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HGUC ガンダムF91 レビュー

今回は、2013年12月に発売されたHGUC 1/144 ガンダムF91のレビューをご紹介します!

HGUC ガンダムF91は、『機動戦士ガンダムF91』に登場する主人公機『ガンダムF91』の1/144スケールモデルキットです。F91特有のシルエットを新規造形によって再現。フェイスガードのオープン状態は選択式、肩部冷却フィンは組み換えによって再現可能なキットになっています。可動式のヴェスバーや特徴的なビーム・ランチャーも付属。価格は1,320円(税込み)です。

サナリィによって開発されたバイオコンピューター搭載高性能小型MSであり、主人公『シーブック・アノー』の搭乗機『ガンダムF91』がHGUCでキット化。新規フォーマットによる関節構造のコンパクト化により、可動とフォルムが追求されたキットになっています。

成型色はホワイトをベースに、各部にブルー、レッド、イエローを配色したガンダムカラー。ただし胸部周りに派手さはなく、全体的にも落ち着きのある配色となっています。シールは頭部や各部三角モールド、ヴェスバーなどを色分けしますがあまり多くはありません。細部に塗装が必要ですが、素組みでも十分な色分けが再現されています。

関節や内部パーツにはKPSを使用。ポリキャップはPC-002をすべて使い切ります。

背部に2基のヴェスバーを装備していて多少後方に比重がかかりますが、関節強度も高く自立は安定しています。

キットの組み立てには『ヌルっと切れる片刃ニッパー』を使用しています。(一度切りです。)切れ味はもちろん、薄刃ですが強度が高く、長持ちします。 ⇒ヌルっと切れる片刃ニッパー

ビーム・ランチャー、ビームシールド、ビーム・ライフル、ビームサーベル(ビーム刃、サーベル柄)✕2、武器持ち手(左右)、組み換え用パーツ(肩の冷却フィン:左右、フェイスガード、ビームシールド発生器パーツ)、ビーム・ランチャーマウント用パーツが付属。

頭部。4本アンテナと適度にエッジの効いたフォルムが特徴的。左右のダクトやバルカンは塗り分けが必要です。

メット部は前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができます。フェイスとは別パーツ化されているので、合わせ目を消すのはラクそう。後頭部のダクト内部はグレーに塗り分けが必要。とさか前後のセンサーはブルーグリーンのシールでの色分けです。

排熱仕様のフェイスパーツが付属し、組み替えることでF91のフル稼働状態を再現することができます。こちらは鼻や口のような人の顔をイメージしたデザインになっています。

胴体部。F1レースなどのフォーミュラカーをイメージしたとされる特徴的なデザインが造形されています。胸部は網状のダクトが個性的。胸部のメガマシンキャノンやフロントアーマーのダクトはオレンジやグレーに塗り分けが必要です。サイドアーマーは三角モールドにシールを貼っての色分け。

肩部はボールジョイント接続。ただし他のキットの構造とは異なり、胴体側がボールジョイント、肩側がポリキャップになっています。脇のヴェスバー基部のレールはグレーに塗り分けが必要。

腰アーマー裏は簡易的な造りでモールドはなし。サイドアーマーにビームシールド発生器やサーベル柄の格納ギミックはありません。リアアーマーもシンプルな造りで、ダクトはオレンジやグレーに塗り分けが必要です。

腕部。モールドも少なく、細身でシンプルながらもショルダーアーマーにはちょっとした存在感があります。

右腕部。二の腕、前腕共に筒型で合わせ目はなし。二の腕前後のラインや側面のダクトはグレーに塗り分けが必要です。

左腕部。こちらは前腕に厚みがあり、側面にはビームシールド発生器を装備。ビームシールド発生器はオレンジやグレーに塗り分けが必要です。表面の三角はモールドにシールを貼っての色分け。

ビームシールド発生器の基部にはモールドが造形されています。

ショルダーアーマーは挟み込みタイプで上部に合わせ目ができます。各部が分離するので、合わせ目を消すのはラクそう。下部や側面のダクト内部はオレンジやグレーに塗り分けが必要です。

側面の冷却フィンはパーツを組み替えることで展開状態が再現可能。フィンは細かなスリットモールドが造形されています。手前のラインは白く塗り分けが必要。

前面の『F91』はモールドが造形され、表面に赤いシールを貼っての色分けです。塗り分けるにしても塗装はしやすそうですね。

脚部。小型機らしく細身でシンプルに造形されています。膝のダクトやふくらはぎ後部の3枚装甲(ストレートバーニア)、膝関節の形状は特徴的。

大腿部は筒型で合わせ目はなし。膝から下は左右挟み込みタイプで膝下にわずかに合わせ目ができます。膝の三角モールドはグレーのパーツで色分けされていて、その上からシールを貼っての色分けです。大腿部と膝から下中央のラインはグレーに塗り分けが必要。

