HGUC パラス・アテネ レビュー

今回は、2006年2月に発売されたHGUC 1/144 パラス・アテネのレビューをご紹介します!

HGUC パラス・アテネは、『機動戦士Zガンダム』に登場するMS『パラス・アテネ』の1/144スケールモデルキットです。対艦攻撃なども想定されて作られた重武装機として、8基の大型ミサイル、6基のビーム砲などを装備。軟質素材による動力パイプや特徴的なムーバブル・シールド、脚部の格闘専用クロ―など、細部までこだわりのある造形が再現されたキットになっています。価格は1,944円(税込み)。

機動戦士Zガンダムの終盤、レコア・ロンドが搭乗し、エマのガンダムMk-Ⅱと交戦したパラス・アテネのHGUCキットです。このパラス・アテネはパプティマス・シロッコが設計し、ボリノーク・サマーン、ジ・0と共にチームとして運用する予定だったとのこと。3機で行動するシーンもありましたが、チームの1機にふさわしい重厚感あるフォルムになっています。

ライトグリーンとライトイエローがベースの存在感あるカラーリングになっています。脚部のラインなど、成型色での色分けが難しいような箇所はシールで補います。

腕部や脚部などにはポリキャップを多く使用し、関節強度も高め。ですが近年のキットに比べると比較的大味な構造なため、可動域はやや狭めです。使用しているポリキャップはPC-123プラス。大型のバックパックを背負っているので、姿勢次第では後方に倒れやすくなるので注意です。

頭部。独特な形状で、顎からゴム質の動力パイプが伸びています。頭部は左右挟み込みタイプなので、額や後頭部などに合わせ目ができます。モノアイ部分が別パーツですが、後ハメ加工はかなり難しそう。素直に合わせ目を段落ちモールド化したほうがいいかもです。

額のセンサーはシールによる色分け。上部のアンテナは安全加工はありませんが、細いので折ってしまわないよう注意が必要です。

後頭部のモノアイレールは黒いシールによる色分けです。モノアイは黒いシールを貼ってその上にモノアイ型シールを貼ることで再現しています。なのでモノアイに表現をつけたい場合はシールの貼る位置を変える必要があります。

胸部。頭部と腰部から伸びる動力パイプによって、特徴的な造形が再現されています。中心の黄色いパーツに青い外装パーツを被せる構造で色分けされ、脇腹や胸部動力パイプ接続部などは別パーツ化。胸部の合わせ目は肩に部分的にできるのみであまり目立たない構造になっています。

腰部。中央で動力パイプが結束されサイドアーマーは大腿部への接続となっています。サイドアーマーの黄色いラインはシールによる色分けで、リアアーマーは赤いパーツでの色分けとなっています。

腕部。パーツによって色分けされています。ハンドパーツは両腕とも穴なしになっています。肩から二の腕までが一体型のパーツで、前後挟み込みタイプ。側面に合わせ目ができますが、ゴム質の動力パイプで隠れています。

前腕は左右挟み込みタイプで前後に合わせ目が出来ますが、黄色い部分などが別パーツで色分けされています。肘が分離可能なので、肩(二の腕)、前腕共に合わせ目消しはラクそうです。

前腕のバーニア?は赤いパーツで色分けされ、左右の三角形モールドは黄色いシールによる色分けです。

ショルダーアーマー。特徴的な造形ですが、前後挟み込みタイプなので側面などに合わせ目ができます。上部の黄色い部分はパーツによる色分けで、前後の拡散ビーム砲はピンクのシールによる色分けです。

脚部。大型機らしい特徴的な造形です。大腿部、膝から下共に左右挟み込みタイプ。

大腿部は合わせ目が目立ちますが、膝から下は外装パーツを被せたりシールを貼ったりするので合わせ目は目立ちません。膝から下が分離可能なので、合わせ目消しはラクそうです。大腿部から脚甲に伸びる黄色いラインはすべてシールによる色分けです。

足首から下の部分。こちらも特徴的な造形になっています。後部には格闘専用クローを装備。パーツによって色分けされ、後部の合わせ目は段落ちモールド化されています。つま先や脚甲の黄色いラインはシールによる色分けです。足裏もパーツを被せるタイプなので肉抜き穴はありません。つま先パーツや側面のクロ―内部(裏面)は簡易的な造形になっています。

つま先や後部のクロ―が可動し、合わせて使用することで牙のような形態が再現可能です。

バックパック。8基の大型ミサイルや2枚のムーバブル・シールドを装備した特徴的な造形になっています。

バックパックは縦の2ダボ接続で、特有の造形なので、改修せずに他キットパーツを使ってカスタマイズするのは難しいかもです。

バックパック基部は左右挟み込みタイプなので縦に合わせ目ができます。ネイビー色の中央部、外側のムーバブル・シールド共に角型ダボによる固定なので、ここも改修なしで他キットのパーツと組み合わせたりするのは難しいかもです。

