今回は、2015年6月に発売されたHGUC 1/144 ガンキャノンのレビューをご紹介します!
HGUC ガンキャノンは、『機動戦士ガンダム』に登場するMS『ガンキャノン』の1/144スケールモデルキットです。馴染み深い赤いカラーリングを成型色で再現。特徴的でマッシブなプロポーション、各部関節の幅広い可動を実現し、劇中さながらの大胆なポージングが可能なキットになっています。基本装備のビームライフルをはじめ、ポージングを豊かにする平手パーツも付属。価格は1,320円(税込み)です。
主にカイ・シデン、ハヤト・コバヤシが搭乗したホワイトベース搭載機であり、一年戦争のV作戦によってガンダム、ガンタンクと共に開発されたRXシリーズの1機「ガンキャノン」がキット化。各部を新規造形で再構築したREVIVE版になります。
成型色は特徴的な全身レッドカラーに加え、グレーの関節や武装類、エアインテークやセンサーなどをイエローで色分け。シールは付属せず、組み立てるだけで十分な仕上がりになります。塗装は細部のみ補います。
ポリキャップはHGキット定番のPC-002を使用。近年のフォーマットで肘や膝にポリキャップは使いませんが、肩や股間部、足首など主な関節にはポリキャップを使用し、強度はまずまず高め。一方への比重もかからず、足底も広めで自立は安定しています。
俯瞰。
頭部。丸みを帯びたキャラクター性のある造形が印象的。前後挟み込みタイプなので、上部に合わせ目が出来ます。
ガード内部もメカニカルなモールドが入っています。
肩には240mm低反動キャノン砲を装備。キャノン砲は左右挟み込みタイプで上下に合わせ目ができます。砲口部分は筒型パーツで合わせ目はなし。垂直、水平にまで可動します。キャノンの付け根はポリキャップ接続ではなく、パーツによる接続となっています。
胴体部。ガンキャノンのプレーンですが重機感のあるスクウェアな形状が再現されています。エアインテークや腰中央の丸モールドはイエローパーツでの色分け。胸部側面の小型スラスターは黄色く塗り分ける必要があります。
胸部内部構造。キャノンの基部など、他キットとは少し異なる特徴的な組み合わせになってます。
腰アーマー裏にモールドは造形されていません。
バックパックは2本の筒型タンクを装備。本体は前後挟み込みタイプで側面に合わせ目ができますが、排気口は別パーツ化されています。下部にはバーニアが造形されています。
腕部。筒型のシンプルなスタイルになっています。
腕部内部フレーム。
二の腕、前腕共に筒型で合わせ目はありません。
膝には裏打ちパーツが造形。関節には合わせ目が出来ます。肩にも合わせ目ができますが、簡単な作りなので合わせ目消しはラクそう。段差があるので、合わせ目を消す場合は形状を変えないように注意が必要です。
脚部。他の箇所と同じく、全体的にモールドが少なめのプレーンな造形。
大腿部は筒型で合わせ目はありません。膝関節部分は中央に合わせ目ができます。膝部は分離が可能なので、合わせ目消しは比較的しやすいかと。膝から下は左右挟み込みタイプですが、前後にできる合わせ目は檀越モールド化されています。
ソール部。こちらも派手なモールドなどはないですが、ガンキャノン特有のフラットな形状が再現されています。足裏は別パーツ化されているので肉抜き穴はありません。
足首はソールと独立して可動します。合わせ目は段差モールド化。
HG陸戦型ジム、HGルプスレクスと比較して。全高は18.1mで、一年戦争関連機として一般的なサイズになります。
頭部は顎引きは少しですが、見上げる動きはかなり柔軟。真上を見上げられるくらいの可動範囲があります。左右へはキャノン付け根のフレームが干渉するので、45度程度の可動となります。
肩はこちらもキャノンのフレームと干渉するので、水平より少し下がった位置までの可動となります。肘は二重関節で深くまで曲げることができます。
球型なので肩の可動がわかりにくいですが、内蔵されているポリキャップが前方に引き出せ、広めにスイングします。
上半身は少し前後スイングします。前方へは腹部が反るように展開し、後方へは腰部のボールジョイント接続を浮かせるような形になります。
腰は少し浮かせるようにすれば360度回転が可能です。アクションベースへは通常通り、股間部に差し込んでのディスプレイとなります。
