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MG ガンダムNT-1 Ver.2.0 レビュー

今回は、MG 1/100 ガンダムNT-1 Ver.2.0のレビューをご紹介します!

MG ガンダムNT-1 Ver.2.0は、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場するMS『ガンダムNT-1』の1/100スケールモデルキットです。劇中のイメージを踏襲したプロポーションとディテールをVer.2.0の新規フォーマットで再現。多重構造による内部フレームやアーマーの内壁造形、ビニール素材を採用した肩関節のシーリング、開閉ギミックを搭載したチョバム・アーマーなど、高性能な構造やギミックが施されたキットになっています。価格は6,264円(税込み)。

旧キットの発売から20年、新規フレームを用いたVer.2.0でキット化されました。コードネームはNT-1 アレックス[ALEX(装甲積層試験:Armor Layered EXaminationの略称)]。旧キットは1999年10月発売です。

成型色はシンプルなブルーとホワイトがメイン。細部までパーツで色分けされているので、シールで補うのはツインアイと額センサーの内部のみです。全体的に外装のモールドは少なめでプレーンな形状です。

ポリキャップはわずか数個使用するのみで、あとはKPSによる関節構造。各部とも内部フレームが造形され、MGならではの密度感や重量感が感じられるキットになっています。関節強度は高めで自立も安定しています。

内部フレーム。グレーバイオレットやダークグレー成型色のフレームパーツで構成されています。組み立てはそれほど細かくはないですが、ゲートを切り取るときにダボまでカットしないようにしたり、組立時にダボを折ったりしないよう注意したりと、多少破損に気を使う箇所もあります。組み立て後の取り扱いはしやすいかと。

頭部。側面や頬のダクト、こめかみのバルカンなどは内部パーツで色分けされています。額のセンサーはクリアーグリーンパーツですが、内部にシールを貼るようになっています。への字スリットも開口されています。(修正2019/6/29:マスクパーツがきっちりとハマっていなかったので、頭部アップ画像のみになりますが、画像を修正しておきました。)

頭部内部パーツ。

左右で挟み込む組み合わせですが、後頭部の合わせ目は段落ちモールド化されています。

旧キットと並べて。色分けはもちろん、アンテナなどのシャープさも違っています。

胸部から腰部。肩や腰にダクトが造形されている以外は、シンプルなガンダムタイプの造形。

胸部と腰部の内部フレーム。

ダクトやエアインテークの内部には、スリットが造形されています。

コックピットハッチは開閉可能。赤い装甲のみが上下する開閉と、中央の装甲がまるごと可動する開閉があります。

コックピットには、パイロットスーツ姿のクリスチーナ・マッケンジーフィギュアが内蔵されています。

旧キットと胸部、腰部を比較して。Ver.2.0は各部が細かく色分けされていて、造形にもメリハリがあります。

腰アーマー裏はモールドの入った裏打ちパーツでの造形。フロントアーマーは左右に可動します。

腕部。モールドは少なめ。合わせ目は出来ない組み合わせになっています。

腕部の内部フレーム。前腕の90mmガトリング砲が組み込まれた構造になっています。

二の腕だけでなく、前腕も左右に回転します。

ハンドパーツは手首が上下にスイング可能。親指のみ可動式です。組み換えの指パーツはこれまでのキットとは違い、やや深めの造形でしっかりと固定され、外れにくいように作られています。

肩内部にはビニール素材(フレームカバー)を使用したシーリングが造形されています。

フレームカバーはハイパー・バズーカの砲身パーツを使ってシワを付けるよう、説明書に記載されています。

旧キットの腕部と比較して。

前腕の青い装甲を展開し、白い前腕側を少し下げることで90mmガトリング砲が露出。ガトリング砲はシルバーの塗装がされたアンダーゲート仕様パーツです。

旧キットは前腕の白い部分は全体が下がる構造でした。

ショルダーアーマーも内部フレームに外装パーツを被せるタイプで、合わせ目は出来ない組み合わせになっています。前後、側面の小型バーニアは内外共にパーツで色分けされています。

脚部。モールドは少なめですが、外装パーツの隙間から内部パーツが露出するような組み合わせになっています。ダクトや膝の赤い部分もすべてパーツによる色分け。

脚部内部フレーム。

側面のバーニアユニットは内部までモールドが造形され、最内は内部フレームで色分けされています。後部のスラスターも別パーツで色分けされ、少し上下に可動します。

旧キットと並べて。

膝裏の下にある装甲が内部に引っ込む構造になっていて、膝が干渉せず、より深くまで曲げられるようになっています。

ソール部。シンプルな形状ですが、旧キットに比べてシャープさが増しています。

つま先は深めに反らせることができます。

バックパック。ガンダムタイプらしい左右にサーベルを備えたタイプ。各部に小型のバーニアを装備しています。

バックパックも内部フレームが造形されています。下部のバーニアは付け根ボールジョイントで少し可動します。シルバーにイエローパーツでの色分けです。

旧キットのバックパックと並べて。若干小型になり、サーベルの角度も少し変わっています。

バックパックは2本の横長ダボ接続。胴体部にはポリキャップが内蔵されています。旧キットのバックパックはは3ダボ接続なので、取り付けることができませんでした。

MGジム・コマンド(コロニー戦仕様)、MG強化型ダブルゼータガンダムと並べて。一年戦争末期の機体ということもあり、ジム・コマンドと大きさはあまり変わらず。アレックスの頭頂高は18.0mです。