ふくらはぎ後部のストレートバーニアはそれぞれ展開が可能。内部には角型のバーニアが造形されています。装甲表面の三角はモールドにシールを貼っての色分け。

ソール部はシンプルな造り。足首の接続部は白いパーツの片側が欠けた状態で、足首がパーツとの干渉なく広く可動するようになっています。足裏はメカニカルなモールドが造形されていますが、つま先やかかとに肉抜き穴があります。

背部は中央のバックパックと左右のヴェスバー(V.S.B.R.[Variable Speed Beam Rifle=可変速ビーム・ライフル])で構成されています。

バックパックはフォーミュラカーのエンジンをイメージしたような特徴的なデザイン。5枚のフィンや4基のダクトで構成されています。左右の組み合わせですが、中央の合わせ目は段差モールド化。ダクト内部はオレンジやグレーに塗り分けが必要です。成型色がグレーなので、塗装時の隠蔽が難しそう。

ヴェスバー。MGほど曲型ではないですが、角丸のメリハリのある形状でモールドも少なく、シンプルに造形されています。砲身の青い装甲はシールでの色分け。

基部や砲身部は左右の組み合わせで、一部の合わせ目は段落ちモールド化。一部に合わせ目ができます。

砲身は伸縮可能で、グリップも展開させることができます。

内部はメカニカルなモールドが造形。

砲身は開口されておらずモールドもなし。後部の3枚フィンはパーツでの色分けです。

ヴェスバーは基部が可動し、左右へのスイングや上下に可動させることができます。KPSで強度もあるので、ポージング時に手が当たって勝手に移動するといったことはありません。

アーム(赤◯)が可動し、ヴェスバーの砲口を前方に向けることができます。

HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと並べてサイズを比較。小型化が進んでいる時期の機体なので、キットもかなり小柄。陸ジムの全高・頭頂高が18.0m、F91の頭頂高は15.2mです。

ジェガンJ型が手元にないので、とりあえず手元にあるジェガンD型(護衛隊仕様)と並べて。キットでは同サイズとは思えないくらい、劇中以上の差を感じることができます。

MGガンダムF91Ver.2.0とサイズを合わせてプロポーションを比較。Ver.2.0のほうが脚長感があってバランスがよくスタイリッシュ。各部も細かく色分けされていてディテールの細かさを感じます。

頭部は適度に上下可動します。左右へも干渉なくラクにスイングが可能。

肩のボールジョイント接続とショルダーアーマーのポリキャップ可動により、腕は高くまで上げることができます。肘も二重関節で完全に曲げることが可能。

肩は適度に前後スイングが可能です。

腰部がボールジョイント接続で、その分だけ上半身を前後(左右)にスイングさせることができます。

腰は干渉なく360度回転が可能。アクションベースやスタンドへは、通常通り股間部に3.0mm軸を差し込んでのディスプレイとなります。

前後開脚は、フロントアーマーが干渉しつつも適度に上げることができるので、前方へは水平程度まで展開が可能。後方はリアアーマーが動かないのでそれなりです。

膝は完全ではないですが、深くまで曲げることが可能です。膝関節には特徴的なモールドが造形。一部に合わせ目ができます。膝装甲裏は裏打ちパーツが造形。

足首は前後に広くスイングします。左右へは内側に広く可動。

左右への開脚は水平程度、幅広く展開させることができます。サイドアーマーも特に干渉はなし。

脚の付け根がロール可動し、股間部との干渉もないので、内股、ガニ股ともに広く可動させることができます。

立膝もまずまずきれいな姿勢での再現が可能でした。

可動域の総括としては、各部とも関節強度は高いですし、可動も柔軟でポージングはしやすいです。グリグリと動かせますし広範囲に可動するので、躍動感あるポーズもラクに再現できそうですね。

ビーム・ライフル。専用の武装で、F91に合わせた近未来的でスポーティなデザインになっています。

内部はグレー成型色のKPS1個パーツ構成でフォアグリップは可動せず。白い装甲は左右挟み込みタイプで上下の一部に合わせ目ができます。センサーはブルーグリーンのシールでの色分け。