前後開脚は、フロントアーマーが広く可動するので、前方へは水平程度まで開脚が可能です。後方はリアアーマーが可動しないので、干渉して少しの可動となります。
膝は完全というまではいきませんが、深めに曲げることができます。膝裏は裏打ちパーツが造形されるなど、丁寧な作りになっています。それだけに、膝関節に合わせ目ができるのはちょっともったいな気がします。
足首は、前後左右とも特別広いわけではないですね。
左右への開脚は、サイドアーマーを後方に交わすようにすれば水平程度まで展開が可能です。
内股、がに股は共に水平以上に展開が可能です。柔軟。
立膝はまずまずきれいな姿勢で再現することができました。
可動域の総括としては、その機体形状に似合わず、全体的に柔軟な可動ができるようになっていると思います。劇中ではそれほど躍動感は出していないですが、どんなポーズでも再現しやすいキットになっているようですね。
ビームライフル、平手(左右)が付属。
劇場版に登場した108(カイ・シデン機)、109(ハヤト・コバヤシ機)、そして劇中で1カットのみ登場した203号機が再現できるマーキングシールが付属します。
ビームライフル。RX-78ガンダムのものとは異なる形状で、精密射撃が可能なモデルとのこと。
本体部分はモナカ割なので上下に合わせ目ができます。砲身上部の筒状部分が何なのか、調べましたが良くわかりませんでした;
センサーはイエロー成型色パーツで色分けされています。はめ込むと抜けにくいので、塗装する場合、仮組み時に注意が必要です。
センサーは可動式。ハンドパーツとグリップの幅が同じなので、保持しても遊びがなく、取り回しがラクです。
ビームライフルを装備して。
特徴的な形状のビームライフルなので、射撃ポーズの演出力も高いです。
接地性が高いので、片足立ちでのポージングも再現可能。
平手が付属しているので、砲身を支える、キャノンに手を添えるなど表現の自由度が広がります。
定番のホワイトベースからの出撃シーンや、OPの手をついてのキャノン砲射撃シーンなども演出しやすいですね。
以上です。全体的にモールドも少なめで変にアレンジが加えられていない、アニメの設定に応じたスタイルでキット化されていると思います。1stを見てきたファンにとっても違和感のないディテール、フォルムになっているのではないかと。REVIVE版ということで、無駄を省いたフォーマットで効率のいい構造になっています。
欠点があるとすれば部分的にできる合わせ目くらいで、そんなに気になるものではないですね。
ビームライフルも合わせ目はありますがスタイリッシュで個性的な造形になっていますし、キャノンや各部の可動も柔軟。組み立てやすく遊びやすい、ガンプラ初心者の方も手に取りやすいキットです。ナンバリングシールも付属しているので、複数入手して劇中の108、109を再現するのもいいですね。
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4 件のコメントがあります。
匿名
on 2019年12月5日 at 19:38 -
このスタイリッシュ体型は十分アレンジされてると思うんですが好みの問題ですかね
可動のためにスカスカな膝関節と細すぎる脇ブロックもちょっと・・・
古い方のガンキャノンも並行して再販してくれれば何の文句もないんですが
nori
on 2019年12月6日 at 08:25 -
コメントありがとうございます!
REVIVE版のプロポーションは確かにスタイリッシュですよね。
プロポーションは旧のほうがアニメに近いと思います;
変にモールドなどが入っていないので、そんなところが『アニメの設定に応じたスタイル』と感じました。
言葉足らずでした;
匿名
on 2019年12月6日 at 00:46 -
初期HGUCのガンキャノンとの比較も有ればいいなと
最新版だけだと、最新の流行で飾るより、ブンドド前提やYouTubeでガンプラが踊ってる動画で真似て動かせるのは向いてるけど、初期HGUCバウと手を加えないとね。当時には想定すらしてないし、プレバン版のリバウや、トリスタンも当時のガンプラに新規パーツだからな。
仮面ライダー、スーパー戦隊、プリキュアの可動フィギュアが当たり前の
時代ですしね。
匿名
on 2019年12月7日 at 15:02 -
接着剤で作っていた頃に比べると感動の一言ですね。
ガンキャノンは買ってはいないんですが、新造形ガンダムも
素晴らしいですよ。