旧キットと並べて。フォルムはそれほど変わらないですが、部分的な色分けがしっかりとしているので情報量の違いを感じます。

頭部の上下可動は適度に見上げる程度。左右へは多少顎と襟が干渉しますが、無理なくなく可動します。

腕は水平より少し上げられるくらい。シーリングがあったり、ポリキャップ接続だったりで、可動が若干デリケートな感じも。肘は完全に折り曲げることができます。

肩は後方へはほとんど可動せず、前方に少しスイングできる程度です。

上半身は深めに反らせることができます。

腰は多少干渉しますが、360度回転が可能です。アクションベースへは、付属のマウントパーツを使ってのディスプレイとなります。固定強度は高めなので、キットを斜めにしても外れることはなさそうです。

腰アーマーが前後とも広く可動するので、前後開脚も干渉なく広く展開が可能です。

膝は深くまで折り曲げることができます。膝関節パーツも合わせ目は端にくるようになっていて、膝の装甲も裏打ちパーツが造形されています。

足首は前後とも広く可動。左右へは、内側へは深くまで可動しますが、外側は装甲が干渉するのでそれなりです。

左右への開脚は広く展開が可能。これ以上にも上げることができますが、サイドアーマーが外れてしまいます。

内股は45度程度までですが、がに股は水平にまで可動します。

立膝は若干つま先を伸ばす形にはなりますが、割ときれいな姿勢でこなすことができます。

可動域の総括としては、完璧というまではいきませんが、全体的によく動く、近代の構造らしい可動になっていると思います。動かないという印象があるNT-1がここまで動くように再現されているのはすごいですね。

シールド、ハイパー・バズーカ、ビーム・ライフル、平手指パーツ(左右)武器持ち手指パーツ(左右)、握り手指パーツ(左右)、ブレードアンテナ (破損状態)、アクションベースマウントパーツ、アルフレッド・イズルハ、バーナード・ワイズマンフィギュア、ビームサーベル刃×2が付属。

チョバム・アーマーが一式付属します。

MGガンダムVer.2.0などの余剰パーツが付属。ビーム・ライフルは、センサー内部パーツが足りないくらいです。

専用のマーキングシールが付属。

バーニィ(バーナード・ワイズマン)とアル(アルフレッド・イズルハ)フィギュア。劇中シーンを再現した造形になっています。バーニィはビデオレターシーン。少し倒れやすいので注意です。

シールド。表面はシンプルですが、裏面は複雑な構造になっています。モールドも細かく造形されています。

シールドのマウント部は回転可動し、グリップも上下に可動します。グリップは内側に肉抜き穴があります。

青い装甲部分は可動式のアームによって展開可能。

ハイパー・バズーカ。複数パーツの組み合わせで細かく造形されています。砲身も筒型で合わせめなどは出来ないようになっています。

砲口は途中まで開口。センサーはクリアーグリーンパーツでの色分けです。一度取り付けると抜けにくいので、塗装する場合の仮組み時には注意です。後部はRX-78-2に付属のハイパー・バズーカと同じ構造。

側面のリブやグリップは可動します。

リブをリアアーマーに差し込むことで、ハイパー・バズーカを懸架可能です。

ビーム・ライフル。本体部分は左右の組み合わせで、下部の一部に合わせ目ができます。一部は段落ちモールド化されています。マガジンは脱着が可能。マガジンはモナカ割で合わせ目ができます。

一通り武装して。肘が回転可動することもあり、前腕とライフル後部などが干渉することなく保持が可能です。

シールドは前腕の装甲に引っ掛け、ダボを前腕に差し込んで2箇所で固定します。グリップを掴ませれば3箇所での固定になるので、保持力は高めです。

ビーム・ライフルは、これまでの「ダボをグリップの穴に差し込んでの固定」ではなくなり、内側のダボがなくなっています。そのかわり、「指パーツの差し込む向きを変えることで武器を保持させる」組み合わせに変わっていて、指パーツが外れにくくなっています。(意味がわかりにくかったらすいませんm(_ _)m)平手指と握り手指は変わらず横取り付けです。※指パーツが横ではなく、縦に差し込むようになっている。

アンテナパーツを組み替えることで、破損した頭部が再現可能です。

 

シールドを展開させた状態でガトリング砲を展開。

ハイパー・バズーカを保持するときは、ハンドパーツの手のひらにダボがあるので、そこをグリップに差し込み、指パーツを縦に差し込んで保持させます。指パーツも抜けにくく、ダボも割と固定強度が高いので、グリップをしっかりと保持できます。