ビーム・ランチャー。高出力のパルス式ビーム砲で、一年戦争時のビーム・バズーカの発展型になります。

こちらも近未来的なデザインで、表面には細かくモールドが造形されています。白い外装部分は左右の組み合わせで上下の一部に合わせ目ができます。前後はグレーのパーツでの色分け。

グリップは幅広く可動。砲口は開口され、メカニカルに造形されています。

リアアーマーのカバーパーツを外してジョイントパーツを組み付けることで、ビーム・ランチャーを背部にマウントさせることができます。

ビームシールドは展開型の基部パーツに組み替え、クリアーグリーンのビームシールドを組み付けることで展開状態が再現可能。展開型の基部パーツは造りが簡易的です。

一通り武装して。

可動域が広いので、ダイナミックなポージングが楽しめるのがいいですね。小型なので取り扱いもかなりラク。スタンドに重量がかからないので、支柱の角度を変えても転倒を気にする必要がありません。

ビーム・ライフルは付属の武器持ち手で保持します。左右両方の持ち手が付属するので左腕でも保持が可能。ハンドパーツもしっかりと組み合っているので、ポロリなどはありません。

大柄なビームシールドですが、特にショルダーアーマーや後部ヴェスバーとの干渉はなく、自由な角度に向けることができます。腰をひねると背部にマウントしているビーム・ランチャーとヴェスバーが干渉してビーム・ランチャーが外れることがあるので注意が必要。

ビームサーベルは柄が細身で、ハンドパーツに差し込んでもスルッと抜け落ちる場合があるので注意が必要です。うまく保持角度を調整しながらポーズを取らせる必要があるかと。柄とサーベル刃との組み合わせも弱く、ふらつく感じがありました。

ビーム・ランチャーもグリップが可動するので、全く干渉することがなくラクに保持させることができます。ボールジョイントとポリキャップの肩関節が外れやすいので注意が必要。

脇に抱えるポーズも問題なく可能です。多少背部のヴェスバーと干渉しやすいので、うまく干渉を避けるように配置します。

ビームサーベル刃、ビームシールドは蛍光タイプの成型色になっているので、ブラックライトで照らすと発光します。

頭部のフェイスパーツを排熱仕様に、肩の放熱フィンを展開型のものに組み替え、ふくらはぎ後部のストレートバーニアを展開させてF91のフル稼働状態に。

ノーマル状態とはまた違った個性やかっこよさが出ていいですね。肩の3枚フィンがシールドと干渉することがありますが、腕部の可動が柔軟なので特にぎこちなさはなく、避けるようにすれば問題なくポーズを取らせることができました。

ヴェスバーは通常のハンドパーツでグリップを握らせますが、保持は結構ギリギリでヴェスバーの角度を自由に変えたりするのは難しかったです。位置も少し下気味になっているので、もう少し脇に抱えられるような形だと良かったですね。

適当に何枚かどうぞ。

以上です。素立ちだとプロポーションに少し違和感を感じるようでしたが、実際にポーズを取らせると全く違和感はなく、バランスのいいポージングを楽しむことができます。フェイスパーツや肩の放熱フィンの組み替え、豊富な武装各種によって遊びの幅も広がっているので楽しみも多いです。

気になる点は、多少ヴェスバーの保持に難しさがありますね。ヴェスバーの位置の関係か、ハンドーパーツが握らせにくかったり向きを変えにくかったりするので、もう少し融通が効くと良かったかと。アームが細いので、グリグリ動かしていると折れてしまう場合もあるので注意。

ポージングはとにかくかっこよく、可動域も広いので劇中シーンを再現するにも十分。小柄でポーズも取りやすいですし、ポロリも殆どありません。フル稼働状態への組み換えもしやすいなど、全体的に遊びやすいキットになっているのがいいですね。

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2 件のコメントがあります。

  1. 通りすがりの名無し。

    on 2021年7月2日 at 03:33 - 返信

    これ、実は息子が始めて作ったガンプラだったりします。
    流石に15メートル級のモビルスーツを1/144スケールで再現すれば出来上がりのサイズが小さくなってしまい、18メートル以上のモビルスーツよりも細部の表現は………なところはありますが、全体的な完成度はなかなかの物でした。

    • nori

      on 2021年7月16日 at 01:50 - 返信

      コメントありがとうございます!
      小さいキットなのでどうしても細部の表現は甘いところが出てきますね;
      ですがプロポーションはなかなかいいですし、ヴェスバーの可動ギミックなどもそんなに不満がない感じ。
      MG Ver.2.0も出来がいいですし、F91はなかなか恵まれていますかね~。

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