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HGUC ギャプラン TR-5[フライルー] レビュー

今回は、2006年12月に発売されたHGUC 1/144 ギャプラン TR-5[フライルー]のレビューをご紹介します!

HGUC ギャプラン TR-5[フライルー]は、『A.O.Z(アドバンス・オブ・ゼータ)』に登場するギャプランの発展型可変MA『ギャプラン TR-5[フライルー]』の1/144スケールモデルキットです。MS形態からMA形態への変形機構を持ち、肩部や腰部にフライルーの特徴的なユニットを装備。背面の隠し腕可動に加え、ロングビームライフルが付属するなど、特徴的な武装型ギャプランになっています。価格は2,592円(税込み)です。

2003年11月に発売されたHGUCギャプランをベースに、ショルダー・ユニットや増加スカート・ユニット、マルチ・アーム・ユニットなどが増設された武装型カスタム機です。

成型色はA.O.Z機らしいホワイト&ネイビーカラー。グリーンのギャプランに比べ、ガンダムタイプや連邦タイプに寄せたカラーリングになっています。各部モールドなどの細かい部分はシールによる色分けです。

腕部にフレキシブルバインダーやショルダーユニットを装備していますが、脚部が太めで足裏の接地面積も広めなので自立は安定しています。

ロング・ブレード・ライフル、ビームサーベル✕2、変形時やディスプレイ時などに使用するジョイントパーツ3種、武器持ち手(左右)、組み換え用アンテナパーツ、武器用ジョイントパーツが付属。

ディスプレイ用の専用台座が付属。HGUCギャプランに付属のものと同じです。

その他HGUCギャプラン用のパーツやギャプランブースター用の台座が付属。ブースターは付属しませんが、ギャプラン本体用のパーツは一通り付属するのでHGUCギャプランのカラバリキットとして組むことができます。

ティターンズ・テスト・チームやフライルー用のエンブレムが入ったマーキングシールが付属。

頭部。部分的にギャプランの形状を残したモノアイタイプですが、ヘイズルに似た上部センサーやV字アンテナなどが新造されています。額やとさかセンサーはシールによる色分けです。

左右挟み込みタイプですが、後頭部も別パーツ化されていますし、上部の合わせ目も端でモールド化されています。内部にはモノアイが造形されていますが、前側からはほとんど見えません。モノアイはグリーン、モノアイ手前はブラックのシールによる色分けです。

胸部から腰部。胸部はギャプランのアーマーそのままの造形です。アーマー先端の三角モールドはシールによる色分けで、エアインテーク内部は塗り分けが必要です。

腰部はベース形状こそギャプランと同じですが、フロント、サイド、リアそれぞれの表面にフライルー用の増加スカート・ユニットが増設されています。フロントやリアアーマーの上部両脇センサーはグリーンのシールによる色分けで、フロントアーマー両脇の丸モールドは赤く塗り分けが必要です。

リアアーマーにはフレキシブルに可動するマルチ・アーム・ユニットを装備。リアアーマー下部のバーニアや装甲なども別パーツで細かく色分けされています。アームの先端も別パーツで造形。

変形機構があるため構造が複雑で、腰部から腹部にかけて前後に展開させることができます。腰部アーマー類は各部共にモールドの入った裏打ちパーツが造形されています。股間部はボールジョイント接続。強度が弱めで股が開きやすいので、強度をアップさせるなど処理が必要かもです。

フロントアーマーの裏打ちパーツやリアアーマー裏打ちパーツにあるジョイント穴が気になるところです。さらにカスタマイズできるキット展開を予定しているのかも。(フロントアーマー側面の穴は隠し腕の一部が造形されているだけかな?)

腕部。ほぼギャプランと同じ形状ですが、肩に特徴的なショルダー・ユニット、腕部にギャプランと同型のムーバブル・シールド・バインダーを装備しています。前腕側面の丸型モールドは赤いシールでの色分けですが、縁はグレーに塗り分けが必要です。

肩の付け根は細かく造形されたジョイントパーツによってフレキシブルに可動します。二の腕は動力パイプが別パーツの筒型、前腕は左右挟み込みタイプなので前後に合わせ目ができます。肘のバインダー用アームは適度に可動します。

ムーバブル・シールド・バインダー。表面パーツに裏打ちパーツを埋め込む形なので、裏面の縁に合わせ目が出るようになっています。側面の中央と後部のモールドはシールによる色分けです。