上部のダクトは黒いシールによる色分けで、下部のバーニアは赤いパーツによる色分けです。バーニアに可動ギミックはありません。

ムーバブル・シールド。片側に大型ミサイルを4基装備した特徴的な形状になっています。

アームの付け根がポリキャップ接続で、左右、前後に可動します。後に向けると後方に比重がかかって倒れやすくなるので注意が必要です。

大型ミサイルは横長のダボによる接続で脱着が可能。

大型ミサイルはモナカ割で砲口などもふさがっています。

REVIVE版のHGUCガンダムMk-Ⅱ、HGUCゼータガンダムと並べて。大型機なだけあってさすがにでかいです。ちなみにゼータガンダムの頭頂高が19.8m、パラス・アテネの頭頂高が21.6mです。(パラス・アテネの全高は27.4m)

頭部の可動は、手前に空間があるので深く顎を引くことが出来ますが、ゴム質の動力パイプの反発力によって少し戻されたりします。襟の干渉で見上げる状態はそれほど広く可動させることはできないようです。左右へは水平にも可動しますが、動力パイプが抜けてしまうので程々にしておいたほうが良さそうです。

腕部はショルダーアーマーが干渉しながらも水平まで上げることができます。肘は90度程度まで可動。

肩はわずかに前後スイングします。胴体側から基部パーツが出ている構造で、それほど広い可動ギミックではありません。

腹部に可動ギミックはなく、上半身を前後にスイングさせることはできないようです。動力パイプやサイドアーマーの干渉により、腰の回転もわずかに可動するのみです。

股間部に蓋パーツがあり、蓋パーツを外してアクションベースに付属の縦長マウントパーツ(画像の黒いパーツ)を使用してディスプレイします。(アクションベースの)支柱の角度によってはリアアーマーが干渉するので、ある程度の角度調整が必要です。マウントパーツはしっかりと差し込めるのでディスプレイ安定度はまずまず高めです。

サイドアーマーを大腿部に装備しているので、脚部に干渉物がなく、前後開脚は異常なくらいに可動させることができます。これはスゴイです;

膝はサイドアーマーの有無に関係なくコの字くらいにまで可動します。

足首の前後可動は、長く伸びるアンクルガードが干渉するためそれなりの可動です。左右への可動もそれほど広くはありません。

股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はかなり狭め。

内股、ガニ股の可動もごくわずか。近年のガンプラの可動域に比べるとかなり劣っています。

股間部に難がありながら、立膝はかなりきれいな形でできてしまいます。

脚部の可動は他キットに比べ、左右への可動に物足りなさがありますが、前後への可動は柔軟という特殊なキットになっています。背中にバックパックを取り付けても可動域にそれほど変化はありません。頭部や腕部など、全体的な可動域を見るとやや物足りなさもあるキットです。

2連装ビーム・ガン、専用シールド、ビームサーベル刃×2、握り手(穴あき右手用)が付属。

2連装ビーム・ガン。パーツによって色分けされていますが、側面の三角や丸モールドは黄色いシールによる色分けです。中央上部にあるネイビーのグレネードランチャーはモナカ割なので合わせ目が出来ます。

2門の砲口は開口されていますが、グレネードランチャー発射口は途中で塞がれています。後部のバーニアのような造形物にはスリットがモールド化されています。

シールド。パーツによって色分けされていて、8門の小型ミサイル発射口も造形されています。

裏面のサーベル柄は脱着可能で、マウントパーツは組み換えることでシールドの角度調整が可能です。

2連装ビーム・ガンとシールドを装備して。2連装ビーム・ガン、シールド共に前腕にダボを差し込んで固定しますが、前腕の合わせ目が開いているとダボ穴が広がって武装類が抜けやすくなるので、しっかりとパーツをはめ込んでおく必要があります。

重量感のあるキットなので、ちょっとしたポーズで派手さが出ます。シールドが肩アーマーと干渉しやすいので、はずれないよう注意です。

ビームサーベルは特にダボ固定などはないですが、スルッと抜けることはなく保持できました。それほど強度が高いわけでもないので、たまには落下するかもです。手首のアーマーが邪魔になりがちなので、ちょっとポージングに煩わしさがあるかもです。

脚部の格闘専用クローを展開した攻撃姿勢に。

大型ミサイルを発射!!劇中では(おそらく)使われなかった武器ですが、対艦戦では重要な兵器になります。

大型ミサイルを外した状態で。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。さすがにZガンダム終盤に登場した大型機なだけに、圧倒的な造形が楽しめますし、ちょっとしたポーズでダイナミックな演出ができる、大型機ならではの良さが味わえるキットになっていると思います。

欠点としては、若干古さのあるキットなので、もう少し可動域が柔軟だといいかなと思います。だた、あまり柔軟すぎても弱さが出てきてしまうので難しいところですね。全体的なバランスとしてはこれくらいでもいいのかも。

レコアが搭乗し、エマのMk-Ⅱと一騎打ちを演じた機体なだけに、Zガンダムの中でも存在感はある方だと思います。特徴的な造形からHGUCのキットとしては存在が薄れているかもしれませんが、なかなかよく仕上がっているので、TV版、劇場版などのワンシーンを演出してみるのも面白いですね。

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1件のコメントがあります。

  1. 匿名

    on 2018年12月14日 at 18:55 - 返信

    腕にある赤いのはバーニアでは無くてメガ・ビーム砲というビーム兵器だったりしますよ

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