脇に抱えるポーズもストレスなく可能でした。

ビームサーベルもスルッと抜け落ちることなく、しっかりと保持できました。

チョバム・アーマーは内部にアーマー内壁が造形され、その内壁にチョバム・アーマーを取り付けていくタイプ。旧キットはキットにそのままチョバム・アーマーを被せていくタイプでしたが、少し違う仕様になっています。チョバム・アーマーは内側にモールドが造形されています。

チョバム・アーマーを取り付けるときは、肩を少し外側に引き出します。

フロントアーマーは表面の装甲を下げ、ダボ穴を露出させます。

リアアーマーにはメカニカルなバーニアが造形された肉厚な内壁を取り付けます。

バックパックは中央上部の装甲を上げ、ダボ穴を露出。そこに内壁を取り付けます。

その他の内壁は、アレックスの外装に引っ掛けながら被せていくだけです。アーマー内壁を取り付けた状態を前後から。

内壁の上からチョバム・アーマーを取り付けた状態。

チョバム・アーマー各部はハッチオープンギミックを搭載。各部を見ていきます。胸部はコックピットハッチの中央部が展開。バックパックはバーニア部分のハッチが展開。

ショルダーアーマーは前後のバーニア部分や側面のハッチが展開。前腕部分はガトリング砲の展開に合わせてアーマーも展開します。

脚部側面の装甲も展開。

フルハッチオープン状態で。

ボーナスパーツのヘッドギアを取り付けた状態。ヘッドギアは「BB戦士」でキットオリジナルだったアイテムです。側面のガトリングガンは赤いパーツでの色分け。

チョバム・アーマーを装着した状態での可動は、頭部は左右への可動が難しくなります。腕は斜め45度程度までしか上がらずで、肘は90度程度まで。左右への開脚はアーマー取り付け前のアレックスと変わらずです。

膝は90度程度まで折り曲げることができます。リアアーマーが可動しなくなるので、後方への開脚はできなくなります。

旧キットのチョバム・アーマー装着時と並べて。チョバム・アーマーの成型色が違いますし、肉厚さも少し違っています。Ver.2.0は部分的に内壁が見えるのがいいですね。旧キットのチョバム・アーマーをVer.2.0に取り付けてみましたが、胸部や肩などはなんとか取り付けられますが、その他の部分は形状が合わず、きれいに取り付けることはできませんでした。

ボリューム感があるので身重な印象ですが、割とポーズはとれます。ただ、ポーズをとっているとたまにアーマーがポロッと外れたりするので注意です。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。フォルム的にはあまり旧キットと変わっていないようにも見えますが、細部までパーツで色分けされ、可動域も十分。かなり優秀なキットに仕上がっていると思います。これまでのキットの問題点だった指パーツの外れやすさなども解消する組み合わせになっていますし、武器の保持もラク。ストレスなくポージングできるようになっています。

欠点としては、あまりガシガシと腕を動かすと、肩のポリキャップ(シーリング部分)が抜けて腕が外れてしまうので注意です。サイドアーマーも外れやすいのでこちらも注意が必要。

チョバム・アーマーもフレーム構造を噛ましての取り付けで、フレームのみの仕様やアーマーを取り付けた仕様も楽しめますし、各部ハッチが展開するギミックも面白さがあっていいと思います。ヘッドギアがボーナスパーツとして付属しているのも嬉しいですし、劇中シーンを再現したフィギュアが付属するのも魅力です。

全体的に文句のない、完成された感のあるキットなのでオススメですね。

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9 件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2019年6月28日 at 08:07 - 返信

    違和感あるのでよく見たら
    顔のパーツ、奥までハマってない感じですね…

    • 匿名

      on 2019年6月28日 at 18:55 - 返信

      ツインアイの横に太い黒い線があるのはそれが原因ですか
      とりあえず安心して買えそうで何よりです

    • nori

      on 2019年6月29日 at 13:22 - 返信

      コメントありがとうございます!
      ご指摘感謝ですm(_ _)m
      頭部アップのみになりますが、画像を修正してきました。

  2. 匿名

    on 2019年6月29日 at 01:30 - 返信

    座らせる部分がないからバーニーのフィギュアがなんかシュール

  3. からあげくん

    on 2019年6月29日 at 09:08 - 返信

    すごいですねチョバムアーマー骨組みまでできてるなんて

  4. トック・メイ

    on 2019年6月30日 at 10:36 - 返信

    となるとケンプファーのver2.0も欲しいよな~

  5. on 2019年6月30日 at 11:20 - 返信

    チョバムアーマーのボリューム感が気になるけど、良いキットみたいだね~。
    旧キットと並べて飾るかな。

  6. 匿名

    on 2019年6月30日 at 13:54 - 返信

    すごく密度が高いキット。高いと思った値段も納得かな…

  7. 匿名

    on 2019年7月1日 at 16:32 - 返信

    マニピュレーターの感覚が悪い

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