先端のビーム・キャノンは別パーツで色分けされ、グリップが適度に可動します。後部のバーニアは別パーツ化。

前後アーマーの組み合わせで伸縮可動します。

肩のショルダー・ユニット。複数パーツの組み合わせで細かく造形されています。(後部側面には何かをマウントできそうな大型穴も・・・・)付け根のアーマーはギャプランと同じで前後挟み込みタイプ。側面に合わせ目ができます。

内側にはモールドが造形されています。

ショルダー・ユニットは前後に可動します。

ユニットは右肩がショルダー・クロー・ユニットでハッチが展開。内部には武器保持用のハードポイントと補助推進器が造形されています。左肩はショルダー・スラスター・ユニットで展開はありません。先端以外は左右ユニットとも同じ形状です。

脚部はHGUCギャプランから変わらず。白ベースのカラーリングなので清潔感を感じます。

大腿部、膝から下共に左右挟み込みタイプなので、前後中央にあわせ目ができます。膝のモールドは黄色のシールによる色分けです。

側面や後部のバーニアは別パーツで色分けされています。

足首から下の部分。ギャプランと同じで、モールドの少ないシンプルな造形。後部に合わせ目ができます。足裏はつま先側は裏打ちパーツ造形で、かかと側は合わせ目が段落ちモールド化されています。側面の三角モールドはシールでの色分け。

後部のブースターはバーニアなどが別パーツによる色分けで、本体部分は左右挟み込みタイプで中央に合わせ目ができます。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べて。大きめのキットではありますが、ムーバブル・シールド・バインダーやショルダー・ユニットを装備しているので更に大きく見えます。

A.O.Zシリーズのアドバンスド・ヘイズルと並べて。成型色は違うようですが、カラーガイドは同じ色になっています。(ガイドによると、フライルーのネイビーとアドバンスド・ヘイズルのグレー部分が同じ)

頭部は少し上下に動かせる程度。肩のアーマーが干渉するので、左右への首振りもわずかです。アンテナが干渉したりするので、折ってしまわないよう注意が必要です。

腕部は水平程度にまで上げることができます。肘は90度までも曲げらませんが、逆向きに少し曲げることができます。変形機構を持つキットなので、肩の前後スイングは全くなく、上半身の前後スイングや腰の回転などもオミットされています。

股間部には角型の可動式ジョイントパーツがあり、ここに付属の専用台座を差し込んでディスプレイさせます。

腰アーマーがあまり可動しないので干渉しやすいですが、適度に前後開脚は可能です。

膝の可動はくの字程度。

足首の前後、左右への可動もそれほど広くはありません。

つま先は白パーツ、ネイビーパーツ共に独立可動させることができます。

股間部がボールジョイント接続なので、左右への開脚はハの字程度。脚部の重量で多少垂れてくるので、強度アップをしたほうがいいかもです。

内股、ガニ股共に45度程度の可動です。

立膝はとてもムリだったので、画像も用意していません。全体的な可動域としては、あくまで変形に重点を置いているからか、各部が十分に可動するようにはなっていません。なので、可動域を駆使したポージングよりも、重武装感や造形を楽しむのが良いキットかと思います。

ロング・ブレード・ライフル。A.O.Zシリーズでよく見る形状の武器になります。中央グレーのビーム・ピストルはモナカ割で下部に少し合わせ目ができますが、全体的には合わせ目の出ない組み合わせになっています。画像は用意していませんが、分解するとビーム・ピストルとしても使用可能です。ビーム・ピストルは一部塗り分けが必要です。

ライフルの後部にジョイントパーツを取り付けることで、リアアーマーのマルチ・アーム・ユニットで保持させることができます。ジョイントパーツの固定が少し弱めなので、ロング・ブレード・ライフルが左右に振られたりすることもあるので注意です。

ロング・ブレード・ライフルはショルダー・クロー・ユニットにマウントさせることもできます。

ロング・ブレード・ライフルを保持させて。ストック部分が長いので、脇に抱えるようにして保持させたほうがいいと思います。ムーバブル・シールド・バインダーを後方に向ける必要があるため、ショルダー・ユニット後部と干渉しやすいので注意です。

手甲パーツは筒型になっているので、武器保持するときはハンドパーツを組み合わせたあとで手甲パーツを取り付けます。

手首が抜けやすく、各部も干渉しやすいので、派手なポージングはし難いです。ですが重武装なので、ちょっと動かすだけで迫力のあるポージングが楽しめます。

ビームサーベルはネイビー一色なので、ビーム刃をピンクで塗り分ける必要があります。

マルチ・アーム・ユニットはショルダー・ユニットにマウントさせることもできます。

ムーバブル・シールド・バインダーのグリップは、ギリギリで保持が可能でした。少しでもアームを可動させたり、肘を曲げたりすると手首が抜けたりグリップが抜けたりするので、保持は制限されそうです。

