものの、適度にパーツ分割されていてヴァル・ヴァロ特有の形状がうまく再現されていると思います。大型クローアームも割と自由に展開することができますし、シャープな造形で高速飛行するシーンも再現しやすいです。
気になる点は、安価なので仕方ないところではありますが、できれば対空ビーム・ガンの展開ギミックやプラズマ・リーダーの脱着ギミックや展開ギミックも再現されていると良かったですね。大型メガ粒子砲と大型クローアームだけだと少し物足りなさを感じるところも。
付属の1/550サイズGP01FbやGP02Aも緻密に造形されているので、塗装するとグッと引き立ちそうです。ヴァル・ヴァロ本体と組み合わせることで巨大感も表現できるので、唯一ヴァル・ヴァロがキット化されているシリーズアイテムの一つとして、その良さを味わいたいですね。
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キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん優秀。薄刃ですが強度が高く長持ちするのでおすすめです。⇒ヌルっと切れる片刃ニッパーのレビューはこちら