ロング・ブレード・ライフルの前後パーツはHGUCアドバンスド・ヘイズルのビーム・ライフルにもジョイント可能でした。(砲身側は抜けやすかったです。)ただしフライルーのハンドパーツとはグリップの組み合わせが合わず、持たせることはできないようでした。

ロング・ブレード・ライフルにジョイントパーツを取り付けることで、HGUCヘイズル改やHGUCアドバンスド・ヘイズルに付属しているシールド・ブースターを2基マウント可能です。

シールド・ブースターが1基しかないので、片側は強化型シールド・ブースターで代用してみました。さすがに肩が重量に負けるので、肩の強度を上げるか、台座でライフルをサポートする必要があります。

変形時はアンテナを閉じたものに組み換え、ショルダーユニットを外しておきます。

背中のマルチ・アーム・ユニットや腰裏のパーツを展開させ、胸部を展開します。

腰とリアアーマーを分離させて展開。

フロントアーマー中央部と展開した胸部を接続し、脚部を後方に移動させます。つま先などは伸ばしておきます。ギャプランと同じ変形なので、構造は複雑ですが変形自体はそれほど難しくはないかと。

ムーバブル・シールド・バインダーの向きを変えて伸ばし、肩のジョイントを外して腕を付け替えます。

取り外しておいたショルダー・ユニットは画像下のように組み換えておきます。

組み換えたショルダー・ユニットはリアアーマーに取り付けます。リアアーマーにはジョイント部が2箇所あるのでしっかりと固定されます。取り付けが難しいので、腕を外してから取り付けたほうがラクかと。

ジョイントパーツを取り付けたロング・ブレード・ライフルを股間部に差し込み、マルチ・アーム・ユニットで支えます。そして台座にディスプレイさせたら変形の完了です。

台座への固定がちょっと弱めで、若干斜めに傾きがちになるかもです。

MA形態。上部両脇のショルダー・ユニットと下部中央のロング・ブレード・ライフルが特徴的。

MA形態を色んな角度から。各部がダボ固定されるので、きちんと変形させればそれほどバラけたり崩れたりすることはありません。

ロング・ブレード・ライフルにジョイントパーツを噛ませることでMA形態でもダブル・シールド状態が再現可能ですが、これはないかな・・・?

HGUCサイコガンダムが手元になかったので、HGBFサイコジムの腕をショルダーユニットに連結させて[フライルー]ギガンティック・アーム・ユニット装備型風に。マルチ・アーム・ユニットにシールド・ブースターをマウントさせて、ショルダー・ユニット後部に取り付けています。

シールド・ブースターが片側にしかないので不十分。マルチ・アーム・ユニットとシールド・ブースターがもう一基ずつあるとさらに良くなったのですが・・・。⇒[フライルー]ギガンティック・アーム・ユニット装備型の設定画はこちら

サイコジムの肩パーツは若干ショルダー・ユニットの穴よりも小さかったので、マスキングテープを巻き付けて差し込むとちょうどよかったです。ただ、重量がありすぎて各部の保持や自立がままならないので、このスタイルにする場合は各部の強度を上げてやる必要がありそうです。

以上です。ベースこそだいぶ昔に発売されたHGUCギャプランですが、追加ユニットの造形はとにかく見事。現在の技術でも十分通用しますし、最近発売されたウーンドウォートのようなA.O.Zらしい構造で良くできたキットになっていると思います。フライルーでさえ13年ほど前のキットですが、この構造はすごいと思います。

もったいないのはギャプランの構造部分で、股間部が弱かったり、肩部や脚部が単純でモロに合わせ目ができてしまうのが残念。股間部台座用ジョイントパーツも強度が弱めなので、専用台座にディスプレイさせても後方に傾きがち。補強したほうが良さそうな部分がいくつかあります。

部分的な強度の弱さはあるものの、サイコガンダムの腕部を取り付けることでギガンテック・アーム・ユニット装備型のようなスタイルも再現可能ですし、マルチ・アーム・ユニットによる隠し腕、ロング・ブレード・ライフルなど、メカニカルな造形が魅力的でとても楽しめるキットです。今A.O.Zシリーズが盛り上がっているので、このフライルーをベースにしたファイバーなどのキット化も実現すれば嬉しいですね。

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